BBTime 340 乳と薬

BBTime 340 乳と薬
「枇杷熟れてまだあたたかき山羊の乳」三好万美

山羊乳を飲んだ経験はありませんが、山羊チーズは好きです。先日「授乳中の服薬、諦めないで・・薬の成分、母乳への移行は微量」の記事を見つけました。読売新聞記事「授乳中の服薬、諦めないで…薬の成分、母乳への移行は微量」で、以下引用『国立成育医療研究センター(東京)にある「妊娠と薬情報センター」の肥沼(こいぬま)幸さんは「多くの薬が授乳中も安全に使用できると考えられている」と話す。薬の成分は母乳に移行するが、多くの薬は移行量がごくわずかで、赤ちゃんの健康に影響する可能性は極めて低いという。同センターのウェブサイトでは、安全と考えられる薬の一覧を掲載。「特に慢性疾患のある場合、母親の体調を安定させることは赤ちゃんのためにも重要。一過性の症状でもつらいときには、服用を選択肢の一つとして考えて」と肥沼さん。ただし、自己判断ではなく、医師や薬剤師に相談するよう呼び掛けている。』(記事より)。

山羊のチーズ、サントモールです。安全と考えられる薬一覧はこちらです。歯科で処方する抗生物質(抗菌薬)や痛み止めのほとんどが含まれます。「痛みが出る前に」とか「不安だから」などの理由で服用することは感心しませんが、必要な時には飲んでも大丈夫と言えます。歯科で授乳中の方に気を使うのがもうひとつ「麻酔薬」です。結論から言いますと「歯科麻酔」も問題なしです。記事の後半では食事についても触れてあります。『特定の食べ物を避ける必要はなく、バランスの良い食事を心がけることが大切だ。十分な水分摂取も必要で、できれば体を冷やす冷たい飲み物より、温かいものが望ましい。大井さんは「栄養価の高い具だくさんの汁物や鍋などがお薦め」とする。アルコールは避けたいが、コーヒーなどカフェインを含む飲み物は1日2、3杯なら問題なく、「好きなものでほっと一息つく時間も大事にしてほしい」と話している』(記事より)。

書きながら思い出しました・・「牛は水を飲んで乳とし、蛇は水を飲んで毒とす」出典はわかりませんが、ある講演で耳にしました。少々話は飛びますが、ある講演で次のようなことも聞きました。「牛乳を飲んで吐く子供さんは、牛乳に対する急性中毒症状として吐くのです。もしそのお子さんが吐かずに飲めるようになったとしても、それは急性中毒が慢性中毒になっただけのことです」とのこと。牛乳のみならず体や心が受け付けない(吐く)ものを無理強いすることはいかがなものでしょうか。

必要な時、緊急な時は別として、やはり予防に勝る治療なしです。歯科の多くの疾患は回避可能です。日々のケア・予防を!2980

BBTime 339 しみる!

BBTime 339 しみる!
「くちびるに夏欲しければ新茶飲む」小迫倫子

解説を読むと意外にもお茶は「飲む」ではなく・・『載せようか、載せまいか。何日か思い悩む句がある。偉そうにしているわけではないけれど、私なりの評価が定まらないからだ。この句も、そのひとつ。若々しく新しい感覚ではある。だが、どこか私にはいぶかしい。それは「新茶飲む」という表現のせいだ。これまでの句では、茶は「汲む」ものであり「喫する」ものでありと、「飲む」というストレートな言い方はゼロに近かった。茶には「飲む」だけでは伝わらない風合いがあるので、多くの俳人はあえて婉曲的な表現を選んできたのだろう。そんななかで、作者はずばり「飲む」と詠んでいる。ミルクやジュースと同じ「飲み方」をしている。そういうふうに読める。おそらくは、このあたりの表現法が今後の俳句の大問題になるはずで、当サイトの読者はどうお考えになるだろうか。「喫茶」という言葉が持つ色気を追放したときに、どんな新しい風が吹いてくるのか。私にも、大いに興味がある。その意味で、この作品は重要だと考え紹介することにした』とのことです(引用元)。

八十八夜(5/2)が過ぎて十日しか経たぬのに早くも真夏日のニュースを耳にします。これから冷たいお茶を飲まれる機会も増えるでしょう。さて「歯がしみる」という主訴(主なる訴え・一番の困り事)で来院される方がいらっしゃいます。そこで「歯がしみる」についてのお話。次の画像は中村藤吉本店の生茶ゼリイ・・大好きです。宇治本店で「生茶の意味は?」と尋ねたら「イメージです」とのことでした。

冷茶のみならず冷たい飲み物・食べ物で「歯がしみる」は不愉快なものです。冷たいものや甘いもので「歯が痛い」はムシ歯がその主なる原因ですが、痛みではなく「歯がしみる」場合はくさび状欠損が原因のことが多く、知覚過敏で歯がしみることもあります。時に「歯磨きの時に歯がしみます」と・・この場合は歯が原因ではなく「歯の磨き方」が主因のこともあります。細かいようですが、危惧するのは次のようなことです。「歯がしみる」と患者さんが言った場合、歯科医師が取る行動は大きくふた通り、ひとつは「では削って樹脂を詰めましょう」もうひとつは「知覚過敏改善処置をします」です。知覚過敏の処置ならまだしも「削って詰めましょう」となった場合を危惧します。詰める量よりも削る量が多いこともありうるのです・・勿体無い話です。

今朝(5/12)の天声人語です。『病気やトラブルが全くない人生はありません。完璧でなくていい。楕円形のように少々いびつでいいんです』(天声人語より)。もちろん「がん」と「楔状欠損」「知覚過敏」は、はっきり言って違うレベルの病気です。歯科医師として声高には言いません、小さな声で言います「歯も生きてます!冷たいものには冷たいと反応しますよ!」。おそらくヒトは元来常温(おおよそ15-25℃)の食べ物しか口にしなかったと思います。暑い時に冷たいものを楽しむことは有り得なかったことだと想像します。寒い時に熱いものを口にした可能性は充分有りますが、逆である「真夏に氷」のようなことは不可能だったと思います。

