BBTime 651 リズム

「米磨げばタンゴのリズム春まぢか」三木正美

2024/03/30投稿 3/31追加
 その昔「二月逃げる三月去る」・・だから他の月よりも時が経つのが速いと聞きました。今年度も明日でお終い。まずは掲句の解説『当歳時記では「春近し」に分類。いかにも軽い句だけれど、あまり仏頂面して春を待つ人もいないだろうから、これで良い。四分の二拍子か、八分の四拍子か。気がつくと「タンゴのリズム」で「米を磨(と)」いでいた。たぶん、鼻歌まじりにである。なるほど、タンゴの歯切れの良い調子は、シャッシャッと米を磨ぐ感じに似あいそうだ。想像するに、作者は直接手を水につけて磨いではいないようである。何か泡立て器のような器具を使っていて、それがおのずからシャッシャッとリズムを取らせたのだろう。手で磨ぐ場合には、そう簡単にシャッシャッとはまいらない。そんなことをしたら、米が周囲に飛び散ってしまう。子供時代の「米炊き専門家」としては、そのように読めてしまった。ちなみに作者は二十代だが、私の世代がタンゴを知ったのは、ラジオから流れてきた早川真平と「オルケスタ・ティピカ・東京」の演奏からだ。アルゼンチン・タンゴを、正当に継承した演奏スタイルだったという。でも、歌謡曲全盛期の私の耳には、とても奇異な音楽に思えたことを覚えている。いつだったか辻征夫に「『ラ・クンパルシータ』って、どういう意味なの」と聞かれても、答えられなかったっけ。ま、私のタンゴはそんな程度です。「俳壇」(2001年4月号)所載。(清水哲男)』(引用元)。節分春分とうに過ぎ季節外れの句です、「タンゴのリズム花まぢか」としてご容赦の程。今回はリズムについて。

先日、面白い記事を見つけました。記事「睡眠で脳の老廃物を洗い流す仕組みが解明される、アルツハイマー病などの神経変性疾患の予防に役立つ可能性」(出典)です。要約すると「睡眠中の脳波のリズムを利用して脳内の老廃物を洗い流しているようだ」とのこと。記事によると『私たちの脳は睡眠時でも休むことなく動き続けており、睡眠中の脳ではニューロンが協調して電気信号を発し、それらが蓄積してリズミカルな波となることで脳にたまった老廃物を洗い流している可能性が、ワシントン大学医学部の研究チームによって示されています』『食事から得た栄養素がエネルギーとして脳細胞に供給されます。しかし、栄養素を消費すると、その過程で代謝による老廃物が作り出され、これらが蓄積するとアルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患を発症する可能性が高まることが指摘されています』『「睡眠とは、覚醒時に蓄積された老廃物や毒素を洗い流すために、脳が掃除を行う時間であることが知られています。しかし、このメカニズムは解明されていません」と述べています』(引用元)。

記事は続きます『睡眠状態にあるマウスの脳を分析し、ニューロンが協調して電気信号を発し、脳内でリズミカルな波を形成することで、密集した脳組織に脳脊髄液を送りこんでいることを明らかにしました。さらに研究チームは、特定の脳領域の活動を抑制してリズミカルな波の形成を阻害すると、睡眠時に新鮮な脳脊髄液が流れることはなく、蓄積した老廃物が洗い流されないことを確認しています。
また、私たちが眠っている際にはレム睡眠やノンレム睡眠を繰り返しており、脳波のパターンは睡眠サイクルを通じて大きく変化します。研究チームは、高周波または高振幅の脳波が観測される際に脳脊髄液が大きく動くことを発見しています』(引用元)。

以前BBTime 583 「カムカムポンプ」に脳内への血液供給に「噛む」ことがポンプの役割を担っていることを書きました。脳が欲しがるものは「酸素とブドウ糖」で、これは血液が運んで来ます。その後、脳内のゴミなどを寝ている間に脳波のリズムを利用してゴミ出ししているようです。

これはアップルウオッチでトラッキングしたある夜の小生の眠りです、リズムがあります。おそらくこの朝は、スッキリした目覚めだったことでしょう。何事にも「リズム」が必要なようです。冒頭のお軸は、この季節に茶室で見かけます(逸外老師の筆)。日本語では「やなぎはみどり はなはくれない」と読んだりします。中国語では「リュウリュウ フアフォン」とちゃんと音韻を踏んでいます、リズムがあります。北京の方曰く「柳緑花紅又一春」とも言うとのこと。「リュウリュウフアフォン ヨウイーチュン(また春が来た)」・・リズミカルです。睡眠中のリズムについては「BBTime 644 歩く」もどうぞ。食べる際のリズム、睡眠中のリズム、歩く時のリズム、一日のリズム・・リズミカルな生活が良さそうですよ。では皆様、ご自愛の程ご歯愛の程。

おまけ:「柳緑花紅」の花は?・・桃のようです。詳しくはこちらを!

3/31追加:リズムのある睡眠(質の良い眠り)に必要なことは「歩くこと」の記事が出ておりました。記事によると『朝もしくは昼(太陽のあるうち)にウォーキングをすると、体の中に「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンがたっぷりと作られます。  このセロトニンは15時間後「睡眠ホルモンメラトニン」に加工されます。そうすると人はよく眠れます。  ですからよく眠れないという人は、朝もしくは昼、太陽のあるうちにウォーキングをすれば、幸せホルモンセロトニンが増えるとともにぐっすり眠れるというダブルの効果が期待できます』(引用元)。ということでBBTime 「歩く!」に書いたことは、どうやら正しいようです。ではでは、ではまた

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