思い込みーヒロシの酒部屋No.26

<思い込み>
たまに、ワインを買いに来られたお客様で、
無添加のワインを下さいと言われる方がいます。
つまり、酸化防止剤(亜硫酸塩)を添加していないワインの事。

確かにそれを売りにしている
自然派ワインと言われるワインも存在します。

ただこの酸化防止剤というのは、瓶詰めの時だけ添加するのではなく、
土や樽熟の場合にも極少量添加します。
実際、ワインを抜栓した時、この極少量の亜硫酸は空気中に
飛び出してしまうので、全く問題もありません。

今日、たまたま寄った書店で立ち読みしていると
食べてはいけない添加物の中で、ワインの事が書かれてありました。
飲んで頭が痛くなるのは、その酸化防止剤のせいであると!
ワインを飲まない方が書いたのでしょう。

ワインで一番大事な事は、農薬や除草剤を使わない事です。
それは明らかに味に影響しますし、頭が痛くなる原因です。
シーザーの頃から根付いているワイン文化に対して
浅はかな日本人的発想を恥じるばかりです。

そればかりか、国産ワインの中には、無添加と書いていながら、
その中身は、農薬たっぷりのワインも存在します。
もちろん、ワインを伝えるプロ側にも問題があるし、
日本に輸入されているワインの中にもひどい味が多々あります。
食に関する問題で何を信用して良いか、わからない時代ですが、
本に書いてある事を鵜呑みにするのではなく、
せめてもの自分の舌を信用するか、そうでなければ、
信頼出来る店で買うべきでしょう。

ただ一つ言える事は、少なくとも無添加を意識するよりは、
自分がおいしいと感じるワインを飲む方が、
リラックスした楽しい食生活を過ごせるでしょうし、
楽しい人生でしょうし、
もしかしたら、長生きできるかもしれません。
グッドラック!

ヒロシについて

過去の「ヒロシの酒部屋」はこちら(No.1-18)

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