BBTime 309 目薬ビン

BBTime 309 目薬ビン
「ふくらんで四角薬屋の紙風船」小沢信男

節分立春と過ぎた途端、鹿児島は暖かくなりました。掲句の季語は?と調べたところ「風船」で春。今回は眼科で処方された目薬のビンについてのお話。コンタクトレンズのこともあり数ヶ月おきに眼科に行きます。最近気がついたことに「目薬ビン」は歳歳年年瓶不同:さいさいねんねんビン同じからずなんです。先日手にした目薬は蓋を取って指そうとするとポタリ!瓶の胴体を意識して押さなくてもポタリ!目薬も高齢化対策なのでしょうか。高齢者のみならず、指の力の弱い方、普通の人でも慣れれば便利です。最初、指そうとしていきなりポタリ!には驚きましたが(下の画像は別です)。

目薬ビンのみならず爪切りなどでも使い勝手に工夫した道具を見かけます。iPhoneやiPadの拡大機能も便利ですし、CMが話題となったメガネ式拡大鏡(ハズキルーペ)が受けたのも頷けます。ユニバーサルデザイン・ユーザーフレンドリー・ユーザビリティなどを謳った商品が増えています。ユニバーサルデザイン=文化言語国籍や年齢・性別などの違い、障害の有無や能力差などを問わずに利用できることを目指した建築(設備)・製品・情報などの設計(デザイン)のことである(ウイキペディアより)。詳しい具体例はこちらを。

句の解説に「そういえば、ありましたね。四角い紙風船。薬屋がおまけにくれた風船を、ふくらませてみたら四角だった。丸い風船のイメージがあったので、ちょっと意表を突かれたというところ。いかめしい感じの商売の薬屋だから、やっぱり風船もいかめしいや……。と、作者は心楽しくも腑に落ちている。そんな作者の納得顔が想像されて、もう一つ読者は楽しくなるという仕掛け。ところで、四角い紙風船はなかなか巧くつけない。どうかすると、とんでもない方角に飛んでいってしまう。不人気の理由である。そこへいくと、誰が発明したのか、丸い風船は実によくできている。形状の美しさもさることながら、ついているうちに内部の空気量が調節されるメカニズムの妙には、いつも驚かされてきた。寺田寅彦あたりに「紙風船論」はないのかしらん。ないのであれば、誰か専門家にぜひとも書いてほしいテーマである。」解説より。これを読んで「丸い紙風船」もユニバーサルデザインだと思いました。

ネットで「ユニバーサルデザインの七原則」を見つけました。面白いことに「丸い紙風船」はかなり合致してます。「誰にでも公平に利用できること」「使う上で自由度が高いこと」「使い方が簡単ですぐわかること」「無理な姿勢をとることなく少ない力でも楽に使用できること」。

BBTime303「楔状欠損」BBTime304「ややこしい」BBTime305「諸刃の刷子」BBTime307「鬼の面」BBTime308「安心ブラシ」と今回。やはり歯ブラシは今以上にユニバーサルデザインであるべきだし、極端な言い方ですけど、どんな使い方をしても製品事故(歯や口を傷つけない)を今以上に起こしにくいデザインにすべきだと切に思います。現在模索中の「安心ブラシ」を世に出すべく精進します。0230
https://youtu.be/Ay1PBV4IHaA

https://youtu.be/La4Dcd1aUcE

https://youtu.be/ftKZJrwGbQ4

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