ムシ歯をつくらない歯医者08

「ムシ歯をつくらない」ことが歯医者の仕事なのです。

一見当たり前のことのように思えますが、

これには、落とし穴があるのです。

日本の今の保険制度は「疾病」(=病気)を対象としています。

しかし予防の対象は健康です。

保険診療の相手は患者さんですが、

予防サービスの対象は健康びとなのです。

健康びとが保険証を持って歯科診療所を訪れても

満足な予防処置・予防サービスは受けられないのです。

慣例的に「歯が痛い人が歯医者に来る」であり、

歯医者に来る人は「患者さん」でした。

充分なる予防サービスを受けるには、

言わば「歯のスポーツジム的な施設」が必要となると思います。

歴史的に歯科大学の勉強は「まず、ムシ歯ありき」でしたし、

当然、歯科診療所は「患者ありき」です。

もちろん、数十年前は「ムシ歯の洪水」

と言う言葉があったくらいですから、

歯の健康人は「どこに行けばいいの?」なんて発想はなく、

歯を磨くのは、守るのは、その人自身だ!

という考え方が固定観念となってしまった訳です。

しかし、時代は変わりました。

ムシ歯を治す歯医者の時代から

ムシ歯をつくらない歯医者の時代へ、

変遷が始まっているのです。

ひとびと、健康びとのほうが時代を先取りしています。

ハンズやロフトの歯みがきグッズのコーナーに行ってみてください。

歯ブラシや歯磨き粉の種類の多さに驚愕します。

関心の高さが商品の種類の多さを現しています。

ムシ歯を治すのが歯医者の仕事だと

信じて疑わないのは歯医者自身であり、

その考えが時代に合っていないとは

気が付いていないのも歯医者自身なのです。

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