歯磨きの時だけ(歯の磨き方が原因)「歯がしみる」については、歯ブラシの持ち方を変えることで解決するでしょう。詳しくは「口友二本」をご参照のほど。誤解なきように付け加えます。「歯がしみる」場合の処置は原因によって違います。削って詰める必要のない場合もあります。日常生活、特に食事の際に困らなければ「経過観察」でも良いこともあるのです。歯は生きてます、温熱刺激(冷たい・熱い)に無感覚では有りません。「歯がしみた」時、日常生活に困らない程度であれば「歯は生きてるんだ」と思って頂き、さらに歯を慈(いつく)しんで貰えば幸いです。本日「母の日」声を揃えて「はは大切!」(母大切・歯は大切)。最後にアクセスが「八十万」超えました!深謝。800370



冒頭の句は「不透明飲料」でも紹介しておりました。

BBTime 338 腹八分三回

BBTime 338 腹八分三回
「母の日の常のままなる夕餉かな」小沢昭一

常のままなる(普段の)ではありませんでしたが、母の作る鶏の唐揚げは心に残る夕餉です。先日ラジオから「胆石:たんせき」についての話・・「予防するにはきちんと三度三度、腹八分の食事を!」とのこと。聴きながら「そんなの無理無理」とひとり反発・・医者のみならず歯医者も患者さんに常々色々とアドバイスします。歯科医なりたての頃、本気で「お菓子をあまり食べないように」とか「しっかり歯磨きするように」などと患者さんや親御さんに話していました。今思えば無理な話です、無理難題を説いていただけで、患者さん特にお子さんにとって馬耳東風であるのも当たり前でしょう。生活習慣病に代表されるように、病気とは「普通の人が常のままなる食事や生活を営むとなってしまうもの」だと思います。

空腹は薬」「十六時間」に書きましたが「空腹が必要」「十六時間以上食事しない」と唱える医者もいます。日に三度腹八分の食事を実践して「胆石予防」を選ぶのか、日に二食の食事で「若々しく健康」を選ぶのか?「万病に効果あり」の薬や医療がないのと同じく「万病予防」の食事の仕方や生活スタイルはありません。「砂糖は諸悪の元」だから摂取制限必要という論もあれば「砂糖は脳に必須」だから摂取すべきとの声も聞きます。要はバランスなのでしょうが、バランスを取れないのが「常のままなる」ですよね。

百年人生といえども後戻りできない一方通行で、ひとつのルートしか歩めません。だとすればご自分で生活スタイルを選ぶしかないでしょう。特に選ばなければ「常のままなる(普通の)人生」を歩んでそれなりに病気になるのです、おそらく。万病予防可能な生活スタイルは存在しないので、せめて複数の病の予防可能なスタイルを選んではいかがでしょうか?歯医者としてアドバイスするならば個人的には「一日二食」です。色々な情報は知識として価値あるものですが、鵜呑みにすると矛盾だらけの予防法となってしまいます。ご自分に合った実践可能な病気予防の生活スタイルを作ることが肝要かと思います。

ちなみにオススメラジオ番組はふたつ。ひとつ目はNHKラジオ第1の朝五時半過ぎからの「健康ライフ」。毎週月曜から金曜日放送で週ごとにテーマ(病気・臓器)別の内容です。ふたつ目は民放の朝八時「日本全国8時です」の月曜日が医療の話です。まさしく「聴くお薬」オススメします。9570



追加:胆石の話が文章化されてましたので御紹介します。『予防法は?・・胆石を作らないための予防が大事になります。予防の基本は「脂肪の少ない食生活」「1日3食、規則正しい食事」「腹8分の食事」「食物繊維を十分に摂る」ことです。脂肪の多い食事。天ぷらなどを食べた後に発作を起こす人が多いので、胆石のある人は十分に注意してください。1日3食は基本で、それを2食、さらに1食にすると、胆嚢で胆汁が濃縮され過ぎて医師ができやすくなります。1日3食を。そして、食物繊維は、コレステロールを吸着して排泄してくれるので欠かせません。一言でまとめると、「規則正しく、脂肪の少ない食生活」です』出典はこちら。・・追加を書いて気がつきました(5/11)。「医師ができやすくなります」は「石ができやすくなります」の間違いですよね。

BBTime 337 リステリン

BBTime 337 リステリン
「黄金週間終わるブラシで鰐洗い」斉田 仁

今年のゴールデンウィーク(黄金週間)もアッという間に終わりました!句の解説に「連休明けのがらんとした動物園での一コマ。生きていても剥製のように動かない鰐だけどゴールデンウイークに沢山の人の視線を背中に集めて疲れただろう。ゴシゴシとブラシでその背中を洗われて気持ちよさそう。ゴールデンウイークを黄金週間と表記したことで「黄金」という言葉の硬質感とごつごつの鰐の背中の硬さが響き合っていい感じだ。鰐の背中を洗うブラシの音まで聞こえてきそう。「俳句が出来ないときは動物園に行ったらいいよ」と俳句を始めたころ一緒に句会をやっていた年上の俳人からアドバイスをもらった。動物は楽しい想像力をかきたててくれるからだろうか。連休明けの一日、ベンチに座って動物たちをぼんやり眺めるのもいいかもしれない」(解説より)とあります。勝手に「鰐と歯ブラシ」をイメージしましたが、ブラシで洗うのは歯ではなく背中なんですね。たまに目にするニュースが「カバの歯磨き」です。ふと思いました、砂糖を摂取しないのに磨く必要あるの?単なるパフォーマンスなのでしょうか。今回はワニやカバとは無関係な「リステリン」のお話。

