BBTime019「歯ロウィン」ハロウィンで歯を磨こう!
「シベリヤという菓子の歳月鉦叩」的野 雄
この「シベリヤ」まだ記憶に新しいと思いますが、宮崎アニメ「風立ちぬ」に登場して一躍有名になったお菓子です。さて今回はここ数年異常な盛り上がりを呈しているハロウィンに寄せてのBBTimeです。
ハロウィンを調べてみて面白いことを知りました。何と「ハロウィン=盆+正月」で、まさしく「盆と正月が一緒に来たよう」なんです。話はずれますが、この諺の本来の意味は「非常に忙しい様」で「非常に目出度い様」は誤用のようです。ハロウィンに話を戻します。そもそもケルト人のお祭りで「ご先祖様の霊」が帰ってくる、言わば日本のお盆に似た習わし。お盆と違う点は、その際に「悪霊:あくりょう」も一緒にこの世にやってくることです。子供たちはその悪霊に扮して「トリックorトリート」と言いながら回るのです。「もてなさなければ(トリート=お菓子くれなきゃ)悪戯(トリック=いたずら)するよ」という訳です。南瓜(元々はカブ)は悪霊退散の意味を持ち、玄関先に置かれることになるのです。ですから南瓜は味方なんです(笑)。
ケルト人において10月31日は夏の終わりを意味し1年の終わりでもあり、翌日からは冬の始まり、すなわち新年の始まりのようで、大晦日が「New Year’s Eve」のように「All HallowsのEve」「Hallows eve」がなまって「Halloween」となったようです。お菓子は新年のお年玉と似た意味かも知れません。前置きが長くなりました。小生にとってハロウィンは小学生の頃は、チャーリー・ブラウンの友人のライナスだけがカボチャ畑でカボチャ大王を待つ、というシーンがスヌーピーの漫画に出てくるだけで、近所に仮装する人もいなければもちろん「トリックorトリート」なんて聞いたこともありませんでした。まずはチャーリーブラウンで歯磨き!スヌーピーでも歯磨き。さて、もうひとつのオススメが「チャーリーとチョコレート工場」です。ジョニー・デップ演じるウィリー・ウオンカがハロウィンの夜にお菓子をもらい帰宅するシーンがあります(動画中3分頃)。歯科医の父親は色々と理由をつけて、お菓子を暖炉に全部捨ててしまいます。泣きながら寝入った彼は翌朝、焼け残ったチョコレートを暖炉に見つけます。続きは映画でどうぞ。
さて最後に「trick or treat」について。このフレーズを耳にした時に主語は誰?と思いました。「お菓子くれなきゃ、イタズラするぞ」と訳されてますが、本来の文章は「Treat me or I’ll trick you.」で「私をTreatしなさい(命令形)。さもなくば(or)、あなたをTrickするぞ」。このORは、さもなくばの意味なんです。言いやすいためか「treat or trick」が逆転して「trick or treat」となったようです。
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