BBTime 338 腹八分三回

BBTime 338 腹八分三回
「母の日の常のままなる夕餉かな」小沢昭一

常のままなる(普段の)ではありませんでしたが、母の作る鶏の唐揚げは心に残る夕餉です。先日ラジオから「胆石:たんせき」についての話・・「予防するにはきちんと三度三度、腹八分の食事を!」とのこと。聴きながら「そんなの無理無理」とひとり反発・・医者のみならず歯医者も患者さんに常々色々とアドバイスします。歯科医なりたての頃、本気で「お菓子をあまり食べないように」とか「しっかり歯磨きするように」などと患者さんや親御さんに話していました。今思えば無理な話です、無理難題を説いていただけで、患者さん特にお子さんにとって馬耳東風であるのも当たり前でしょう。生活習慣病に代表されるように、病気とは「普通の人が常のままなる食事や生活を営むとなってしまうもの」だと思います。

空腹は薬」「十六時間」に書きましたが「空腹が必要」「十六時間以上食事しない」と唱える医者もいます。日に三度腹八分の食事を実践して「胆石予防」を選ぶのか、日に二食の食事で「若々しく健康」を選ぶのか?「万病に効果あり」の薬や医療がないのと同じく「万病予防」の食事の仕方や生活スタイルはありません。「砂糖は諸悪の元」だから摂取制限必要という論もあれば「砂糖は脳に必須」だから摂取すべきとの声も聞きます。要はバランスなのでしょうが、バランスを取れないのが「常のままなる」ですよね。

百年人生といえども後戻りできない一方通行で、ひとつのルートしか歩めません。だとすればご自分で生活スタイルを選ぶしかないでしょう。特に選ばなければ「常のままなる(普通の)人生」を歩んでそれなりに病気になるのです、おそらく。万病予防可能な生活スタイルは存在しないので、せめて複数の病の予防可能なスタイルを選んではいかがでしょうか?歯医者としてアドバイスするならば個人的には「一日二食」です。色々な情報は知識として価値あるものですが、鵜呑みにすると矛盾だらけの予防法となってしまいます。ご自分に合った実践可能な病気予防の生活スタイルを作ることが肝要かと思います。

ちなみにオススメラジオ番組はふたつ。ひとつ目はNHKラジオ第1の朝五時半過ぎからの「健康ライフ」。毎週月曜から金曜日放送で週ごとにテーマ(病気・臓器)別の内容です。ふたつ目は民放の朝八時「日本全国8時です」の月曜日が医療の話です。まさしく「聴くお薬」オススメします。9570



追加:胆石の話が文章化されてましたので御紹介します。『予防法は?・・胆石を作らないための予防が大事になります。予防の基本は「脂肪の少ない食生活」「1日3食、規則正しい食事」「腹8分の食事」「食物繊維を十分に摂る」ことです。脂肪の多い食事。天ぷらなどを食べた後に発作を起こす人が多いので、胆石のある人は十分に注意してください。1日3食は基本で、それを2食、さらに1食にすると、胆嚢で胆汁が濃縮され過ぎて医師ができやすくなります。1日3食を。そして、食物繊維は、コレステロールを吸着して排泄してくれるので欠かせません。一言でまとめると、「規則正しく、脂肪の少ない食生活」です』出典はこちら。・・追加を書いて気がつきました(5/11)。「医師ができやすくなります」は「石ができやすくなります」の間違いですよね。

BBTime 329 合格率低下

BBTime 329 合格率低下
「万緑の中や吾子の歯生えそむる」中村草田男

石榴(ザクロ)の花です。季語「万緑」は紅一点の出処でもある「万緑叢中紅一点:ばんりょくそうちゅうこういってん」から生まれたようです。解説より『「万緑」という季語の創始者は他ならぬ草田男その人だからである。「万緑」の項目を立てる以上、この句を逸するわけにはいかないのだ。草田男自身は、ヒントを王安石の詩「万緑叢中紅一点」から得たのだという。見渡すかぎりの緑のなかで、赤ん坊に生えてきたちっちゃな白い歯がまぶしいという構図。人生の希望に満ちた親心。この親心のほうが、読者には微笑ましくもまぶしく感じられるところだ。私は読んでいないが、この句のモデルになったお嬢さんが、最近、家庭人としての草田男像を書いた本を上梓され評判になっている。もうひとつの草田男の名句になぞらえていうならば、だんだん「昭和も遠くなり」つつあるということか』。面白いですね!

面白いのは、生えそむる(初めて生えた)歯は白、紅一点はまさしく紅。草田男氏の頭の中では「紅白」・・赤ん坊の紅き唇と白い歯でしょうか。紅一点は「萬緑叢中紅一点 動人春色不須多」で『【読み下し】万緑叢中紅一点(ばんりょくそうちゅうこういってん) 人を動かす春色(しゅんしょく)、すべからず多かるべからず【釈】緑に重なる緑いっぱいの野の中に、ぽつんと真紅のザクロの花が浮かんでくっきりとあでやかである。(その美しいったらない!)人を感動させる美しさは数をたのむべきではない(キラリと輝くものあってこそだ)。【鑑賞】紅一点は男性のなかの女性一人という形容に用いられてきたが、むしろ対比の美しさを謳っていると思う。緑のあふれる美しさは、ただ一つの真紅によって逆転する。緑はもはや紅の引き立て役となって遠景に退く。緑は集合の美、紅は唯一の美といってもいい。緑が多数を頼んでも少数の紅に圧倒される、美が力に(文が質に)勝るのである』とのこと(出典こちら)。ちなみに解説の「昭和も遠くなり」は名句「降る雪や明治は遠くなりにけり」です。

さて今回の「合格率低下」は歯科医師国家試験についてのお話。ここ数年低いことは知っていましたが、遂に記事として載るほどになりました(4/9 文春オンライン)。タイトル『3人に1人が不合格 「歯科医師国家試験」が医師国家試験よりも“狭き門”になった事情』記事はこちら。以下記事より『先日、第112回「歯科医師国家試験」の結果が発表されました。同日に発表された医師国家試験の全体の合格率は89.0%と約9割。この割合は毎年変わりません。では、歯科医師国家試験の合格率はどれくらいでしょう。なんと63.7%。10人受けると3~4人落ちるという厳しさでした。なぜ、医師の国家試験に比べ、歯科医師の国家試験はこんなにも厳しいのでしょうか。それは、歯医者さんが「多すぎる」とされているからです。』記事はこちら。合格率も「昭和も遠くなり」でしょうか。

