BBTime 403 歯の記事

BBTime 403 歯の記事
「レノン忌より小さき記事なり開戦忌」藤本章子

『今日十二月八日はかつての大戦の開戦日であり、ジョン・レノンの命日でもある。日本人にとって、いや世界の人類にとって、どちらが社会的に大きな出来事であったかは言うを俟たない。だが、この日の新聞はレノンの忌のことを大きく取り上げていたというのである。むろんレノン忌のことも風化させてはなるまいが、開戦の日のことはなおさらだろう。だが、ジャーナリズムとは残酷なもので、戦争の記憶の風化を嘆く舌の根も乾かぬうちに、かくのごとくに事態を風化させて平然としている。作者はそのことに大いなる義憤を覚えて詠んでいるわけだが、今日配達された紙面はどうであろうか。来年は戦後も七十年だから、そのことに引っかけて、多少大きめの記事を載せているかもしれない。近ごろの私は万事に悲観的だから、どのような大きな出来事もいずれは風化してしまうと思ってしまう。が、せめても自分の中では風化させないようにとも願っている。開戦日については、敗戦日よりもっと多々論じられてよい。俳誌「苑」(2011年3月号)所載。(清水哲男)』(解説より)。十二月八日はレノン忌、七日は美美マスター忌・・「マスター眠る」「追悼 マスター」「一杯の珈琲」も是非。

今回は最近目にした歯にまつわる記事二つ御紹介。ひとつ目はTBSラジオ「日本全国8時です」12/02月曜日の放送から「歯周病が認知症を悪化させる!」です。話の要約は以下の如く・・『認知症の原因となる病気はいくつもありますが、もっとも患者が多いのがアルツハイマー病です。短期記憶などをつかさどる脳の海馬などを中心に、大脳全体に萎縮がおこる病気です。このアルツハイマー病と歯周病の関係について、最初に指摘されたのは2013年です。海外の研究でアルツハイマー病の患者の脳から、歯周病の原因菌であるジンジバリスキン、略して「Pg菌」が見つかったことがきっかけになりました。その結果、歯周病菌を投与して作った歯周病のマウスは、そうでないマウスに比べて認知機能が低下したり、脳内にアルツハイマー病特有の炎症やアルツハイマー病の患者の脳に見られるシミが認められたという報告が相次いで出てきました。』『脳の中を調べると、歯周病菌がつくりだす毒素も増加していたことがわかったのです。毒素が強くなることによって、脳の炎症も強くなり、本来は外からの敵に対して攻撃するはずの免疫細胞が異常に活性化してしまって、脳の神経細胞を攻撃し、神経伝達にも異常がおきていた。つまり、歯周病菌がアルツハイマー病を増悪させていることがわかったのです。これは動物実験でのことでしたが、今年の1月にはアメリカの研究で人間でも同じことが確認されました。』『今から対策を始めておくべきです。歯周病は歯肉炎の段階であれば、正しいブラッシングで健康な状態に戻せます。しかし、歯周炎になってしまうと専門的な治療が必要になってしまいます。歯肉より上はその人自身の責任、歯肉より下は歯科医の責任。歯周病の予防・治療・改善には、歯周病専門の歯科医と2人3脚で歩むのが重要ポイントです。』(以上出典はこちら)。

もうひとつは「プロゴルファーも歯が命?」・・記事の内容は『昨年12月から歯列矯正を始めた。少しかみ合わせが悪く、虫歯やあごの痛み、就寝時の歯ぎしりに悩んでいたのが理由だ。「将来的に病気とかのリスクを減らせるなら、それもある意味、体への投資になるじゃないですか」と、2年ほどかかるという治療に踏み切った。ゴルフと同様にインパクトで歯を食いしばるプロ野球界では、マウスピースを愛用する選手も少なくない。奥歯のすり減りを防ぐだけでなく、かみ合わせが正常になることで頭の重量を支えるあごが安定し、体の軸がぶれなくなるとする説もある。星野は治療目的の矯正だったが、「そんな効果もあるかもしれないですね」と話す。ドライビングディスタンスは昨季の295.51ydから301.01ydにアップ。結果として、持ち味の飛ばしに磨きがかかっている。』(記事より抜粋)。

ゴルフの記事に出てくる、アスリートと噛み合わせの関係は臨床においても経験します。最近では陸上短距離選手の中学生にマウスピースをセットしました。主訴は「右側の奥歯が痛い」・・原因はムシ歯ではなく練習時の食いしばりでした。しかもセット後、タイムがアップしたとのこと。また、現在ハンマー投げの高校生にマウスピース作製中で、記録の変化が楽しみなところです。「歯周病」「噛み合わせ」軽んずべからず、古来諺にもあります「口は災いの元」!ご自愛の程、ご歯愛のほど。2240


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です