BBTime 688 巡礼旅その2一人旅

「バッタとぶアジアの空のうすみどり」坪内稔典

2025/10/12投稿
巡礼旅日本出発9/12。名古屋駅朝06:20発新幹線で東京へ向かう途中、友人より「羽田行き予定便欠航、現在八方塞がり」とLINE。小生、ともかく東京羽田空港へ向かいます。途中、富士山も雲に覆われ姿は見えず。

9/12金曜日午前十時頃には羽田空港第三ターミナル到着。「新幹線や九州内の他の空港など模索中」とLINE受信。そもそも今回の巡礼旅のきっかけはS氏の一言「サンティアゴ・デ・コンポステーラ知ってます?」「知ってますよ!」「行きませんか?」「行こう、行こう」と即決したのが二年程前。その後、話題に登らず流れたかなと思っていたら、今秋実現の運びとなり、飛行機チケットなどは彼がネットで手配してくれました。

当初、フランスの道780kmを小分けにして歩こう(最低100km以上は必要)と調べるうちに、ルートが色々あるとわかり取得可能な休日数のことも考え結局「ポルトガルの道」を選びました。旅程では羽田から北京空港でトランジットに九時間あるので、北京空港で落ち合う案も出ましたが、手持ちのチケットのキャンセル料などを考慮し最終的に「今回、(S氏は)断念します」と結論が出たのが出国審査の列にいる時でした。・・「一人で、行くの?」「どうする?」と自問自答。やめる理由は見つかりませんでした・・またしても旅の醍醐味!

羽田出発直前搭乗する飛行機。バモス!前進あるのみと北京行きへ一人搭乗、北京空港まで四時間弱のフライト、安いチケットなので席は真ん中。左隣は大柄白人男性、パソコンにヘッドホンを繋いで音楽を聴いている様子。パソコン画面の数々の曲名(ジャケットなど)をチラリと見るに同世代と踏んで声をかけるとドイツ人。「化学製品会社員で日本から北京へ。その後上海に寄ってフランクフルトへ帰る」とのこと。オクトバフェスト、ドイツワインなどの話で盛り上がりアッという間のフライトでした。まさしく「Time Flies」。北京到着後、マークも何もない真っ白不気味な飛行機発見!ドイツ人曰く「ロシアの飛行機だ」。

北京空港到着をS氏にLINEで報告すると「ラウンジ利用できます」とQRコードが送られてきました。ラウンジに向かう途中、スタバでエビアン(小振りボトル)を買うと457円。ラウンジとは名ばかり学食の方がまだマシという空間に到着。匂いがごちゃ混ぜ、飲み物、カップ麺、菓子など。目に留まったのが冒頭の画像。「命短し、楽しく生きよ」のような文章。短いのは中身でした!