当時、小生の母校九州歯科大は毎年97,98%の合格率で、約130名受験して不合格者3名程度でした。入学後六年間「それなりに」勉強すれば歯科医師になれる時代でした。今でも国家試験発表シーンを鮮明に覚えています。関東に就職だったため、休みをいただいて厚生省(霞ヶ関)に見に行きました。係りの方が厚さ5,6センチの電話帳のような合格者名簿(記載は番号のみ)を三冊、台にくくりつけて閲覧開始。列を作って待ち、番が来ると名簿をめくるのももどかしく、試験会場を選び・・番号を指でなぞると・・自分の番号がズームして目に飛び込んできました。遠くから「ない!ない!」の声・・列から離れてロビーを見渡すと頭を抱えてしゃがみこむ人も・・。

落ちた数人の同級生も翌年には全員無事合格しました。それから次第に合格率が低下する中で「医科(医者)は絶対評価だけど、歯科は相対評価だよね」との声を聞くように・・。すなわち「医科は何点以上取っていれば合格」だけど「歯科は上から何人で切られる」ということです(真偽のほどは不明)。当時毎年三千人の合格者でしたが、今では二千人。現役で落ちた学生は浪人して翌年再受験しますから、国家試験受験希望者は増える一方なんです。

画像はザクロの実。歯科医師国家試験の受験資格のひとつに「歯科大を卒業か卒業見込みであること」があります。各大学(特に私立)はこの成績では国家試験合格は到底無理だから卒業させない、受験資格を与えない、つまり受験資格を得られない学生がかなり増えているとも聞きます。よって今の約60数パーセントよりもかなり低いのが事実だと思われます。こちらのサイト「(続)とある最底辺歯科医の戯れ言集」にかなり詳しく解説してあります、興味ある方はこちらもどうぞ。

文春記事は『歯科医療業界がこんな状態に陥ってしまったのは、文部科学省と厚生労働省の怠慢・無策と、既得権益にしがみつく大学関係者の責任が大きいのではないでしょうか。「虫歯の洪水」ではなくなったかもしれませんが、虐待のために虫歯だらけになってしまった子どもや、入れ歯が合わず困っているお年寄りはたくさんいます。歯の残っている数(残存歯数)が多いほど認知症の発症率が低く、要介護になりにくく、健康寿命も延びるという研究結果もあります。歯医者さんが多すぎるからといって、歯医者さんの重要性が減ったわけではないのです。人びとの口の健康を守るためにも、歯学部が置かれている現状を、このまま放置してはいけないのではないでしょうか。』と結んでいます。

万緑に似た意味の言葉に「満目青山」があります。禅語「心外無法 満目青山:しんげむほう まんもくせいざん」詳しくはこちら。「青山:せいざん」のひとつの意味は「墓地」です。学生の頃、薬理学授業で教授が「歯科は読みようによっては「はか(墓)」だ!将来なくなるや知れず」とおっしゃいました。少なからず当たっていたかもしれません。昔、歯科医師の会議でムシ歯予防の必要性を声高に言うと「ムシ歯がなくなったら仕事がなくなる」と本気で反論する先輩がいたのも事実です。あくまでも小生の意見ですが、国家試験合格率の低下原因のひとつは歯科医師の提供する医療でしょう。今尚、歯科医師が後手後手治療に軸足を置いているのでは人々の支持は得られないと思います。保険診療制度や過去の慣習など他にも原因はあるのでしょうが、後手後手医療を先手先手予防に切り替えないと今以上に合格率は低下し、歯科医師は自分で己の首を絞めることになるでしょう。自己反省を含めて切に思います。8700

BBTime 328 二つの記事

BBTime 328 二つの記事
「この部屋に何用だつけ春の昼」渡辺善夫

最近目にした記事二つ、忘れないうちに(笑)。
ひとつ目は「医師が警告!「見た目が老ける悪習慣」5大NG 4/4(木) 6:30配信」記事はこちら。二つ目は「口の中でわかる”早死にする人、ボケる人” 多くのシニアが”歯”で後悔している」記事はこちら。まずひとつ目から御案内。引用イラストはこちら:ロッテ「記憶を維持するタイプ」から。

記事から引用『実は「老け見え」を招いてしまう「悪習慣」があった 私は現在、アメリカのボストンにある、ハーバード大学マサチューセッツ総合病院で客員研究員として活動しています。それ以前はUCLAやロンドン大学セントトーマス病院に所属しており、この間、多くの欧米のエリートと接する機会がありました。 こうした経験を通じて痛感しているのは、欧米、特にアメリカのパワーエリートは、とにかく「外見」に気を使っているのに対して、日本のビジネスパーソン、とくに男性が「外見」を意識している人が少ないことです。「老け見え」になってしまっていても気にしていない人も多いようです。 これは、非常に損で、もったいないことだと感じています。男性も女性も「見た目」が若いことは、ビジネスにおいてもプライベートにおいても、大きなアドバンテージとなりうるはずです。 みなさんの「見た目」がもし、10歳若返ったらどうでしょうか。きっと人生が変わるはずです記事より。

記事は五大 NGへと進みます、以下抜粋『【1】「紫外線対策」を軽視している 「『男も女も老けさせる』紫外線対策、よくある5NG」でも書いたように、「見た目の若さ」を考えるならば、男性も紫外線対策は必須です。』『【2】「くま」ができても放置、何もしない 残業続きで疲れたとき、睡眠不足のときにあらわれる目の下のくま。くまがあると、顔がいっきに「老け見え」してしまいます。「くまができても何もしない」という習慣も実は「老け見え」悪習慣の1つです。』『【3】正しい「洗顔」と「保湿」をしていない 「洗顔」と「保湿」に対する悪習慣もよく見かけます。たとえば「洗顔」の場合、女性は洗顔料を使う人が大半でしょうが、男性は普通の石鹸やボディソープで洗ってしまっているという人が多いのではないでしょうか。』『【4】食生活は「ジャンクフード」に頼りっぱなし 「紫外線や洗顔」など「皮膚」に対しての対策も大切ですが、「老化を早めてしまう食べ物」をとらないことも大切なことです。 老化を早める食べ物の筆頭は、ハンバーガーなどのファストフード、スナック菓子やカップ麺などの「ジャンクフード」です。ジャンクフードの特徴は、ビタミン・ミネラルが不足していて栄養バランスが悪いことと、酸化した油が使われている可能性が高いことです。』『【5】「寝る直前までスマホ」をいじっている スマホやパソコンはいまや私たちの生活に欠かせないものですが、「スマホやパソコンが肌に悪影響を与える」と聞いたら驚きますか?  スマホやパソコンの画面からは「ブルーライト」が出ています。「ブルーライト」は人の目で見ることのできる可視光線の中では最も波長が短く、強いエネルギーを持っています。そして、これが皮膚に負担をかけ、シミやくすみの原因をつくるといわれています。』以上記事より抜粋