マウスウオッシュ「リステリン」をご存じでしょうか?百年以上の歴史があります。リステリンのページには『誕生物語:19世紀半ば、産業革命によって大躍進を遂げていたイギリスでは、その繁栄の一方で、作業中の事故で大ケガを負う人が後を絶たず、多くの方が、治療の甲斐なく犠牲になっておりました。なぜなら、当時はまだ消毒技術が確立されておらず、手術が成功しても、傷口から細菌に感染して亡くなるリスクが高かったからで す。外科医のジョゼフ・リスター博士は、この凄惨な光景を目の当たりにし、犠牲者を救うため、消毒薬の研究に取り組みはじめました。「一人でも多くの人を助けたい」博士の情熱は、画期的な消毒薬を生み出すことに成功しました。そして、1865年に世界で初めて消毒薬を使った外科手術を行い、重症の患者を救うこ とに成功するのです。その後、手術による死亡率は劇的に減少し、この功績により、リスター博士の名は世界中の医学界で知られるようになりました』(引用元)。今は琥珀色のオリジナルのみならず、様々な特徴の色々なリステリンが販売されてます。特色ごとに十色あり、まさに十品十色!

先日、義歯使用の方が「リステリンいいですね」と・・この方ご自分の歯があまり残っておらず上下とも義歯使用中です。残存歯(ざんぞんし:残っている歯)の清掃が不十分であったために、歯ブラシに加えてリステリンを勧めてみました。残存歯の少ない方は、歯のない部分(歯茎・粘膜)が多くあります。歯ブラシで歯を磨けても、歯茎や粘膜を歯ブラシで磨くことはあまりないと思います。粘膜のシワの部分に汚れが溜まっていることもありますが、歯ブラシゴシゴシだとかえって傷めかねません。そこで登場するのがリステリン!

個人的には「オリジナル」がリステリンをもっとも実感できると思いますが、初心者の方にはオススメしません(笑)。構えず口に含むと次の瞬間、口の中が灼熱地獄となり吐き出してしまいます。十品十色をひとつずつ試してみるのも良いでしょう。使い方のポイントは、就寝直前に義歯と残存歯をきれいにして、義歯を口の中に戻し、リステリンを口に含み30秒間グチュグチュして吐き出す。吐き出したあとはうがいせずに、そのまま「お休みなさい」がベターです。

リステリンHPに「通常の歯磨きでケアできるのは、お口のわずか約25%*・・歯磨きとは文字通り、「歯を磨く」ことであり、歯磨きだけでお口の中をケアできる割合は、歯の表面積である約25%*のみ。 歯を磨いただけでは落とせない舌や歯ぐき、咽頭粘膜などお口全体の汚れをキレイにするために、正しい対処法を知る必要があります」とあります(引用元)。歯を28本お持ちの方も少ない方もゼロの方もリステリン使用を加えてみてはいかがでしょうか。9040



過去にもリステリンについて書いてます。是非どうぞ!「BBTime 156 扁平苔癬退散」「BBTime 158 25%しか

BBTime 336 羊羹猪羹

BBTime 336 羊羹猪羹:ようかんちょかん
「大南風黒羊羹を吹きわたる」川崎展宏

解説に『季語は「南風(みなみ)」。元来は船乗りの用語だったらしく、夏の季節風のことだ。あたたかく湿った風で、多く日本海側で吹く強い風を「大南風」と言う。旅先だろうか。作者は見晴らしのよい室内にいて、お茶をいただいている。茶請けには「黒羊羹」が添えられている。外では猛烈な南風がふきまくり、木々はゆさゆさと揺れざわめいている。近似の体験は誰にもあるだろうし日常的なものだが、それを「黒羊羹」を中心に据えて詠んだワザが、情景をぐんと引き立たせ異彩にした。実際にはどうか知らないけれど、黒い羊羹は素材の密度がぎっしりと詰まっているように見える。人間で言えば沈着にして冷静、どっしりとしている。その感じをいわば盤石と捉え、激しくゆさぶられている周辺の木々と対比させながら、「大南風」の吹く壮観を詠み上げた句だ。動くものは動かぬものとの対比において、より動きが強調される。この場合の動かぬものとは、しかし目の前のちつぽけな羊羹なので、多分に作者のいたずら心も感じられ、激しい風の「吹きわたる」壮観を言ってはいながら、全体としては陽性な句だ。秋の台風だったら、こうはいかない。やはり夏ならではの感じ方になっている。以下、蛇足。羊羹でもカステラでも、あるいは食パンでも、私は端(耳)の部分が好きだ』(引用元)とあります。解説読んでも「南風と黒羊羹」の関係性がなんとも不可解なんですが・・今回は「外郎外伝」に続いて羊羹のお話。

羊羹と豚汁の関係性は?と聞かれたらどう考えますか。「羊」と「羹に懲りて膾(なます)を吹く」の「羹:あつもの」で羊羹です。羊の肉も入ってなければ「羹:野菜や肉を入れた熱い吸い物」でもありません。にもかかわらず「羊羹」とはこれいかに?

中国の話です。羹(あつもの)には、羊の肉のみならず猪羹(ちょかん:豚肉の汁、豚汁)や魚羹、鶏羹など四十八もの種類があり、その中の羊肉の羹を羊羹と呼んでいました。日本に伝来した頃、日本人は獣肉を食べませんでしたので、羊肉の代わりに小豆や小麦で作ったもの(団子)を入れました。この団子が汁から独立したものが羊羹の原型で、蒸し羊羹へと進化します。その後、江戸時代になって小麦粉の代わりに寒天を入れるようになったのが今の「羊羹」なんです。詳しくは本「新和菓子噺」をどうぞ。画像は本文です。

本の中には「なぜ饅頭に「頭」があるのか」「本来は栗はなくとも栗饅頭」など興味深い和菓子噺が満載です。読んで改めて和菓子と日本人の関係・和菓子の奥深さを知りました。皆さん、和菓子を頂きましょう!その後は歯磨きをお忘れなく。7500

