BBTime 298 おもちや

BBTime 298 おもちや
「よい夢のさめても嬉しもちの音」五筑(江戸時代)

掲句を読むと落語「尻餅」を思い出します。解説にも「落語に「しりもち」という演目があり、貧乏で「引摺り餅」を頼めない男が、それでは世間体が悪いというので、大晦日の暗いうちにに一計を案じる。近所に搗く音さえ聞こえればいいんだろと、さも「引摺り餅」の男たちがやってきているかのように、数人の声色を使い分け、大声で餅搗きシーンを自演しはじめる。で、「もちの音」を出すために、女房の丸出しの尻を叩いた。だから「しりもち」」(解説より)。今回はもちはもちでも「お餅屋」ならぬ「おもちゃ」について・・失礼!

先日ラジオから「なぜが我が家は仏壇にプレゼントが置いてあった。幼心に不思議だった」とリスナーの便り。やはりサンタさんは宗教を超えているのでしょう。拙ブログで「毎日使う道具」「毎日道具は!」「口友:くちとも」と綴る中で、おもちゃも毎日使うモノ、いつも身近にあるモノだと気がつきました。ただし、おもちゃは「ロッテお口の恋人」同様、使いたくて使うモノです。歯ブラシは「使いたくて使う」と言うより「必要に迫られて使う」モノでしょう。

ケータイ電話を初めて手にした時に「オトナのおもちゃ」だとつくづく感心した記憶があります。様々な色や形、機能も色々まさしくおもちゃ。平成終わる今、ケータイは「みんなのおもちゃ」となりました。老若男女の玩具です。ケータイ同様、歯ブラシを「仕方なく使う道具」から「みんなの玩具」にすることができれば、もっと歯を磨いてもらえるのではと考えるのです。ケータイ電話機能が音声通話とメールのやり取りだけであったらこれほどまでの多くの人が携帯したでしょうか?

Technology Entertainment Designの頭文字で「TED」。まさしくスマホはこのTED!現在考案中の歯ブラシも「Teeth Health」「Entertainment」「Design」でTED、つまり歯ブラシのおもちゃ化を考えています。磨いて楽しい・見ても楽しい・置いても楽しい歯ブラシ、平成のうちに具現化したいのですが・・。

句の解説が面白いのでご紹介(以下引用)「早朝、まだ暗いうちに、近隣で餅を搗く音に目が覚めた。せっかく「よい夢」を見ていたのに、破られてしまった。しかし、破られても「もちの音」を聞くほうが嬉しい気分である。さあ、いよいよ正月だ。子供のころは農村に暮らしたので、私にも同じ体験がある。この時季になると、毎朝、どこからか「もちの音」が聞こえてくるのだった。正月を待つ心は、子供のほうが熱い。寝床のなかで聞いていると、なんだかとてもドキドキした。思い返すと、旧家ほど早めに搗いていたようだ。我が家のような新参の家や小さな家が、最初に搗くことはなかった。搗く順番に、何か暗黙の取り決めがあったような気がする。したがって、我が家では大晦日近くに搗いていた記憶がある。二十九日だけは「苦餅」となるので、搗くのは避けた」解説より。子供達にとって、昔のお餅は今のクリスマスケーキだったのでしょうね。お餅を食べた後も歯磨きをお忘れなく、皆様よいお歳を!2770



一年前も「小さい幸せ」として「尻餅」を取り上げていました、こちらもどうぞ!大掃除でこんなおもちやも出て来ました。

BBTime 297 口友二本

BBTime 297 口友二本
「胸にさす鉛筆日脚伸びにけり」斎藤優二郎

画像は約一週間前の「火の山と火の玉」(桜島と朝日)。さて歯磨きオタクより二本の口友(歯ブラシ)について。皆さんは歯ブラシの持ち方に「鉛筆握り」と「グー握り(パームグラスプ)」があるのはご存じだと思います。小学生以上の方には「鉛筆握り」を勧めます。理由は大きく三つあります。

1)過剰な圧がブラシにかかりにくく歯茎や歯をいためにくい。2)細かい動きが可能なので隅々まで磨ける。3)歯ブラシが長持ちする。その訳は?