最後に『皮膚は目に見えている「臓器」である 「外見」に気を配るメリットは、「見た目」だけの問題ではありません。健康にも大いに関係しています。実は皮膚は「臓器」の1つです。つまりその意味では皮膚は心臓や肺、肝臓や腎臓などと同じなのです。いわば「皮膚」は、「目に見えている臓器」という大きな特徴があります。 肌荒れや色素の沈着など、一見、ただの皮膚の症状のように見えることが、実は内臓疾患の兆候が皮膚にサインとして現れていることもあります。 私たち皮膚科医は皮膚の病気の治療が主な仕事ですが、皮膚の疾患以外にも目を向けて、ほかの臓器の疾患を発見することも、1つの仕事なのです。記事より。

では二つ目「口の中でわかる”早死にする人、ボケる人” 多くのシニアが”歯”で後悔している」について。『老後、みんなが「歯」で後悔している 以前プレジデント誌では、シニア1000人(55歳から74歳の男女)を対象に「今、何を後悔していますか」と尋ねるアンケートを行った(2012年11月12日号)。すると、健康面では、運動不足や食事の不摂生、毛髪の手入れ不足などを上回り、「歯の定期検診を受ければよかった」がトップになった。「もっと歯を大切にすればよかった」と思わせる現象が、この年代に入ると起こるのだ。』『なぜ歯周病菌が全身の病気を引き起こすのか。歯肉に腫れが起こると、体はリンパ球や白血球を集結させて炎症を抑えようとする。このとき、歯肉にはリンパ球を送り込むための新しい血管が作られる。この血管の中に歯周病菌が入りこみ、全身へと流れていってしまうのだ。全身の血管をめぐり始めた歯周病菌は、あちこちで血栓を作って血管に付着し、血液の通りを悪くする。これが心臓に近い冠動脈で起これば心筋梗塞、脳血管で起これば脳卒中、腎臓の血管が詰まれば腎不全になる。酒も飲まないのに起こる非アルコール性脂肪肝炎(NASH)や、近年、患者数が急増している潰瘍性大腸炎でも、歯周病菌が肝臓や大腸にまで至り、作用していることがわかってきている。』記事より抜粋

『今や日本人の死因の第3位とされる「誤嚥性肺炎」も歯周病菌と関係がある。ものを飲み込む力が弱くなり、食べ物や唾液が食道ではなく気管に入ってしまうことを「誤嚥」という。この誤嚥の際に、唾液に交じり込んだ歯周病菌など多くの口腔内細菌が気管に入り込み、慢性的な炎症が起こり、そこにインフルエンザの感染などがきっかけになって誤嚥性肺炎が起こるのだ。また、歯周病が進み、歯がなくなると、認知症になる可能性が高まる。歯周病は、炎症がやがて歯周ポケットといわれる歯肉の奥深くまで広がり、歯を支えている「歯槽骨」という骨を溶かしていく。支えがなくなった歯はぐらぐらし、抜ける原因になる。まず犬歯が抜ける人が多く、次に奥歯が抜ける。すると、残った歯に食事のたびに負担がかかり、次々にダメージを受けて、連続して歯が抜けていく。名古屋大学の調査では、アルツハイマー病患者は健康な高齢者に比べて、残っている歯の数が平均して3分の1しかなかった。また、健康な人に比べて、歯が抜けた後に義歯を使用している割合も半分しかいない。つまり、歯の保有数や治療の有無は、脳の萎縮にも関係することがわかったのだ。』『口腔ケアという生活習慣を身につけることが、歯と全身の寿命を延ばし、人生の後悔を1つ減らすことにつながるはずだ。』記事より抜粋。次の表の出典はこちら

皮膚は年齢とともに変化しますが、歯は皮膚ほどは変化しません。歯は新陳代謝しないので、あなたの体の中で最高齢は「歯」なんです!しかしほとんど老けないのも「歯」です。歯をキレイに保つことは当然、老け顔防止につながります。歯を健康に保つことは、若さを保つこと!最後にひとつアドバイス。歯の定期検診は是非是非おすすめします。定期検診、定期的な歯のクリーニング(除石・ステイン除去など)は必須です。その時、もし「治療が必要」と言われたら・・ともかく「歯を削らないで済む方法」もしくは「削る量の少ない方法」を選択してください。歯医者がタービン(歯を削る道具)を持つ前に質問してください「歯を削るのですか?」・・これもあなたの若さを保つひとつの方法です。6800


追加:冒頭の句を「BBTime 216 ショーシャンクとお婆さん」でも紹介しております。

BBTime 327 駄め菓子?

BBTime 327 駄め菓子?
「お菓子がすべてじゃないからね」友人の孫

これは鹿児島が誇る銘菓「明石屋のかるかん」です。冒頭の言葉は朝日新聞「折々のことば」で見つけました。前回「御菓子中毒」に引き続きお菓子の話。
『「お菓子がすべてじゃないからね。友人の孫」 友人には6、4、2歳の孫3姉妹がいる。バレンタインデーに、長姉は学校から持ち帰った「友チョコ」を妹たちにねだられる。「これほしい、それもいいな」と妹たちのおねだりは底知れず。姉はチョコしか頭にない妹たちをこう戒めた。が、そういう理屈で自分を納得させようともしていた。ダブルミーニングを一文に込められるところがすごい。小さな〈社会〉の小さな始まり。(鷲田清一) 2019.2.25』

