BBTime 652 酸性雨

「花の雨やがて雨音たてにけり」成瀬櫻桃子

2024/04/08投稿
この日(画像)も降ったり止んだりでした。句の解説から『季語は「花の雨」で春、「花」の項に分類。桜の花どきに降る冷え冷えとした雨のこと。「花散らしの雨」と言ったりする。桜の花に直接降る雨としてもよいし、べつに桜が眼前に無くてもよい。掲句は、後者の雨だろう。室内にいて、雨の降りはじめたことに気づいた。ちょうど桜の咲いている時期だと、まず気になるのは雨のせいで大量に散ってしまうのではないかということだ。もとよりそんなに深刻な問題ではないけれど、できれば小雨程度ですんでほしいと願うのが人情である。だが、願いもむなしく、「やがて雨音たて」て降りはじめた。ああ、これでもう今年の花もおしまいか……。と、軽い失望感が胸中をよぎったのだ。この感情もまた、春ならではの心持ちと言える。ところで、今日は全国的に雨模様だ。文字どおりに「花散らしの雨」となってしまう地方も多いだろう。そんななかで「雨に重き花のいのちを保ちけり」(八幡城太郎)と、けなげな花を目にできたら嬉しいだろうな。現代俳句文庫19『成瀬櫻桃子句集』(1994・ふらんす堂)所収。(清水哲男)』(引用元)。鹿児島市は雨がちで、桜は花の雨に濡れております。久しぶりに「酸性雨」について。

この傘マークをご存じでしょうか。実は数十年前には日本でも結構目にしたマークなんです。拙ブログ「ハナ通信」1993年7月号に次のように書いております。

「口の中の酸性雨」  エコロジー問題のひとつに酸性雨があります。強い酸性の雨水のため、森林、草花から、大理石の宮殿にいたるまでダメージをうけているというものです。ところで口の中の酸性雨のことを御存じでしょうか。砂糖を口に入れると、歯の表面のカルシウムが溶ける酸性度にまで下がり、食べ終わっても十数分間は続いていて歯の表面は少し溶けます(ミニむし歯)。このミニむし歯は唾液中のカルシウムで自然修復されますが、これには数時間かかります。ミニむし歯ができる回数が増えて修復が追いつかないと、やがて目に見えるムシ歯になります。そこで傘マークの登場です。食べてもムシ歯をつくりにくい食品にこの傘マークがついています。まだ日本には導入されてはいませんが、近いうちに目にすることと思います。口に中の酸性雨にご注意を。(引用元はこちら、一部修正)

酸性雨に関してはこちらを。その昔二十年程前、研修でスイスチューリヒに行った時のこと。駅のキオスクに並ぶガム、キャンデーなどの殆どにマークが付いていました。さすがスイスと思っていたら更なる驚き!なんとカフェでコーヒーについてきた砂糖(のようなもの)にもマークが付いておりました。日本のように一部だけがマーク付きでは意味がないんです(薄いんです)。

もちろん「トゥースフレンドリー」活動には賛成です。ただし甘いもの・スイーツの力も評価します。日本人の食において「砂糖抜き」は不可能、これまた「甘い力」として書いておりました。『まさしく「発見」であった。卵焼きにも焼肉のタレにも砂糖は入っている。ケーキやジュースだけではない、しかもムシ歯菌にとっては卵焼きもケーキも同じ。砂糖の摂取量を減らすことはできても、ゼロにすることは無理である。細菌すなわち汚れにおいても同様で、磨けば予防できると信じていた。磨けば予防可能、これは事実。しかし完璧に磨くことはできないのが現実。フロスや歯間ブラシを併用しても、歯の汚れを自力のみで完璧に取り去ることは不可能に近い。左手の汚れは、目で見て右手で落とすことができ、落ちたか否かを確認できる。ところが口の中はさにあらず。汚れている箇所を確認しないまま闇雲に磨き、汚れが落ちたか否かを確認することもできない。日常生活で不可能なことを、あたかも可能であるかのように説き、時にムシ歯をつくったのは自業自得であるかのように説明してきたことを心密かに恥じた。「甘いものを食べ過ぎず歯を磨けばムシ歯にならない」は、実生活においては正しくないのである。』(一部抜粋、引用元)。

最後に「地球上の酸性雨」はどうなったの。検索してみると・・記事を見つけました。「いま、酸性雨はどうなっているの?」2019年の記事、「酸性雨、コロナ後ph改善傾向に・・」2023年の記事、是非お目通しください。今回「ハナ通信」を読み返して思いました。口の中に酸性雨は降りません。ムシ歯菌と砂糖によって歯の表面が長時間酸性に傾くというのが正しい表現です。老婆心ながら、物理的に歯の表面の汚れを除去する(歯磨き)ことがムシ歯予防の基本中の基本です。では皆様、ご自愛の程ご歯愛の程。

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