ニコラ歯科No.64ー予防歯科医療はエコ産業である−1

「今後伸びる産業のひとつはエコ産業。
予防歯科医療は、これもひとつのエコ産業!」
と今朝ツイートしたら、早速「なぜ?」との質問がきました。

このことは、ラジオのニュースを聞いていてふと思いました。
エコ産業のしっかりとした定義はさておき、
次の5つのような視点から考えてみます。
1−環境に負荷をかけない
2−サステナブル:sustainableである
3−人々を幸せにする
4−比較的安価である
5−産業・ビジネスとして成り立つ

まず「1−環境に負荷をかけない」
この環境とはマクロとミクロの両方考えられます。
マクロとは、いわゆる地球的な環境で、
予防歯科は旧態依然とした歯科治療とはことなり、
地球環境にたいする負荷は極めて小さくなります。
パラジウムなどの金属を使うこともなければ、
金や白金を使うこともありません。
補綴物(かぶせもの)を作ることに関する、
材料や仕事、電気や水の使用も不要となります。
もちろん技工だけでありませんが、少なくとも、
予防歯科においては技工は不要です。

ミクロとは、ズバリ口の中、歯そのものです。
生えてきたままを維持することが歯科予防です。
歯を削ることも、さらには詰めることもありませんから、
歯に対する負荷はゼロに近いと言えます。

次は「2−サステナブル:継続可能である」
今や歯科診療所の数は、コンビニの1.5倍以上です。
見方を変えると、歯科診療所は社会インフラとして、
数の上では成熟したインフラと言えます。
いつでも、どこでも、だれでも、
歯科診療所に行くことができます。
加えて、今の診療所が持つ設備や器械で充分です。

「3−人々を幸せにする」
確かにムシ歯治療(後手後手医療)は人々を、
正確には患者さんを幸せにします、
というより、困り事のない状態に 戻します。
元の状態ということは、ゼロに戻すということで、
これは決してプラス(幸せ)にすることではありません。
一方、ムシ歯予防(先手先手予防)は人々を、
間接的ですけど、明らかに幸せにします。
歯の痛みを知らない人生、
前歯はもちろんのこと、奥歯も白い。
これはまさしく高いQOLです。

「4−比較的安価」
価値観は人によって様々ですから、
比較的安価と言っても捉え方はいろいろかも知れません。
ただし、はっきり言えるのは、
自分の歯(元々生えてきた)ほど、
価値のあるものはないということです。
詳しくはこちらを 読んで欲しいのですが、
簡単に言うと20万のお金で、
全部健康な大人の歯を手に入れられるとしたら
あなたは、買う?買わない?

「5−ビジネスとして成り立つ」
今現在、日本の多く、いやほとんどの歯科医師は、
極端な言い方ですけど、
歯を削って詰めて収入を得ています。
歯科予防では「歯を磨く」だけです。
ヒトサマの歯を磨くだけで、
ビジネスとして成り立つのです。
どのようなビジネスモデルかは、
いずれまた書きます。

足早に書いたので乱暴な理論展開かも知れませんが、
遠慮なく、感想を!

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