108cafe 005 他山の石

108cafe 005 他山の石
「日のあたる石にさはればつめたさよ」正岡子規

「他山の石」を今回改めて調べました。「よその山から出た、つまらない石。転じて、自分の修養の助けとなる他人の誤った言行。「他社の不祥事他山の石として会計の透明化をはかる」→他山の石以て玉を攻むべし[補説]質の悪い石でも玉を磨くのに役立つということから」出典はこちら。元はこの文章のようです「たざんのいしもってたまをおさむべし【他山の石以て玉を攻むべし】〔詩経 小雅、鶴鳴「他山之石、可二以攻一レ玉」〕よその山から出た粗悪な石も自分の玉を磨くのに利用できるの意から、他人のつまらぬ言行も自分の人格を育てる助けとなりうることのたとえ」出典ははこちら。画像は世界最大級エメラルド原石

ラボへのレポートより抜粋。
「他山の石として一言」まず他山の石は「他山(たざん)の石(いし)(もっ)て玉(たま)を攻(おさ)むべし」が本来の言葉。意味は「よその山から出た質の悪い石でも、自分の玉を磨くのに役立てることができる。転じて、他人の誤った言行でも、自分の修養の助けとなるということ」です。他人の形成をとやかく言うのではなく「上手な人は何が違うのか!」について。一言で言うと「いいものを見ている(知っている)か否か」。村上信夫さんの本にも出てきます、有名なシェフは異口同音に言います「休みを利用して美味しいものを食べまくった!」これです。

キレイな技工物、美しい義歯などをどれだけ見ているかと言うことです。目で見ているだけではダメです、ここで言う「見ている・知っている」とは体で見ている・知っていると言う意味です。東京三田のコートドールのシェフ斉須さんはフランスにいた時に、美味しいメロンの味を覚えるために(体で知るために)箱で買って吐きそうになるまで食べたそうです。その時ついたあだ名が「プベル:ゴミ箱」。

クラウンのワックスアップでも、義歯のメタルフレームでも、ジルコニアでも、いかにどれだけ体が「美しいモノ(技工物)」を知っているかに尽きます。ではどうすれば「体で知る」ことができるか?簡単です。いつもキレイなもの「お手本」を見ることです。逆に美しくないもの・汚いものは見ない!!雑誌・先輩や社長の作製物・本の写真・・などもありますが・・これらよりキレイなものが身近にあるんです。上顎1番であれば「あなたの1番」です。そう、天然歯が最高のお手本です。義歯床、義歯の配列も同じです。ぜひ鏡であなたの持っているお手本をいつも見てください。さすがに義歯のメタルフレームはないでしょうから、雑誌や本を見てください。と、同時に人が作った美しいモノを意識して見てください。手元のiphoneでもいいし、スマホでappleのcmビデオを見てください。もちろん絵でも陶芸でもヌード写真でもキレイな女優でも男優でも良いでしょう。どれだけ(量・回数)美しいものを見たかの差が、美しいものを作れるか否かの違いです。美味しいワインを知っている人は、しこたま飲んでいます(笑)。

小生の師匠、堤大先生は「積善:せきぜん」とおっしゃいます。「器用・不器用というのは、耳にした話によるとDNAが関与するらしいですから、生まれながらにして、ある程度はその人なりに決まっているものといえるのかもしれません。しかし、生まれてから今までに、どのようなものを見て、どのようなことをしてきたのかという“経験”と、ものを見極める“観察力”はとても重要です。技術力とは観察力です。いかに見抜くとでもいいましょうか、見極めることのできる観察力を身につけていることは重要なことです。
解剖学者の養老孟司さんが何かの本に書いておられたのですが、その昔、頭蓋骨の絵といえば海賊のドクロのマークのような、いわば子供が描いたような幼稚な絵でした。ある時、誰かがとても写実的な頭蓋骨を描いたとします。するとその後は、その絵をまねて、皆そのような写実的な絵を描くことができる。頭蓋骨そのものは、昔も今も同じです、違うのは見方、描き方、表現の技法です。目の前にあるものは同じでも、見えていなかった、見抜いていなかったということです。
先程も申し上げましたように、“目で見て手で作る”わけですから、いかによいものを見て、そのよいものから得たものを、いかにこつこつと積み重ねるかということでしょう。「積善」という言葉があります。「せきぜん」と読みます。静岡のお坊さんの義歯のお手伝いをした時にいただいた言葉です。自分なりに「善いことを積み重ねる、善いものを積み重ねる」と理解しています。まさしく私たちの仕事は、これじゃないでしょうか。よいものを見る、一言で言うならば、天然歯を教科書として、しっかりとしたよいものを一つでも多く見て、何かしらつかみ取る。その積み重ねでしょうね」出典はこちら。5540

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