BBTime 534 マイ匙マイ刷子

BBTime 534 マイ匙マイ刷子
「さらば夏の光よ男匙洗う」清水哲男

解説には『女たちは氷菓を上品に「匙」でつつきながらおしゃべりに余念がない。男は黙って匙を洗う。その匙に「夏の光」が射している。こんな夏ももうおしまい。『匙洗う人』所収』(解説より)。今回はマイブラシについて。

歯ブラシの記事を目にしました。記事「プラ12品、来春から有料化も ハンガーやホテル歯ブラシ」。内容は『コンビニなどで配られるスプーンなどの使い捨てプラスチック製品について、環境省は23日、新たに有料化などの規制対象とする12品目や対策を求める業種などを盛り込んだ基準案を公表した。クリーニング店のハンガーやホテルの歯ブラシなども含まれる。規制は来年4月から始まる』(引用元)。

記事「ストローなどプラ製品に有料化・再利用義務 罰則規定も」。内容は『環境省と経済産業省は23日、プラスチックの使用量削減やリサイクルを促進する新制度の具体案を示した。買い物をすると無償で配られるストローやスプーンといった使い捨てプラ製品を減らすため、年5トン以上使用する事業者に対して有料化や再利用などの対応を義務化する。6月に成立した「プラスチック資源循環促進法」に基づいた措置で、2022年4月からの導入を目指す』(引用元)。

記事「プラごみ削減へ、コンビニのスプーンなど対策義務付けへ…有料化や再利用」。内容は『政令案などによると、規制の対象は使用量の多いプラ製品で、コンビニエンスストアやレストランなどで無償で提供されるスプーンやフォーク、ナイフ、ストローのほか、宿泊施設のくしやカミソリ、歯ブラシ、クリーニング店のハンガーなど12種類。事業者には〈1〉有料化〈2〉受け取らなかった客へのポイント還元〈3〉消費者に受け取りの意思確認〈4〉再利用〈5〉代替素材への転換――などの中から一つ以上の対策を求める』(出典元)。

約1年半前にBBTime407「プラ依存」をアップしています。今日からできることは「マイ匙マイ刷子」を携帯することです。ちなみに「マイ匙マイ刷子」のオススメをご紹介します。マイ匙は「無印良品のフォーク&スプーンセット」、色は白と黒の二色、携帯用のケースもついています。歯ブラシはライオンの「SP-T」。少々値段高めですがヘッドがコンパクトで柄がストレートですので携帯に適しています(ケースはついていません)。

歯を守ることが、環境破壊につながっているとしたら即改めるべきです。歯も守り地球も守る!ご自愛の程ご歯愛の程。最後の曲「comme d’habitude(いつものように)」は My Way の原曲です。5760
https://youtu.be/ftxnr28LDXc


BBTime 533 綺羅、星

BBTime 533 綺羅、星:きら、ほし
「父がつけしわが名立子や月を仰ぐ」星野立子

タイトル「綺羅、星」は「きら、ほし」が正しい読み。綺羅星の如くは『元々は「綺羅、星の如く」で読み方は「きら、ほしのごとく」。「綺羅星(きらぼし)」と一語扱いにするのは本来は誤り』(引用元)。今回は歯とは無関係ですが「キラキラネーム」について。

BBTime528「美味求真」の「美しき緑走れり夏料理」も星野立子です。解説に『父は虚子。自分の名前に誇りを抱くことの清々しさもさることながら、父への敬愛の念をこれほど率直に表現した句も珍しい。直接に仰ぐのは月であるが、この月はまた天下の虚子その人なのである。臆面もないと感じる読者がいるかもしれぬ。が、父のつけてくれた名前にかけて凛とした人生を生きていくという気概が、そうしたいぶかしさを撥ね除ける句だと、私には思われる。月を仰ぐ人には、人それぞれの感慨がある。『立子句集』所収』(出典はこちら)。仕事柄、日々多くの方の名前に接します。今月に入って夏休みのせいか、小中学生も多く来られます。数人ですが「?」と思ってしまうキラキラネームの子供さんが・・。

本「親から子へ伝えたい17の詩」で見つけたのが冒頭の「名前は祈り」です。

『「名前は祈り」毛里 武
名前はその人のためだけに/用意された美しい祈り/若き日の父母(ちちはは)が/子に込めた願い  幼きころ 毎日、毎日/数え切れないほどの/美しい祈りを授かった  祈りは身体の一部に変わり/その人となった  だから 心を込めて呼びかけたい/美しい祈りを』親はそれぞれ、子もそれぞれ、名前もそれぞれでしょうけど。
皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。4910

https://youtu.be/9iOFIKP-22Y


BBTime 532 西瓜割理論

BBTime 532 西瓜割理論
「風呂敷のうすくて西瓜まんまるし」右城暮石

夏休み、田舎に帰ると土間に大きな丸いスイカがゴロンと出番を待っていました。まん丸スイカも風呂敷も今は昔。前回「唇の脇役」で糸井重里氏の「今日のダーリン」を紹介しましたが、今回も今日のダーリンより。