もちろんお菓子が全てではないのですが、お菓子の存在理由は明らかです。心を和ませてくれます、幸せにしてくれます。こんな記事も・・『福島第一原発の廃炉作業員を癒やすコンビニスイーツ 長期戦に向けて進む労働環境改善』(記事はこちら)。記事によると『構内に2か所あるコンビニでの売り上げ1位はまさかのシュークリーム』『「10個とか買っていただける。多いと30個とか。作業員のグループの人がまとめ買いするんです」と店長の黒澤政夫さん(43)。現在の売れ筋1位は「大きなツインシュー」というシュークリーム。税込み113円とお手軽価格で、作業で疲れた体に好評なのだという』記事より。毎日新聞記事でも『東京電力福島第1原発の敷地内にコンビニエンスストア「ローソン」がある。開店してまる3年。食品や日用品が一通りそろう。一番の売れ筋商品は、シュークリームだそうだ』(記事はこちら)。お菓子が全てではないにせよ、人にとって必要なことは明らかです。

『「あ、生きてた。あぁ、そんならいっぺんに飲まなきゃよかった 五代目・古今亭志ん生」 噺家(はなしか)はその昔、旧満州の居候先で、一気に呑んだら危ないよとの忠告つきで老酒を6本貰った。先方の生活苦を察し家を出るが、食うにも困る日々。気持ちが荒(すさ)み、呑みながら死ぬなら本望と飲み干すが……。存在自体が落語のような人。高座で眠りこけた時も客は大喜び。そっとしといてやんなと、口々に言ったという。娘、美濃部美津子の『志ん生一家、おしまいの噺』から。(鷲田清一)2019.2.21』折々のことばより。

次の画像は有名な狂言の演目「附子:ぶす」です。あらすじは「或る家の主が、「附子という猛毒が入っている桶には近づくな」と使用人である太郎冠者(たろうかじゃ)と次郎冠者(じろうかじゃ)に言いおいて外出する。しかし留守番を言い付かった太郎冠者と次郎冠者は、附子のことが気になって仕方がない。主人からは「毒の入った桶から流れてくる空気を浴びただけでも死んでしまう」と言われていた二人は、扇を使って空気をかわしつつ接近を試み、とうとう太郎冠者は、桶の中身を覗いてみることにする。するとどうであろう、毒であるはずの附子なのだが、大変おいしそうに見えるではないか。誘惑に負けて、太郎冠者が附子をなめてみると毒というのは全くの嘘で、主人が附子だと言った物の正体は砂糖であった。二人は奪い合うようにして砂糖を食べつくしてしまった。主人が嘘までついて隠しておいた砂糖を食べてしまった言い訳として、二人が選択した行動とは…まず、主人が大切にしている茶碗と掛け軸をめちゃめちゃに壊す。見るも無惨になったところで、二人で大泣きした。すると、帰ってきた主人が泣いている二人と、破れた掛け軸、壊れた茶碗を発見し、二人に事情を聞いた。そこで二人は、「掛け軸と茶碗を壊してしまったため、死んで詫びようと毒だという附子を食べたが死ねず、困っている」と言い訳するので、どうしてよいか困った主人が途方に暮れ、最後は「やるまいぞやるまいぞ」と主人が逃げる太郎冠者と次郎冠者を追いかける…。」ウイキペディアより。

当時は「砂糖の価値 日本で産業的な製糖が広まったのは江戸時代である。それ以前の日本においては、砂糖は輸入に頼る貴重品であった。一方、狂言は室町時代から江戸時代初期にかけて発展してきた芸能であり、当時の価値観が反映されている。したがって『附子』の中で、主が毒だと嘘をついてまで「砂糖」という貴重品を使用人に見せたくなかったこと、太郎冠者らが争うように食べつくしたこと、どちらも道理である。ちなみに容貌の醜い女性のことを「ブス」というのはアコニチン(トリカブトの有毒成分)中毒では神経が障害を受け、顔の表情筋が不随になっておかしな貌になるからだという」(ウイキペディアより)とのこと。ブスについてはこちらも。

志ん生師匠や太郎冠者・次郎冠者のように、飲み干す・食べ尽くすのはやはり頂けません。とは言え「たまに美味しい菓子を楽しむ」も至難の技。これまた折々のことばに・・『「しっかり蒸し煮することで、にんじんが汗をかいたようになり……甘く蒸されていきます 有賀薫」 香味野菜で風味を、ブイヨンでうまみを、ケチャップで甘みを、バターでコクを、バジルで香りを加えるというふうに、スープをおいしくする方法は多々ある。が、「スープ作家」は「旬の野菜を単体でたっぷり使う」簡潔な味つけをめざす。野菜そのものが「すでに十分においしい」という信頼感が、加算によらない生活の充実を教えてくれると。レシピ本『スープ・レッスン』から。2019.2.11』(折々のことばより)。

このような味覚を味わえる舌を育てる必要があるのでしょう。コンビニ菓子などで正常な味覚が麻痺してしまうのはやはり勿体無い話です。BBTime 294 「大豆とヨーグルト」にご紹介したような砂糖ゼロのデザート。小生のマイボトルの中身はこれまた砂糖ゼロのカルディの「シナモンティ」。自分で作ったり、探したりするのもひとつの楽しみ。「お菓子の喜び」を味わい続けるためには、砂糖ゼロデザートや砂糖ゼロ飲料を織り交ぜながらが良さそうです。食べる喜び持続のために「食べない』(期間を設ける)、これもお菓子のひとつの楽しみ方です。5400


BBTime 326 お菓子中毒

BBTime 326 お菓子中毒
「初蝶や口にほり込む昔菓子」連 宏子

南九州(鹿児島・宮崎)の昔菓子のひとつ「げたんは:下駄の歯」です。作者は関西人で「口にほり込む」の表現から句の昔菓子は、あられか豆菓子の類でしょうか。今回は「今時のお菓子」についての記事を見つけましたので・・これが可笑しいどころかちょっと怖いお話なんです。初蝶:はつちょう 春になって初めて見る蝶、春の季語。

これも昔菓子の「あくまき」。その記事とは『「お菓子習慣」があなたの体を秘かに蝕むワケ 意外と知らない「超加工食品」の脅威』(こちら)。記事には『スーパーやコンビニでいつでも買えて、仕事の合間や小腹が空いたときに手軽に食べられるお菓子。実は、このお菓子、知らず知らずのうちに中毒症状をもたらすことをご存じでしょうか。お菓子を我慢できないのは、実はあなたの意志が弱いからではありません。では、控えたいと思っても、ついお菓子を食べてしまうのはなぜなのか。健康面ではどんな危険があるのか。お茶の水健康長寿クリニックの白澤卓二院長が「お菓子中毒」の危険性と対処法についてポイントをお伝えします。』の前書き

