BBTime 513 理不尽

BBTime 513 理不尽
「行春や鳥啼き魚の目は泪」松尾芭蕉

ひと雨ごとに「行く春」を感じます。この句が詠まれたのは332年前の五月十六日。解説に『芭蕉が「おくのほそ道」の旅に出発したのは、元禄二年(1689年)の「弥生も末の七日(三月二十七日)」のこと。この日付をヒマな人(でも、相当にアタマのよい人)が陽暦に換算してみたところ、五月十六日であることがわかったという。すなわち、三百十一年前の今日のことだった』(2000/5/16の解説より)。「魚の目は泪」の解釈にも諸説あるようです。今回は昨春からのことを念頭においての「理不尽」。

画像は三年前(2018/5/14付)朝日新聞「折々のことば」。読み返してまさに「今でしょ!」と思います。死亡、会社の倒産、店の閉鎖、減収などを「理不尽」の一言で済ますことはできません。が、しかし未だ先が見えず、まだまだ続くであろう現状を思うに、こうでもとらえなければ「忿懣やるかたない」のです。

学生時代、ラグビーやってました。「理不尽」なスポーツです。ボールを前に投げる「スローフォワード」は禁止、スクラムやラインアウトも基本的には同等な条件です。加えてボールがご存じのように楕円球、着地後どちらにバウンドするかは球次第!・・まさに人生。ひとたび試合が開始されると「楕円形が悪い」「スローフォワードのルールが悪い」「・・が悪い」などと言っている暇はありません。

『食事は独りでとるより誰かとお喋りしながらするほうが旨い』・・これも真実。人(他人)に会いたい、集いたい、触れたい・・など、人としての根本的な行為が禁止・制限されるから「忿懣やるかたない」のです。

変異株について次のようなことを耳にしました。『ウイルスは宿主が居ないと生存できないので宿主が全滅してしまうと自分たちも全滅してしまいます。宿主が免疫を付けても繁殖しにくくなり死活問題になりますので変異して生存し続けようとしますが、感染力は上がるかもしれませんが宿主を全滅させないように基本的には弱毒化します』(出典はこちら)。だからと言って感染予防策を怠って良いということではありませんが、永遠に今と同じではないであろうということは想像に難くありません。

ノーサイドの笛が、いつ吹かれるかは神のみぞ知る。その時まで「日常は理不尽」として日々過ごすほうが、賢いでしょう楽しいでしょう。呉々もご自愛の程ご歯愛の程。6060

BBTime 512 ドロプレット

BBTime 512 ドロプレット
「晩春をヌード気分のマヨネーズ」小枝恵美子

今年は開花が例年以上に早く、しかも咲いたと思ったら瞬く間に満開となり、散り始めました。ところが散り始めてから鹿児島は花冷えです。さて晩春と呼ぶには早い気がしますが、掲句の「ヌード気分」はさておき、昨今首から下のみならず、首から上もヌードはNGの日々です。そうです!マスクが外出時のマストアイテム。今回は「マスクが極めて有効である」についてのお話。

よく聴くラジオNHK第二「カルチャーラジオ科学と人間 老化を防ぐ最新医学」第2回にマスクの話が出てきます。6/4まで聴くことが出来ますので是非!(こちら)。結論「マスク着用は極めて効果あり」!

コロナウイルスへの感染経路には「接触」「エアロゾル」「飛沫:ひまつ」などが指摘されて来ましたが、ラジオによると主犯は「ドロプレット:droplet」と呼ばれる「小滴:しょうてき」とのこと。ドロプレットとは目に見える程度の大きさの飛沫のことで、エアロゾルに比べるとかなり大きな粒子です。ましてやウイルスとは比較にならない程大きなものです。だからこそ「マスクは有効」なのです。

「会食」「大声での会話」「カラオケ」などで感染が拡大した事例から、マスクをやすやすと通過するウイルスよりもウイルスを含んだ小滴(しょうてき・ドロプレット)が主犯であるということがはっきりしてきました。もしエアロゾルが犯人だとすると満員電車でクラスターが生じるはずです。空中に浮遊しているエアロゾルよりも悪いのはドロプレットなんです。

主犯がドロプレットであるため、空中に浮遊せず下(床や地面)に落ちます。ダイヤモンドプリンセス船内において、ウイルスが多く検出されたのはトイレの床が最も多く、次いで枕や電話器、机やテレビのリモコンだったそうです。イギリスの論文では「1メートルから2メートル離れると感染力はかなり減る」とのことで、1メートル離れればかなりリスクは減り、2メートルだとほぼ大丈夫とのこと(ソーシャルディスタンス)。空中に浮遊しないので、下に落ちる、よって離れれば予防効果ありなのです。