読むと非常にゴモットモ!と拍手したくなります。

中学校の夏キャンプでしょうか、確かにこのような記憶があります。棒を持たされ、前方にスイカを見据えたのちに目隠しをされ、ぐるぐる回され「ハイ!スタート」。思いっきり棒を振り降ろしても・・空振り。

言われてみれば、たまに「もっと右」とか「少し左」と善良な人の声がかかることもありましたが、多くは「ちがう」の声。

もちろん最初の人が一発目でスイカを割ったら、ゲームの面白みはないかも知れません。終わりの文章「百万遍の否定より、ほんの数回の肯定で前に進めるものだ」・・歯科医師になって「もっと歯を磨いてください」「歯を磨きましょう」と何遍言ったことでしょう・・これはまさに「ちがう」と、違わないことに気がついたのは歯科医師になって二十年も経ってからのことでした。

歯科医師のみならず、プロの助言は「光の射す方に向かう」の「光」でなければ意味がないのです。「ちがう」を言い続けることはプロの仕事とは言えないのです。

冒頭の画像を見てもイマイチ包み方はわかりませんが、この図解を見れば理解できます。「ちがう」のではなく「右」「左」「前」「行き過ぎ」などを助言すべきなんです(スイカ割り以外において)。

超個人的な意見ですが、歯磨き粉に関しての「右・左」。まず、歯ブラシに何も付けずに「唾液」で磨きます。磨き中の唾液は躊躇なく飲み込んでください。この「唾液磨き」で、場所を気にせずに長時間(五分以上)楽に磨けます。気になる方は遠慮なくうがいを。終わりかけにやっとこのライオンの「チェックアップ スタンダード」(一本500円から600円)を、大豆大の量つけて仕上げ磨きというよりも、歯に擦りつけるようにします。うがいはせずに歯磨き粉混じりの唾液を吐き出します。ここでうがいすると折角、歯の表面に塗ったフッ化物が流れてしまうので勿体無いのです。

おやすみ前の歯磨きには、こちらの「SP-T」(1500-1600円)がおすすめです。これも最後に大豆大つけて歯や歯茎の境目に擦りつけるようにします。もちろんウガイは無し、つばを吐くだけ。翌朝起床時の口の中が爽やかであること請け合います。

義歯の方にはこれをオススメします。義歯をキレイに洗った後、義歯の歯茎の部分(凹んだ部分)に「コンクールジェル」をたらして口の中へ。昔は義歯は外して水につけてお休みくださいと言っていましたが、噛んで痛くない方は義歯清掃後はコンクールジェルつけて口の中へ。これまた翌朝爽快です。以上三つの商品、モノは試しで使ってみてください。これは「右」であり「左」です。ではでは皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。3370



BBTime 531 唇の脇役

BBTime 531 唇の脇役
「蘭の名はマリリンモンロー唇々々」山口青邨

解説には『季語は「蘭(らん)」。現代の歳時記では夏に分類しているほうが多いようだが、古くは馬琴の『栞草』のように秋の季語とした。(中略)ややこしいけれど、当歳時記では角川版歳時記の分類を基準としているので夏の部に入れておく。掲句は近着の「俳句」(2004年10月号)に載っていた大屋達治「山口青邨論」に引用されていたものだ。作句時の作者は九十歳を越えている。この句を味わうためには、なにはともあれどんな花なのかを知らなければならない。早速ネットで調べてみると、ときどき写真を借用してきた青木繁伸さんのサイトに鮮明なものがあり、縮小して掲載したが、なるほどねえと「納得々々」した次第だ。やはりモンローの顔を簡略化していくと、最後には「唇」が残るということか。アンディ・ウォーホールの版画を思い出したりした。ところで「唇々々」はどう読むのだろう。大屋さんは「くちくちくち」としているが、「しんしんしん」でも面白いかな。いずれにしても、青邨の茶目っ気は終生健在であったということだ。ユーモアも、文芸世界を支える大きな柱である』(解説より抜粋)。今回は唇の脇役・・健康な歯について。この蘭がマリリンモンロー