画像は「芋けんぴ」。記事では『「あなたの「お菓子中毒度」をチェック」まずは、あなたがお菓子中毒に陥っているかどうかを確認するために、以下のチェックを行ってみてください。
□毎日のように食べている(習慣になっている)
□食べる量や回数がどんどん増えている
□イライラしたときにはお菓子に手が伸びる
□ついついお菓子を買い込んでしまう(ストックがつねにある)
□ときどきドカ食いしてしまう
□コーヒーにはお菓子が必須
□飲んだあとのデザートは別腹
□やめよう、控えようと思っても続かない
□お菓子を食べないと仕事がはかどらない
□健康診断で血糖値が高めと指摘されてもお菓子をやめられない
実はこの質問のうちひとつでも当てはまるものがあった場合は、お菓子中毒に陥っている可能性が濃厚です。』記事より。

これは「スズメの卵」。『ここまでの話を読んで、では今すぐお菓子をやめればいい、と考えた方も多いと思いますが、我慢が難しいのが「超加工食品」の怖いところです。「超加工食品」は自然のものを精製して純度を上げることで作られています。例えば、砂糖であればアミノ酸やミネラルなどが、塩であればマグネシウムやカリウムなどが、味のクセをなくすために除かれて「白砂糖」「食塩」ができています。そして、こうしてできた「白砂糖」「食塩」は、自然のままの状態に比べて味が強まって甘みや塩辛さが増し、脳の報酬回路を強く刺激するようになります。すると、「脳内麻薬」とも呼ばれるドーパミンやエンドルフィンといった快楽ホルモンが多く分泌され、抑制が利きにくくなり、摂取欲が増してしまうのです。実験においても、アメリカのスクリプス研究所のポール・ケニー博士の論文で、脂質と糖質が多く、白砂糖や食塩で濃く味付けされたいわゆる「ジャンクフード」を40日間ラットに与えたところ、報酬回路がオーバードライブして、食欲が止まらずに食べ続けてしまう結果になったことが発表されています』引用元はこちら

『こうしたことからもわかるとおり、精製度が高い「超加工食品」は、純度が増すために中毒性を生むことがあります。私はそういった中毒性のある食べ物を、身近な素材で常習性をもたらすものという意味で、「マイルドドラッグ」と呼んでいます。(中略)また、ヘルシーな印象があるドリンクにも注意が必要です。例えば、健康のために野菜や果物のスムージーを飲んでいたとしても、その中に異性化糖(自然由来の果糖を精製したもの)が入っていると、その弊害が心配です。(中略)健康によいとされる乳酸菌飲料も、原料で最も多いのは果糖ブドウ糖液糖などの異性化糖だったというケースもあります。健康のために飲んでいるドリンクが、体に悪影響をもたらしてしまっては皮肉な話です。商品を選ぶ際には気をつけてください』記事より

『「お菓子中毒から脱け出す、今日からできる3つのポイント」
「今日からできること1 中毒をもたらす”犯人”を知る」まず、お菓子中毒を抜け出すために大切なことは、冒頭のチェックを通して自分がお菓子中毒であることをしっかり自覚することです。自覚するだけでも、無意識に食べていたときとは違いが生まれます。そのうえで、何があなたにお菓子中毒をもたらしているのか、その犯人に気づくことが重要です。具体的な犯人は、筆者は次の7つと考えています。1. 白砂糖 2. 果糖 3. 人工甘味料 4. 小麦 5. 食塩 6. 油 7. ストレス ストレス以外の犯人である、白砂糖、果糖、人工甘味料、小麦、食塩、油はすべて精製度が高い、不自然な食品であることが共通しています。

「今日からできること2 成分表示チェックを習慣に!」ここまで、お菓子の弊害をお伝えしてきていますが、お断りをしておきたいのは、世の中のすべてのお菓子が悪者なわけではないということです。自然の果物・はちみつなどの甘さや素材の味を生かしたお菓子には、超加工食品のような中毒性はありません。甘いお菓子なら、天然由来の砂糖を使っている質のいいものを少しだけ楽しむようにしましょう。

「今日からできること3”食欲リセット”プチお菓子断食」お菓子中毒の大きな原因は、先ほども触れましたが、脳の報酬回路のオーバードライブによる食欲の暴走です。中毒状態から抜け出すには、快楽に溺れた脳をリセットする必要があります。リセットに最も有効なのは、中毒の原因をいったん絶つこと。お菓子中毒の場合は、期間を決めて「お菓子を食べないこと」です。ここで大切なのは、期間中はスッパリと絶つこと。ちょっとなら大丈夫と口にしていると、脳はなかなかリセットできません。まずは1週間、お菓子断ちをしてみましょう。1週間がつらい人は3日間など自分で決めて「お菓子を食べない期間」を設けましょう。次第に我慢できる時間が長くなっていくはずです。』記事より抜粋。別記事「抗加齢医学の専門医が教える「砂糖中毒」の怖さ。避けたいお菓子は?」(こちら)もどうぞ。

「丸一」の上ロースカツです。ここのトンカツは味も然(さ)る事ながら量も特上!食後の満足感は最高です・・が毎日食べたいとは思いません。勿体無い気がするのです。同じく学生時代、小倉魚町「陣屋」の天ぷら定食(1300円)。数ヶ月経って禁断症状が出ると生唾飲み込んで暖簾をくぐりました。カルノ流「プチ断食」のコツは「本当に美味しいものをじっくり食べる」です。真に美味なるものは、大方いつでもどこでもは入手できません。食後、満足感の余韻が長く残るようなお菓子を探してみてください。ひょっとすると少し割高かもしれませんが、健康のことなどを考慮すると結果的に割安になると思います。「お菓子プチ断食」は健康維持可能でムシ歯予防効果(だらだら食べではなく、時たま食べるので)も期待できます。甘いけど可笑しくないお菓子の話でした。5170