「北京特産」と表示してある餅は殆ど甘くなくお代わりしました。しばし休んでマドリード行きゲート前でひと眠り・・つづく

「前進する!」と言えば、この曲「Adelantando」。詳しくはこちらも「耳よりな話

これは二人ですが。

BBTime 687 巡礼旅その1初野宿

「突抜ける青が好き青十月の」北島輝郎

2025/10/10投稿
前回の投稿から二ヶ月近く経ちました。先月九月中旬に「歩きの研修」と称して巡礼旅でした。ご存じの方も多いと思います「サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼」です。いくつかのルートがあります、今回は日程のこともあり「ポルトガルからスペイン」の巡礼路を歩きました。では順次、巡礼を振り返ります。その前に句の解説『直球。ストレートに、十月をむかえた喜びを歌っている。爽やかな十月。今年も、そうあってほしいものだ。。さて、せっかくの爽やかな句の雰囲気に水をさすようだが、今日は一理屈こねたくなっている(えっ、いつものことだって、……すみません)。そんな気分になったのは、句の「好き」に触発されたからだ。いつの頃からか、俳句や短歌に「好き」だの「嫌い」だのという生(なま)の感情がそのまま詠まれるようになってきた。とてもひっかかる言葉遣いだ。理由は、もとより「好き」や「嫌い」は誰にでも生ずる感情だけれど、それを生で表現することの意図がわからない点にある。そうした作品を読むと、「好き」「嫌い」は作者の勝手であるが、読者である私はそう言われても困ってしまう場合が多いのだ。そこのところを、作者は読者が困らないように説得するのが「作品」であるのに、それをしていない「作品もどき」が大半である。私の常識では、この種の書き物を文学とはとても呼べない。文学以前に、作者がそうした個人的にしか通用しない生の感情を、なぜ作品として発表したいのか。他人に読んでもらいたいのか。不可解すぎて欠伸が出てしまう。社会常識もたいしたものではないことを前提にして言うのだが、こうした表現などをひっくるめて、世間は「変態」と呼んできた。ただ、私に言わせれば「変態」も結構なのだけれど、幼稚な「変態」は「嫌い」だということである。(清水哲男)』(引用元)。ではバモス!Vamos!=Let’s Go!

旅程は、地図のほぼ中央、ポルトガルの北の端ヴァレンサ(Valenca)からサンティアゴ・デ・コンポステーラまで124km五日間の巡礼。9/11夜に鹿児島空港出発、翌9/12昼に羽田発→北京→マドリード→ポルト空港。ポルト空港からバスでヴァレンサへ(9/13泊)の予定でした・・ところが「Travel is trouble」。これぞ旅の醍醐味!と言えば聞こえは良いのですが・・

9/11木曜夜20:10鹿児島空港発羽田行き。「羽田空港天候不良のため出発が一時間以上遅れる見込みです」とのアナウンス、「はじまりはいつも雨」ならぬ「始まりからトラブル」。待つことしばし「まもなく機内へご案内できます」、約30分遅れで離陸となりました。上空アナウンスで「羽田への着陸許可を待っております、現在静岡県上空」と機長。「やれやれ」とまた眠りに着くと・・「目的地変更でセントレア空港へ向かいます」と機長。セントレアって名古屋じゃん!雨のせいだからしょうがないとセントレア空港着が23:30頃。セントレア空港は初めて(過去トランジット利用1回有り)ゆえ、名古屋中心部へのアクセスも皆目見当もつかず。とりあえず名古屋駅まで移動しようとリムジンバス乗り場へ。

バス出発は夜中12時を過ぎていました。小生の便(飛行機)のみではなかったようで、バス停には長蛇の列。どう見てもバス一台には乗り切れません。初老の運転手の方が「増便はありません、増便はしませんが、待たれるのであれば(名古屋駅前から)また戻ってきます」とのこと。利用した航空会社のセントレア空港での素っ気ない対応とは違い、ホッとさせる運転手の言葉でした。

名古屋駅前到着は9/12 1:40過ぎ。駅前のサウナで東京行き新幹線始発を待とうと思ってましたが、エネルギー枯渇。駅構内は朝4:50までロックで入れず、結局、駅前交番前のモニュメント台座で夜を明かすことになりました。人生初野宿!日本を離れる前から初野宿とは、この先何が起こるやらと「不安とワクワク」のなかウトウト。途中、小雨が降り軒下に移動、通路に座り込んでウツラウツラ。朝四時半頃から駅入り口には入場を待つ人の列ができ始め、4:50の開錠とともにダッシュで切符売り場へ。皆さん、新幹線始発の自由席に座るべくの列です。

9/12 6:20発新幹線乗車、やっと椅子に座ることができました。8:15東京駅着予定で雲隠れの富士山見ながらウトウト。巡礼旅同行者の友人からラインが入ります「乗るべき飛行機が昨日の羽田の影響で欠航、羽田に向かう他の手段模索中」とのこと。同行予定の友人は9/12当日朝に鹿児島近県空港から羽田へ、羽田で昼前合流予定でした・・旅はつづく

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