BBTime125 「話を聞く・食事の世話をする」認知症ケア革命的技法その3

BBTime125 「話を聞く・食事の世話をする」認知症ケア革命的技法その3
「そら豆はまことに青き味したり」細見綾子

この季節この句を思い出します。焼きでもボイルでも好きです!好相性は温燗(ぬるかん)ですかね。さてお待ちかねユマニチュードその3、聞くたびに書くごとに認知症ケアのみならず、日常歯科臨床においても重要必要なスキル・知識だと痛感します。オリジナル音声はこちら、今週木曜日夜までは聴くことができると思います、善は急げ!はよ聴きや。ハイ、膳はゆっくり・・というのが今回のお話です。第一話はこちら、第二話はこちらへ。

*今回は話を聞く場面についてのユマニチュードです。こちらの問い掛けにある程度返答はあるけれども、会話がうまく噛み合わない場合にはどうしたらよいのでしょうか?
『まずは相手の方の目をしっかり見るということが重要です。「あなたがここにいるという事を私はわかっていますよ」ということを相手に伝えるためです。その方の正面に位置をとって、相手の視線の高さに目を合わせることがポイントです。また「知っているの?どうなの?合っているの?間違っているの?」と畳み掛けるような質問の仕方は絶対にやらない方が良いと思います。認知症の特徴は何か情報が入ってきた時、理解するまでに時間がかかります。さらにそれに反応するまでにまた時間が掛かるのです。ですからひとつのことを尋ねたら、だいたい三秒ぐらいの間(ま)をおいて、次の言葉をかけることが重要です。また質問するより言い切る方が良いでしょう。質問は相手を混乱させるきっかけになることもあります。例えば「お散歩にいきましょうか?お風呂にしましょうか?」と選択を迫るのではなく「お散歩に行きましょうね」と言い切ってしまってご本人の反応を見て、これは受け入れているな、これは断っているな、ということをこちらで判断するようにした方が良いでしょう』

*会話が成立しない反応がない場合はどうすれば良いのでしょうか?
『まずはこちらの発している情報が相手に届いているか否かということを確認する必要があります。横から後から話しかけていることがないかどうか、距離が遠すぎないかどうか、声が高すぎたり大きすぎたりしていないか、このようなことを確認します。特にお年を召して聴力が低下している方の場合に、ついつい周りの人が大きな声で話しがちです、これは周りの人から怒鳴られ続けているとも取られかねないので、ますますご本人は不安になります。ですから「あなたは安心してここに居ても良いのですよ」という安心感を与えるためにも声の大きさ、高さは重要です』
*相手に近づいて適切な大きさでゆっくり喋ることが重要なんですね。
『そうです。見る・話す・触れるというコミニュケーションのいくつかの要素を組み合わせることが重要で、ひとつだけではダメです。たとえ反応がなくても組み合わせて伝えると言う事はとても大切な事です。目の前にいる人(介護する人)は敵ではないことを伝える、私はここに居ても良いのだという安心感を持っていただくために重要で、介護の様々なケアを受け入れてもらうための大切な一歩なのです』

*続いて食事の世話をする場面です。ご自分で食べることができるはずなのになかなか食べてくれない場合、どのようなことを考えれば良いのでしょうか?
『食欲がなくて食事が進まない方も当然いらっしゃいます。お食事を召し上がらない場合にはその理由を御本人に聞いてみると良いと思います。例えば、お皿にとてもきれいな模様が書いてある場合にその模様を虫と間違われて「このような虫がついている食事はとても食べられません」とおっしゃった方が実際いらっしゃいました。この方の場合、お皿を変えたら食事ができました。食事の環境がその方にとって安心なのか、はたまたその方を不安にしているのかをしっかり見極める必要があります。その時に相手から情報をよりよく引き出すためにもコミュニケーションの技術が必要となります。

また認知機能が低下してくると、順序立てて物事を行ったり自分自身がとるべき行動がわからない、例えばどのお皿から食べれば良いかということがわからなくなる場合があります。そのような場合、お膳に載っているお皿の数が多すぎることが食事の進まない原因になっていることもあります。ひとつのお皿にひとつずつ載せて出す、これを食べてから次のお皿を出す、このような工夫もやってみられたら良いと思います。お箸がうまく使えなくなった場合には、指で食べられる工夫も必要です。おにぎりであるとかクラッカーの上におかずをのせてパーティー食のような食事もひと工夫です。また味覚は加齢とともに変化してくるので甘みを少し強くしたり、スパイスや薬味を使って味に変化をつけることによって食事が進むこともあります。これはひとつひとつやってみるしかないので、いろいろなことを試してみられると良いと思います』

*次に介助が必要な場合についてはどうでしょうか?
『よくやりがちな事はその方の横に座って、横からスプーンで食べ物を口元に運ぶ。これは御本人にとってみればいきなり何かを口の中に突っ込まれたと受け取られかねません。まずは御本人の正面に位置して、食べてもらいたいものをスプーンに載せて、目の高さに持ち上げる。しっかり見てもらってから口の中に入れるというように、ひとステップ増やすことが必要です。やはりその時には言葉を添えることも大切で「はい次、次」ということではなく「美味しいお魚ですよ」「いい香りがしますよ」「季節の味ですね」などの言葉を添えて口に運んであげるようにしてください』第三話終了

やはり「間」は大事ですね。落語を聴いていると「間」の妙に感心します、是非こちらもお聴きください(しつこい!)。今回のBeat は「Nat King Cole のUnforgettable」です、二曲めは親娘ならではの間合いなのか「Natalie Cole LIVE – Unforgettable」です。3040

 

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