「百日目」 津坂治男
芽が出るまでに十三日
本葉がひらくのに また一週間
そこを虫に食われ
霜にこごえて
じっと耐えつづけた冬空の下
風に傾いて年が明け
雪をふりはらって少し背が伸び
寒(かん)のもどりに股をひろげて
きょう 百日目
大地に踏んばる
緑の雄雄(おお)しさ
いくつにも株分かれして
今にもどっと噴き出る姿
ソラマメ
やっと 君らの春だ!
「一編の詩があなたを強く抱きしめる時がある」
水内喜久雄・編 PHP
Couldn’t be better. 超サイコー!