BBTime199 他人事:ひとごと
「他人事のやうに首振る扇風機」大和田アルミ
掲句は「夏炉冬扇」と言われそうですが、平成の世はさにあらず。サーキュレーターなるものと解せば合点がゆきます。今回、近頃、ここ数年「ひとごとだろ!」と言いたくなるような週刊誌の記事が登場人物を面前で謝罪させます。「あんた(週刊誌)何様?」「世間の警官?裁判官?」「マスコミのプライドは?」・・週刊誌が売れれば何やったって許されるのでしょうか?
いつからか「ひとごと」の漢字表記に「他人事」を見なくなったなあと思い、ネットで確認しました。小生の誤りでした!「ひとごと=自分には関係のない、他人の事。よそさまの事」の正しい表記は「人事」であり「他人事」は誤りのようです。ネット記事に「《もともと「他人(たにん)のこと」を意味する語・ことばには「ひとごと」という言い方しかなく、この語に戦前の辞書は「人事」という漢字を主にあてていた。ところが「人事」は「じんじ」と区別できないので「他人事」という書き方が支持されるようになり、これを誤って読んだものが「たにんごと」である。》」とありました。出典はこちら、是非お読みください。
もうひとつ見なくなったと気づいたのがこの「FOCUS」。廃刊になっていました、しかも2001年に。現時点では講談社の「FRIDAY」と光文社の「FLASH」の2誌のみが発行されているようです。不思議なことは、ひと(他人)のアラ探しをすること、付け回したり、写真に撮ったり、録音したり・・・これって違法で犯罪でしょう!週刊誌だから許されるわけはないと思いますが。ストーカー行為であり、盗撮、無断録音、名誉毀損、人権蹂躙、etc。他人を傷つける行為でお金をもらう、傷害罪なのに給料をもらう、どう考えてもおかしいと思いますがね。変な正義感を持ってのことなら、その正義感は低レベルのものです。
「人の不幸は蜜の味」という言葉を時に耳にしますが、いい気はしません。万葉の時代から「人を好きになる、恋する、愛する」は感動の原点の一つであり、歌を読ませ、文学を生み出したと思います。
小生が幼稚園生や小学校低学年の頃(誰しも同じような思い出があると思いますが)クラスメート間で「誰が好き?」という質問を受けたり、耳にしたり。ある時、考えました。ひとごとなのになぜ興味を持つのだろうか?その時の小生の答えは「神秘的だから」「好きになることは理由のない、説明できない感情だから」でした。チンパンジーやオランウータンが似たような感情を持つか否かは知りません。「好き・恋・愛」は人の人たるゆえんだと思います。
「自愛:じあい」好きな言葉の一つです。「好きになる・愛する」=人の神秘的な部分に対してもっと敬意を表すべきだと思います。愛することへの敬意、愛する人(相手)への敬意、愛する本人(自分自身)への敬意。ご自愛ください。ご自分の口や歯をご自愛ください。ひとごとより、ひとりごと(自愛)を。6870
今回の一言:「ひとごとより、ひとりごと」
今回の音楽:「love」