「たんぽぽのサラダの話野の話」高野素十
2022/3/15投稿 3/18合格率について追加
春になると好きなこの句を思い出し、今年こそは「たんぽぽサラダ」を食べようと思いながら未だ実現せず。『たんぽぽが食べられるとは、知らなかった。作者も同様で、「たんぽぽのサラダの話」に身を乗り出している。「アクが強そうだけど」なんて質問をしたりしている。そこから話は発展して野の植物全般に及び、「アレも食べられるんじゃないか、食べたくはないけれど」など、話に花が咲き、楽しい話は尽きそうにもない。』(解説より一部抜粋)。今回は好きの反対と言える「ソッポ向かれる」について。
先日のこと、九州南部地方都市の駅窓口に「受付は夜七時で終了します」との知らせ、ショックでした。今まで仕事帰りに次回の切符を買っていたものですから・・。昨春、二枚切符が廃止され、通常購入より安くなるネット購入を利用。ネット決済しても事前に駅窓口で紙切符購入が必要です。にもかかわらず、窓口購入可能は朝7:30から19:00までとなったのです。ネット予約切符は券売機では買えません。年々、JRのサービスが低下していると思ってしまいます。
ネット利用は客のためではなく「 JR職員」のためなんですね(きっと)。小生思うに「客の方を見ていないと外方向かれますよ」。郵便事業然り。昔、永六輔さんがラジオで「年賀状の早目の投函を呼び掛けるのであれば、安くすべきじゃないの?」・・賛成!郵便局員のために早く投函するわけですから「早割」があって然るべきです。その郵便、さらにサービス低下の報道を先日耳にしました。多くの人が年賀状から離れていくのも頷けます。以前は年賀状以外にも「なんとかメール」と銘打って盛んに宣伝していましたが、今もあるのでしょうか。客が離れるのも当たり前でしょう。その点、クロネコはエライと思います。郵便に関しては昔ブログに書いておりました、「郵便局のサービスは?」ご参照の程。JRもJPも民営化されたとは言え、公共インフラですから存続するでしょうけど愛されなくなるかも知れませんね。
「客を見ていない」は人事(ひとごと)ではないのです、歯科医師も同じ。「歯科治療」にのみ注力していると、近い将来必ずやソッポ向かれます。何度も書きますが「ムシ歯はほぼ完全に予防できます、回避できます」。にもかかわらず「待ちぼうけ」よろしく、診療所内で「ムシ歯の患者さん」を待っているのでは、歯科医師の未来は今以上に暗くなるでしょう。歯科治療は「人の不幸がメシの種」かたや歯科予防は「人の喜びが種」です。
「たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ」坪内稔典
ちなみにタンポポを英語でdandelion:ダンデライオン。文字通り「ライオンの歯」詳しくはこちら。JRも郵便も歯科医療も「おしりに火が・・」なのかも知れません。皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。
追加:外方むかれている根拠「合格率最低」について
3/16に厚労省が発表しました。記事では『厚生労働省は2022年3月16日午後2時、医師国家試験と歯科医師国家試験の合格発表を行った。合格率は、医師が91.7%、歯科医師が61.6%。前年(2021年)の合格率と比較すると、医師は0.3ポイント増加、歯科医師は3ポイント減少となった』(引用元)。医師より30%も低い合格率です、単純に考えると医師より歯科医師の方が1.5倍難しいと言えます。大学入試の偏差値では医学部の方が歯学部より高いのに、最終ゴールである国家試験において歯学部の方がかなり狭き門であるとは不思議だと思いませんか。しかも今年(2022年)の合格率は調べた範囲では戦後最低、ということは現行国家試験において最低です。一説によると「医師は何点以上は合格」に対して「歯科医師は上から何人」で合否を決めているとのこと。ズバリ歯科医師は2,000人です(今年は1969人)。すなわち、厚労省は歯科医師数は十分足りていて、これ以上は必要ないと見ているようです。完全に外方向かれています!さて、どうする?