1)グー握りだと腋が開いてストローク(歯ブラシの動き幅)が大きくなりゴシゴシ磨きになりやすく、ゴシゴシ磨きになるとまず歯茎を傷めます。傷んだ歯茎は下がります(見かけ上歯が長くなる)。歯茎が下がると本来歯茎の下に隠れている根っこ部分が露出します。口の中に生えている歯の部分(歯冠:しかん)表面は硬いエナメル質によって覆われています、水晶に匹敵するくらいの硬さです。しかし根っこ部分(歯根:しこん)表面はエナメル質ではなくセメント質であり、エナメル質に比べてかなり軟らかいのです(画像参照)。このため日々のゴシゴシ磨きで、根の表面は容易に削れてしまいます。使用される歯磨き粉が研磨剤配合であれば、セメント質はたまりません!エナメル質の硬さがモース硬度指標で7(水晶も7)に対し、セメント質は骨と同様の4−5、エナメル質やセメント質の内側にある象牙質は5−6です。

2)グー握りゴシゴシ磨きで歯の表面は割と磨けますが、歯と歯の間はほとんど磨けません。ブラシの動きが直線的で磨き残しがかなり発生します。鉛筆握りなら細かい動きも容易で、直線のみならず描円(びょうえん:丸く動かす)や、たて磨き斜め磨きも可能です(こちら参照)。3)過度な圧が加わらないのでブラシも長持ち。

やっと本題、今回オススメするのは二本!ライオンのシステマSP-T歯ブラシ(1本500円以上)と花王のピュオーラ薄型コンパクト歯ブラシです(300円位)。
1)システマSP-Tは色は白と淡いピンクの二種、硬さはソフトのみ。多分ドラッグストアでは入手困難で歯科医院かネット購入がオススメです。もちろんネットの方が安いです(400円以下)。2)ピュオーラ薄型コンパクトは色は三種(青・ピンク・黄)、硬さは普通とソフトの二種。スーパーやドラッグストアで購入可。特にピュオーラ薄型コンパクトは自然と鉛筆握りになりますが、小学生には磨きにくいかもです。


今年は先日12/22が冬至でした。冬至は日(昼間:日の出から日の入り)が一番短い日ですが、翌日から日の出が早くなるのではないそうです。冬至から約半月後のお正月明け頃から日の出は日に35秒ほど早くなってくるようです。まだまだ夜明けは遅くなります、今週末は大寒波襲来とのこと、是非口友ブラシを枕の友としてベッドに。目覚めたらぬくぬくベッドの中で目覚まし磨きもオススメです。

最後に、冒頭の句は奥が深いようです。以下解説より引用「元来「日脚(ひあし)伸ぶ」は冬の季語。冬至過ぎの少しずつ日脚が伸びていく状態を言う。だが「伸びにけり」となれば、早春と考えたほうがよいだろう。真冬に比べると、このごろはずいぶんと日没が遅くなってきた。作者は戸外で仕事をしているのだろうか。あるいは吟行の夕暮れ時かもしれない。いずれにしても、本格的な春の訪れの予感のなかで、作者の胸の内は明るくなっている。胸ポケットにさした鉛筆も明るい色だ。平凡な句のようでいて、そうではない。鋭い」解説より。本日クリスマス、春はまだまだ。ケーキの後の歯磨きはもちろん鉛筆握りで! 2170


BBTime 295 口友:くちとも

BBTime 295 口友:くちとも
「膳棚へ手をのばしたる火燵かな」温故

「江戸期の句。膳棚は椀などの食器を置いておく棚のことで、火燵(こたつ・炬燵)に入ったまま、何かを取るために棚の方に思いきり手をのばしている図。作者ならずとも、誰しもがそんな経験を持つ。だから、誰もがこの句にニヤリとしてしまう。漫画の「サザエさん」にも、似たようなシーンがあったような気がする。誰が言い出したのか、火燵には「無性箱」なる異名もあったという」解説より。小生、大学入学時は六畳一間下宿でした。何度か引っ越しましたが、やはり炬燵中心に手を伸ばせばすべてのものに手がとどく便利な生活でしたね。これぞコンビニ部屋!

