BBTime 644 歩く!

「なずな咲くてくてく歩くなずな咲く」小枝恵美子

2024/01/20大寒投稿 1/21追加
 今朝の桜島(1/20)大寒なのに鹿児島は温かい朝です。昨春から本格的に歯科訪問診療に携わるようになって痛感すること・・それは「口から食べると歩く」・・これだけは死守して欲しい!まずは句の解説『なずな(漢字では「薺」と難しい字を書く)は、陰暦正月七日の七種粥に入れる七草の一つなので、単に「なずな」だと、歳時記的には「新年」に分類される。が、花が咲くのは早春から梅雨期にかけてであり、掲句の場合には「薺の花」で春。またの名を「ぺんぺん草」とも「三味線草」とも言う(こちらのほうがポピュラーか)。さて、この句の魅力は「てくてく」にある。「歩く」といえば「てくてく」など常套的な修辞でしかないが、実にこの「てくてく」の用法は素晴らしい。いたるところに咲いているなずなの道を行く気分は、別にいちいち花を愛でながらというわけでもないので、むしろ常套的な「てくてく」がふさわしいし、句の情景を生き生きとさせている。「むしろ技巧的に思われるほどだ」と句集の栞で書いた池田澄子は、さらにつづけて「そこここに咲いている『なずな』と、そのことを喜び受け止めながら歩いている人物は、春を輝く万物の細部としての代表である」と述べている。これまた素晴らしい鑑賞だ。春の道は、こんなふうに「てくてく」と歩きたい。なお「なずな」を「ぺんぺん草」「三味線草」と呼ぶのは、その実を三味線のバチに見立てたことにちなむそうだ。今日調べてみるまでは、つゆ知らなかった。『ポケット』(1999)所収。(清水哲男)』(解説より)。今回は歩くについて。

私事で恐縮です、就寝時アップルウォッチをつけて寝ます。ある時、面白いことに気がつきました。雨以外はほぼ毎朝、自転車かウオーキングで30分以上のエクササイズをします、天候などによって自転車なし歩きだけの日もあります。ちなみに一日トータル80分以上のエクササイズがノルマ。驚いたことに、エクサイズ時間は同じでも「歩き」と「自転車」では睡眠の質が違うのです(小生の場合)。

ある日の睡眠パターン。さほど自分では認識していないのですが、記録を見ると覚醒と睡眠を細かく繰り返しています。

これは途中の覚醒がありません。実はこちら「歩きだけ」の日の睡眠です。思うに、自転車よりも歩きの方が、体全体(脳を含めて)が程よく疲労するのではないか。よって自転車エクササイズ日よりも落ち着いた睡眠になるのではないか、ということ。気付いてからしばしば睡眠パターンをチェックしますが同じような結果です。
追加:小生の仮説を裏付けるような記事を見つけました、こちらです

さて、必要なので(仕方なく)車椅子を使用されることは理解できますが、施設によっては車椅子を多用する傾向があると感じます。もちろん理由は推測できます。施設利用者の転倒、転倒によるケガ骨折防止、職員側の効率等々。ある訪問先の要介護男性宅(ワンルームひとり住まい)にて・・季節が良いので散歩どうですか?と提案したところ、「看護師から外出は禁止されている」とのこと。数ヶ月後、玄関に車椅子・・車椅子がありますね。「転けると危ないので車椅子を使うように」とのこと。その方は室内ではつたえ歩き可能な方でした。ある理学療法士との会話・・リハビリに励み杖使用で歩行可能になったら、その方の家族から介護度が下がったとクレームが来た。それぞれのケースがあるので一概に「車椅子より杖歩き」とは言えません。しかしはっきり言えることは、今現在、歩ける人は自分の足で歩くことを死守してください!です。

ヒト(ホモ・サピエンス)の定義は未だはっきりしていないと聞きますが、特徴でまず挙げられることが「直立二足歩行」です。Wikipediaには「現存生物で唯一ヒトのみが直立二足歩行を行う。 二足歩行のみなら鳥類やカンガルー、一時的な二足歩行であれば一部の哺乳類が行えるが、頭から足までまっすぐ伸ばした直立姿勢を取るのはヒトのみ。」とあります。逆に言えば(極端な表現ですが)直立二足歩行しなければヒトではないとなるのでは?

施設職員の方を見ていると大変な仕事だと思います。きつい介護の仕事を減らすために可能なことは、今健康な方が「口から食べる」「自分の足で歩く」を死守していただくことだと痛感します。歩くを死守するために日頃から歩く!くどいようですが直立二足歩行可能な哺乳類が唯一「ヒト」なのです。皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。

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