BBTime 305 諸刃の刷子

BBTime 305 諸刃の刷子
「一生を泳ぎつづける鮪かな」星野恒彦

解説に「季語は「鮪(まぐろ)」で冬。なぜ冬なのか。冬に食べるのが、いちばん美味だからである。鮪にかぎらず、多く動植物の季節への分類は、食べごろをポイントになされている。その意味で、歳時記は人間の食い気がいかに旺盛かを示す「食欲辞典」の趣もある。ところで、掲句は食欲とは無関係だ。おそらくは、魚市場かどこかで丸のままの大きな鮪を見ての感慨だろう。べつに鮪でなくても、鯛や平目でも構わないようなものだが、しかし、鮪の流線型というのか紡錘形というのか、とにかく猛烈なスピードで泳ぐための体型があって、はじめて句が生きてくる。英語では、鮪を「tuna(ツナ)」と言う。ギリシャ語の「突進」という言葉に由来するそうだ。古代から、鮪の高速遊泳に、人々は目を瞠っていたというわけである。すなわち、鮪は一生をひたすら「突進」しつづける魚ということであり、比べれば鯛や平目のイメージは休み休み泳いでいるような感じがする。一生を突進しつづけるとは、勇壮にして豪放だ。が、他方では、何故に突進しなければならないのか。何故に、そんな運命に生まれついたのか。そうした哀しい感情もわいてくる。そういう句だと思う」解説より。

干支にちなんで「猪突猛進」ではないでしょうけど、マグロは「海中では口と鰓蓋を開けて遊泳し、ここを通り抜ける海水呼吸する。泳ぎを止めると窒息するため、たとえ睡眠時でも止まらない」とウイキペディアにあり、猪突猛進どころか睡眠猛進でイノシシより上手(うわて)です。さてヒトは残念ながら「一生を磨きつづける皓歯かな」です(皓歯:こうし・白い歯)。この時期「歯を磨くと痛い」「冷たいものが滲みる」の主訴で来院する方が多いので、前回「ややこしい」前々回「楔状欠損」に続いて再度歯磨きのお話。

画像は天皇の「三種の神器」のひとつと言われる「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」で片刃ではなく諸刃(もろは)の剣です。「諸刃の剣:もろはのつるぎ」とは「諸刃の剣とは、一方では非常に役立つが、他方では大きな損害をもたらす危険もあるというたとえ。また、相手に打撃を与えるが、自分もそれと同等の打撃を受けるおそれがあるというたとえ」とあります(出典はこちら)。歯ブラシも使い方によっては「諸刃の剣」となってしまうのです。

日本IBMのホームページに楔状欠損について「ブラッシングの害」の記事があります。歯を守る道具である歯ブラシの使い方を誤ると「歯を削る道具」となってしまいます。心当たりの方は是非変えてください。1)始めから歯磨き粉は使わない。2)グー握りをやめて鉛筆握りで磨く。3)歯を磨くではなく、歯を洗うイメージを持つ。以上3点を是非お試しください。

1)始めから歯磨き粉は使わない→オススメ歯磨き粉:ライオンのチェックアップです。チューブ表には「フッ化物高濃度配合(1450ppmF)・低発泡・低香味・低研磨・キシリトール」の言葉が表示されてます。楔状欠損を避けるには「低研磨」が有効です。歯磨き粉不使用でも問題ないと小生は確信しますが、気になる方は仕上げに少量使う程度で充分です。

2)グー握りをやめて鉛筆握りで磨く→オススメ歯ブラシ:花王ピュオーラ歯ブラシ薄型コンパクト:HPには「ネバつき・口臭・歯肉炎などの歯周トラブルを意識している人の約半数が歯ぐき下がりを気にしており、歯周疾患、咬合とともに歯みがき時の「強すぎるブラッシング圧」がその原因のひとつであるといわれています。また、ブラッシング圧が強めの人は、いつものクセで無意識のうちに強い力で磨いてしまうことで歯や歯ぐきを傷つけてしまったり、気になる歯ぐき下がりを引き起こす要因となっていることがわかりました。(2016年 花王調べ)」とあります。

3)歯を磨くではなく、歯を洗うイメージを持つ→唾液で(歯磨き粉不使用)歯をだらだら洗う。歯を守る道具が歯を傷める道具にならないために、この三点を試してください。

おまけ:4)ミンティアブリーズ磨きは楽しく長続きします。方法は超簡単!一粒口に入れて歯ブラシでチョコマカダラダラ磨き。5)絶対歯を傷めない洗い方(磨き方)→うがいです、またフロスも歯を傷めません。

マグロの握り・マグロ丼・他マグロ料理を堪能しつづけるためにも、歯ブラシを諸刃の剣にしないことをオススメします。6000

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