毎日使う道具」「毎日道具は!」で歯ブラシについて書きましたが、毎日日に数回使う道具であればこそ「いつも手元に口元に」であるために身近に置くためには?と考えました・・いつも歯磨き、いい気分。

ロッテが「お口の恋人」であるならば、歯ブラシは「口の友」もしくは「口友」でしょうか(その昔「月の友」枕が自宅にありました)。「お口の恋人」・・秀逸なキャッチコピーだと思います。「口が欲しがる」「口が恋しいと思う」・・お口の恋人。恋人に別れはつきものですが、友とはさにあらず。同時に恋人が複数は少々考えものですが、友なら複数いても問題なしです。ロッテ「お口の恋人」はロッテ製品を単数とみてるのでしょう。

いつでもどこでも手を伸ばせば・・そこに「歯ブラシ」。繰り返しになりますが「歯ブラシをどこにでも置く」=洗面・炬燵の上・ベッド枕元・カバンの中・机の上・テーブルの上などなど。「歯ブラシを携帯する」=朝通勤途中車内で歯ブラシ・ランチ後にデスクで歯ブラシ・トイレ中に用を足しながら歯ブラシ。磨きすぎでしょうか(笑)携帯するのは歯ブラシではなく「ホルダー付きフロス」でもいいのですよ。

お口の恋人であってもラミーがいつも口の中にあると、ムシ歯・糖分とりすぎなどの問題発生ですが、歯ブラシやフロスであれば然にあらず。実は「口友:くちとも」歯ブラシをデザイン中です。歯ブラシメーカー数社に打診したのですが「貴重なご意見有難うございます」で終わり。クラウドファンディングも思案中・・世紀の大発明なのになあ。口が寂しくなったら「ロッテ」ではなく「歯ブラシ」に手が伸びるような歯ブラシなのになあ。8900



追加:「口友二本」「口友三本」もどうぞ!

 

BBTime 294 大豆とヨーグルト

BBTime 294 大豆とヨーグルト
「湯豆腐の湯気に心の帯がとけ」金原亭馬生(十代目)

解説には「湯気をあげて徐々に煮えてくる湯豆腐。それを前にして、一杯やっている人の幸せそうな様子が伝わってくる。「湯豆腐」も「湯気」もやさしい道具だてである。また「心の帯」という表現がすばらしい。湯気が立つにしたがって、それまで自分の心を締めつけ縛りつけていた〈帯〉が、ようやくゆるんで行くという経過であろう」(解説より)

今年の夏から夕餉にお米を食べなくなりました・・特にこれと言った理由は無く、なんとなくスタート。半年経って言えること「痩せないけど太らない」。お米なしに変えて思うに、毎食事にお米を摂るのはやはり食べ過ぎです。小生の場合、晩御飯からお米が消えても不思議に不足感はありませんでした。別にお米を禁止しているのではなく、時に口にすることもあります。代わりに食卓に上ったのが「豆腐」です。そのため「大豆」が今まで以上に好きになりました。今回は大豆は甘い・・のレシピです。

先日、たまたまスーパーで「素煎り大豆」を見つけ帰宅後、冷蔵庫にあったヨーグルトにどっさり、ついでに砂糖無添加レーズンも。一晩ヨーグルトに浸すと・・これはこれはの驚き「大豆は甘い!」です。ヨーグルトとの相性もバッチリ、しかも砂糖ゼロ。おやつ食堂のレシピに早速登録、シナモン(粉)一振り二振りして召し上がれ!

おやつ食堂・・ムシ歯予防を目的とした子供向け食堂(カフェ)です。ムシ歯予防の裏技コツは「何を食べるか」ではなく食べた後「どうするか」です。「何を食べるか」に固執すると「砂糖抜きおやつ」と考えがち、砂糖抜きの食事やおやつなんて無味乾燥・砂を噛むようなです。ヒトにとって「甘味」は掲句にあるように「心の帯がとけ」のモノなんです、ヒトの進化を考えても甘味を欲しがるのは必然なんです。さて「食べた後どうするか」・・簡単です「歯」をすぐ洗えばいいんです。洗う方法は歯ブラシだけではありません、うがいや水洗い、お茶洗いなど方法はあります。おやつを食べながら「裏技・簡単技」を知ってもらうカフェが「おやつ食堂」。エッどこにあるかって?今はカルノの頭の中ですが、来年中のオープンを目論んでいます「いれば食堂」併設です。