BBTime 335 外郎外伝

BBTime 335 外郎外伝
「暮れ際の紫紺の五月来にけり」森 澄雄

令和初日5/1の暮れゆく高千穂峰(たかちほのみね)、天孫降臨の地とされる霊峰です。「天孫降臨(てんそんこうりん)とは、日本神話において、天孫邇邇藝命(ににぎのみこと)が、天照大御神神勅を受けて葦原の中つ国を治めるために高天原から日向国高千穂峰へ天降(あまくだ)ったこと」(Wikipediaより)。平成から令和へ変遷しました。真偽のほどはさておき伝承的には、この秀峰に天降った神様(瓊瓊杵尊)から令和天皇に繋がっていることを思うと感慨深い夕暮れでした。瓊瓊杵尊のひ孫が神武天皇(初代)で126代目が新天皇です。さて前回「滑舌改善」で外郎について触れましたが、今回は由来について。

外郎の由来についてネット検索すると、やはり薬の透頂香(とうちんこう:外郎薬)が起源のようです。『ういろうは仁丹と良く似た形状・原料であり、現在では口中清涼・消臭等に使用するといわれる。外郎薬(ういろうぐすり)、透頂香(とうちんこう)とも言う。中国において王の被る冠にまとわりつく汗臭さを打ち消すためにこの薬が用いられたとされる。14世紀元朝滅亡後、日本へ亡命した旧元朝の外交官(外郎の職)であった陳宗敬[2]の名前に由来すると言われている。陳宗敬は王朝を建国する朱元璋に敗れた陳友諒の一族とも言われ、日本の博多に亡命し日明貿易に携わり、輸入した薬に彼の名が定着したとされる』(Wikipediaり)。

薮光生(やぶみつお)氏の著書「新和菓子噺」には次のようにあります。「鎌倉時代に中国で礼部員外郎(れいぶいんういろう)の役職にあった陳宗敬が、日本に来て透頂香という薬を広めるのですが、「外郎」という役職にあった人が伝えた薬であったことから、「外郎」といわれるようになりました。その陳さんは、やがて改名して陳外郎と名乗るのですが、菓子の外郎は、その陳さんがお客様をもてなすためにつくった菓子にはじまるといわれています」(一部抜粋)。

また『以前読んだ本に、この薬と役職名、菓子の名の勘違いから、的はずれの勘違いのことを指す透頂香を別読みした「トンチンカン」なる言葉が誕生したと書かれていたことを記憶していますが、成程と思わせられる話です』とあります(131頁より)。フリスクの元祖とも言える「透頂香:とうちんこう」と伝えた人の役職名「外郎」が、お菓子の「外郎」となって今に伝わる・・なんとも「外郎」の本伝のみならず外伝も面白い!外郎を末長く楽しむためにも歯の予防をお忘れなく。ふと、小さん師匠に「トンチンカン」に似た演目があることを思い出しました(こちらは万金丹)。ちなみに「トンチンカン」には「鍛冶などで師が鉄を打つ間に弟子が槌を入れるため、ずれて響く音の「トンチンカン」を模した擬音語であった。 音が揃わないことから、ちぐはぐなことを意味するようになり、さらに間抜けを意味するようになった。 漢字で「頓珍漢」と書くのは当て字である」とも(出典はこちら)。7330




 

BBTime 334 滑舌改善

BBTime 334 滑舌改善:かつぜつかいぜん
「春宵の外郎売の台詞かな」藤本美和子

画像はお菓子の外郎(ういろう)です。なんと!句にある「外郎」は薬:透頂香(とうちんこう)のこと。解説に『「外郎売(ウイロウうり)」は歌舞伎十八番の内で、1718年(亨保3年)森田座にて2代目市川団十郎が外郎売の物真似を雄弁に演じた事がはじまりと言われる。演じる役者には、立板に水というよりも、立板に瀧のような弁舌が要求される。中身は外郎(名古屋名産の「ウイロウ」ではなく薬の名前)を売る行商人の宣伝文句だから、かなりいい加減で怪しいのだけれど、それを承知で騙されてみる楽しさが「春宵」の気分とよくマッチする。とにかく、楽しいなあという句だ。いまではあまり上演されないようだが、この「台詞(口上)」は滑舌(かつぜつ)のトレーニング用として、役者やアナウンサーなどの訓練に、いまでもごく日常的に使われている。これを知らない芸能人や放送人は、一人もいないだろう』とあります(引用元)。これがその薬の外郎。

『ういろうは、仁丹と良く似た形状・原料であり、現在では口中清涼・消臭等に使用するといわれる。外郎薬(ういろうぐすり)、透頂香(とうちんこう)とも言う』とあります(ウイキペディア)。高校卒業まで外郎とは宮崎青島の名物と信じていました。当時(平成になってもしばらくは)、青島駅に鈍行(どんこう:各駅停車・普通列車)が停まると車内に外郎の売り子さん(まさしく外郎売り)が乗ってきて売っていました。発車前に売り子さんは降ります。

さて本家外郎売りの口上に『さて、この薬、第一の奇妙には、舌のまわることが、銭独楽がはだしで逃げる。ひょっと舌がまわり出すと、矢も楯もたまらぬじゃ。そりゃそりゃ、そらそりゃ、まわってきたわ、まわってくるわ。』とあります(出典)。長いマクラとなりました(毎度のことですが・笑)。今回は滑舌についてのお話。

先日、患者さんが「滑舌が悪いのは齢のせいだと思っていました」と。その方、上あごにちょっと大きめの義歯が入っていました。続けて「新聞に脳トレが載っていますので音読するんですけど、滑舌が悪くてねぇ」。『これ、改善しますよ』と小生。PIP(義歯調整の際に使用するペースト)を塗り『住所を二回言ってみてください』。案の定、義歯を外して見ると、発音時に舌が強く当たる義歯部分があります。その部を削って再度口の中へ『もう一度住所を言ってみてください』・・「舌が回る!言いやすい」と患者さん。これは別にマジックではありません。詳しくは「108cafe 004 ウム!」をどうぞ。

