BBTime 449 笑の素

BBTime 449 笑の素
「母の日のてのひらの味塩むすび」鷹羽狩行

櫂未知子著「食の一句」に『・・海苔も巻かず、米と塩だけを供する塩むすびはまさしく家庭の味。かつての母達は、おなかをすかせた子供達のためにさっとおむすびを作ってくれた。贅沢とは無縁だった古き日本の母親達は、その<てのひら>から素朴な、しかし間違いなく美味しいものを生み出してくれた。子が母を信頼するのは、理屈ではない。空腹を満たしてくれたかどうか、である』(82頁より引用)。前回「笑う力」に続き、笑いの素について。

母の味の素は「てのひら」かも知れません。さて、あなたにとっての「笑の素」は?小生の「笑の素」は落語です。時に「入れ歯」の出てくる演目に出くわします。今回「入れ歯比べ」がでてくる落語を見つけました。五代目古今亭今輔師匠の十八番(おはこ)「お婆さんの縁談」・・詳しくはじっくりお聴きください。四十過ぎで今輔を名乗るまでは極貧生活、柳家金語楼さんのアドバイスをきっかけに「新作落語」に転向しブレーク、加えて生来の上州訛りを克服したとのこと。味深い落語家の芸には、その方の育ちや経歴が染み出しているように思えます。聴いた後、笑いの後にじわっと心温まるのはそのせいでしょうか。拙ブログ「ショーシャンクとお婆さん」でも今輔師匠の落語に触れております、ここでの演目は「青空お婆さん」。

「笑の素」は人それぞれで、色々な素があるでしょう。小生にとって落語の不思議さは、全くおんなじ演目を聴いても同じように笑えることです。二回目は初回の八割、三回目はさらに八割・・なんてことはありません。何度聴いてもその都度十割の笑いです。落語初心者の方には是非「動画付き」での鑑賞をお勧めします。やはり落語は噺家の表情・動作(所作)あっての十割です。音声だけではやはり八割・・ただしYouTubeには音声だけのものもありますので、まずは動画付きで基本的な動きを心得てください。そうして音声だけのアップを聴く際には「動作」をイメージしながら楽しんで頂くと深く味わえます。オマケでコロナ感染防止の鹿児島弁動画をアップ・・鹿児島県民には受けると思います(笑)。では今輔落語をお楽しみください!その笑いは、まさしく「塩むすび」のような味わいです。0780



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です