BBTime 541 株を守る

BBTime 541 株(くいぜ)を守る
「やすませてもらふ切株冬あたたか」宮澤ゆう子

先日、都城市内の公園で発見!思わず「ウサギには読めないのに」と思いました(笑)。そうです、北原白秋の「待ちぼうけ」。まずは、句の解説『座ることができる大きさの切株とは、どれほどの樹齢なのかと調べてみると、松の場合、直径10センチで樹齢50年、40センチで100年~200年が目安という。大きな切株であればさらに樹齢を重ねており、掲句の「やすませてもらふ」に込められた擬人観もたやすく理解できる。大木であった頃に広げていた枝に羽を休める小鳥や、茂る葉陰を走り回っていたリスは消えてしまったが、今では旅人が憩う切株として姿を変えた。本格的な冬を間近に控えた明るい空気のなかで、数百年を過ごした歳月に、今腰掛けているのだという作者の背筋の伸びるような思いが伝わる。長い時間をかけ大木となった幹はあっけなく切り倒され、年輪をあらわにした切株となり果てた。とはいえ、無惨な残骸とはならず、あたたかな日を吸い込みながらまた長い時間を過ごすのだ。『碧玉』(2009)所収』(解説より)。ちなみに今年の立冬は11/7、半月余りのフライング、ご容赦の程。

切株注意の立て札はこの公園の片隅にあります。さて1924年大正13年発表の「待ちぼうけ」・・その歌詞は『1)待ちぼうけ、待ちぼうけ ある日せっせと、野良稼ぎ そこに兔がとんで出て ころりころげた 木の根っこ 2)待ちぼうけ、待ちぼうけ しめた。これから寝て待とうか 待てば獲物が驅けてくる 兔ぶつかれ、木のねっこ 3)待ちぼうけ、待ちぼうけ 昨日鍬取り、畑仕事 今日は頬づゑ、日向ぼこ うまい切り株、木のねっこ 4)待ちぼうけ、待ちぼうけ 今日は今日はで待ちぼうけ 明日は明日はで森のそと 兔待ち待ち、木のねっこ 5待ちぼうけ、待ちぼうけ もとは涼しい黍畑 いまは荒野(あれの)の箒草(はうきぐさ) 寒い北風木のねっこ』(引用元はこちら)。

この方が「韓非:かんぴ」。その著書「韓非子」に出てくる「守株待兔:しゅしゅたいとくひぜをまもりてうさぎをまつ)」からヒントを得て歌詞「待ちぼうけ」は作られました。「守株待兔」から「守株:しゅしゅ」という言葉が生まれました。・・その意味は『本来は、古い習慣に確執し、全く進歩がないこと、また、臨機応変の能力がないことの意味であり、韓非はこの説話を、古の聖人の行ったような徳治を行うべきだという儒家の主張を批判し、「昔の統治方法をそのまま用いるのではなく、時代に合わせて変えるべきだ」という文脈で用いた』とのこと(wikipediaより)。

「待ちぼうけ」を耳にするといつも思います。歯科医師は「待ちぼうけ」の農夫と同じではないのか?診療所の中にいて「ムシ歯ができました」「歯が痛いです」「・・」などの困っている人を待っています。他の病気ならいざ知らず、ムシ歯はほぼ完全に回避できる唯一の病気です。なぜ切株を撤去しないのか?撤去できないのなら冒頭の画像のように立て札を立てないのか?・・いまだに「転げた兔」を待っているような気がするのです(自戒をこめて)。来年夏を目標に「切株撤去」すべくシステムをすたとしようと画策中です。ではでは皆さま、切株にご注意!ご自愛の程ご歯愛のほど。2510



追加:守株については「BBTime 073 新嘗祭:にいなめさい」に書いておりました。是非こちらもどうぞ。

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