加えて留意して欲しいのは「不顕生感染者からうつる」こと。不顕生感染者とは無症状感染者のこと。すなわちコロナ感染者からよりも「不顕生感染者」からの方が格段にうつる可能性が多いのです。具体的には症状の出ていない若い人(20歳以下)から高齢者への感染が最も危険。まとめますと最も有効なのは「ソーシャルディスタンスの確保(2メートル)」「マスク着用」「手洗い」の三つです。若い人には失礼な話かもしれませんが・・「マスク非着用の若人」が2メートル以内に接近してきたら要注意。一にも二にも「2メートル」「マスク着用」「手洗い励行」この三つです!皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。5120


BBTime 510 納豆納得

BBTime 510 納豆納得
「三月の甘納豆のうふふふふ」坪内稔典

甘納豆と聞いただけでジワッと唾液がふえます。句の解説には『この句を有名にした理由は、なんといっても「うふふふふ」という音声を活字化した作者の度胸のよさにあるだろう。EPOのかつてのヒット曲に『うふふふ』があるが、彼女の場合には「うふふふ」を音声で(歌って)表現しているわけだから、度胸という点では稔典には及ばない。いずれも春の歌であり、春の喜びを歌っていて、両方とも私は好きだ。(後略)』(解説より)。今回は甘くはない納豆・・普通の納豆がコロナ防御に一役買うお話。

3/28のネット(PRESIDENT Online)の記事を読んで納得し、さらに納豆食う!と強く思いました。タイトルは『コロナ感染でも無症状で済むように「一日一食」は食べるべき”あるもの”』(記事はこちら)。記事ではまず「付着」「感染」「発症」について:「ウイルスが皮膚や粘膜に付着しただけの状態は「感染」ではありません。細胞に侵入し、分身をたくさん作りだした状態、これが「感染」。(中略)感染し私たちのカラダの細胞に入り込んだ侵入者(ウイルス)の分身がふえていくと、カラダの細胞の構造物の一部が壊れてきます。つまり、私たちのカラダの組織が炎症を起こします。そうすると、痛みや発熱、下痢、セキなどの症状があらわれます。これが「発症」です。」(記事より抜粋)

記事は続きます「マスク、うがい、手洗いは、感染を防ぐためのゲートキーパーです。とはいえ、ご存じのとおり、これらも万能ではありません。うがい、手洗いも同様に100%シャットアウトできるものではないでしょう。手洗いは一定の効果があるとはされていますが、うがいに至ってはその効果は明確なエビデンスがありません。多人数が集まらない、距離をあける、換気をするなど、三密を避け、なおかつマスクをし、うがい手洗いを徹底しても、感染自体を100%防げるものではないのです。」(記事より抜粋)

「前述のように「感染」と「発症」とは違います。たとえ感染しても、「発症」しないようなカラダであればいいのです。そこで出てくるのが、「免疫力」です。感染予防の実際の取り組みはたったの3つです。・粘膜のバリアの機能強化 ・自然免疫のパワーアップ ・腸内環境の改善 これができれば、感染しにくいカラダ、さらには感染しても発症しにくいカラダにすることができます。」(抜粋)。

記事ではさらに「なぜ免疫力を上げるとウイルスに勝てるのか・・1)粘膜はウイルスなどの外敵が入り込もうとするのを阻止する“バリア”の役割を果たしていますが、これを強化することがウイルスに打ち勝つカラダづくりの一つ目のポイントです。この粘膜バリアに不具合があると、ウイルスが細胞の中に入り込んでしまうのですが、次の防御として、私たちのカラダのなかにはカラダの細胞の周辺をパトロールしている“おまわりさん”のような存在がいて、侵入者が体内に入ると速攻でやっつけてくれるのです。2)NK細胞やマクロファージと呼ばれるもので、これが自然免疫です。これにしっかりと働いてもらうようにするのが二つ目のポイント。3)そして、三つ目が腸内環境をよくすること。これで粘膜はもちろん、ウイルスに対する初動捜査を担当するおまわりさん役の細胞たちや、このおまわりさんを元気にするミトコンドリアを元気にしてくれます。さらには、腸内環境がよくなると、ウイルスなどの外敵を排除する物質を腸内細菌たちがよく出してくれるようにもなるのです。」とのことでした(記事を一部編集)。

では実際に何をすればいいのか?記事では「発酵食には、味噌や醤油、お酢、漬物、納豆など、いろいろな食品がありますが、この発酵食品がウイルスに負けないカラダをつくるうえでも心強い味方になってくれるのです。」との答えでした(記事より)。

