BBTime 289 油熱乾燥法

BBTime 289 油熱乾燥法
「らあめんのひとひら肉の冬しんしん」石塚友二

もうすぐ師走なれど寒くない今日この頃です。「冬しんしん」は先の先のこと、また画像と句の「らあめん」はかなり違いますが・・まずは句の解説をご紹介。「ラーメンを「らあめん」と書き、チャーシューを「ひとひら肉」と書いて、寒い日にラーメンを食べる束の間のまろやかな至福感を表現している。作者が食べているのはどんなラーメンかと想像して、たぶん日本蕎麦屋や饂飩屋などのメニューに、ついでのように載っている種類のものだろうと思った。ホウレンソウの緑が濃く、絶対に入っているのがナルトである。麺の量は少なく、メンマも多くない。蕎麦仕立て風ラーメンとでも言うべきか。いまでも、たまにお目にかかることがあるが、これがなかなか美味いのである。味が鋭くないだけに、ほんわかとした気分が楽しめる。そんな店に座っていると、元気よくガラス戸を開けて子供が学校から帰ってきたりする。これで暖房がストーブだったら申し分ないのだが、さすがに今では望むべくもないだろう。こうした店で、もう一つ美味いのがカレーライスだ。妙に黄色かったりするけれど、あの安っぽい色彩がなんとも言えないのである。ただ、不思議に思うのは、必ずスプーンがコップの水に漬けられて出てくることだ。何故なのだろうか。この水は飲んでもよいのかと、いつも戸惑いながら、結局は飲んでしまう。(清水哲男)」解説より。

画像はチキンラーメンご存じ日清食品です。朝ドラ「まんぷく」が盛り上がっているようですが、小生テレビを持たないため観ておりません。偶然、ラジオで安藤百福氏のエピソードを聴き興味を持ちました。即席麺(インスタントラーメン)を思いついたのは奥様(仁子:まさこさま)の天ぷらを揚げるシーンを見てとのこと。本「魔法のラーメン発明物語」を読んだ数日後、たまたま近所の老舗の小さな中華店で「かた焼きそば」を注文しました、その時ふと・・。

ところどころ塗装の剥げたカウンター越しにご主人が「どうぞ」とかた焼きそば。食べ始めに質問しました「麺はここで揚げていらっしゃるのですか?」ご主人「そうです」・・チキンラーメンとおんなじじゃん。

実は、世の中にはこのようなことが多々あるのだと思います。ニュートンのリンゴ、ジョブズのマウス・・などなど。安藤百福氏が「油熱乾燥法」と命名して特許取得する何年も前から、かた焼きそばを作るときに「生麺を揚げる」をやっていたのです。その中華店のご主人曰く「何食分か揚げて作り置きします」。

ネットで検索すると「独自開発のサクサク麺」として「独自の製法で作った麺を油で揚げます。丁寧に丸の形になるように、ひとつづつ揚げていきます。丸く揚げた揚げ麺は、直径約16cm・高さ約6cmです」のようなページもあります。安藤百福氏との違いはなんでしょう?勝手に推察するに「目指す山が違うから」だと思います。麓から頂を目指して歩き始めました。その一歩一歩にさほど差はないでしょう。登り登って気がついたら「富士山頂でした」「エベレストに来ていた」なんてことは決してありません。富士山に登ろうとすれば、はじめの一歩から富士山を目指さないと無理ですし、エベレストであれば出発前準備の時から違ってきます。

百福氏は昭和33年47歳でチキンラーメン発明後、今度は61歳でカップヌードルを世に出します。インスタントラーメンは今や年に一千億食という途方も無いマーケットに成長しています。

本を読んでもうひとつ気がつきました。目指す「頂」が違うのみならず、あの山に登ろうと決めた動機も一味違うのです、おそらく。戦後大阪の闇市でラーメンの屋台に並ぶ行列、やっとありつけた時の人々の笑顔が忘れられず、人のためになる仕事をしたいという強い気持ちがあったからこそ・・だと思います。「登り始める動機」と「目指す頂」の両方、言わばスタートとゴールが違ったんですね、きっと。一歩一歩登りながら心に秘めるは「Hungry Spirit」たぶん。

人々の「満腹笑顔」を創った安藤百福氏すごいです!9380





思わず、もう一杯!

さらにもう一杯!!

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