BBTime 290 満腹笑顔
「福助の頭は空つぽや十二月」小泉八重子
前回「油熱乾燥法」で安藤百福氏のことを書きました。書いた後に再度本を読み、ラジオの録音(ラジオ深夜便)を聞き直して、百福氏と中華店のご主人のどちらが偉い・偉くないではなくただ単に「目指す山が違う」のだと再認識しました。目指す山は人それぞれ、そもそも山登りを希望しない人もいます。
前回ラストに「満腹笑顔の創造」と書きました。思うに安藤百福氏が創りたかったモノは「即席麺」というよりも「満腹笑顔」だったと確信しました。百福氏の脳裏に焼き付いた闇市の屋台に並ぶ人々、ラーメンを食する人の笑顔・・。
画像は「街頭テレビ」。百福氏は街頭テレビ前の黒山の人だかりを見てすぐさま「これからテレビの時代だ」と、開局間もない民放がCMスポンサー集めに四苦八苦している時分に、積極的にテレビCMを導入したそうです。闇市屋台のラーメンの味ではなく食べる人の笑顔、街頭テレビの黒山の人だかりを見てのCM導入。百福氏の凡人との違いは「視点」だったのではないでしょうか?
チキンラーメンをアメリカに売り込みに行った際、現地には「丼と箸」がない事に気づき・・器とフォークを(アメリカ人に)そちらで用意して食べてください・・ではなく私が創りますと、パッケージ・輸送時の保護容器・調理器(鍋)・食器(丼)を兼ねたカップとの融合で「カップヌードル」を発明しました。これも「視点」の違いだと思います。見ているところが違う・目の付け所が違うのです。「目の付けどころが、シャープでしょ。」というコピーがありました。まさしくこれです。すなわち・・
「目指してる、未来がちがう。」となるのです。最近「階段昇降」と称して住んでいる集合住宅の非常階段をペットボトル五本(計8キロ)背負って上り下りします。非常階段のジム化です。日々やっていることも「目の付け所」を変えれば「目指すもの」が変わり「未来(結果)がちがう」事につながります。百福氏の言葉「食足世平」「食足りて世は平らか」。百福氏の目指したものは名の通り「百人(全ての人)に萬福を!」だったのでしょう。
小生「世のため人のため」に我が人生を「消費燃焼」したいと思います。よって日頃から「目の付け所をシャープに」と行動しますが・・ままならぬ毎日。おそらくヒントのひとつは「福助の頭」のような気がします。既成概念・社会通念・一般常識等々にとらわれず頭空っぽに物事を考えれば・・百にひとつ千にひとつ萬にひとつ「チキンラーメン級」の発明を世に出せると思う・・日々です。ところで件(くだん)のかた焼きそばは美味でしたよ(珍萬)。1180
https://youtu.be/jdvQRqRl0Mc