BBTime 325 固唾を吞む

BBTime 325 固唾を吞む
「世の中は三日見ぬ間に桜かな」大島蓼太

画像は先日(3/31)の甲突川河畔の花見ならぬ鼻見の様子。手前の枯れ木のように見えるのが桜です。昨日今日と冷たい風吹く鹿児島です。まずは句の解説から『句の「世の中」は、自然的環境を指している。戸外、周囲の意味。「あな寒といふ声、ここかしこに聞ゆ。風さへはやし。世の中いとあはれなり」(『蜻蛉日記』下)の用法だ。句意は説明の必要もあるまいが、桜の開花のはやさを言ったもの。たしかに、咲きはじめると、すぐに満開になってしまう。散るのも、またはやい。ところで、この句を諺か警句みたいな意味で覚えている人がいる。いや、そう覚えている人のほうが多いかもしれない。「世の中」を社会的環境ととらえ、桜花の咲き散るようなはやさで、社会は変化するものだという具合に……。落語のマクラにも、その意味でよく使われる。ただし、こういうふうに覚えている人は、たいてい原句を間違ってそらんじているのが普通のようだ。「世の中は三日見ぬ間に桜かな」ではなく「世の中は三日見ぬ間桜かな」と、助詞を勝手に入れ替えている。「に」と「の」の入れ替え。なるほど、これでは警句に読めてしまう。無理もないか。たった一文字の違いによる、この激しい落差。地下の作者は泣いているだろう。蓼太(りょうた)は、18世紀の江戸に住んだ俳人』解説より。

1ヶ月後に「平成」から「令和」に代わります。ただ単に時の移り変わりにすぎない「大晦日から元日」でも気が引き締まるのに、元号が変わるとなるとやはり時代の変遷を思います。『1989年1月に始まった「平成」は、残り1カ月で幕を閉じる。万葉集にある歌の序文「初春(しょしゅん)の令月(れいげつ)にして、気淑(きよ)く風和(やわら)ぎ、梅は鏡前(きょうぜん)の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香(こう)を薫(かお)らす」(書き下し文)から二文字をとった。』朝日新聞より。発表を、今か今かと固唾を呑んで見守った方も多いことでしょう。マクラが長くなりました、今回は「唾液」について。

「固唾を吞む」とは「緊張している様子を表す表現。「固唾」は口内に溜まる唾液を意味する語」(引用元)。他にも「咳唾、珠を成す:がいだ、たまをなす」=『《趙壱「刺世疾邪賦」から》かりそめに出た言葉も、珠玉のように美しいものである。詩文の才が非常にすぐれていることのたとえ。』(引用元)。「天に唾する:てんにつばする」=『人に害を与えようとして、かえって自分がひどい目に合うことのたとえ』(引用元)。「吐いた唾は飲めぬ」=『一度口から出した言葉は取り消すことはできない、というたとえ』。「吐いた唾を飲む」=『一度言ったことを無責任にひるがえすこと』(引用元)。「眉に唾をつける」=『狐や狸に化かされないためには、眉に唾をつけると良いという俗言から、疑わしい物に騙されないために用心することをいう』(引用元)。「眉唾物:まゆつばもの」=『だまされる心配のあるもの。真偽の確かでないもの。信用できないもの』(引用元)。

唾液は大人で1日約1.0リットルから1.5リットル出ると言われます。出た唾液は無意識のうちに飲み込んでいます。ご存じのように唾液には様々な働きがあります。花王のHPに『唾液は、主に、耳下腺、顎下腺、舌下腺という3つの大きな唾液腺から、1日に1000~1500mlほど分泌されます。唾液には、健康に関わるさまざまな働きがあります。例えば、食べ物の消化を助けたり、味を感じやすくしたりする働き。それから、口の中の汚れを洗い流す、酸を中和して、口の中を中性に保つ、細菌の繁殖を抑える、再石灰化によって、むし歯を防ぐといった、口の中を清潔で健康に保つ働きがあります』(引用はこちら、是非ご覧ください)。またかなり専門的になりますが「唾液ー口腔の健康に必須な液体」も興味ある方はどうぞ。

日々、朝日新聞「折々のことば」に目を通します。1/20は『「涙」とは「心のメイク落とし」で、ちょうど肌と同じような具合で、休ませてくれるものなのかな、と思いました。ある雑誌編集者 執筆依頼の書簡に添えられていた文章。人は悲嘆に暮れて涙を流すというよりも、涙が零(こぼ)れるという出来事に身を委ねるのではないか。零れるという自然に抗(あらが)うことなく。流すまいとこらえると、こんどは人がその姿を見て涙を零す。涙腺がゆるむともいうが、身体を弛緩させることで感情の澱(おり)を洗い流す。人はときに生理に救われる。(鷲田清一)2019.1.20』でした。

涙と同じく「唾液」も歯をトラブル(ムシ歯や歯周病)から救ってくれる生理(作用)なんです。飲み込むだけでは勿体無い、もっと唾液の有効利用を!具体的には「唾液磨き」=「歯磨き粉を使わずに唾液で歯を磨くこと」をオススメします。詳しくは「唾液磨き」「したしたこおか」をどうぞ。1日1リットルの唾液が出ます、その水分量を補うには1リットル必要です。水やお茶をガブガブ飲みましょう、特に口渇(こうかつ:口の渇き)を感じる方、ご年配の方は意識的に摂取してください。「BBTime323 十六時間」の補足で16時間絶食中の午前9時から9:30頃が空腹のピークです。この時は「茶腹も一時」の通りお茶でしのげます。成功の秘訣その3:九時から十時の空腹はお茶のがぶ飲み!

新元号「令和」決定には「咳唾、珠を成す」方のご尽力があったと思います。ブログ内容は「眉唾物」ではありません(笑)。唾液の力を再認識して頂き新時代「令和」も「ムシ歯レイ(零)ワ吉(ヨシ)」となりますように。4500

補足:唾はご本人とっては悪いことは何もありませんが、他人(親子も含む)には悪い可能性もあります。『唾液は二つの役目をもっている. 唾液の役割には,生体防御機構という良い面もあり,感染の媒体となる悪い側面もある』出典はこちら。慣用句「唾をつける」=『他人にとられないように、また自分のものであることを明確にするために、前もって声をかけたり手段を講じたりする』(引用元)の科学的根拠?です。さすがに新元号「令和」は唾つけられなかったようです。