大豆ヨーグルト:材料=ヨーグルト+大豆+レーズンを混ぜて一晩寝かせる。ナッツでもOK、素焼き食塩・油不使用のミックスナッツとクランベリーなどのドライフルーツもオススメです。ただし大豆は必須「大豆ってこんなに甘いの?」と驚くこと請け合いです。それもそのはず「きな粉」って大豆ですよね。8330


BBTime 293 八のつく日

BBTime 292 八のつく日
「鰤にみとれて十二月八日朝了る」加藤楸邨

「季語は「鰤(ぶり)」で冬。「十二月八日」は、先の大戦の開戦日(1941)だ。朝市だろうか。見事な鰤に「みとれて」いるうちに、例年のこの日であれば忸怩たる思いがわいてくるものを、そのようなこともなく過ぎてしまったと言うのである。平和のありがたさ。」解説より抜粋。忸怩:じくじ「ひどく恥じいる様子」の意の漢語的表現。自分自身の心情を表わすのに用いる。(新明解国語辞典)

前回「毎日道具は!」を書き始めたのが十二月八日、この日何の日では・・
1941年「太平洋戦争開戦:対米英開戦記念日(太平洋戦争開戦記念日)1941(昭和16)年12月8日午前3時19分(現地時間7日午前7時49分)、日本軍がハワイ・オアフ島・真珠湾のアメリカ軍基地を奇襲攻撃し、3年6箇月に及ぶ大東亜戦争対米英戦(太平洋戦争)が勃発した。「12月8日午前零時を期して戦闘行動を開始せよ」という意味の暗号電報「ニイタカヤマノボレ1208」が船橋海軍無線電信所から送信され、戦艦アリゾナ等戦艦11隻を撃沈、400機近くの航空機を破壊して、攻撃の成功を告げる「トラトラトラ」という暗号文が打電された。元々は、ワシントンで交渉していた野村・来栖両大使がアメリカ側に最後通牒を手渡してから攻撃を開始することになっていたが、最後通牒の文書の作成に時間がかかったため、事実上奇襲攻撃となってしまった。アメリカ軍は「リメンバー・パールハーバー」を戦争遂行の合言葉とした。」出典はこちら
1980年「ジョン・レノン忌1980年のこの日、ビートルズのメンバーだったジョン・レノンがニューヨークの自宅アパート前で熱狂的なファン、マーク・チャプマンにピストルで撃たれて死亡した」出典はこちら。もうひとつ「歯ブラシ交換の日」

ライオンにより昨年制定「当社は、毎日行う歯磨き行動で、常に「歯垢を除去」できるよう、歯ブラシを1ヶ月に一度定期的に交換することを推奨し、毎月歯ブラシを交換する習慣を広める活動に取り組みます。定期的な歯ブラシ交換への気づきを促すため、歯ブラシの歯(ハ=8)にちなんで、毎月8日を「歯ブラシ交換デー」として一般社団法人 日本記念日協会に申請し、2017年12月27日(水)に認定を受け、新たな記念日として制定されました。今後もライオンは、オーラルケア市場、歯ブラシカテゴリーを牽引していく企業として、毎月8日に歯ブラシ交換を促進させる活動を実施してまいります」ライオンHPより。

ネット検索すると365日ほぼ毎日が「〇〇の日」。いつぞやショートケーキの日は何日?と聞かれてわからず、答えを聞くと・・なるほど!と合点しました。さて歯ブラシ交換について。多くのメーカーは1ヶ月ごとの歯ブラシ交換を勧めています。もちろん反対しませんが・・小生のオススメは複数本同時使用です。両手に一本ずつ持って二本で磨きましょうではなく、自宅用・職場用・お風呂用・ベッド用・携帯用など複数本用意することをオススメします。朝起きて自宅用(洗面所など)、ランチ後に職場用(デスクで)、夜入浴中にお風呂用、寝る前に寝ながらベッド用、可能ならば車で移動中に携帯用・・これで磨くチャンスは5回もあります!ポイントは唾液磨きです。歯磨き粉使用は可能な朝と入浴中だけで充分です。