ある男性は「発音が悪いのか、しょっちゅう相手に聞き直されるので、会社の電話を取るのをやめました」。また別の方は「朝礼で滑舌の悪さを感じ、齢のせいかなと思ってました」。みなさん「入れ歯のせい」でした。住所二回検査で発音を邪魔している箇所を見つけ、その部を削合(削る)するか、薄くすることで解決しました。外郎薬で「そりゃそりゃ、そらそりゃ、まわってきたわ、まわってくるわ」と滑舌が良くなればいいのですが・・。もちろん個人差はありますが、入れ歯の調整でかなり改善可能です。

滑舌が良くなると、同時にもうひとつ改善することがあります。「嚥下・飲み込み」です。発音時に舌は前に出ます(動きます)。逆に嚥下(飲み込み)時には舌は後ろに動きます。上あごの義歯を調整することで「舌」の動きはスムーズになりますので、前にも後ろにも滑らかに動くことになるのです。滑舌が良くなると、食事中の咳き込みや飲み込み辛さも改善します。

「滑舌が悪くなった」「飲み込みづらい」「ひっかけやすくなった」「相手の方に聞き直される」などの時に「齢のせい」にせずに、あなたの上あごに入れ歯があれば「入れ歯のせい?」と疑ってみてください。心当たりのある方は是非、歯科医院へ。

最後に「これを知らない芸能人や放送人は、一人もいないだろう」という「外郎売」のほんの一部分を載せます。寿限無寿限無の百倍のボリューム!ではどうぞ
『そりゃそりゃ、そらそりゃ、まわってきたわ、まわってくるわ。アワヤ候、サタラナ舌に、カ牙サ歯音、ハマの二つは唇の軽重、開合さわやかに、あかさたなはまやらわ、おこそとのほもよろお。ひとつへぎへぎに へぎほし はじかみ、盆豆 盆米 盆ごぼう、摘み蓼 つみ豆 つみ山椒、書写山の社僧正、粉米のなまがみ 粉米のなまがみ こん粉米の小生がみ、繻子・ひじゅす・繻子・繻珍、親も嘉兵衛 子も嘉兵衛、親かへい子かへい 子かへい親かへい、古栗の木の古切口、雨合羽か番合羽か、貴様のきゃはんも皮脚絆、我等がきゃはんも皮脚絆、しっ皮袴のしっぽころびを、三針はり長にちょと縫うて、ぬうてちょとぶんだせ、河原撫子 野石竹、のら如来 のら如来 三のら如来に六のら如来。一寸先のお小仏に おけつまずきゃるな、細溝にどじょにょろり。京の生鱈 奈良生学鰹、 ちょと四五貫目、お茶立ちょ茶立ちょちゃっと立ちょ茶立ちょ、青竹茶筅でお茶ちゃと立ちょ。』第三節より抜粋、引用元はこちら。3456


BBTime 333 和顔施

BBTime 333 和顔施:わがんせ
「晩春をヌード気分のマヨネーズ」小枝恵美子

鹿児島の昼間は晩春を通り越して初夏です。今や「ヌード」は死語かもしれませんね。解説に『春もようやくたけなわを過ぎ、どこか気だるいような雰囲気のなかで、卓上に「マヨネーズ」の入ったポリ容器が立っている。「ヌード」は単なる裸体を言うのではなく、そこに審美的要素が絡む概念だ。流線型の容器の形といい、薄く透けて見える卵黄色といい、たしかになまめかしい感じがする。この句のよさは、おそらくは誰しもが何となく感じているマヨネーズのなまめかしさを、ずばりヌードと言い切ったところにある。さらにマヨネーズを擬人化して、マヨネーズが勝手にそんな「気分」になっているのだと思うと、可笑しくも可愛らしい。もしも、句のマヨネーズにキューピー人形のマークが付いていたとしたら、もっと可笑しいだろうな。なまめかしさとは無縁のキューピーちゃんが、一所懸命大人ぶっている図には微笑を禁じえない。あれはメーカーがマヨネーズを健全なる家庭に普及さすべく、なるべく本体のなまめかしさを打ち消すために採用した苦心のキャラクターではあるまいか。感覚そのままに成人女性のヌードでは具合が悪いし、かといって、あまりにも違うイメージではもっと具合が悪いし……。と、そんなことまで考えてしまった。ところで、いまでこそどこの家庭にもあるマヨネーズだが、四十年前くらいまではなかなか受け入れられなかったようだ。全国マヨネーズ協会の調査によれば、一人当たりの年間消費量は、1960年度でたったの151グラム。それが2000年では1895グラムと、10倍以上に跳ね上がっている。少年時代の私は、マヨネーズの存在すら知らなかった』解説より。

これはQPマヨネーズが創業百周年記念に作ったいわば「ご当地マヨネーズ」。九州は柚子胡椒マヨネーズ、かなりいけます!解説に消費量について書いてありますが、昨年平成30年の生産量は220,859トンで、人口1.26億人(平成30年11/01確定値)で割ると1,752グラムとなります。マヨネーズ消費量は横ばいですかね。今回は朝日新聞のコラム「折々のことば」より「和顔施:わがんせ」と「お」について。

