BBTime 175 最後の歯

BBTime 175 最後の歯
「老木のふっと木の葉を離しけり」大串 章

先日、映画「ある天文学者の恋文:correspondence」のあるシーンを観ていてふっと「最後のひと葉」を思い出しました。映画は「永久と無常」「無限と有限」と禅問答のようです。「最後のひと葉」はご存じアメリカの短編小説の名手オー・ヘンリーの代表作です。有り難いことにネットでも読めます。百年以上前の今月11月が小説の舞台です。

「最後のひと葉」からこれまたふっと思ったのが「最後の歯」すなわち「永久歯:大人の歯」です。永久ではないのになぜ永久歯と呼ぶのだろう?予防促進のために他の名称が良いのでは?と思うのです。大人の歯を「永久歯」と呼ぶのは英語の「パーマネント ティース:permanent teeth」の訳語でしょう。パーマネントとは映画「パーマネント野ばら」の美容室のパーマのことでもあり、元々は「変化せずに永続する」「半永久的な、耐久の」の意味です。これが日本語「永久歯」となったのでしょう。

映画「ある天文学者の恋文」はジュゼッペ・トルナトーレの作品で、BBTime170 Besame Mucho で紹介した「ニューシネマパラダイス」も彼の作品です。映画の中で「本来、ヒトは永遠であったがひとつの過ちを犯したゆえに永遠でなくなった」との問答があります。ヒトの命が永遠とは思いませんが、年年歳歳平均寿命が伸びる現実を考えると、やはりヒトの命はもっと長いものだと思います。もしかするとその人にとってのひとつの過ちが病気の原因となったり、事故を引き起こす遠因となったのかもしれません。

さて「永久歯」については名前を変えましょう!「最後の歯」「ラストの歯」「長く使う歯」「あなたの最後の歯」とか・・ハハハ。名ばかり永久歯をダメにした人の「ひとつの過ち」はなんだったのでしょう?歯磨き不足?砂糖摂り過ぎ?不適切な歯科治療?・・。

これは朝日新聞の第一面コラム「折々のことば」です。「君の歯をかけがえのないもの(永久歯)にしたのは、きみが、歯のために費やした時間だったんだ」と言えるように思います。大人の歯は(親知らずを入れずに)7本×4ブロック(上下左右)で28本です。最後のひとの歯、最後の28本を永久にすること・・あなたにとってはどんな行動でしょうか?

今回の一言「永久歯とは最後のひとの歯」。今回の曲は「ある天文学者の恋文」のサウンドトラックと予告編、おまけの予告編もどうぞ。永久歯に関しては「永久歯とわ」もどうぞ。3450



補足:アップ後に何度か読み返すうちに「ふっと」思いました。永久歯という言葉を使うのは歯科医療従事者くらいで、多くの人にとっては非日常の言葉ではないか。最後の歯でも半永久歯でも大差ないのでは?映画「ある天文学者の恋文」の中では「天文学的」「宇宙サイズの」理論の展開が見られます。「永久歯」にこだわっているようでは半永久的にムシ歯予防100%は無理でしょうかね・・ハハハ
追加のおまけ:パーマネント野ばらの主題歌も!大好きな歌です。さかいゆう「train」。

太田裕美の曲に「最後のひとは」があったとは!

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