わかりやすく言い換えると・・1)ウイルスが付着しない(しにくい)ように→換気する・マスク、手袋、ゴーグルなどを着用・距離を保つ。2)付着後感染に至らないように→手洗い・うがい(科学的根拠は乏しいようですが)の励行・自然免疫の強化。3)万が一感染しても発症しないように→腸内環境(腸内細菌)を整える・強化する。・・と言うことは結局「マスク着用し、距離を保ち、納豆味噌汁(発酵食品)を毎日食べる」のようです。ヨーグルト、チーズ、漬物などでも良いでしょう。これならできる!今を乗り切るために「毎日納豆食う」と納得して今日から納豆いただきます!皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。2000



BBTime 507 味覚異常

BBTime 507 味覚異常
「街の雨鶯餅がもう出たか」富安風生

鶯餅:製は明石屋、皿の銘は桜島。句の鶯餅は考えるに妙で、形状はメジロで名はウグイス。古来、姿のメジロと声のウグイスが混同されてきたのでしょう。この名は『秀吉はその餅を大いに気に入り「以来この餅を鶯餅と名付けよ」と菓銘を下賜した』(Wikipediaより)とのことです。詳しくはこちら「鰯の頭も!」を。ちなみに句の解説に『和菓子は美しい。食べるには惜しいと思うことすらある。作者の師である富安風生に「街の雨鴬餅がもう出たか」という有名な句があるが、味わいたいという気持ちよりも、その美しさが春待つ心に通い合っている』(解説より抜粋)。今回は味覚の異常について。

先日2/28付朝日新聞天声人語より『カレーを一口なめただけで、スパイスの種類や量をぴたりと言い当てられる人はいるだろうか。「しょうがにニンニク、シナモン、クローブ……」。安房直子さんの童話『まほうをかけられた舌』の主人公、洋吉にならできる▼地下室に住むこびとが舌に木の葉を乗せ、呪文を唱えて魔法をかけた。この舌があれば、高級レストランの自慢料理もたちどころに再現できる。すごい、私も欲しいと、幼いころに夢中で読んだ▼』

『そんな記憶がよみがえったのは、昨春に新型コロナウイルスに感染したイタリアの友人から近況を聞いたからだ。「目を閉じて食べると、ピザかパスタかパンかわからない」。回復から8カ月たっても続く、嗅覚(きゅうかく)・味覚障害である▼彼女によると、コーヒーはガソリン、肉は金属のような味がするという。さらに、排泄(はいせつ)物は良い香りに感じ、水道水は臭くてシャワーを浴びるのが嫌になるほどだとか。まるでウイルスが舌と鼻に呪いをかけたかのようだ▼』

『英国などではコロナ後遺症のうち、若者や女性に目立つ傾向が報告されている。日本でも厚生労働省の研究班が調査を始めたが、原因や実態がはっきりしないのがもどかしい。呼吸困難や脱毛などと比べ、これくらいならと我慢している人はいないか▼味やにおいは、生活の質を左右する。食欲が失せたりガス漏れに気づかなかったりすれば、命にもかかわってくる。平凡な舌でも、また食事がおいしく楽しめる。そんな魔法のような治療法はできないだろうか。』2/28天声人語より。(スコーン画像はパニスのインスタグラムより@panis_kagoshima_

新型コロナウイルス感染によって「嗅覚・味覚障害」がみられることがあるようで、その機序は簡単に言えば「ウイルスが嗅覚や味覚に関与する細胞のあるタンパク質を攻撃する」からとのこと(こちらを参照)。天声人語にもあるように未だ確実な治療法は確立されていません。現段階での確実な治療法は「予防」しかありません。自宅で一人ひとり可能なことは「うがいと手洗い」です。また口の中(口腔内:こうくうない)をキレイに保つことは非常に重要であり、感染予防に効果的と考えられます(こちらも参照のほど)。

画像は鶯餅の本家本元「菊屋」の御城之口餅。まだまだ先は見えませんが、峠をいくつか超えたことは確かです。最後に富安風生の句をもう一句ご紹介します。皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。7030
「三月の声のかかりし明るさよ」富安風生


