BBTime 498 人生の触媒

BBTime 498 人生の触媒
「元日の玄関にある笑ひ声」塩尻青笳

何気なく見つけた掲句の解説を読んでハタと・・『年が明けました。昨年は特別な年でした。日本の歴史の中で、大きな意味をもった年でありました。それでも年は明けました。2012年、もう特別でなくてもいい。当たり前の時間が流れて、当たり前に水道からきれいな水が出て、当たり前に家族と夕飯を食べられる年であってほしいと、願わずにはいられません。本日の句、読んでいるだけでホッとした気持ちになります。玄関にある笑い声。年始の挨拶に来た友人や親せきとの笑い声でしょうか。軽い冗談でも言いあっているのでしょうか。気の置けない間柄なのでしょう。お互いに幸せな一年でありますようにと、笑い声の間には、深い思いが包み込まれているのです』(解説より)・・文中の2012年を2021年に変えても、全く違和感がありません。お判りのように「大震災」の翌年(2012年)です。再来月11日で丸十年が経ちます。・・ちと重い枕になりました。今回は重くない軽くない「いいモノ」についてのお話。つらつらと昨年を振り返りながら、小生の感心したモノを五点ご紹介します。

第5位:グレゴリーのデイパック「カバートソリッドデイ」。いろんな場面で重宝しています。出張、買い物、ワインの買い出し等々。使用者のことをしっかり考えての造りです。買い物で少々荷物が増えてもしっかり収納できるので、常に両手が自由。これが何よりで、バスなどでの移動中、歩き中などでも自由な手ですぐさまスマホを取り出し「カシャ」・・シャッターチャンスを逃しません。両手が自由だと歩く姿勢もシャキッと背筋が伸びます。大きさがメンズ(大きめ)とレディス(やや小振り)あり。

第4位:ブラウンの電動歯ブラシ「オーラルB iO」。ブラウンの電動歯ブラシ新型です、まさに殿堂入りの電動ブラシ!2分以上磨くと「ニコニコマーク」が表示されます。この電動歯ブラシでの二分間は手動の10~15分くらいに相当するでしょう。旧型との大きな違いは二点。まず静か・・無音とはいきませんが静かです。もう一点は、磨いた後の歯の表面が違います・・ツルツル!難点がひとつありました、ひとセットで三万円超えること。

第3位:ほぼ日手帳の「オリジナル」。長年、ほぼ日手帳「weeks」でしたが、昨年(2020)久しぶりにオリジナルを使用しました。1日1頁なので、結構な空白(面積)です。使い始めてすぐに、この空白を埋めるのが楽しくなりました!

第2位:スペシャリティ珈琲。昨年前半までコーヒーに関しては、ほぼ深煎りの豆に深入りしていました。豆表面はアブラでツヤツヤしており、ふた口目からは砂糖は不要でもミルクは欲しいかも、というような味わいのコーヒーです。ところが夏から行き始めたパン屋さんで供される珈琲を飲み始めたところ・・パン屋のご主人が味わいの説明で「洋梨のような」「ベリーのような」などの表現。またホームページの説明には「テロワール」とか「マイクロクライメット」などの言葉が。珈琲なのにワインのような説明です。飲んでみてわかりました、もちろん砂糖もミルクも不要ですし、ワインのような表現がわかるような(わからないような)。珈琲と紅茶の中間的な味わいであり、美味しさのような気がします。小生にとって新たなる出会いでした。

第1位:「Apple Watch」。昨年買ったモノの中でダントツの第1位でした。ともかく歩く歩く!歩く、走る、立って仕事する・・明らかに体を動かす量が増えました。おかげで夏の検診では肝臓のデータが全て良し!さすがに体重は右肩下がりとはいきませんが。

この五点を見返してみて、これまた気がつきました。これらのものは「モノからコトへのモノ」。グレゴリーデイパックは「両手を自由にする」。ブラウン電動歯ブラシは「口の健康持続」。ほぼ日手帳は「書かせる」。スペシャリティ珈琲は「舌と頭を癒す」。アップルウオッチは「体を動かす」。

以前「所有することに価値あり」と思って購入したモノもありましたが、今ではモノは「キャタリスト:触媒」であり、触媒としての作用が大きいモノが「いいモノ」であると思います。時計とは単に「時刻を知らせる」のではなく、どう過ごすか・どのように時間を使うかを考えさせ行動させる。大袈裟に言えば「時を過ごす」ことはまさに「人生をいかに消費するか」であり、この意味で時計とは良き人生のキャタリストです。今年も「いいモノ(所有すべきモノ)」とは「人生の触媒」であるとの目線でモノと向き合っていきます。では皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。8610

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