BBTime 168 しろがね:白銀
「月白をただぼんやりと家族かな」伊藤淳子
先日(10/4)の中秋の名月です。月白とは句の解説によると「月の出に、空がほんのりと白く明るんでくること」とのこと。みずがねは水銀で、しろがねは銀です。もともと白金(しろがね)は銀です(「はっきん」と読むとプラチナとなりますが)。しろがねと聞くと有名な山上憶良の歌を思い出します。「銀(しろかね)も金(くがね)も玉も何せむに まされる宝 子にしかめやも」これは「瓜食(は)めば 子ども思ほゆ 栗食めば まして偲はゆ いづくより 来りしものぞ 眼交(まなかひ)に もとなかかりて 安眠(やすい)し寝(な)さぬ」への反歌のようです。
画像は保険適応になった白い歯(CADCAM冠:キャドキャムかん)です。前歯から数えて4番目と5番目の歯(小臼歯)が対象となります。諸条件を満たす多くの歯科診療所で可能で、セット(出来上がり)の時に六千円弱(三割負担)です。保険適応になったのは前回の「みずがね」に出てきたパラジウムの値段高騰の影響もあると聞いていますが、銀色より白い方が良いに決まっています。ただしハイブリッドレジン(CADCAM冠)や、たとえセラミックであっても所詮人工物、天然歯(元々の歯)よりは劣ります。予防が一番!
今回の一言「白銀より白」。白(ホワイト)で連想した曲はマイケルジャクソンの「Black or White」です。(ショートバージョンとフルバージョンがありますが、フルバージョンの後半部分が理解できません)4290