BBTime 273 正直モン

BBTime 273 正直モン
「虫なくや我れと湯を呑む影法師」前田普羅

解説に「呑んでいるのは「茶」ではなく「白湯:さゆ」。健康上の理由からだろうか、この頃の普羅は「白湯」を呑むことに努めていたようだ。「がぶがぶと白湯呑みなれて冬籠」の句もある。白湯だから味わって呑むのではなく、一気のガブ呑みだ。ふと見ると、壁に写った影法師も同じ姿で一生懸命に付き合ってくれている。外では、虫の音しきり。わびしいような滑稽なような、作者の文字通りの微苦笑が目に見えるようだ」とのこと。言われてみれば当たり前です、影法師とその人自身は似た姿であり同じ動きをします、いわば正直モン。今回「歯は正直モン」について。

くまモンが正直モンか否かはさておき「歯は正直モン」です。前回、右下の奥歯にCR充填の治療した方が再来院。「CR充填:シーアールじゅうてん」とはコンポジットレジン充填のことで、ムシ歯部分を取り除いた後に歯に似た色の樹脂を詰める処置です。その歯が冷たいものがしみるし、噛むと違和感があるとのこと。「?」と思いながらも「迷ったらやり直し」との判断から、同部位を再度削りました。前回治療時、黒っぽい部分でしたがココは硬いのでムシ歯にあらずと残した箇所をもう少し削ったところ、その下がムシ歯でした。前回も「う蝕検知液」で染まらない(染まるとムシ歯)ことを確認したのですが・・。やはり「歯は正直モン」「ひと(患者さん)の体は正直モン」です。

ドラえもんが正直モンか否かはさておき「歯は正直モン」です。治療前でも治療後でも、しっくりいかない・納得いかない・満足しない時は必ず歯科医師に伝えてください。たまにインレー(部分的な被せ物)や冠(クラウン、銀色や白色)をつけた後「しばらくは噛みにくかったけど良くなりました」と表現される患者さんがいらっしゃいます。これは危険です!革靴ならまだしも、靴が足に合う可能性はありますが、歯科の場合は違います、革ではなく金属・セラミック・硬質レジンなど硬い材料です。「冠をかぶせて噛みにくかったけど良くなった」は、良くなったのではなく噛み合わせがずれた可能性があります。充填(詰める処置)・入れ歯・根の治療なども同じです。納得いかない時には必ず伝えてください。

言わばヒトは「超精密ロボット」。必ず原因あっての結果(症状)です。原因を探って見つけるのが医療従事者の仕事ですが、すぐに見つからないこともあります。原因が解決されなければ結果(症状)は消えません。症状に変化なき場合は、遠慮することなく躊躇することなく伝えてください。医者・歯医者にとって便利な言葉があります。「経過観察」すなわち「(原因がはっきりしないので)しばらく様子をみましょう」の意味で使うことがあります。また「大丈夫です」「特に異常はありません」もある意味、逃げで患者さんに言うことがあります。

症状が消えない時、納得のいく理由・答えが得られない時には、有耶無耶(うやむや)にするのではなく、あなた(患者さん)自身もあきらめずに追求(歯科医師に伝える)してください。体は正直モン、歯は正直モンです。正直とくれば、やはりこの曲でしょう。4300


おまけ:冒頭写真は拙インスタグラムより小生の影法師です。hideky1961
おまけ2:句の解説に「ただ、光源が何であれ、一つ言えることは、当時の人たちはみな、現代の私たち以上に灯りには敏感だったということである。句のように影法師に着目するのも、そのあらわれだろう。光あるところには必ず影があるというわけだ。いまは、光の氾濫が影の存在を希薄にしている。精神のありように影響しないはずはない」光あるところには必ず影がある・・原因あっての結果なんです。

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