BBTime 260 ユニクロカ
「紫陽花や白よりいでし浅みどり」渡辺水巴
「浅みどり」を言葉で表現するのは難しいようです。解説に「この「浅みどり」が薄い緑色ではないことがわかる。「白」の次は「青」でなければならないからだ。『広辞苑』を引くと「浅緑」には薄い緑色の意味の他に「薄い萌黄色」と出ている(「空色」とも)。この「萌黄色」がまた厄介で、黄緑色に近い色と受け取ると間違いになる。藍染めに源を持つ色彩に「浅黄色」があり、「薄い萌黄色」はこれに近い。つまり「薄い水色」だ。中世で「浅黄色」というと、薄い青色のことを指した。したがって、いまでは「浅黄色」と書かずに、青を強調して「浅葱色」と表記するのが一般的になっている。私たちが交通信号の「緑」を平気で「青」と言うように、日本人の色意識には、「緑」と「青」の截然とした区別はないのかもしれない」(解説より)
タイトルの「ユニクロカ」。ユニクロ力(りょく)とユニクロ化(か)の意味をかけています。小生におけるユニクロの存在は変化しています。当初は「この質でこの値段!(安い!)」が「この質・このデザイン・この縫製・この値段のスタイルに共感します!(買います!)」に変わりました。
H&M 銀座本店、今月16日をもって閉店とのこと。2008年オープン後間もなく行った時、二つの驚き。ひとつは誰が店員さんかすぐに判別しにくかったこと。スタイル・色の展開がやはりスウエーデンテイスト。注意して見渡すと店員さんは首にID カードを下げていました。閉店ということは売り上げがイマイチだったのでしょうか。
H&M銀座店の斜め向かいにユニクロ銀座店もあります。ユニクロの台頭で「ファストファッション」という言葉を聞くようになりました。ウイキペディアには「ファストファッション (fast fashion) は、最新の流行を採り入れながら低価格に抑えた衣料品を、短いサイクルで世界的に大量生産・販売するファッションブランドやその業態」とあります。ファスト(早い)の由来は「「早くて安い」ファストフードになぞらえて、2000年代半ば頃から呼ばれるようになった。2009年新語・流行語大賞のトップテンにも選ばれた」(ウイキペディア)
昔、流行る定食屋は「うまい、安い、早い」でした。今のファストフードは「味そこそこ、値段そこそこ、早い」でしょうか。小生にとって今のユニクロは「結構おしゃれ、リーズナブル、ストレス少なし」ワンシーズンでダメになることもないように思います。身の回りのモノを耐久品と消耗品に分けるとするならば、ユニクロ服はその中間的位置付けでは・・。
BBTime223「歯は白く」にも書いていますが、歯の部分的な詰め物に「インレー」があります。歯を削って型をとって金属や樹脂もしくはセラミックで作ります。白い樹脂(レジン)のインレーと金属インレーの違いや「どちらがいいのですか?」と聞かれます。白いこと(歯の色に近いこと)、接着力、コストなどはレジンインレーの勝ちですが、耐久性に関してはメタルインレーに軍配が上がります。
エルメスポロシャツ1枚(6万円)でユニクロポロシャツ(2000円)が30枚買えます。ポロシャツ30枚はひと夏に3枚消費しても10年分です。耐久性でメタルやセラミックに劣るレジンインレーですが、五、六万するセラミックインレーが十年持つとは言い切れないし、銀色のメタルインレー(金銀パラジウム合金製)よりも安いレジンインレーはセット時(出来上がり)で1500円程度です。一枚のエルメスポロシャツを大事に大事に十年着るのか、数年おきに新品のユニクロポロシャツを着るのか、あなたならどちらを選びますか?低価格で接着性の良い白いレジンインレーの方があなたの笑顔を素敵にすると思うのですがね。・・老婆心ながらレジンよりセラミックよりゴールドより優れているのは天然歯(ムシ歯になっていない歯)です。予防に勝る治療なし!8200