ある知り合いは同じ靴を二足買って日替わりで履く、この方がそれぞれをより長持ちさせるとのこと。歯ブラシも同じような気がします。しかし、真の狙いは歯ブラシを長持ちさせるのではなく「歯」を長持ちさせることです。

冒頭の句を読んでふと「八」がつく「カンパチ」が頭に浮かびました。冒頭画像は「ブリ」これは「カンパチ」小生には区別がつきかねます。「日本近海ではブリやヒラマサより漁獲量が少なく、美味な魚でもあるため、天然ものは高級食材として扱われる。身は締まっていて脂も乗っている。刺身寿司しゃぶしゃぶ照り焼き塩焼き等で食べられる。身を下ろした後の頭や骨はアラ炊(アラ煮)にもできる」ウイキペディアより。もしや毎月八日は「間八」の日?と調べましたが違いました。ちなみに名の由来は「名前は,正面から見た際に目の上の斜め帯が漢字の「八」の字に見えることに由来します」とのことでした。

個人的オススメはライオンの「SP-T」です。鉛筆握り唾液磨きするとすぐさま違いがわかります。歯の表面がキュッキュッと鳴り始めます、一度お試しあれ!5050
https://youtu.be/E8gmARGvPlI
https://youtu.be/wKtCM5SyGAg

BBTime 292 毎日道具は!

BBTime 292 毎日道具は!
「温めるも冷ますも息や日々の冬」岡本 眸

言い得て妙!フーもハーも「同じ息・同じ温度」なのに。以下句の解説より抜粋「日々の、なにげない所作の意味を新しい視点でとらえなおすことは、創作の喜びのひとつです。作者自身が、「そうか、そんな見方があったのか」と、書いて後に気づくこともあります。掲句を読んで最初に感じたのは、なるほど「息を吐く」ことは、ものを温めもし冷ましもするのだったという発見でした。そしてこういった句を読むたびに、どうしてそんなあたりまえのことに今まで気づかなかったのかと、自分の鈍感さを思い知らされるのです。「温める」は、冬の寒さの中で頬を膨らませて、自分の体の中の温かみを掌に吹きあてる動作を言っているのでしょう。一方「冷ます」は、たとえばテーブルに載ったコーヒーカップの水面へ、横から冷たい息を送ることでしょうか。でも、いったんは冷ましたコーヒーも、結局は体の中に流れ込んで、人を温めることに結びついてゆきます。全体が、人の動作のやさしさを感じさせてくれる、てのひらで包み込むような句になっています」解説より。

マイカップで日々コーヒーを楽しむ珈琲党の方もおられるでしょう、今回のタイトル「毎日道具は!」は「毎日使う道具」の続きです。あなたにとって365日使うパーソナルユース(あなたが所有しあなただけが使う)の毎日道具は何?でしょうか。

小生の毎日道具をリストアップすると・・携帯ラジオ(画像)・iPhone・財布・腕時計・歯ブラシ・・。マイ箸・マイスプーン・マイボトルなどをお持ちの方はリストに入るかもしれません。小生の場合、休日にはマイボトルを使用しませんし、箸やスプーンは家族と共用です。雨の日に自転車には乗りません。

あれかなこれかなと考えながら、これまた風呂磨きをしていて次のことに気がつきました。前回「毎日使う道具」で歯ブラシNo.1と書きました、実はそれ以上の「毎日道具」がありました!・・それは「は」です、歯そのものです。毎日歯ブラシを使うのは「歯」を磨くためであり、毎日食べることで「歯が汚れる」ので磨く必要があり、歯ブラシを使うことになるのです。よって毎日道具のナンバーワンは「歯」です!