おまけ:二曲目の最後の最後に明るい声なき声が入っています(笑)。またこちらもどうぞ「味覚の95%は鼻で感じる」ではまた。

BBTime 506 ストリート予防

BBTime 506 ストリート予防
「美しく木の芽の如くつつましく」京極杞陽

大好きなタラの芽です、もちろん天ぷら!句の解説には(男目線だと突っ込まれそうですが)『女人の理想像を求めた句だろう。実像の写生だとすれば、かくのごとき女性と親しかった作者は羨ましいかぎりであるが……。「木の芽の如く」という比喩が印象的だ。木の芽そのものも初々しいが、この比喩を使った杞陽も実に初々しい。清潔な句だ。実はこの句は、戦前(1936年)のベルリンで詠まれている。というのも、当時若き日の杞陽はヨーロッパに遊学中で、日本への帰途ベルリンに立ち寄ったところ、たまたまベルリンに講演に来ていた高浜虚子歓迎の句会に出席することになり、そこで提出したのがこの句であった。虚子は大いにこの句が気に入り、後に「ホトトギス」(1937年12月号)に「伯林俳句会はたとひ一回きりで中絶してしまつたにしましても、此の一人の杞陽君を得たといふことだけでも意味の有ることであつたと思ひます」と書いているほどだ。以後、作者は虚子に傾倒していく。外国での虚子との偶然に近い出会いから、京極杞陽は本格的な俳人になったのである。その意味では、出世作というよりも運命的な句と言うほうが適切だろう』(解説より)。若き日とは26歳頃のようです。今回は若き教授:武部貴則(たけべたかのり)氏の著書「治療では遅すぎる。」について

本では「ストリート・メディカル」という概念を打ち立て、その意味するところを実例を挙げて論は進みます。『ここで、ストリート・メディカルを定義してみよう。ストリート・メディカルとは、扱うべき対象が「病(Disease)」から「人(Humanity)」にシフトすることを通じて、古典的な臨床医学の範囲を超えて、人を扱うことによって広がる拡張領域を指すものである。したがって、ストリート・メディカルという概念の導入によって、医療は無数の答えを用いる広大な実践領域へと発展するものと予測する』(65頁より)。

同感!まさに持論の「後手後手医療から先手先手予防へ」です。繰り返しになりますが、病気とされるものの中でほぼ100%予防可能な病気は「ムシ歯」です。治療を一歩進めて(と言うより)、いいえ治療の一歩手前が「予防」です。「病から人へ」の予防がストリート予防となるのでしょう。ムシ歯を回避するための行為行動(ムシ歯予防)ではなく、その人が人生をよりよく生きるため(QOLアップ)の行為行動がストリート予防。具体的にどうするのか?歯科医師のみならず歯科医療従事者(予防のプロ)は、診療所を出て人々の生活に溶け込むサービス(予防行為)の実践です。

まだ詳細は書けませんが「美味しいモノを食べながらのムシ歯予防」で「ムシ歯予防カフェ」です。今夏くらいまでには具現化の目処をつけます。武部教授については、記事「病気にさせない ストリート医療」や「生活の質にこだわる医療 ストリート・メディカルとは」に詳しく載せてありますので是非お読みください。ではでは皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。今回ご紹介する曲はワンダフルな教授を賞賛して「Wonderful」などを。5990


BBTime 505 つばき

BBTime 505 つばき
「赤い椿白い椿と落ちにけり」河東碧梧桐

如月も早、中旬です。解説には『碧梧桐初期の代表作。教科書にも出てくる。が、厄介な句だ。碧梧桐の師匠だった正岡子規は、この句の椿を既に根元に落ちている状態だと見た。しかし、そうではなくて、映画のスローモーションのように、二つの椿が落ちつつある過程を詠んだと見る専門家も多い。「落ちにけり」はどちらにでも解釈可能だから、どちらが正しいとももちろん言えない。私の好みからすると「スローモーション」派になるが、現代ムービーの技術に毒された感じ方かもしれないとは思う。ところで、椿の花は、この句のように「散る」のではなく「落ちる」のである。山国で暮らしていた子供の頃には何度となく目撃したが、その様子は子供心にも「痛み」を感じさせられるものであった。偶然に見かけるだけなのだけれど、よい気分はしない。この句を日本画のように美しいと言う人もいるが、逆に作者は椿の落ちる不愉快を詠んだのかもしれない。あるいは、時代への川柳的な諷刺句かもしれぬ。後に自由律に転じた碧梧桐のことだから、そういうことも十分に考えられる。つまり、俳句はこのように曖昧なのだ。上り調子の巧みな俳人ほど、曖昧な句を作ってきた。私たちの人生と同じように、しかし曖昧だからこそ、俳句は面白いのである。』(解説より)とあります。「曖昧だからこそ面白い」・・人生も。今回は同じ「つばき」でも「唾:ツバキ」のお話。

新明解国語辞典には「つばき」=つばの意の「つ」+「吐き」とあります・・となると「吐く」のでツバキ(唾)なのかもしれませんが、NHKニュースに気になる「唾棄できない」記事が!『徹底調査!洗面所での新型コロナ感染リスク』・・内容は次のようです。

