BBTime 046 いれば食堂：饒舌入れ歯
「六月を奇麗な風の吹くことよ」正岡子規
本日（6/30）夕刻の桜島です。雨上がりのせいか空気が奇麗に見えます。雨続きの日々でしたが水無月は尽きます。本来、水の月だったようです。さて雨にも負けじと入れ歯食堂はおかげさまでメニューも日日充実。その方は月に一度の女子会に向けて「カラオケ入れ歯」の御注文、お昼開催女子会はランチの後に思う存分のカラオケだそうです。上の入れ歯が壊れたために女子会に向けて修理してほしいとのこと。入れ歯装着者の方はお分かりのように、入れ歯に必要とされる機能はタベルだけではありません、ダベルこと（おしゃべり）も大事ですし、歌うことも必要となります。全部入れ歯（歯が一本も無い）はもちろんのこと、部分入れ歯であっても、その形や厚みは発音や発声、また食べ物の嚥下（えんげ：飲み込むこと）に深く関与しています。形や大きさ、厚みを少し調整するだけで今お使いの入れ歯が「饒舌入れ歯」「カラオケ入れ歯」にパワーアップすることができます。
当然、この逆もあります。おそらくですが、トットちゃんこと黒柳さんのある頃からの舌足らずな声を聞くと、ひょっとすると新調した上の入れ歯が原因かなとは下種の勘繰りでしょうか。実はその昔、あるセミナの講師が永六輔さんでした。偶然にも演者席のすぐ前の席に座っていました、着席された永さんが開口一番「この中に歯医者さん居る？」と、小生思わず手を挙げて「ハイ！者です」（笑）。急いで来たので・・と前置きして、おっしゃるには食事用の入れ歯と話し用の入れ歯を持っているんだけど、今入れているのは食事用。お昼を食べた後、急いで来たら話し用を忘れて来た。話し用ではないので呂律が回らないかもとのことでした。さすがは永さんプロです。もちろん饒舌、立て板に水の如しでした。
これは通称「PIP」と呼ばれるペーストです、これを使って舌と入れ歯の関係を知ることができます。また「アーライン」という専門用語があります。義歯装着者の方は是非次回定期検診や来院時に歯科医師にリクエストしてみてください。「入れ歯の長さ（アーライン）のチェックをしてください」「PIPでしゃべりのチェックしてください」ちょっとした調整で驚くほど違和感の少ない入れ歯に改善できることがあります。日々日常使いの入れ歯です、入れ歯だから、入れ歯はこんなもんだ、と我慢するのではなく、理想は違和感ゼロです。また日頃さほど違和感を感じていない方でも調整を受けると、びっくりするほど調整前後の違いを認識できる場合もあります。是非あなたの入れ歯を「饒舌入れ歯」「カラオケ入れ歯」に！次の女子会では大受け間違い無しです。今回オススメはトニー・ベネット。もちろん「思い出のサンフランシスコ」です、その昔よくカラオケで唄っておりました。近頃レディーガガとのデュエットもニュースです。7060
