人間味という味が、いちばん美味しい

「人間味という味が、いちばん美味しい」山本益博その5

「ごはんは米半分、水半分」浅野芳夫
「浄水器に通した杉並の水道の水を使いました」
「駄目だあ、ごはんは米半分、水半分、
いくら米が良くったって、水がうまくなけりゃあ、
おいしいご飯はいただけません。
うちなんか、
70メーターも井土掘ってその水で炊いてっから、
うまいんです」160頁より
*ご飯に限らず、そうかも知れませんね!
主役と脇役のどちらも主役なのかも。

Speaking of food, I almost never cook.
食べ物と言えば、僕はほとんど料理しないんだ。

人間味という味が、いちばん美味しい

「人間味という味が、いちばん美味しい」山本益博その4

「ワインは頭の中を通過する唯一の酒です。」
ロベール・ヴィフィアン
弟のロベールに尋ねた。
どうして、ワインに魅かれたの?
その時の彼の答えが
「ワインは頭の中を通過する唯一の酒です」
ということだった。
ワインは知的好奇心があれば、
いくらでも奥深く楽しく飲める酒というわけだ。
171頁より *御意!

He has very discriminating taste in wine.
彼はワインの違いがよくわかる。

人間味という味が、いちばん美味しい その3

「人間味という味が、いちばん美味しい」山本益博その3

「準備はいくらでも前から出来る。
早すぎることはない。小野二郎」
イチローは「なにより準備が大切」
をモットーにしているが、
なぜそれほどの準備に時間をかけるのかについて、
名言を吐いている。
「準備するっていうのは、
言い訳となりうることを
できるだけ排除するためにするんです」と。
57頁より*備えあれば憂いなし!
イチロー、10年連続200安打達成!

You have thought about it a lot.
いろいろと考えているのね。

爪と髪と歯の違い

Miten原稿100915号「爪と髪と歯の違い」

今年はことさら暑い夏で、立秋が過ぎても秋の気配どころか真夏のような日々でした。そんな中、時に涼しさを運んでくれるのが「涼風」これは夏の季語。同じ風でも秋になると「秋風」これは勿論、秋の季語。「涼風といひ秋風といふ頃ぞ」という矢島渚男の句があります。

さて「セルフケア+プロケア=100%予防可能」。この式が頭の中でいつもグルグルと回っています。なぜ、今まで日本において実現していないのだろうと言う素朴な疑問です。別の事例として、ツメと髪の毛に関して今回考えてみました。
まずツメは?
ツメの健康維持(清潔に保つ)=セルフケア+プロケア(ネイルケア)としましょう。おそらくセルフケア99%で、ネイルサロンなどでのプロケアは 1%位でしょう。小生はネイルサロンには行ったことはありません。セルフケアで99%とは言わず、ほぼ100%近くツメの健康はご自分で維持できるでしょう。なぜ自分自信で可能なのか?
1−ツメが伸び過ぎると日常生活において肉体的に困る。
2−ツメ切りなどを使って家庭でツメを切ることができる。
3−自分の目で、伸びた状態とつんだ状態を確認できる。
4−費用はツメ切り器具購入費用くらいで他にはかからない。
5−ツメを切る方法を知っている(スキルを持っている)。

では髪の毛は?
髪の毛の清潔維持=セルフケア80%+プロケア20%(おおよそ)
毎日自分で洗いますが、自分で髪の毛を切ることはまずありません。
1−髪の毛は伸び過ぎても肉体的にはあまり困らない。
2−自宅で髪を切ることはできるが自分自身ではかなり困難。
3−髪の伸び具合はおおかた鏡を使って確認できる。
4−自宅洗髪はシャンプー代程度、床屋カットには費用がかかる。
5−おおかた洗髪方法は知っているが、カットのスキルは無い。

ではでは歯は?
1−プラーク(汚れ)がたまっても初期はさほど肉体的に困らない。
2−多くの日本人は自宅で歯磨きをしてはいるが実は不十分。
3−たまったプラークを自分自身で確認することは困難である。
4−自宅磨きは消耗品程度、歯科医院でのプロケアの費用がかかる。
5−おおかたの磨き方は知ってはいるが、実は不十分なスキル。

こうしてみると、ツメは伸び過ぎると肉体的に困ることがアラームとなり、
自宅でわりと簡単に安価にツメを切ることは可能です。髪の毛は肉体的には困りませんが、衛生的文化として床屋などに髪を切りに行くことが、習慣・文化となっています。歯は初期においてさほど肉体的な困り事は無く、
鏡を使って見てもなかなかわかりにくいし、自宅磨きのみならず
プロケアの必要性がまだまだ認識されていません。