『去年12月、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が2件発生しました。共通していたのは「歯磨きやうがいなどを行う洗面所が感染元だと推測された」ということ。当初の報道では、蛇口にウイルスを含む唾液が付着し、それを触ったことによる接触感染が感染を拡大させた可能性が高いとされてきました。しかし、調査を行った保健所や歯科医師会に取材を進めると「蛇口のほかにも感染リスクがある」ということが分かりました。それは「エアロゾル」です。エアロゾルとは、煙のように目に見えない微細な粒子のことで、空気中に長時間漂うという特性があります。吸い込むと、ウイルスが一気に肺まで到達してしまい、重い肺炎などにつながる危険性があると考えられています。』(出典はこちら

『今回「あさイチ」では、専門家の協力のもと特殊な撮影機材で洗面所でのエアロゾルを可視化する実験を行いました。その結果、歯磨きを1回行うと、大声で話し続けるときと同量のエアロゾルが発生することがわかりました。特に、前歯の裏を磨くときに大量のエアロゾルが出ることがわかりました。』(記事はこちら)動画はこちらをご参照の程。

対策として『対策としては、換気をよくして改めて三密対策を徹底することに加えて、歯を磨く際に口元を手で覆うことや、うがいをする際には口に含む水を少量にして、低い位置から吐き出すようにするのが有効ということです。』(引用元)。

もうひとつ提案!「唾液磨き」です。記事によると「唾がエアロゾルとなって周囲に拡散する」ことがリスクを高める、とあります。その点が閉口するのであれば・・「唾液磨き」と「閉口磨き」はいかがでしょう。1)まず、洗面所に行かずに、自分のデスクやひとりポツンと 2)歯ブラシをくわえて(閉口:口を閉じて)の唾液磨き 3)溜まった唾液は、そのままゴックン 4)唾液で濡れた歯ブラシはティッシュなどで拭きケースへ 5)帰宅後、もしくは頃合いを見て(混んでいない時に)水洗いします。6)手元に水やお茶があれば、ひとくち含んでグジュグジュゴックンして終了です!

歯磨き粉を使うと「洗面に立たないといけない」し、「飲み込めない」から「吐き出す必要がある」のです。私見ですが「歯磨き粉は必須ではありません」し「唾液中のIgA(アイジーエー)抗体利用」できるのは「唾液磨き」です。洗面での歯磨きが「エアロゾルによる感染拡大のリスク」となるのであれば、ひとりポツネンと口閉じての唾液磨きの方がベターです。唾液磨きに抵抗のある方は「フリスクやミンティア」などを口に放り込んでの唾液磨きなどいかがでしょう。

画像のように椿も色々です・・あなたに合った歯磨きを見つけてみてください。決して「歯磨き粉を使わなければいけない」とか「デスクで磨いてはいけない」とか、ありません。皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。3290


BBTime 504 春を待つ!

BBTime 504 春を待つ!
「或日あり或日ありつつ春を待つ」後藤夜半

句のごとく「二年目に入ったコロナの冬」が開けるのを、皆が待つ毎日毎日だと思います。以下解説より『「或日(あるひ)」とは、特筆すべき出来事など何もないような平凡な日の意だろう。「或日」のリフレインは、そうした日々を重ねている時間についての写生である。句の面白さは、そんな平々凡々としか言いようのない時間を過ごしているなかで、しかし、いつしか「春待つ」心が芽生えていることの不思議に気がついたところだ。「春よ、来い」などと大仰に歌っているわけではなくて、自分の心のなかに自然に春を待つ感情が湧いてきている。そのことに気づいたときの、じわりと滲み出てくるような嬉しさ。それがそのまま、読者の「春待つ」心に染み入ってくる』(解説より抜粋)。今回は、真に待ち遠しい「春待つ」に合うような声のご紹介。

免疫力アップで見つけた記事です・・『新型コロナウイルスは、多くの人たちの生活を変え、心情にも変化をもたらしました。生活リズムが乱れた人がいれば、気持ちが塞ぎ込んで何もする気が起きない、という人もいます。心身の不具合は、免疫力の低下にも繋がります。免疫力アップに大切なことは、①適度な活動性と休養のバランス、②からだを温めること、③ストレスを減らすこと、そして④腸内環境を整えることです。』(出典はこちら)。

