BBTime 409 筋力低下
「ゆく年を橋すたすたと渡りけり」鈴木真砂女
銀座の小料理屋「卯波:うなみ」に何度か足を運びました。カウンターで常連さんと笑いながら掛け合う真砂女さんを片隅から見ていると、初老の男性客「もう、働かんでもいいでしょ!」答えて真砂女さん「私、遊びたいから働いてんのよ」。ビールを注ぐ真砂女さんの薬指には大きな大きなエメラルドの指輪が鎮座しておりました。その常連さん、一眼レフでバシバシと至近距離から写していらっしゃいました。
句の解説には『今年も暮れてゆく。そう思うと、誰しも一年を振り返る気持ちが強くなるだろう。「ゆく年(行く年)」の季題を配した句には、そうしたいわば人生的感慨を詠み込んだ作品が多い。そんななかで掲句は、逆に感慨を断ち切る方向に意識が働いていて出色だ。作者にとってのこの一年は、あまり良い年ではなかったのだろう。思い出したくもない出来事が、いくつも……。だから、あえて何も思わずに平然とした素振りで、あくまでも軽快な足取りで「すたすたと」渡っていく。このときに「橋」は、一年という時間の長さを平面の距離に変換した趣きであり、短い橋ではない。大川にかかる長い橋だ。冷たい川風も吹きつけてくるが、作者は自分で自分を励ますように「すたすた」と歩いてゆくのである。』最後まで恋に生きた真砂女さんです。今回は「すたすた」と行かない「筋力低下」について。
近頃、耳にする言葉に「サルコペニア」「フレイル」「オーラルフレイル」があります。詳しくはそれぞれのリンクを御参照ください。簡単カルノ流解釈・・サルコペニア:クモザルの手のように手足が細くなり(筋肉が落ち)筋力・握力などが低下すること。ちなみにWikipediaには『サルコペニア(sarcopenia)とは、加齢による骨格筋量の低下と定義され、副次的に筋力や有酸素能力の低下を生じる。筋肉量の低下を必須項目とし、筋力または身体能力の低下のいずれかが当てはまればサルコペニアと診断される。量を制限する食事療法はサルコペニアのリスクを高めると指摘されている』(引用元)。
フレイル:カルノ流解釈は「ふるえる=手が震えたり、歩みがしっかりしない」です。ネット検索すると『フレイルは、日本老年医学会が2014年に提唱した概念で、「Frailty(虚弱)」の日本語訳です。健康な状態と要介護状態の中間に位置し、身体的機能や認知機能の低下が見られる状態のことを指しますが、適切な治療や予防を行うことで要介護状態に進まずにすむ可能性があります』(引用元)とあります。
オーラルフレイル:サルコペニアなどにより筋力が低下し、加えて気力も低下するとフレイルになるリスクが高まります。フレイルの初期段階として口のフレイル(オーラルフレイル)があります。詳しくはこちらを。日々の臨床において、口の中が磨けていない高齢の方を結構見ます。ひょっとすると「筋力低下」「握力低下」「唾液量減少」などの言わばサルコペニアやオーラルフレイルの初期症状なのかも知れません。握力低下で歯磨き不十分→口の中が汚い→さらなる口腔内環境の悪化→オーラルフレイル悪化の悪循環に・・。
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