ところで、秋によく聞くフレーズが「天高く馬肥ゆる秋」ですが、ふと「馬肥ゆる」って肥えた馬を食べるの?確かに馬刺はあるけど・・・と疑問を持ちました。調べてみると意外なストーリーが・・。西暦82年頃成立の「漢書:かんじょ」の「匈奴伝」が出典のようです。昔、中国では北方民族匈奴の侵入に悩まされていた。夏に腹一杯草を食み(はみ)秋になると丸々と肥える。来たるべく厳しい冬を前に、いつ来るや知れない匈奴の侵入に備えよ、という警戒の意味で語り継がれたそうです。とはいえ日本ではこの季節「食欲の秋」です。最後に味覚についてひと言付け加えて今回のお話を終ります。
味覚は舌にある味蕾(みらい)がその役をにないますが、口の粘膜やのど(咽頭、喉頭)でも感じます。これが味わうとなると、視覚、触覚(舌触り)、臭覚、聴覚(歯ざわりと音)の五感を総動員させ、嗜好を加味すれば人間特有の精神活動とでも言えましょう。おもしろいことにこの味覚は、国(民族)によって多少異なります。日本人の味覚は、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つと言われ、ドイツ人は甘、酸、塩、苦(四原味)です。フランス人などは四原味に、アルカリ味、金属味を加えて六味、インド人は四原味に渋味、辛味、不了味(腐敗臭)、淡味を加えて八味とします。味覚だけならば味蕾があれば用は足ります。しかし味わうとなればそれなりの道具が必要です。心のこもった料理をきれいな食器に盛られても、それを味わう道具がおそまつでは充分に味わうことはできません。味わう道具とは、歯と顎です。口の中の食器である歯と顎をもう少しきれいにしてほしいものです。(ハナ通信No.4より)

まだまだ、考察は続きます。また来月!

miten「イロハに!」もどうぞ

人間味という味が、いちばん美味しい

「人間味という味が、いちばん美味しい」山本益博その2

「食事を楽しむ条件は、良き仲間、健康、忙しさの三つ。辻静雄」
「良き仲間」と「健康」はなるほどとうなずけるが、
「忙しい」は意外な答えである。
辻先生によれば、忙しい合間を縫って食事を楽しむには、
とりわけ集中力がいるのだという。
この集中力、
本当に忙しい人にしか備わっていない能力なのだそうだ。
(21頁から)*そうかも知れませんね。

It was difficult to follow what he said.
彼の言ったことを理解するのは難しかった。

「美味礼賛」海老沢泰久著

この書名を広告で見たときに、「オヤッ?」と思いました。
『美味礼讃』といえば、
かの有名なブリア・サヴァランの著した本です。
「どんなものを食べているか言ってみたまえ。
君がどんな人であるかを言いあててみせよう」
と述べている、哲学の書ともいえる名著です。
その書名を使うとは、恐れ多いなぁと思いつつ繙いたところ……、
参りました。
1993年3月2日に亡くなられた辻 静雄さんを
モデルに話は展開していきます。
そのたおやかなストーリーは、
あたかも三ツ星レストランでフルコースを
堪能しているかのような錯覚に陥らせてくれます。
「ブリア・サヴァランはこの本の中でこういっているの。
『フランス人は、ほかの民族よりも、
ただおなかがすいたから食べるという人間と、
味をよく噛みしめて楽しんで食べるという人間を
厳重に区別することに、非常な熱意を燃やしている民族である』。
つまり、世の中には食べるということに関して
二種類の人間がいて、
フランス人はそのことに早くから
気がついていたということなのよ。
わたしの話が分る?」(158〜159頁から)
読み終わったときに、
心から「ごちそうさまでした」と手を合わせました。
こちらもどうぞ。

「人間味という味が、いちばん美味しい」その1

「人間味という味が、いちばん美味しい」山本益博著

「同じものを二度と食べることは出来ない。辻静雄」
「料理はその日、その場限りのものでしかないでしょう。
同じものを二度と食べることは出来ないですもの。
それだからこそ、
一回一回を大切に味わわないといけません」18頁より
*辻静雄モデルの海老沢泰久著「美味礼賛」はオススメです。
10年間、日に三食でも11000食足らずなんです。

Let me open a bottle of wine.
ワインの栓を抜こうか?

こだまでしょうか:金子みすゞ

「こだまでしょうか」金子みすゞ

「遊ぼう」っていうと
「遊ぼう」っていう。

「ばか」っていうと
「ばか」っていう。

「もう遊ばない」っていうと
「遊ばない」っていう。

そうして、あとで
さみしくなって、

「ごめんね」っていうと
「ごめんね」っていう。

こだまでしょうか、
いいえ、だれでも。

A great idea just popped into my head.
素晴らしい考えがちょうど頭に浮かんだ。

「前へ」大木 実

「前へ」 大木 実

少年の日読んだ「家なき子」の物語の結びは、
こういう言葉で終っている。
⎯前へ。
僕はこの言葉が好きだ。

物語は終っても、僕らの人生は終らない。
僕らの人生の不幸は終わりがない。

希望を失わず、つねに前へ進んでいく、物語のなかの少年ルミよ。
僕はあの健気なルミが好きだ。

辛いこと、厭なこと、哀しいことに、出会うたび、
僕は弱い自分を励ます。
⎯前へ。

The decision is all yours.
決定するのはあなたです。
乾坤一擲:けんこんいってき
運命を賭(と)して、のるかそるかの勝負をすること。

「こおろぎ」柴田トヨ

「こおろぎ」柴田トヨ

深夜 コタツに入って
詩を書き始めた
私 ほんとうは
と 一行書いて
涙があふれた
何処かで
こおろぎが鳴いている
泣く人遊んであげない
コロコロ鳴いている
こおろぎコロスケ
明日もおいでね
明日は笑顔で
待ってるよ

The best way to make your dreams come true is to wake up.
夢を実現するためには、目を覚ますことが最善策だ。
ポール・ヴァレリー:フランスの詩人 (1871-1945)