記事にオススメの食品として『① 良質たんぱく質の多い食品:免疫細胞や免疫物質の主要な成分はたんぱく質・・肉や魚、卵、大豆製品、乳製品をしっかり摂りましょう』『② 抗酸化作用(ビタミンA・C・E)があるもの:ビタミンA:レバー、うなぎ、緑黄色野菜など。皮膚や粘膜を丈夫にする作用がある ビタミンC:緑黄色野菜、果物、芋類。白血球のはたらきを強化します。ストレスにより多く消費されてしまうため注意 ビタミンE:魚介類、ナッツ類など。過酸化脂質の生成を抑え、細胞の老化を防止する』『③ 腸内環境を整える発酵食品や食物繊維:発酵食品(ヨーグルト、チーズ、納豆、みそ、漬物など)や食物繊維(海藻類、キノコ類など)をうまく取り入れましょう』(記事より抜粋)とあります。

今朝(1/29)のラジオ英会話に出てきたフレーズが、開けない夜はない:After night comes the day. ストレス減に繋がる小生オススメ、三人のミューズの声です。もうすぐ節分、暦では春!皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。0690



BBTime 503 何かある!

BBTime 503 何かある!
「目覚めけり青き何かを握りしめ」沼尻巳津子

句の解説から『感動。「青き何か」の意味はわからないけれど、作った人の心のありようは、すっきりとよくわかる。決して曖昧な世界ではない。一所懸命に生きている人でないと、絶対にこうした句はできないだろう。繰り返し読むほどに、読者の心も引き締まる。作者は俳句的には晩学の人で、四十代になってから作句をはじめたようだ。それにしても、最近の私は、夢の中でさえ何かを強く握り締めたことはない。そうしようと思ったこともない。猛省。『華彌撒』所収。(清水哲男)』(解説より)。今回は、前回「口角あげよ」に追加した「何かある」について。BBTime500「いとぐち」もご参照の程。

皆さま、ご存じのように「唾液」が新型コロナウイルス感染症拡大の主犯です。吉村大阪府知事の「一方で利用者側がマスクができない環境に歯科医院がある。大阪には5500もの歯科医院があるが、クラスター発生はゼロ。感染対策の賜物と思うが、何かある。何か?専門家には、是非分析してもらいたい」(記事より抜粋)。「何かある」をいろいろと考えました。唾液が主犯であることは明白ですので、感染拡大防止策として「何をすべき」「有効な方法は何か」を考えました。

ズバリ、有効な方法は「嗽:うがい」です。神社での「手水:ちょうず」では手を洗い口もゆすぎます。唾液主犯ですから「うがい」は有効です。吉村知事の「歯科医院には何かある」・・何があるか?・・歯科診療で特異なのは「こまめなウガイ」とバキューム(吸引)です。

今や多くの店先に消毒用アルコールが設置してあります。そこで提案!飲食店では「嗽:ウガイ」もしましょう。入店時、席に着いたらすぐに、です。具体的に「水」「冷めた緑茶」「レモン水」「酢入り水」などを出します。客には口に含んでガラガラではなくグジュグジュしてゴックンしてもらいます。口の中の洗浄、溜まった唾液を洗い流す(飲み込む)、口腔内のウイルスを胃に流し込むのが狙いです。ウイルスは唾液中にいますので、ウイルス保有者の口の中に唾液が溜まると当然ウイルス数は増えます。「まずうがい」は口腔内のウイルス濃度を少しでも減らすのが狙いです。

もちろんリステリンなどの強力洗口液が良いのですが、食事前に味覚が変わると食事が美味しくなくなります。しつこいようですがお客さんが席に着いたら、すぐに「グジュグジュゴックン」です。アペリティフ(食前酒)の替わりに「まず嗽」を。さらにオススメしたいのが「乾杯の禁止」。イメージしてください・・「乾杯」の時には近づいて(顔も近づきます)、皆が大きく口を開けて、乾杯の御発声で、皆同時に「カンパーイ」です。近づいて同時に大口開けて唾液を飛ばす、飛んだ唾液を吸い込む・・これは絶対禁止です!どうしてもやりたい方は口を閉じたまま「無言乾杯」を。

新型コロナウイルス感染症拡大において飲食店が悪い(犯人)ではなく、(他人の)唾液の吸引が悪者です。まさに「口封じ」すれば拡大防止になります。しかし日常生活において完全な口封じは不可能です。ならばこまめに「うがい」しましょう。まとめます・・飲食店においては、着席したらすぐに「嗽:グジュグジュゴックン」を勧める。声を出しての「カンパイ」は禁止、無言乾杯を勧める。・・いかがでしょうか?では皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。0040