『いつもニコニコしていることで、徳を積めるんです。瀬戸内寂聴
人に笑顔を施すことを「和顔施(わがんせ)」という。そのために普段からユーモアの感覚を磨いておくよう僧・作家は奨(すす)める。そして好きなことしかしないこと。何かに呆(ほう)けると悪口を言う暇もなくなる。日本文学研究者、D・キーンとの対談『日本の美徳』から。演出家の久世光彦は、寂聴姉(ねえ)は〈女〉をやめなかったから「死んで桃色の骨になるだろう」(『美の死』)と書いて、先に逝った。(鷲田清一)』
和顔施は顔施とも言うようです。こちらにも『布施とは、相手の欲することを与えること。物施(ぶつせ)もあれば心施(しんせ)もあります。でもわたしは、顔施(がんせ)ということばがいちばん好き。だれに逢ってもにこにこ優しい表情をみせることで、顔さえあればだれにでも可能なのです。瀬戸内寂聴』引用元はこちら。・・とは言うものの「仏の顔も三度」ですから、凡人小生にとって「いつもニコニコ」は無理です。文章中の『普段からユーモアの感覚を磨いておくよう僧・作家は奨める』は大賛成!マヨネーズからヌードを連想するユーモア心・・見習います。加えて大賛成は『そして好きなことしかしないこと』・・実践してます!画像を見ると寂聴さん、どこかしらキューピーちゃんに似てますね(ニコニコ)。

『「にぎり」と「おにぎり」では食費の予算が変わる 糸井通浩
日本語には、「お」をつけると意味が大きくずれる例が少なくないと、日本語・古典文学研究者は言う。「ひや」と「おひや」、「めでたい」と「おめでたい」、「しゃれ」と「おしゃれ」、「はこ」と「おはこ」、「ふくろ」と「おふくろ」。音の僅(わず)かな差が世界を緻密に分けてゆく。濁点の有無もそう。江戸期には「はけに毛があり、はげに毛がなし」と言ったそうな。『谷間の想像力』から。(鷲田清一)』

おっしゃる通り!日本語は面白いですね、生きてますね。「笑い」と「お笑い」区別してますよね。日本語のデリケートな中に潜むユーモアかも。差は一文字でも意味は大違い。日本語の美しさ・ユーモア、大事にしたいと思います。最後にいつものコジツケですが、ニコニコにも歯は大事!お握り食べるのも、握りをつまむのにも歯は大事!ご自愛ください、ご歯(じ)愛ください。

今回の曲は「愛と青春の旅立ち」のテーマ。映画の中でリチャード・ギアが「マヨネーズ」と呼ばれますのでマヨネーズ繋がりで。最後にひとつ御紹介、本日4/22はアースデイで拙ホームページ開始日でもあります。スタートが1999.4.22ですので丸二十年、本日「connote:カノート」二十歳の誕生日なんです、祝!二十歳。2770

おまけ:歌詞もいいんです!ぜひこちらを参照。

BBTime 332 楽なコツ

BBTime 332 楽なコツ
「三つ食へば葉三片や桜餅」高浜虚子

花は散り葉桜となりました。高浜虚子は35歳頃鎌倉へ移住し、没するまでの約五十年間を鎌倉で過ごしています(今月八日4/8が命日)。鎌倉ですので、おそらく句に詠まれている「桜餅」はいわゆる長命寺の桜餅でしょう。解説者は「葉も一緒に食べる」ようですが、全国和菓子協会専務理事・薮光生氏の弁によると「葉を外して残り香を楽しんでください(葉っぱをむいて食べてください)」とのこと(NHKラジオ「私の日本語辞典」より)。大阪の道明寺粉の桜餅との関係はややこしいというか面白いので御披露します。『「長命寺の桜もち」は享保二年(1717年)に、元々は寺の門番であった山本新六が門前で山本屋を創業して売り出したのが始まりとされる隅田川の桜の落ち葉を醤油樽で塩漬けにし、餅に巻いたとされる[8]。もとは墓参の人をもてなした手製の菓子であったといわれ、桜餅の葉は落ち葉掃除で出た桜の葉を用いることを思い至ったからだという。はじめは桜の葉のしょうゆ漬けだったともいわれる。山本新六は下総国銚子の人で元禄四年(1691年)から長命寺の門番をしていた』ので、1717年ですから約三百年前のことです。

片や道明寺粉(どうみょうじこ)は菅原道真公の叔母さんである覚寿尼公の発明とされてますので千年以上の歴史がある「粉」です。道明寺粉の桜餅は『長命寺の人気にならって、大坂では北堀江の土佐屋に天保(1830〜1844年)の頃に現れたという』らしく二百年弱の歴史です。これであなたも「桜餅博士」!BBTime 321 甘い歯もどうぞ。さて長いマクラとなりました、今回は歯磨きについての記事を二つ紹介します。

ひとつ目はこちら「ちゃんと磨けてる人は1~2割!? 歯周病にならない歯磨きのコツ 4/18(木) 12:17配信」内容を見ていきましょう。以下抜粋『大学病院を退職し、町で診療をするようになったベテラン歯科医に先日会ったら、「指導をしてもちゃんと磨けているのは、10人に1人か2人。歯磨き指導は難しい……」と、こぼしていました。えっ、そんなに多くの人が磨けていないの!と驚いて、歯科医に会い、患者の歯磨きについて尋ねてみると、「指導をしても1、2割の方はどうしてもうまく磨けません」という自費診療中心の歯科医もいれば、「できているのは半分ぐらいです」という人も。患者の層や判断基準も違うのでしょうが、筆者同様、拙い人も相当数いるはずです。虫歯や歯周病をこじらせるということは、ちゃんと磨けていないわけですから』記事より。