さて尊敬してやまない糸井重里氏のほぼ日に「いとをかし」を見つけました。8/7の今日のダーリンです。以下引用
『・まず、先日「左手で歯を磨く試みをもうやめます」と言ったけれど、今日気がついたら左で磨いていたので、もうどっちでもいいかと、やめるもやめることにしました。・歯磨きといえば、歯ブラシを強く押し当てて磨くと、ブラシ部分が早くダメになってしまうばかりでなく、歯磨きもうまくできてないことになる、と知ったのは、ずいぶん大人になってからでした。』

『歯磨きには、主になる目的があります。歯と歯の間の食べ物のカスや歯垢を落とすこと、歯と歯茎の間の食べカスや歯垢を落とすことです。そのためにブラッシングするのですから、歯垢をブラシの先の部分の弾力を利用して、弾き出す、掻き出すというやり方が正解です。強く押して磨くと、ブラシの毛が折れ曲がってしまって、弾き出す、掻き出すということができなくなります。それは、竹箒(たけぼうき)で落ち葉などを掃くとき、だれでも実際に経験していることでしょう。払うように、弾くように、掻き出すように、というのは、すべて同じような行為で、表面での仕事になります。押すとか、強くとかはまったく不要なのです。歯の表面についているヌルヌルを落とすにも、まったく同じことが言えるでしょう。こちらも表面についたヌルヌルの膜をはがすのですから、強く押したり高速で往復してもしょうがないですよね。』

『昨日、お風呂のなかで、ぼくは考えたのでした。歯磨きという「コト」には目的があって、それをするための道具として「歯ブラシ」という「モノ」を手に入れる。しかし、ぼくらはついつい「モノ」をモノとして選ぶことに熱心になり過ぎてしまって、本来ほしかったはずの口のなかを掃除する「コト」が、忘れられてしまうのだろうな、と。さらに「コト」についても「磨き」ということばが、床磨きとかタイル磨きのような動きを連想させて、強くだとか速くこすりたくなってしまうんですよね。いちおう、本日の教訓としては、「コト」を考えることで「モノ」を使おう、かな。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。古典的な説明。客はドリルを買うのでない。穴をほしいのだ。』

まさに「コト」(歯を守ること)を考えることで「モノ」(歯ブラシ・歯磨き粉)を使おう、です。最後の一文がまたまた「いとをかし」。ムシ歯のことを英語でcavity=空洞・穴と言います。「客はドリルを買うのでない。穴をほしいのだ。」は「人々は歯ブラシを買うのではない。穴が欲しくないのだ!」

先日8/5はモンローの命日、1962年没享年36歳。体の中で、本来最も寿命が長いのが「歯」なのです。熱い唇、朱い唇、脇役の白い歯をお守りください。皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。二曲目邦題は「口笛を吹きながら」1930



BBTime 530 呵呵大笑

BBTime 530 呵呵大笑:かかたいしょう
「赤とんぼじっとしたまま明日どうする」渥美清

本日八月四日は寅さんの命日。1996年、享年六十八。掲句は秋の句ですが御容赦を。解説には『掲句はもう一歩踏みだしている。お前、明日はどうするんだい。そう言ってはナンだが、何かアテでもあるのかい。この優しい呼びかけは、もとより自身への呼びかけである。お互いに、風に吹かれて流れていく身なのだからさ。と、赤とんぼを相棒扱いにして呼びかけたところに、露風とはまた違う生活感のある人間臭い抒情味が出た。作者は、ご存知松竹映画「『男はつらいよ』シリーズ」で人気のあった寅さんだ。いや、寅さんを演じた役者だ。渥美清は、俳号を「風天」と称していた。「フーテンの寅」に発している。掲句は朝日新聞社発行の雑誌「アエラ」に縁のある人々の「アエラ句会」で披露された45句のうちの一句。熱心で、句会には皆勤に近かったと、亡くなった後の「アエラ」に出ている。このことを知ると、どうしても「寅さん」が詠んだ句だと映画に重ね合わせて読んでしまう。止むを得ないところだが、しかし、そういうことを離れて句は素晴らしい。「どうする」の口語調が、とりわけて利いている。この秋の赤とんぼの季節も、そろそろおしまいだ。「明日どうする」。どうしようか。「アエラ」(1996年8月19日号)所載』(解説より抜粋)。今回は寅さんへのオマージュ・・第45作「寅次郎の青春」にエキストラ参加したひとりとして。

タイトルの「呵呵大笑:かかたいしょう」とは、大声をあげて笑うことです。最近、興味深い記事を目にしました。この方が笑うとすべて「呵呵大笑」になるのでは、と思ってしまいます。漢字スタンプはこちら(小生作)。

