BBTime 263 スイカ甘いか

BBTime 263 スイカ甘いか
「風呂敷のうすくて西瓜まんまるし」右城暮石(うしろぼせき)

好きな句です。昔、子供にとってスイカは夏の果物の王様。今では「冷蔵庫で場所を取るから・・丸ごとは買いにくい・・皮の処理が面倒・・等々」でスイカ離れと聞きます。祖父の家では西瓜を作っていましたので句のようなシーンはあまり記憶になく、台所土間の片隅に鎮座していました。
「冷蔵庫西瓜もつともなまぐさし」山田みづえ

「裂ける音すこし混じりて西瓜切る」齋藤朝比古
いざ切るときは大騒動で、母を取り囲んで見守りつつ、包丁を入れた時の「音」(ピシッ・パリッ)で美味しそうだなと勝手にイメージして口の中は唾液でいっぱい!

「西瓜喰ふ欠食児童のやうに喰ふ」佐山哲郎
「どんなふうに食べようが勝手とはいうものの、西瓜を上品にスプーンですくって食べている人を見ると、鼻白む。あれで美味しいのだろうか。句のようにかぶりついたほうが、よほど美味いと思うんだけど」解説より。(「鼻白む:はなじろむ」初めて見る言葉!「興ざめする」意の)夏休み、田舎に帰省すると縁側にお盆に入った西瓜が運ばれてきて、勿論かぶりついて、種飛ばしでした!

西瓜の存在が薄くなったのは大きさや食べ方もさることながら、味だと思います。甘いスイカでもやはり「水っぽい甘さ」です。日頃からチョコやアイスクリーム、スタバの甘さに慣れてしまうと「西瓜の甘さ」は魅力薄い味に感じるのではないでしょうか?言わば「ガツン系の甘味」が普通になると、もはや甘いスイカでも敬遠されます。

子供の夏の定番「西瓜とラジオ体操」・・この夏もう一度取り戻してみてはいかがでしょう。西瓜の甘さが物足りないと思ったあなたは要注意!BBTime242 「不透明飲料」に引用した仏ジャック・ピュイゼ博士の記事に「味覚の開花」という表現が出てきます。「私は個人的には、コカコーラやケチャップ、キャンプ用の簡易食品を食べる子どもを見てもあまり憤りを感じません。私の願いは、そういう子どもたちがそういう食品しか知らないのを避けたいだけです。子どもの味覚が開花するのを助けるのは私たち、(中略)もし子どもが「偏った味覚の持ち主」になるなら、それは特別の場合をのぞき、私たちのやり方に問題があったということです」出典はこちら。味覚が開花しなかったら、偏った味覚の持ち主になったら、それは人生において多大なる損失を被るのに等しいと思います。酸いも甘いも、苦いも辛いも味わえる人生の方が楽しいに決まってます!と小生は思いますがね。5000


おまけ:夏スイーツの記事見つけました・・「ホテルメードの夏スイーツ

おまけのおまけ:今回「シーカーズ」の曲をご紹介。スイカ→スイカー→シーカー→シーカーズのダジャレ・・。ふと気がつきましたがこの曲、BBTime245「ミズトニック」の最後でも紹介してました、なぜかタイトル違いますけど。

さらにおまけ:スイカスムージーの記事をインスタに見つけました。詳しくはこちら

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