3種類の“歯垢溜まり”を掃除する 〈1〉歯と歯茎の境目:歯垢が一番たまるのはここ。歯の襟巻きのように歯茎との隙間にたまります。〈2〉歯と歯の間:歯ブラシでは掃除しきれず、フロスや歯間ブラシが必要です。〈3〉奥歯のかみ合わせの溝:特に子どもの虫歯はここからできます記事より。
当たっている感じを意識する 歯ブラシの先を使ったり、かかとの部分を使ったり、歯と歯肉の隙間に位置を定めて、歯ブラシを小刻みに動かします。奥歯だけではなく、前歯の裏も要注意。特に下側は磨き残しが多いそうです。上下の前歯や奥歯など各部位ごとに歯ブラシの当て方、動かし方について手取り足取りといった感じで指導を受けました。診断と指導の1時間で自費の負担は8640円。学んだことを身に付けないともったいないと思わせるに十分な金額です』記事より。記事の冒頭に「筆者も歯磨き歴50年以上のベテランですが、歯周病が気になって今さらながらこの1年ほど、気合を入れ、お金も使って歯のお掃除を学び直してきました。改めて知ったのは、歯磨きには思いのほかコツが必要ということです」とありますが、前回「むし歯です」に書いたように「虫歯」ではなく「むし歯」です!また1時間で8640円は小生の考えでは高いです。

お掃除には10~15分はかかる ということでお口の掃除を学び直して1年。以前は、歯磨きは1~3分で終わらせてしまうことが多くなっていましたが、指導通りに、歯ブラシとフロスや歯間ブラシを使うと最低10~15分はかかります。きちんと掃除をするには、最低でもこの程度の時間は必要だと言われます。そうして習慣を変えると、朝、目覚めた時も、「朝の口」の嫌な感じが薄れた感じがします記事より。この意見には賛成です。ただし、日に三回の毎回15分掛けなさいではありません。15分掛けてのしっかり磨きは日に1回でOKです。

記事ではこう締めくくっています。『
習慣を今日から改める お口の掃除は一生取り組んでいく毎日の習慣です。一昨年、105歳で亡くなった医師の日野原重明さんは多くの名言を残していますが、その幾つかが思い浮かびます。「人生とは、一言で言えば習慣」「人はいくつになっても生きかたを変えることができる」「食事、運動、仕事、睡眠を見直し、今日から改める」(著書『生きかた上手』より)。お口の掃除の習慣も、幾つになっても今日から改めることができます。ただし、磨けているかどうか、プロのチェックが必要だと思います記事より。おっしゃることは至極正しいのですが・・わかっちゃいるけどできません・・だと思います。

二つ目はこちら
歯磨きしない子どもに毎晩疲れているお母さんがラクになれる小さな話』以下記事より
『「歯磨きしないなら、おやつ食べさせないぞ!」3歳の息子さんと、そのお父さんは、毎晩バトルになっていました。歯磨きをするかしないか、で。そのお父さんは歯科検診に子どもを連れて行ったとき、待ち合い室のポスターに「子どもの虫歯は親の責任です」と、書かれていたのを見て、自分がしっかり磨かせないといけないんだ、と思ったようです』
『バトルはだんだんエスカレートして、最近は毎晩のように泣き叫ぶ子どもを、無理やり押さえつけて磨いている状態だったそうです。子どもを床に寝かせて、両手を足で押さえて、無理やり口を開けて磨いていた、と。別のケースで、保育園で他の子をたたいたり、ものをぶつけたりという「問題行動」が出てきて相談に来られた親がいました。やはり、親がかなり無理やり歯磨きをしているようでした。詳細は書きませんが、毎晩押さえつけて歯磨きすることをやめると、子どもの「問題行動」が、やがておさまっていきました』

『嫌がる子どもを押さえつけてまでやらねばならないほど、それほど絶対必要なことなのか。その利益衡量、つまり「メリットとデメリットはどちらがどれぐらい多いのか?」を考えるべきだと思うのです』
『歯磨きは、泣き叫んで抵抗する子を押さえつけてまでやらねばならないほど、それほどまでに切羽詰ったものではないはずです。たとえば予防接種の場合、病院の先生も押さえつけて注射をすることがありますね。暴れると危ないですし、予防接種の大切さは幼い子に説明してもわかりづらい。病気になることのリスクを考えれば、予防接種はすべきなのです』『やがて小学生になれば、磨くようになるんです。思春期になって、気になる相手ができてきたら、マウスウォッシュやら、ミントガムやら、そんなものまで自分で買ってくるんです。なので、歯磨きという習慣と、この子がどうつき合っていくのか。その長いつき合いのはじまりの地点に私たちはいるのだなぁと、のん気に構えても大丈夫です。これは困ったことではなくて、笑える話だと思ってもいいでしょう』

『「上手にしっかり育てないと……」と追い詰められていると、「たかが歯磨き」でも、焦って、悩んで、親も子も苦しむことになりかねません。子どもが育つ過程では、いろんなことがあります。早くできることもあれば、なかなかできないこともある。でも、どのプロセスも、うまくいっても手こずっても、少し客観的な視点で、それ自体が宝物のような体験だということを思い出してみてください。そういうゆとりを持つことができたら、「子どもの歯磨き嫌いぐらい屁でもない」と、気楽に向き合えるようになります』以上記事より抜粋。

これは医師が書いています。大方賛成ですが、ひとつだけ歯科医師からお願い。乳歯なら生え変わるのでまだしも、初めての永久歯「六歳臼歯」は就学前に生えてきます。どうか(多くの場合お母さんになりますが)この六歳臼歯だけは死守してください。

ひとつ目で「大人にとっても完璧な歯磨きは至難の技」で、しっかり歯磨きを習得するには時間(通院など)と費用がかかるし、自己流に戻りやすいので定期的なチェックが必要だと記事にあります。大人にとっても大変な歯磨きを子供さんご自身に任せたのではお先真っ暗です。かといって二つ目に記事のように、親御さんがしゃかりきになって子供さんの歯磨きをするのも考えものです。

「歯は磨いても、もらうもの」なんです。子供さんはもちろん、大人の方だってご自身での完璧磨きは不可能なんです。楽なコツ1)プロ(歯科医師・衛生士)にも定期的に磨いてもらってください。楽なコツ2)むし歯・歯周病予防は歯磨きだけではありません、食べ物・食べ方にもひと工夫必要です。楽なコツ3)歯磨きとは歯ブラシのみにあらずフロス併用もオススメ。楽なコツ4)歯洗いとしてのうがい(水・お茶・牛乳)も効果あり。楽なコツ5)一日一回15分間のしっかり磨き。