多少こじつけです(笑)が「毎日道具」ナンバーワンは「歯」。鹿児島もここ数日で師走の寒さとなりました。熱々の鍋よし、焼肉よし、ラーメンよし、焼酎湯割りよろし・・温かいのが一番のご馳走。日々の味わいのために毎日道具の「歯」のお手入れも毎日必須、ご自愛のほど、ご歯愛のほど。

おまけをひとつ:「フーとハーの温度の違いは?」について。リンク先を読んでもわかりにくいのですが、簡単に言うと「フーもハーも共に体温に近い温度ですが、フーを冷たく感じるのは扇風機やうちわの風を涼しく感じるのを同じ原理」のようです。寒い朝には手に「ハー」、熱々の鍋には「フー」、鍋を堪能した後は歯ブラシ「コショコショ」お忘れなく。4400
おまけのおまけ:フーとハーについて家族と話したところ・・「対象が冷たいと「ハー」熱い・温かいと「フー」じゃない?」・・言い得て妙!


https://youtu.be/KY7gPcDFwQc

BBTime 291 毎日使う道具

BBTime 291 毎日使う道具
「おでん煮えさまざまの顔通りけり」波多野爽波

好きな句です。学生時代小倉でしたのでおでんと言えば「旦過:たんが」。特徴は「大きな丸鍋」「おはぎ・お握りがある」「アルコール類は無し」。美味しいに違いない蛸の足丸ごと一本当時800円くらいで、飲んだ帰りの懐には厳しくていつしか食べたいと・・結局食べたのかな?

おでん鍋にはさまざまな具が入ります。屋台を過ぎる人もさまざま・・。先日、湯船歯磨きをしていてふと・・「もしや日本人がもっとも使う道具は歯ブラシではないか」と。日本の老若男女において日々毎日、最も使用時間が長い道具が歯ブラシだと思うのです。いやあそんなことはない、スマホだろう、鉛筆だろう、車だろう・・という声が聞こえてきそうですが。

5歳児から90歳の方まで、毎日ほぼ必ず使う道具をイメージしてください。歯ブラシ以外にありますか?箸がなくてもスプーンで食べられます。スマホは全世代とはいきません。学生さんなら毎日鉛筆を使いますが、ボールペンしか使わない大人も多いでしょう。免許持たない人は車を運転できません(しません)。衣類や寝具はちょっと違います。

ほとんどの日本人が毎日使用する道具は何か?と考えると、やはり歯ブラシでしょ!ネットで検索すると年間約四億五千万本生産されるそう、ちなみに割り箸はその50倍の二百億膳、ただし97%が外国製とのこと。

オススメはイラストのような歯ブラシですが、要は毎日そこそこ(計五分以上)コショコショ(ゴシゴシでなく)磨くこと。唾液磨き・ながら磨き・湯船磨きもオススメです。2780

BBTime 286 チョコとスマホ

BBTime 286 チョコとスマホ
「綿菓子の糸の先まで小春巻く」高井敏江

先日のニュース:スマホと相性が合わず「森永♬チョッコフレーク」が終了とのこと。記事では「1967年の発売以来、半世紀以上、愛され続けている「森永のチョコフレーク」が来年の夏までに生産を終了することが発表された」・「売り上げが減少した理由について森永製菓は、「チョコレートのトレンドがリッチ志向に変化していること」と、「チョコフレークとスマートフォンの相性の悪さ」をあげた」等々。同じく終了の憂き目に会うのが「キスミントガム」。

「江崎グリコは4日、1987年発売のロングセラー商品「キスミント」の生産が終了し、在庫が無くなり次第販売を中止することを明らかにした。ガム市場は年々縮小傾向にあり、日本チューインガム協会によると「チューインガム小売販売額」は2004年の1881億円から2017年は1005億円に減少している」記事より。両者ともスマホが一因になっているようです。
「森永製菓が50年あまりの歴史があるチョコレート菓子「チョコフレーク」について来年6月にも生産を終える。江崎グリコもロングセラー商品のガム「キスミント」の生産終了を発表した。チョコレート菓子の多様化やグミやタブレットなどライバル商品の台頭のほか、スマートフォンの普及で「手がべたつく」「陳列棚を見ない」との声も出ている。身近なお菓子が姿を消す背景には、若者のトレンドの変化がありそうだ」記事より。

