酒屋の品揃えーヒロシの酒部屋No.32

<酒屋の品揃え>
酒屋の品揃えで、その酒屋の方向性、弱点、レベルなど
いろんな事が見えてくるものです。

たとえば、それは日本に限らず、ボルドーのワインショップでも、
ロンドンやエジンバラのウイスキーショップでも同様であります。
ワインだと、自分の舌や足で捜しているかがわかるし、
ウイスキーだと、どの蒸留所のものを扱っているか、
特に力を入れている蒸留所はどこか、
さらに選んできた樽を試飲させてもらうと一目瞭然。
ゆえにウイスキーの市場はそれ程大きくないので、
ウイスキーショップとして生き残っているのは、本物の店だけです。
ロンドンでも2軒ぐらいでしょうか!

それでは同じ蒸留酒としての焼酎はどうか?
食中酒と食後酒という違いはあるけれど、
蒸留酒として焼酎もウイスキーも良いものは、
同じ味の流れがあります。
焼酎ブームの終焉とともに、いずれは本物の店だけが
生き残っていくだろうと思いますが、懸念材料もあります。

以前、全国の焼酎で有名な酒屋さん達との会の中で、
焼酎を選ぶ基準は何かと尋ねられた時がありました。
私は当然のごとく、自分の舌で良いと判断した焼酎で、
できれば自分が感動した味のものを売っていきたいと答えました。
すると鹿児島のある有名な酒屋さんに、
それではあなたの好みの焼酎に偏るではないですかと反論されました。
では自分の舌で感じ得ないのに、
何の基準を持って選ぶのか!と思いましたが、
根底が違うなと思い、話しても無駄だと諦めました。
たぶんこの方々は、たくさんの種類の焼酎を扱っているのだと思いますが、
逆にある意味、消費者にとっては、選ぶ楽しみがあるので、
そういう酒屋も必要になるのでしょう!
では焼酎で、本物の店とは?
跡形もなくブーム終了の2、3年後の品揃えで
何か見えてくるかもしれません。

生き残るのは?

過去の「ヒロシの酒部屋」はこちら(No.1-18)

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