BBTime 324 発生フリー

BBTime 324 発生フリー
「綿菓子を食べんと口を春風に」京極杞陽

句の解説『解釈に迷う句である。「綿菓子を食べようとして、口を春風に向けてあけた「綿菓子を食べようとしたら、口が春風そのものになってしまった」など、鑑賞の仕方はいくらでも考え得る。いずれにしても、作者が春の喜びを謳歌しているのは間違いない。綿菓子は不思議な食べ物。実際に食べてみて、本当に美味しいと思う人は少ないだろう。ただ、あの雲のようなたたずまいは、抗いがたい魅力に満ちている。夢のある菓子である』(「食の一句」櫂 未知子著 43頁より)。綿菓子が夢のある菓子か否かは人それぞれとして、今回は「フリスク・ミンティア」について。前回「十六時間」で「成功の秘訣二つ目:十六時間は固形物は胃に入れない!飲み物やミンティア・フリスクで乗り切る!」と書いた後に確認しました。ミンティア・フリスクはムシ歯を作るか?答えはノーです、ほぼ間違いなくノーです。

まずフリスク、3/18にリニューアルしたようです。サイト内に『「フリスク」はシュガーレスであり、虫歯への影響は殆ど考えられません。原料の主成分は糖アルコールのソルビトールですが、口中の細菌により分解されることはなく、歯を溶かす酸の生成はありません。ショ糖エステルは砂糖と脂肪酸を原料としていますが、砂糖とは全く異なります。その他アスパルテーム、香料等も微生物には分解されにくく、虫歯の原因にはなりません』(フリスクのよくあるご質問より)と明記してあります。主たる甘味料はソルビトールで、これはムシ歯発生フリー(発生しない)です。

ミンティアには詳しい成分表示が載っています。同じく主たる甘味料はソルビトール。フリスクのように「ムシ歯にならない」と明記されていませんでしたので、お客様相談室に問い合わせたところ『「ミンティア」シリーズは、すべての商品がシュガーレス製品であり、糖アルコールと呼ばれる甘味料を使用しております。こちらの成分は虫歯の原因となる酸をつくりにくいと言われております。虫歯へのリスクは低いと存じますが、口の中でのpHは測定しておりません。また、商品によってはわずかですが酸と果汁を添加しているものもございます。そのため、ミンティアを食べた後は、歯磨きをしていただく事をおすすめ致します。何卒ご了承賜りたくお願い申しあげます。』返事メールより抜粋。これを読んでますますミンティアが好きになりました。正直で謙虚ですね。(本当は返事を公開してはいけないのでしょうけど、あえてアップさせていただきました。担当者の方ごめんなさい)

専門的なことになりますが、甘味料(甘いもの)がムシ歯を作らない・ムシ歯を進行させないポイントは次の三つです。1)グルカン(歯の表面にくっつくベタベタ)形成の材料にならない。2)細菌の酸産生の材料にならない。3)GTF(ムシ歯菌の酵素)のグルカン形成を阻害する。悲しいことに甘い砂糖はこの三つに関して全てNo!なんです。一方ソルビトールは1)グルカン形成の材料にならない。2)細菌の酸産生の材料にならない。3)GTFのグルカン形成を「やや」阻害する。で、ムシ歯発生・進行にはほぼ関与しません。安心してミンティア・フリスクを口に!ミンティア磨き・フリスク磨きもオーケーです。それでも心配な方はフリスク・ミンティアの後にはうがいをオススメします。気をつけて欲しいのはケーキ・菓子パン・缶コーヒーなど砂糖どっさりのお菓子を食べた後、歯磨きせずにフリスク・ミンティアを口にしてもムシ歯になります!あくまでもキレイな状態でのフリスク・ミンティアのみならば安全安心だということです。2000

BBTime 322 空腹は薬

メモ0324:「三つ星」にギルトフリー記事追加
BBTime 322 空腹は薬
「豆飯の湯気を大事に食べにけり」大串 章

湯気だけでは満腹にはならないでしょう、今回は「空腹」についてのお話。BBTime 314「究極の予防」で「不食・断食」について書きましたが、最近「空腹」の記事を見つけました。小生も今年に入って「完全朝食抜き」を開始したところ、今ではすこぶる調子がいいと言うより、気持ちがいいのです。記事を読んで合点しました。記事は「がんを克服した医師がみずから実践している「素朴な食事術」を明かす」(記事はこちら)。

以下抜粋「私は舌がんに罹患した40歳当時、月に1回は風邪をひいていました。風邪を発症するのは、ウイルスに感染した咽頭粘膜のウイルス感染細胞をNK細胞が殺傷できないからです。つまり風邪をよく引くということは、NK細胞の活性が弱いことを意味しており、その体質を改善できれば、同時にがんの再発を防ぐ可能性も高くなるのです。」出典はこちら。「そのことに気づいて以降、私は、「①細胞の質の劣化を食い止める方法」「②NK細胞の活性を上げる方法」をテーマに研究を重ねました。その中で、Autophagy(オートファジー)や”intermittent fasting(間歇的断食)”というキーワードに出合いました。オートファジーとは、簡単にいうと人体の古くなった細胞を新しく生まれ変わらせる仕組みのことです。細胞が新しく生まれ変われば、NK細胞の活性も高まります。つまり、オートファジーを誘導させることは、がんの再発を防ぐのに効果を発揮するのです。」記事はこちら

「では、どうすればこのオートファジーを誘導することができるのでしょうか。そのために有効とされるのが、間歇的断食です。間歇的断食とは1日のうちに16時間程度はものを食べない時間、すなわち「空腹時間」をつくる食事法です。16時間というのがポイントで、16時間の空腹時間を作るとオートファジーが誘導されることが、昨今の研究でわかっています。16時間ものを食べないと聞くと、大変だと思われる方がいるかもしれません。確かに最初の数日は空腹感が強く大変かもしれません。しかし、この強い空腹感は、意外と数日で消失します。むしろ慣れてくると、空腹の時間が気持ちよくなってきます。感覚が研ぎ澄まされて集中力が増して、診療や研究もはかどります。マラソンをやる方なら”ランナーズハイ”をご存知かと思いますが、空腹の時もこの”ランナーズハイ”の感覚に似た”空腹ハイ”のような感覚が生じてくるのです。」引用元はこちらこちらの記事もどうぞ。

小生の断食は午後九時過ぎから翌日正午位までの15時間程度です。16時間には1時間足りませんが、かなり清々しさを覚えます。この記事の内容はオススメです!是非是非お試しください。やはり現代人は食べ過ぎなんです。「湯気だけ食べにけり」は辛いと思います。きっぱりと朝を抜くことが意外と実践可能な方法だと胸を張って言えます(現在実践中)。完全朝抜きが「太らない」「ムシ歯予防」「ガン予防」「元気溌剌」となれば・・やらない手はないと思います。空腹で楽になります、空腹は薬です。最後に実践成功の秘訣をひとつ「空腹を清々しさ」と思い込むことです、お試しあれ。空腹に勝る満腹(健康)なし!9500

BBTime 321 甘い歯

BBTime 321 甘い歯
「朝寝しておのれに甘えをりにけり」下村梅子

小生どちらかと問われれば「甘党:Sweet Tooth」で、和菓子・洋菓子どちらもOK。ブラブラネット散歩していましたら「Sweet Tooth」の文字。直訳したら「甘い歯」面白い!甘い舌とか甘い口ではなく「甘い歯=甘党」なんです、面白い!英語ネイティブは甘味は舌や口ではなく「歯」で感じるのでしょうか?