その昔ハナ通信に「携帯電話でムシ歯予防」を書きました。2000年7月のことです。「ラジオでこんなことを話していました。「かなりの女子高生が携帯電話を持つようになったため、アイスクリームの消費量が落ちた」。風が吹けば桶屋が儲かるみたいな話ですが、要するに、これまでアイスクリーム消費の中心であった十代の女性が、携帯電話を持ち、電話代をお小遣いから捻出するためにアイスクリームを買えなくなった、とのことでした。ピピッときました。携帯電話でムシバが減る!アイスクリームを食べないということは、もちろんムシバになりにくいし、しゃべることで唾液の分泌を促しさらになりにくくなる。以前、電車内で大きな声で傍若無人に電話している女子高生を見ると、カチンときましたが、今は逆です。もっともっと話してムシバ予防。電話でおしゃべり気付かぬうちにムシバ予防。携帯電話で長電話ムシバにならずに歯が奇麗、できれば言葉も奇麗に使って!!」ハナ通信No.34より。

平成もあと半年を切った今、携帯電話はスマホとなり音声通話よりも指でピッピッピの時代です。ムシ歯が減るのは大歓迎ですが「指がべたつく」だけでなく「歯が汚れる」「ムシ歯になりやすい」からそのお菓子を敬遠するようになってもらえば歯科医として万々歳です。チョコフレークが箱から袋入りになったことも知りませんでしたが、小生としてはCMフレーズが記憶に残る二つのお菓子が消滅するのも寂しい気はします、なくなる前に一度食べてみようかしら・・。

掲句の小春は解説に「季語は「小春」で冬。陰暦十月の異称で、まるで春のような穏やかな日和のつづくことから、小さな春と呼ばれるようになった」と。今年は11月7日が立冬ですので11/08からが陰暦十月となります。

「降る雪や明治は遠くなりにけり」中村草田男
有名なこの句を踏まえて「フレークや昭和は遠くなりにけり」です。平成もあと半年、次の年号は?8670


https://youtu.be/-sCG-ZSG-D0

BBTime 283 阿弥陀籤

BBTime 283 阿弥陀籤:あみだくじ
「焼藷を買ひ宝くじ買つてみる」逸見未草

今年の立冬は11/07ですので気が早いのですが(苦笑・焼藷はやきいも)。前回「いい未来」はほぼ日の「今日のダーリン」を引用しました。今回も同様引用!タイトルの「あみだくじ」漢字で阿弥陀籤、読めても書けない「籤」の字。今は梯子(はしご)型のあみだくじ、元は円形で阿弥陀様の後光(ごこう)に似ているのでこの名がついたとか。小生には光背(こうはい)というより蜘蛛の巣にしか見えませんけど・・。

「あみだくじ理論」というものを横尾忠則さんが話していたそうです。

現在・過去・未来のように昨日があって今日、今日があっての明日。食堂に入って「さんま定食」注文して、翌日トイレでうんこになるのと同じ。籤のひとつを引いてワクワクしながらゴールをたどるけど、引いた時点(スタート)ですでに結果は決まっている。スタートとゴールを逆さまにしても同じことが言える。

ムシ歯も同じ。ある日突然、歯の表面の菌がムシ歯菌になってムシ歯ができた!ではありません。生後六ヶ月前後から歯は生え始めました→ムシ歯菌がいつの間にか周りの人からあなたの口の中へ→残念ながらあなたの口に棲みつきました→色々なものを食べて・・。三歳の太郎君はおやつを食べます→奥歯は上手に磨けません→翌日も普通におやつを食べます→この状態が数ヶ月続き→不幸にもムシ歯になりました。

ひとたびムシ歯になった歯は元には戻りませんが(ごく軽度のムシ歯(脱灰)なら修復可能)、次の手は打てます、他の健康な歯は守ることができます・・・予防です!