BBTime 502 口角あげよ

BBTime 502 口角あげよ
「凧三角、四角、六角、空、硝子」芥川龍之介

解説には『凧は正月に揚げられることが多いことから、古くから春の行事とされてきた。三角凧、四角凧、六角凧、奴凧、セミ凧、鳥凧……洋の東西を含めて種類も形も多種多様だが、この時代のこの句、晴れあがった春の空いっぱいにさまざまな凧があがっているのだろう。名詞を五つならべて「、」を付した珍しい句だが、「硝子」とはこの場合何だろうか? 空にあがったさまざまな形の凧が、陽をあびてキラキラして見えるさまを、あたかも空に硝子がはめこまれているように眺めている、というふうに私は解釈する』(解説より抜粋)。今回は凧をあげよう・・ではなく「口角あげろ」について「今日のダーリン」(ほぼ日1/20)より。

『・「わからなくなったら、口角をあげろ。」
 ということばを、演出家の木村龍之介さんが
 「ポッケに入れておきたい言葉だな!」と、
 昨日の午後にツイートしていた。
 リモートで仕事をしていたぼくは、
 「そのとおりだよなぁ」つくづく同感だと思った。
 そしてよく考えたら、
 「わからなくなったら、口角をあげろ」は、
 もともとぼくが書いたことだった。
 じぶんに同感していたのだった。』

『人が見ているところで、無理やりに口角をあげると、
 もしかしたら「にやにやして気持ちわるい」とか
 思われてしまうかもしれない。
 でも、そう思われてしまうのはあきらめよう、
 気持ちわるいさ、おれは、じゅうぶんに。
 やっぱり、大人の日常というのはこわばるものなのだ。
 なにかちょっとがまんしたり、ときにはがまんさせたり、
 そうそうグニャグニャしてるわけにもいかない。
 くらげじゃぁないんだから。
 あんまり力を入れたり大げさな動きをしたりせずに、
 そのこわばりをゆるめてやりたい。
 そういうときに、くちびるの両はじを、ちょっとあげる。
 これだけで、なにかが漏れたかのように硬さがとれる。
 そして微笑みと、ほぼ同じような表情になる。
 無理に口角をあげても、そうなるのがありがたい。』

『「笑む」のもともとの意味は、
 つぼみがほころびるということらしい。
 イガ栗の割れてなかの実が見えているようすを、
 「よく笑んでいる」とか言う。
 笑むというのは「やさしい破裂」なんだな。
 じぶんという殻のなかには、いろんな気がたまってて、
 そのままにしておくとぱんぱんの風船になっちゃう。
 「口角をあげる(笑む)」ことで、やわらかくするんだ。
 そうしたほうが、身体の動きも、こころの動きも、
 いやぁその魂の動きまでもが自由になるんだろうね。

 だれもいない仕事場とかでも、ひとりで口角をあげよう。
 ひとりだと、気持ちわるいとか言われることもないし。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
このこと、一生のうちに何度も何度も考えてきたよなー。』

口角とは・・上唇と下唇の接合部、口の両端の部位です。始終「口角あがってます」がピエロの口(くち)です。ダーリンにあるように口角(こうかく)を上げると釣られて目も笑います、笑い目になります。人と会う時は終始マスク着用の今、表情が乏しくなります。思いっきり「口角をあげる」と思いっきり「目も笑います」。鏡の前で是非お試しを!

この人は思いっきり口角下がってます(笑)。この時期、仕事柄(歯科診療)よくお見受けするのが「口角炎:こうかくえん」。一度切れると、場所が場所だけに動く部位なので、結構長引きます。そこでアドバイスひとつ・・用意するものは、できるだけ添加物(メンソール)などの少ないリップクリーム。お休みなさいの後に口角に充分に塗ります。次が肝心・・「おはよう」の発声前に、再びリップクリームを塗ります。切れて治りかけの口角を舐める人がいらっしゃいますが、すぐに乾燥してまた切れ(割れ)やすくなります。昔の人は「蜂蜜をつけると治る」と言っていましたが、蜂蜜は舐めてしまうのでダメです。リップクリームがなかった頃の話です。

この人の口角は上がってます(微笑)。句の解説には「硝子」を『空にあがったさまざまな形の凧が、陽をあびてキラキラして見えるさまを、あたかも空に硝子がはめこまれているように眺めている、というふうに私は解釈する』とありますが、天邪鬼の小生の解釈は・・1)太陽:しかし太陽を見ながら凧を上げることは恐らくない。もしくは太陽に向かって凧揚げはしにくい。そこで・・2)硝子:ガラスではなく、真実はカラス!凧揚げを見ていた龍之介の目に「一羽の烏」。流石に「黒いカラス」は似つかわしくないので、ここにも「、」を付けて「ガラス」に。・・ホラ、そんなアホなと、口角あがったでしょ!