桜餅の葉をむいて食べるのか?そのまま食べるのか?柏餅を考えると即答可能(笑)。やはりどちらも外して食べるのが良いようです。桜葉も柏葉も香り付けの役割(他にも意味はありますが)。かと言って葉を食べることは否定しません、人それぞれですから。葉については十人十色だとしても、歯に関しては「歯磨き必要」は人それぞれではなく皆同じです。ヒトの食生活があまりにも急激に変化してしまったために「歯の手入れ」は必要不可欠、必須なんです。2160


補足:子供さんのむし歯予防に最も効果ある方法は・・「仕上げ磨き」なんです。フッ化物使用やおやつ制限よりも効果有り!なんです。楽なコツ6)子供さんが嫌がるようになったら一旦仕上げ磨きをやめましょう。ご本人の歯磨きを側(はた)から見守ります。時々口の中を見てあげて、六歳臼歯(大方、最初は下の一番奥)が顔出したらその歯だけは磨いてあげてください。これなら可能なのではないでしょうか。

補足への補足:子供のむし歯予防の最適な方法は「仕上げ磨き」ですが、思うに大人にとっても同じことが言えるのです。老若男女が通える「歯磨き屋さん」があればいいのにと思います。思っているだけでなく、つくることを本気で考えます。

訂正(04/22):ブログ冒頭に「鎌倉ですので、おそらく句に詠まれている「桜餅」はいわゆる長命寺の桜餅でしょう」と書きましたが、先ほど何気に読んでましたら・・これは間違いのようです。長命寺は餅一個に葉が三枚なんです(上の画像参照)。ウイキペディアの「桜餅」の画像キャプションにも「桜の葉が3枚」とあり、本文にも『1枚から3枚を用いている。(長命寺桜もち製桜餅は葉が3枚である。)』とありました。もし高浜虚子の食した桜餅が長命寺だとすると葉は合計9枚となります。「三つ食へば葉九片や桜餅」なら間違いなく長命寺桜餅でしょう。2枚ずつ食べて3枚残した、とは考えにくいですよね。知ったかぶりでした!訂正します。(04/22)

 

 

BBTime 331 むし歯です

BBTime 331 むし歯です
「チューリップ喜びだけを持つてゐる」細見綾子

好きな句です。解説に『季語「チューリップ」に名句なし。そう思っている。日本人好みの微妙な陰影が感じられない花だからだ。造花に近い感じがする。掲句は、そんなチューリップの特長を逆手に取っている。自註に曰く。「春咲く花はみな明るいけれども、中でもチューリップは明るい。少しも陰影を伴わない。喜びだけを持っている。そういう姿である。人間世界では喜びは深い陰影を背負うことが多くて、谷間の稀れな日ざしのようなものだと私は考えているのだが、チューリップはちがう。曽て暗さを知らないものである。喜びそのもの、露わにもそうである。私はこの花が咲くと、胸襟を開く思いがする。わが陰影の中にチューリップの喜びが灯る」』(解説)とあります。

チューリップの語源をご存じですか?語源はなんとトルコ語「ツゥリッパ:頭巾」、イスラム教徒が頭に巻くターバンに似ていることから名付けられたようです(詳しくはこちら)。学生時代、チューリップと言えばパチンコ(笑)と財津和夫でした。

さて、4/18は語呂合わせで「良い歯の日」。その朝NHKラジオから流れた歌を聴いて不愉快になりました!その歌は「虫歯建設株式会社」・・タイトルもいい加減ですが、歌詞はもっと滅茶苦茶です。一番の歌詞も不快、二番はさらに不愉快!「ハンバーグ・えびピラフ」ですぐにムシ歯になりますか?「お宝掘り起こせ」なら、食べたものを取ってくれるわけですから「歯磨き」と同じで良いじゃないですか!「大きなペンチで引っこ抜け」これは抜歯の際に歯科医が使用する「抜歯鉗子:ばっしかんし」のイメージでしょうか、いい加減過ぎます。なんとも不愉快!腹立たしい!(不愉快な歌詞はこちら)。次は2番の歌詞

「虫歯建設株式会社」に限らず「虫歯」表記を目にしますが歯科医師は使いません。「むし歯」もしくは「ムシ歯」です。理由は明解、むし歯とは『蝕まれた歯:むしばまれた歯』が語源だから。こちらに詳しく載ってます。『文部科学省は、学校において児童生徒に指導及び保健教育をする場合に歯科の疾病である「う歯」の標記をかつては「蝕まれた歯」ということで漢字標記である「虫歯」を一般的に使用してきたが、児童生徒たちが「むしばは虫が歯を食べることでできる」と誤解を招く恐れがあることから、ひらがな標記の「むし歯」を使用するように(財)日本学校保健会をはじめ、(社)日本学校歯科医会にも統一した見解を求めてきていました』(引用こちら)。

半数の日本人が発症するとされる「花粉症」や「がん」に関して「癌建設株式会社」や「花粉症建設株式会社」なんて歌を作りますか?「歯は大切」「歯を磨きましょう」の歌ならまだしも病気である「齲歯:うし」を歌にしますか?作詞作曲者のセンスを疑います。1995年発表のようで、約25年間・四半世紀も「おかあさんといっしょ」で流しているNHKのセンスにも不愉快を感じます。子供向けだから?それは違います。この曲を流すのは平成で終わりにしてください!1530



おまけ:機嫌直しにチューリップのニュースを!「鮮やかに満開、チューリップ 25万本見ごろ ひたち海浜公園」こちらです。

補足:念のためにピラフとハンバーグのレシピをネットで見たら、ピラフは砂糖ゼロでしたが、なんとハンバーグ2、3人分の材料には「砂糖小さじ1/2」とあるではないですか!ピラフのレシピはこちら、ハンバーグはこちら