BBTime 240 治すより支える

BBTime 240 治すより支える
「休むとは流れることねあめんぼう」黒田早苗

当のアメンボウにとって「休み」なのか「活動」なのか?おそらく「活動」でしょう。さて、いつも聴くNHKラジオ「聴き逃し」の文化講演会「認知症の医療と介護 医師:長尾和宏」に出てきた言葉が「治す医療から支える医療へ」でした。表現を変えると「病気のみを診るのではなく、その方の生活・人生をみるべきである」と。

講演には「多剤併用の弊害」も出てきます。医療が細分化しすぎているため各診療科の医者はその病気・データしか診ておらず、各科がそれぞれ処方するので結果的に多剤併用となり弊害が生じている、シンプルに言えば「五剤以下(五錠まで)」にリスクの低いものから減らしなさい、薬を減らすと認知症が改善する現実が多いとのこと。胃瘻のことも出てきます、ぜひお聴きください(7/23まで視聴可能)!高校生の頃、週末にいつも思いました「なぜ、こんなに沢山の宿題が出るんだろう?」「わかった!」「各教科の先生は自分の教科のことしか考えてないからだ」・・と理解できても勿論宿題の量は減りませんでした(笑)。

先日の患者さん・・上の前歯の唇側が腫れてのジカジカすると来院。レントゲン写真撮って診るとセラミックの歯(保険外診療)が入っている歯の根の炎症が原因でした。おっしゃるには、二年ほど前に入れたとのこと(約二十万出費)。ざっくばらんに話しました・・「あなたが仮に二十万円の電化製品を買ったとします。二年で問題起きたら修理代を払いますか?やはり保証期間内で無償修理でないと納得できないでしょ」歯科における自費診療とは多くの場合1)保険外の技術・治療法、2)保険外の材料の使用などで高価な治療費となります。しかし電化製品同様に保証を含めての保険外診療だと小生は思いますけどね。

歯科臨床において治療せず話や説明だけで終わることも。前出の患者さんには投薬しましたが「セラミックの歯をつけた診療所に相談されてみては?」と話しました。ムシ歯治療にも似たようなケースがあります。以前は「早期発見・早期治療」をよく耳にしましたが症例によっては「早期発見・長期観察」のこともあります。小さなムシ歯・初期のムシ歯などがこのケースです。医療において「治す」ことは必要ですが大前提は「支える・幸せにする」ことでしょう。

歯科で自費診療を選択される場合には、保証期間・保証内容などを事前にしっかり確認してから決断されることをオススメします。できれば文書(保証書の類)をもらわれた方がベターです。また支払い時の領収書はしっかり保管を(なくすようであればスマホに画像保管でも良いかと)。冒頭の句はBBTime040「無事の人」でも紹介しておりました。8300

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