「CとPは今やほぼ完全に予防できる」
先日神戸で開催されたシンポジウム
「定期健診型予防歯科医院の作り方」
-疾患を生まない、生ませない仕組み作り-
に演者として参加しました。
その時の基調講演の中に出てきた言葉が
「CとPは今やほぼ完全に予防できる」です。
Cとはカリエス、ムシ歯のことで、
Pとは歯周病、シソーノーローのことです。
歯科における二大疾患、ムシ歯とシソーノーローは、
さけることができる病気なのです。
例えば、ガンにならない生活スタイルとか、
食生活などの本が、巷にはあふれています。
それらのことを完璧に実践したとしても、
100%ガンにならないとは言えないでしょう。
しかし、歯科におけるムシ歯とシソーノーローは、
言えるのです。
「万緑の中や吾子の歯生えそむる」と中村草田男の有名な句があります。
この「生えそむる」の時の歯は特殊な場合をのぞき完璧です。
他の疾患、つまり他の臓器と歯の大きな違いは、
生えてきた時は完璧に健康で、その後病気=ムシ歯になる、
しかも後天的要因(生まれたあとのこと)で、
ムシ歯になるか、ならないかは人為的にコントロールできる。
他の臓器はこうすれば100%病気にならないとは言えません。
しかし、歯は完璧な状態で生え、
しかも、こうすればムシ歯などから守ることができるという、
方法が確立されている。
そうであれば「後手後手医療」から「先手先手予防」が、
良いと思いませんか。