BBTime 073 新嘗祭

BBTime 073 新嘗祭
「旅に出て忘れ勤労感謝の日」鷹羽狩行
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この季節、紅葉狩りの旅に行かれる方も多いのでは?「あたたかき十一月もすみにけり中村草田男」で今月霜月も明日から寒くなるそうです。タイトルの「新嘗祭」読めましたか?「にいなめさい」で宮中でおこなれている収穫祭のことです。ちなみに近年馬鹿騒ぎするハロウインも収穫祭のひとつ、新嘗祭は戦後GHQの意向もあってか「勤労感謝」に置き換えられたようです。元々「勤労者に感謝する日」ではないのです、本来の意味を知ることは必要なことと思います。さて前号の追加に書きました1)「ムシ歯は不治の病」今回はその続き・・です。
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2)「予防は原則保険外です」えっ?と思われるかも知れませんが、保険診療の原則は「病気になったから治療を受ける」であって「病気にならないように予防する」状態は病気ではないので保険診療対象外となります。「歯石取りに」「フッ素塗りに」「歯の汚れとりに」「入れ歯の汚れを取ってください」等々は対象外です。えっ?こないだ歯石取ってもらったよ。もし保険診療で歯石取りしてもらったとしたら(多くの人はしてもらっている)、歯科医はちゃんと病名をつけてその病名に対する治療として歯石を取ったのです。勿論悪いことではありません。知って欲しいことは「保険診療は後手後手医療」であることです。
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守株:しゅしゅ」という説話があります、北原白秋の「待ちぼうけ」としてご存じでしょう。(歌詞と解釈は異なりますが)切り株に当たりコロリ転げてから保険診療はスタートします。転がる前に切り株をどかしてあげれば転がることもないのにと思いますが、基本的に全て保険診療は守株です。ですからインフルエンザ予防接種も保険診療外です。保険は予防をカバーしません。
3)「ほぼ100%ムシ歯予防は可能です」ここがインフルエンザ予防接種との違いです。予防接種を受けていても型が違えば罹患(りかん)することもあります。他の予防処置も同様で、この予防処置を施せば100%その病気にならないとは言えません。繰り返しますが「ほぼ100%ムシ歯予防は可能です」、先手先手予防が可能な病気は「ムシ歯」だけと言っても過言ではないでしょう。
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4)「ムシ歯は不治の病だがほぼ予防可能な病気である」と言えます。ところが保険診療が後手後手医療ですから、生(は)えたまま、生まれたままの健康完璧な歯を守ることは保険診療ではできないのです。この大いなる矛盾は歯科特有と言えます。守株のごとく日本における多くの制度・システムは歴史の流れ・既存の利益を本流としています。しかも画期的な治療法や病因(病気の原因)が見つかってもすぐには変わりません。高輝度青色発光ダイオードの発明者中村修二氏の本に「信号機のライトをなぜLEDに変えないのか?」と聞いたところ担当者は「従来のライトの予算があるから」と答えたと言う下りがあります。予防すればムシ歯に必要な医療費は削減できるのに制度は以前昔のままです。予防すれば治療費は発生しません、医療費の何分かの1を予防費に回せば、一生白い歯で美味しい人生を味わえると思うのですがね。この話はまだまだ続きます・・。今回は新嘗祭に敬意を表して「Thank You」の曲をふたつ御紹介。
Alanis Morissette(アラニス・モリセット)の「Thank U」と
Backstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)の「The Perfect Fan」です。4070


「待ちぼうけ」も追加します。

追加:守株待兔の元々の意味(以下ウイキペディアより)「歌詞は中国の法家の思想書の一つ『韓非子五蠹篇』の中にある説話「守株待兔(しゅしゅたいと、(くひぜをまもりてうさぎをまつ)」から録られたものである。説話の内容は、昔宋に農民がいた。彼の畑の隅に切り株があり、ある日そこにうさぎがぶつかり、首の骨を折って死んだ。獲物を持ち帰ってごちそうを食べた百姓は、それに味をしめ、次の日からは鍬を捨て、またうさぎがこないかと待っていたが、二度と来なかった。そのために作物は実らず、百姓は国の笑いものになった。ここから守株(しゅしゅ)という成句ができた。本来は、古い習慣に確執し、全く進歩がないこと、また、臨機応変の能力がないことの意味であり、韓非はこの説話を、古の聖人の行ったような徳治を行うべきだという儒家の主張を批判し、「昔の統治方法をそのまま用いるのではなく、時代に合わせて変えるべきだ」という文脈で用いた。」
今更ながら驚き、まさに歯科予防・歯科医療のことズバリです。
BBTime073のひと言:ムシ歯は予防可能な不治の病

 

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