マスク常用の今こそ、ニヤニヤでもニタリでもウフフでも、他人にはわかりません。思う存分、それなりに口角をあげましょう!皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。8820



追加:先日アップした「いとぐち」に関連するような記事が本日(1/20)出ました!記事「吉村知事 歯科医院に「何かある」…府下5500の医院でクラスターゼロ」・・私見ですがこの「何か」は恐らく歯科診療所で必ず使用している「バキューム」だと思います。

記事へのコメント「現役歯科医師です。「何か」とは、他の方も書かれているかも知れませんが、歯科診療所で必ず使うバキュームだと思います。局所(口の中)で究極の換気です!感染拡大の主犯は唾液で、拡大予防策のひとつは強力な換気ではないでしょうか。」

BBTime 500 緒:いとぐち

BBTime 500 緒:いとぐち
「湯豆腐やいとぐち何もなかりけり」石原八束

まずは解説を・・『どうですか、湯豆腐でも。冷えてきたことでもありますし……。誘って、鍋を間にしたまでは事は首尾よく運んだのであるが、その後がどうもいけない。この人と二人きりになったら、以前から切り出そうと思っていた話題が、うまく出てこない。なんとも曖昧な会話を交わしている間に、鍋のなかはほとんどカラッぽだ。ただただ、豆腐の破片のような空しい時間が過ぎていくばかり。このとき、鍋の相手は間違いなく男だろう。湯豆腐をいっしょに食べられる女とだったら、何も話に困ることもないからである。そうですよね、みなさん。とはいっても、もしかするとこれは厄介な別れ話ということも考えられる。……と、瞬間的にいま感じた方がおられたら、隅にはおけない存在とお見受けせざるをえない。『高野谿』所収。(清水哲男)』(解説より)。今回はいとぐちについて。

このタイミング(1/13)で、新型コロナの新型が現れるとは・・(トホホ)。前回の「知るほどに」に書いたように、まさに神のみぞ知る明日、来月、今春です。さて依然として治療法のいとぐちがまだまだのようですが、感染予防の「ヒント・いとぐち」ではないかと思うことがあります。手前味噌ですが「歯科診療所でのクラスタは少ない」のです。はっきり言うと小生の知る限りでは「歯科診療所でクラスタ」はいまだゼロです(情報が少ないだけかも知れません)。訳を考えました、結論から申します。新型コロナウイルス感染症は「ウイルスを含んだ唾液沫を直接飲み込むと感染しやすい」のだと思います。

歯科治療中をイメージしてください。患者さんは口を開け、歯科医やスタッフは口の中を覗き込みます。唾液を触りますし、マスクしていない患者さんと会話します(患者さんがマスクしていると治療不可)。にもかかわらず意外と感染しないのです。従事者(歯科医師・歯科衛生士・歯科助手)は、マスク・グローブは必須で小生はメガネ(拡大鏡付き)を着用します。マスクの上からフェイスガードなどは使っていません。他の医療従事者と大きく違うのは「バキューム」だと思います。ご経験おありでしょう、口の中の唾液などを吸うバキュームで、これは究極の換気です。仮にウイルス保有者が患者さんとして口を開けていても、その方の唾液の飛散はバキュームよって阻止されるのです・・おそらく。

と言うことは・・繰り返しますが「唾液沫を直接吸い込まないこと」が緒(いとぐち)だと思います。具体策として、常時マスク着用、会話の際はマスク必須、食事時は可能な限り横並び(対面ではなく)で席につく、怪しい人(感染疑わしい人)とは会話も食事も遠慮する、など自己防衛策でしょう。先日「海鮮丼」の有名な魚屋さんで食事した際、相席のママ友と思われる二人の女性のお一人が、マスクなしで結構大声で喋り続けていたので、思わず別テーブルに移りました。美味しい海鮮丼が「感染丼」になったら洒落にもなりません。

「湯豆腐の湯気に心の帯がとけ」金原亭馬生(十代目)・・気持ちはわかりますが、帯や褌はしっかりと締めてください。以前、京都妙心寺で坐禅したことがあります。食事の際、原則無言です。無言で美味しいものを食べることほど、苦しいことはありません。美味しいものを口にすると話したくなります。しかし、今だけは・・自制するしかないでしょう。

「湯豆腐やいのちのはてのうすあかり」久保田万太郎・・久保田万太郎はこの句を詠んだ五週間後に急逝しています。「いのちのはての」ではなく「命を救う」薄明かりとは、ひとりひとりの行動です。マスクも有効です、二枚目マスクである口の免疫も有効です、そのために口の中はキレイに。今こそ定期的口腔内清掃をお忘れなく!皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。7010