その記事とは「世界で最も大きな口」の女性、米国人のサマンサ・ラムズデルさん ギネス記録」です。『(CNN) ギネス・ワールド・レコーズは8月1日までに、米コネティカット州に居住するサマンサ・ラムズデルさん(31)を世界で最も大きな口を持つ女性として認定した。開口した場合は縦が6.56センチ、横が10センチ以上と測定された。ラムズデルさんによると口の大きさは既に有名だったが、動画アプリ「TikTok(ティックトック)」上で記録への挑戦を促されたのがきっかけだった』(記事より抜粋)。

記事動画を見て頂くと口がいかに大きいか・・歯科医としては口が大きいと言うよりも「いかに大きく口が開くか」のような気がします。日々の診療の中で、口が開かない、口を開けない、口が開けづらい方が何かしら増えてきたように思います。日常的に大きな声を出さず、大きなモノ(食べ物)を食べず、欠伸(あくび)せずなのでしょうか?歯科医としては治療しにくいので大きく開けて欲しいところです。見て頂くと気付かれると思いますが白い歯です。大きく開けば、奥までしっかり磨けます!やはり「大きいことは良いことだあ!」。ちなみにこの方の愛称も大口です。

まだまだ暑さは続きます、ご自愛の程ご歯愛の程。9940



BBTime 529 看脚下

BBTime 529 看脚下:かんきゃっか
「涼しやとおもひ涼しとおもひけり」後藤夜半

早くも葉月八月、うだるような日中ですが、僅かばかりの涼を!
句の解説には『涼し。暑い夏だからこそ、涼しさを感じることもまたひとしお、と歳時記にある。朝涼、夕涼、晩涼、夜涼から、風涼し、星涼し、灯涼し、鐘涼しなど、さまざまなものに、ひとときの涼しさを詠んだ句は多い。涼し、は、読むものにわかりやすく心地よい言葉であり、詠み手にとっても、使いやすく作りやすい。それにしてもこの句は、さまざまな小道具や場面設定がいっさい無い。暑さの中を来て木陰に入ったのか、あ、涼しい、とまず思う瞬間があり、それから深く息を吐きながら、やれやれ本当に涼しいな、と実感しているのだろう』(解説より抜粋)。今回は温暖化阻止、環境問題についてのお話。

「看脚下」かんきゃっか:脚下(あしもと)を看(み)よ。禅寺の玄関で目にする禅語です。『圜悟克勤(えんごこくごん)が「看脚下」(かんきゃっか)と答えました。つまり「真っ暗で危ないから、つまずかないように足元をよく見て歩きましょう」と答えたのです。この言葉が師匠の心にかない「そこだ、その通り」と絶賛したということです』(引用元はこちら)。足下といえば先日、靴を買いました。メーカーは「allbirds:オールバーズ」。このブランドは環境問題に真っ向から向き合っています。

──そもそもニュージーランドの代表まで務めたプロサッカー選手が、なぜフットウェアブランドを始めたのでしょうか?
ブラウン:私自身、スニーカーをコレクションするような、いわゆるシューズマニアではちっともありませんでした。根本にあったのは地球温暖化を食い止めるためのサステナビリティの実現であり、着眼したのはインパクトの大きさでした。世界の二酸化炭素排出量のおよそ10%をファッション産業が占めている中で、フットウェアの産業規模の大きさが重要だったのです。世界では年間200億足ものフットウェアがつくられ、同じだけどんどん捨てられています。そうしたサイクルの中で、環境負荷を軽減する必要が喫緊だと考えたのです。私の共同創業者のジョーイ・ズウィリンジャーは再生可能エネルギーに関するスタートアップで働いていましたが、彼との出会いがきっかけとなって、ブランドを始められることができました。目標は、はじめもいまも、ネットゼロインパクトのフットウェアを生み出すことです』(引用元)。

昨今の水害や異常気象、先週からの異常な高温、温暖化の影響と考えざるを得ません。温暖化は決して人事(ひとごと)ではなく、温暖化阻止は今日からあなたにできる事です。いつものようにこじ付けですが、ムシ歯予防することにより、今や金(ゴールド)より高いパラジウムを節約できます。歯や金属を削るための電気を節約できます。それよりも何よりも、あなたの治療に費やす時間とお金、不愉快さをゼロにできます。予防に勝る治療なし、予防に勝る温暖化阻止なし!歯科の予防にはセルケア(ご自分での歯磨き)とプロケア(歯科衛生士によるケア)があります。是非、充実した予防ライフ実践で温暖化阻止を!ムシ歯予防が環境保護につながる、歯を白くする(磨く)と地球はより青くなる、歯を守ることが地球をまもること。皆さま、くれぐれも暑さにはご注意、ご自愛の程ご歯愛の程。次の曲で暑い暑い暑い夏を乗り切ってください。9370