BBTime 356 甘い力

BBTime 356 甘い力
「六月の氷菓一盞の別れかな」中村草田男

解説者によって評価(解釈)が異なるのもいとおかし!清水哲男氏のサイト(リンク先)には『氷菓(ひょうか)にもいろいろあるが、この場合はアイスクリーム。あわただしい別れなのだろう。普通であれば酒でも飲んで別れたいところだが、その時間もない。そこで氷菓「一盞(いっさん)」の別れとなった。「盞」は「さかずき」。男同士がアイスクリームを舐めている図なんぞは滑稽だろうが、当人同士は至極真剣。「盞」に重きを置いているからであり、盛夏ではない「六月の氷菓」というところに、いささかの洒落れっ気を楽しんでいるからでもある。「いっさん」という凛とした発音もいい。男同士の別れは、かくありたいものだ。実現させたことはないけれど、一度は真似をしてみたい。そう思いながら、軽く三十年ほどが経過してしまった。(清水哲男)』とあります。

はたまた大岡信著「新編 折々のうた」には『第一句集『長子』(昭11)所収。「貝寄風(かいよせ)に乗りて帰郷の船迅し」「秋の航一大紺円盤の中」など、『長子』には多感な若き日の旅中の秀吟があるが、右の句も青春の哀歓がにおいたつようである。氷菓は夏の氷菓子の総称で、ここではアイスクリームか。「盞」はさかずきだが、ここは氷菓の容器をいう。夏休みに入るころ、それぞれが散ってゆく学生同士の、しばしの別れの情景か。漢語調のことばの張りがこの句の命である』(73頁より)。氷菓での別れは「しばし」か「しばらく」か?今回は氷菓・アイスクリームも含めて「スイーツ・甘味」のもつ「力」について。

先日、父親と来院の4歳男児。乳歯20本中17本がムシ歯、中でも上下左右8本の奥歯はかなり深刻。口の中を診て「ウーン」と唸りました。思いました「今後この子の人生は?」「これからの発育成長は?」口の中は「赤信号」。こうなった理由や背景は人それぞれ親それぞれあるでしょう。失礼な表現ですが親御さんの言い訳(再失礼)によく聞かれるのが「この子が欲しがったもので・・」理解できます。「子供さん自身が欲しがったから親として与えた」・・しかし子供さんは先の予測ができません。事の重大さを理解できません。「いくら欲しがった」とは言え周りの大人が導いてあげるべきです。甘い力、砂糖の力には莫大な「破壊力」があります。と、同時に人々を惹きつける「魅力」、時に「喜び」「癒し」「感謝」等々日常からの排除は不可能な様々な「力」を持っています。

平井堅「瞳をとじて」の歌詞の終わり・・『なくしたものを 越える強さを 君がくれたから 君がくれたから』(むかし十八番でした)。「甘い力」の破壊力を封じ込め、甘い力の持つ「幸せにする力」を最大限に活かす方法をプロ(歯科医)としてアレヤコレヤと考えております。敵の敵は味方、毒をもって毒を制すというよりも、甘い力のプラスのパワーを使っての予防法。可能です!なぜなら「ムシ歯は100%予防できる病気」ですから。879380

https://youtu.be/nhMuLa9fj3Y

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