同じ籤でもこちらのくじは結果がわかりません。「賞金が1000億円を超えるまで膨れあがって注目されていたアメリカの宝くじ「メガ・ミリオンズ」は19日夜の抽せんでも当せん者が出ませんでした。賞金は次回に繰り越され、ついに史上最高額の1800億円になりました」NHK記事より

阿弥陀籤を引く時、いつも不思議です。必ずひとつのゴールに行き着きます。ゴールが重なることはありません。人生も同じなんでしょうね。一人一人必ずひとつ唯一無二のゴール(人生)となります。阿弥陀籤のように人のゴールは生まれた時に阿弥陀様(神様)によってすでに決められているのでしょうか?・・そうは思いませんね小生は、ではでは。0630
https://youtu.be/s_P9PU5FcMQ
https://youtu.be/oigKwLa2yyA

句の解説が面白いので後半部分を御紹介「ほこほこと手に暖かい焼藷と、宝くじに当るかもしれないという心の暖かさとが、読者をもなごませる……。でも不思議なもので、この買い物の順序が逆だと、句の印象はまったく変わってしまう。最初に宝くじを買ったとすると、これは衝動買いではなく、意識的に目がけての買い物になってしまうからだ。で、次に焼藷と来ては、作者がなんだか世知辛い世の中であくせくと生きているように思えてきて、わびしくすら感じられる。この句では、この順序が大切なのだ。『新歳時記・冬』(1989・河出文庫)所載。(清水哲男)」解説より。拙写真より偽阿弥陀籤、Instagramはhideky1961

後日談(10/25)アメリカの宝くじについに当選者が出たとのこと。「ついに、当選者が出た。賞金が全米史上最高のおよそ1,800億円に跳ね上がったアメリカの宝くじ「メガ・ミリオンズ」の当選番号が発表され、現地メディアによると、少なくとも1人が当選した」記事はこちら

BBTime 282 いい未来

BBTime 282 いい未来
「この子らに未来はありや七五三」清水 昶

この時期(七五三前)になると、七五三対象のお子さんのお母さんから「(写真映りが良いように)前歯(乳歯)を治療して欲しいのですが」のリクエストが結構あります。先日(10/16)の今日のダーリン・・勝手にタイトルつけるならば「いい時間」。

・おいしいものを食べている。いつまででも食べていたいとさえ思っている。これは「いい時間」だ。
しかたなくエサのようになにか食べている。こんなものを食べていていいのかとさえ思っている。これは「いい時間」じゃない。
映画を観ている。おもしろいなぁ、と、こころが動く。あとで、観てよかったなぁと思う。これは「いい時間」だった。
いやだなぁと思う人々と、がまんして会話をしている。早く終わらないものか、つらくてしょうがない。これはもちろん「いい時間」とは言えない。

高いケーキをおごってもらった。おごってくれた人が、ずっといかに高いかを語っている。ケーキはおいしいのだけれど、恩着せがましいなぁ。これも「いい時間」とは言いがたいだろうな。本を読み終えて、「いい時間」だったと思うこともある。本を読んで「いい時間」じゃなかったと思うこともある。値段だとか、一般的な価値だとかと関係なく、それをしていた時間を、「よかったな」と感じていたら、それが「いい時間」というものなんだと思う。失恋の体験だって、最悪だったと思っていたはずなのに、いつか「いい時間」にカウントされるかもしれない。犬のウンコを拾っているときだって、それはたいてい「いい時間」であることが多い。赤ん坊のおむつを替えているのも、「いい時間」だろう。人に親切にする、いわゆる損得で言えば損なことでも、相手のお役に立ったようなら、「いい時間」になる。人の親切をありがたく感じる、むろん「いい時間」だ。

生きて、いつか死ぬのが人間のあたりまえだ。「いい時間」があったなぁと思えるならば、それはきっと「いい人生」だったということだろう。幸福というのは、「いい時間」を過ごすことではないか。「いい時間」をもたらすものを、人はもとめている。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。「ほぼ日」がやりたいのは「いい時間」をつくることかも。

今日のダーリンを読んでふと、歯磨きの時間って「いい時間」だろうか?お母さん(お父さん)の「歯を磨きなさい!」の声に眠い目を擦りながら薄ら寒い洗面で歯を磨くことは「いい時間」だろうか?

「千歳飴」は名の通り子供の健康長寿を祈っての飴。親のみならず、おじいちゃんおばあちゃんも子や孫の「いい未来」を願います。ダーリンの冒頭「おいしいものを食べている。いつまででも食べていたいとさえ思っている。これは「いい時間」だ」・・・美味しいものを食べている「いい時間」の後に「歯を磨く時」それは決して「いい時間」ではないかもしれないけど、それは「いい未来」に続く・・・「時」7280