BBTime 424 工場消失

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「砂糖水飲む文弱の一守衛」小池一覚

時代を感じます。砂糖水・文弱・・?。解説には『そういえば、最近は「文弱(ぶんじゃく)」という言葉を聞かなくなった。詩や小説を書くことなどにかまけていて、世間的には弱々しいことをいう。意味は違うが「青白きインテリ」という言葉も、ひところ流行した。聞かないというと「砂糖水」も同様である。「知ってるかい」と尋ねたら「ソレって何ですか」と、若い人に言われてしまった。ただ砂糖を冷水に溶かしただけの飲み物だ。そして「守衛」もいまや「ガードマン」なのだから、作者せっかくの韜晦も、そろそろ通じなくなってくるだろう。雑誌「すばる」(97年6月号)に、中村真一郎が書いていた。「小生の年間所得、昨年は遂に五百万円を割る。文学出版の不況が、こちらに皺寄せの結果と、小生が時代からの遊離のため」。こちらのほうが、よく通じる。(清水哲男)』(解説より。韜晦:とうかい= 自分の本心や才能・地位などをつつみ隠すこと)。さて、今回は「製糖工場消失」について・・これも時代なのでしょうか。「砂糖水」が夏の季語です、あしからず。

先日(1/17)、記事「今年の砂糖 岐路の2歩手前 3年で1工場分の需要消失」を目にしました。歯科医にとっては嬉しいニュースですが・・。記事によると『砂糖消費(主に白糖)はここ3年度でも約9万2千tの減少(年間消費183万t)となり、総需要の5%に相当する需要が消失した。これは中規模製糖工場1つ分とも指摘されている』『基礎調味料はだいたい減少をたどっているが、特に塩、砂糖は健康志向やネガティブイメージ、誤解も絡んで減少幅は大きい。また、食品市場の隅々にまで浸透しているため人口減少の影響を直接的に受けてしまう。塩はなるべく摂らない方向に向かうが、砂糖は甘みを出すためには使わざるを得ない。そこで代替甘味料が平成時代に台頭してきた。平成30年間で砂糖消費が26~28%減ったのに対し、異性化糖は15%増、加糖調製品(海外で砂糖を混ぜた二次原料)は5倍増となった』(記事より)。

「健康志向・人口減少」などの理由で砂糖消費量減少となれば、これは致し方ないでしょう。加えて、これまでが「甘すぎ」たのだと思います。スターバックスの「抹茶クリームフラペチーノ」には何と!65g(グランデサイズ)入っているそうで、キャラメルフラペチーノにはさらに多い66g(グランデ)。WHO(世界保健機関)が2015年に出した指針では「肥満や虫歯を予防するために、砂糖などの糖類を一日に摂取するカロリーの5%未満に抑えるべきだとする新指針を発表した。平均的な成人で25グラム(ティースプーン6杯分)程度」(引用元)。WHOは1日あたり25gを推奨しています。となるとスタバ1杯で2.5日分の砂糖を摂取することに・・やはり「甘すぎ」!

記事では『一方で、今年は東京五輪も開催され、業界の啓発活動「シュガーチャージ」(砂糖でエネルギー補給)で少しでも砂糖に対する誤解を払しょくして消費減を食い止めたいと期待を寄せている』と締めくくっていますが、今の生活においてわざわざシュガーチャージしなくても充分に摂取していると思います。

とは言え「甘いもの」は必要です。人々は砂糖が欲しいのではなく「甘いもの」を口した時の「喜び」が欲しいのだと理解します・・これを否定する気は更々ありません。そこでひと工夫。砂糖ゼロでも「喜び・満足・安堵」が得られるものは色々あります。今が旬のみかん類・りんごなどの果物、焼き芋だって甘いけど砂糖ゼロです。製糖工場関係者は大変だとは思いますが「大きく変わる」と理解して頂き、この減糖の流れを更に大きな流れとなるよう応援します。以前ご紹介した「大豆ヨーグルト」「極旨バナナジュース」「超極旨!」も砂糖ゼロです、是非お試しください。5990

https://youtu.be/ftxnr28LDXc

追加:以前「甘味」について書いておりました。「まずは甘さですが 私達が甘味が好きなのは糖分探知機として進化したからです 大雑把に言えば 糖分は高エネルギーなので それを好む様に 脳の配線が組まれたのです 私達が好きだからハチミツは甘いのです」・・詳しくはBBTime261「あんぱん」をどうぞ。

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