BBTime 396 残るサイド
「一線を越えて凍る尾觝骨」春海敦子
終わりました・・。画像はご記憶にあるように準決勝開始前のNZチームの「ハカ」に対してイングランドがとった奇襲作戦です。イングランド選手がハーフウェイライン(中央線)を越えたため、後日罰金約35万円が科せられました。この時は「なるほど、さすがイングランド」「何もせずにハカを見ないとは流石」と肯定的に受け取りました、勝つことへの執念を感じました。一線(ハーフウェイライン)を越えたことは頂けませんが。
イングランドは決勝で南アフリカに負け銀メダル(準優勝)。ところが今度はメダル拒否!これはダメです。ラグビー発祥地のナショナルチームがこの態度はダメでしょう。小生が学生の頃、耳にしていたのが(不適切な表現ですが・サッカー関係者には失礼と思いますが)サッカーは「野蛮(人)の紳士的スポーツ→だから手を使わない」で、ラグビーは「紳士の野蛮的なスポーツ→だから手を使って良い(何をしても良い)」と。ラグビーにおいては、あくまでも「ベースは紳士である」と。
心中はわかりませんがイングランドの行動を見る限り「ノーサイド」はなかったことになります。ラグビーを愛する者として起源のイングランドにはポイント(点数)のみならずスピリット(精神)も追い求めて欲しいと思います。試合終了後のオブストラクションの反則でペナルティですよ、これは。
一時期、日本の柔道が低迷した時に、理由として日本選手は「一本勝ち」にこだわるが、外国選手(日本以外)は「勝ち」にこだわる。柔道がポイント制の今、いわばセコイ手であってもポイント稼いだ方が勝つ・・しかし現在、日本柔道は盛り返しました。黒帯の小生としてはポイント重視は否定しませんが「道」と名乗るからには「一本勝ち」にこだわって欲しいのが本音です。
対照的に「美しい勝利」が南アフリカです。黒人初のキャプテンの元「ワンチーム」で堂々たる勝利。やはりラグビーの神は見ていたのです。ネルソン・マンデラ氏が御存命なら滂沱の涙だったことでしょう。国際的には「ノーサイド」よりも「フルタイム」の方が一般的のようですが、ノーサイド精神なくしてラグビーを語りたくはありません。次のW杯まではイングランドではなく南アフリカを聖地としましょう!
最後に冒頭の句の解説を紹介します、意味深です。『凍るは「こごえる」と読ませるのだろう。うーむ、丸ハダカか。「一線を越えて」という古風な言いまわしが、かえって生々しい。行為の直後のことを詠んだ句も珍しい。この人、鋭い感受性を持ってるし、素直でいい性格もしてるだろうな。でも、お友だちにはなれない気がする。この句を読むかぎりでは、まったく詩的なセンスが合わないからだ。とはいえ、かなり凄い句ですよ。ユーモラスだが、下品に落ちていないところが……。無季と読みたい』(解説より)。今回、イングランドの行動が自らの品を落としたことは確かです。0200
おまけ:イングランドのペナルティにレフリーから「喝!」
「BBTime 393 ノーサイド」もどうぞ!