画像は「鶯餅:うぐいす餅」本家本元、奈良は菊屋の「御城之口餅」、太閤秀吉の命名とか。よく目にする薄緑色の鶯餅は、青大豆から作ったうぐいす粉をかけてあったりしますが、鶯とメジロを混同していたからとも言われます。メジロは薄緑ですが、鶯はどちらかというと薄茶色・褐色です。もうひとつ春の和菓子の「桜餅」、江戸と大阪で違うようです。まず江戸は「長命寺の桜餅」が次の画像。

お店のHPには「桜もちの由来は、当店の創業者山本新六が享保二年(一七一七年、大岡越前守忠相が町奉行になった年)に土手の桜の葉を樽の中に塩漬けにして試みに桜もちというものを考案し、向島の名跡・長命寺の門前にて売り始めました」引用元はこちら。葉っぱを食べるのか?食べないのか?答えはこちらにズバリ!「以前、小沢昭一さんがお見えになったときにこんな小噺を教えてくださいました。 「ある人、桜もちの皮(葉)ごと食べるを見て、隣の人、 旦那、皮をむいて食べた方がいいですよ。 あ、そうですかとそのまま川の方をを向いて食べた」 川を向いて座れば、大川のゆったりとした流れと桜並木。どうぞ、そのまま春の日永をのんびりお過ごしください。 きっとそれが、桜もちの一番おいしい食べ方でしょう」引用こちら

これは大阪の桜餅(道明寺餅:どうみょうじ餅)、道明寺粉で作られています。鹿児島の桜餅はこちらを多く見るような気がします。全国和菓子協会のページにわかりやすく載っています。「桜餅 塩漬けした桜の葉で餅を包むという当時として新鮮な工夫は、江戸時代、向島にある長命寺 (徳川家光の命名) の門番をしていた新六という人が発案しました。春になると桜の葉の掃除に苦労していた新六さんは、葉をなんとか利用できないものかと考えました。そこで塩漬けした桜の葉で餅を巻いて売り出したところ、大変に評判になったといいます。桜餅の生地は2種類あることをご存知ですか? 関東では、小麦粉を水で溶いて平鍋で薄く焼いた生地に餡を包みます。関西では、「道明寺粉」でつくります。道明寺粉は、千年以上も前に、大阪の道明寺が発案した「道明寺糒(ほしい)」という、餅米を蒸して干してから粗く挽いたもので、兵糧(保存食・携帯食)として用いられたものです。現在では、関東関西を問わず「焼皮の桜餅」「道明寺粉の桜餅」両方が販売されています」出典はこちら

今回のきっかけはこの画像ページ「おやじのおやつ」。福岡市には、天神から歩いて数分の大名に行列のできる豆大福の「駒屋」があります、是非!余談ですが甘党の対義語は「辛党」・・別にカラムーチョ大好きではなく「辛党:酒を好んで飲む人、飲兵衛」のこと。ところで、なぜ甘党が「Sweet Tooth」なのか?カルノなりの解釈は「甘いものは歯で楽しむもの、楽しみ続けるためには歯を大事になさい」・・こじつけですかね(笑)。拙ホームページのアクセス数が777777回を超えました、深謝!777900
https://youtu.be/GmN-xiMmc1w

おまけ:「私は甘党です」を英語で言うと・・「I have a sweet tooth. I love sweets. Sweets are my weakness. I can’t resist sweets.」のようです(引用元はこちら)。

 

BBTime 320 言葉二つ

BBTime 320 言葉二つ
「春夕好きな言葉を呼びあつめ」藤田湘子

季語は「春夕:はるゆうべ」好きな言葉です。親の転勤で転々しておりました。新天地へは三月終わりか四月始めに引っ越します。見知らぬ土地の春夕・・不安と期待のまじる春の夕暮れ・・記憶にあります、沈丁花の香りとともに。上の画像は昨日(3/12)発表された東京オリンピックピクトグラムです。言葉(言語)を超えた言葉でしょうか。今回は最近目にした二つの言葉「ハミガキ」と「ラクトフェリン」について。

昔、携帯ではなく「ケータイ」と書くと携帯電話を指したように、「ハミガキ」とは歯磨き粉・歯磨きペーストを意味するようですね。メーカーのHPで気がつきました、各社「ハミガキ」「ハミガキ」「ハミガキ」の表記を使っています。

小生小学生の頃、祖父母の家では画像のように「粉」で名の通り歯磨き粉でした。濡れた歯ブラシを缶に突っ込むため、缶の中の粉はカパカパ。その後はぶっといチューブのハミガキペースト(練り歯磨き)です。チューブが金属製のため冬などは冷たかった記憶があります。しかしいつ頃から「ハミガキ」を歯磨き粉の意味として使うようになったのでしょうね。

先日、患者さんとの会話に出てきたのが「ラクトフェリン」。体にとって良いことを色々ともたらすようです、詳しくはこちら。患者さん曰く「歯周病にも効くようなことが書いてありました」・・早速調べました。なんと!ラクトフェリンは唾液に含まれているのです。ということは歯周病予防・改善のためにラクトフェリンサプリメントを買うまでもなく唾液磨きをすればいいのです。自分の唾液ですからコストゼロ!ラクフェリンも入っているし!

唾液歯磨きに抵抗のある方へのオススメは、ミンティア(フリスク)磨きです。一粒口に入れて磨く、大粒だと三分ほど持ちますので、歯磨き時間の目安にもなります。「歯磨き」には「ハミガキ」つけずに唾液で磨くと「ラクトフェリン」効果もありますし、ハミガキ買わずに浮いたお金でフリスク買うもよし、美味しいものを食べるもよし!自分のラクトフェリン活かして賢くハミガキしましょう。6000