あなたの財産を守ります。

天声新語投稿文(挑戦がテーマ)     2012/01  河野秀樹

あなたの財産を守ります、と聞くと何をイメージされるだろうか。現金、預金、家、土地などがまず浮かぶだろう。守ってくれるのは金庫、銀行、タンス等々。では、歯科医師はあなたの口の中の財産を守ります、ならばどうだろう▼とかく敬遠されがちな歯科治療だが、歯科医院や歯科医師自身が治療から予防へと大きく変わりつつある。歯科の二大疾患であるムシ歯と歯周病は、適切な先手の予防処置によって、9割以上も回避できることを歯科従事者は実感し始めている▼歴史的に、痛くなって歯医者に行く、であった。この順番だと治療は後手にまわり、その後も歯科疾患の再発、治療という悪循環に陥ってしまう危険性が高い。痛くなる前に行く、問題がなくても歯科医院に行く、定期的に行くであれば生まれ持った白い歯を維持できる好循環に身を置くことができる▼お金で買える人工臓器の多くは歯科である。眼鏡やコンタクトレンズは、道具であり臓器とは言い難い。もっとも入れ歯や冠も、失われた歯やハグキの代替品であるが、道具よりは人工臓器に近いだろう▼健康な歯のほうが、人生をより味わい深いものにすることは想像に難くない。食べる、話す、笑う、歌うためには歯が必要である。健康な歯、言い換えれば人生を味わうために必要なもの、これらは人が皆、生まれ持った財産である▼後手後手治療から先手先手予防へ。ムシ歯ありきから白い歯ありきへ。白い歯を守る。これは歯科医師にとっての挑戦である。

謹賀新年2012

明けましておめでとうございます。
今年もよろしく。
例年通りの年賀状です。
余録でよろシく、謹賀新年です。

【い】命を守るはてんでんこ【ろ】籠城(ろうじょう)カダフィ排水の陣【は】橋の下(もと)に行列【に】NYの敵(かたき)をパキスタンで【ほ】防災無線守った乙女の心【へ】便利な言い訳「想定外」【と】ドジョウで政権を釣る【ち】チェンジされそな大統領。治療から予防へチェンジ【り】遼金全額寄付します【ぬ】ヌエも怪しむマニフェスト【る】ルールールルルは世界共通語【を】オレ流から高木竜へ【わ】忘れにけりな新燃岳【か】がけっプーチン【よ】夜中に歩道大渋滞【た】大王悩ます殿下の放蕩(ほうとう)【れ】冷房に冷たい視線【そ】そう清っ武!【つ】つづ菅内閣【ね】ネットがお助けカンニング受験【な】なでしこ世界一の花に【ら】ラッパもむなしイラク撤退【む】無人機で攻める地球の裏【う】埋めた安全、中国高速鉄道【ゐ】いさめる役員オランパス【の】のど元過ぎて原発再稼働?【お】追い付かない洪水タイ策【く】グッ・ジョブズ【や】病めーる八百長力士【ま】待てばカイロにも春【け】限界原発にサクラ咲く【ふ】復興が世界への恩返し【こ】これっていったい改革?【え】永遠の命一本松【て】TPPは「米」次第【あ】アリとキリギリシャ【さ】坂の上の苦悶(未完結編)。桜からニコラへ【き】虚勢大国の新将軍様【ゆ】揺れで自信喪失学会【め】メディア王は盗聴王【み】ミタ見たで40%【し】司会者までは鑑定できず【ゑ】円高く株凍える秋【ひ】140億の瞳【も】もうけもメジャー、ダル美酒【せ】世界遺産つわものどもの夢開く【す】スローなスピーディ【京】京の夢 絆を世界に【余】余録でよろシく謹賀新年

How thankful I am for your support!
どれだけ、あなたの援助に感謝しているか!
Can you heat it up? 温めてもらえますか?
People say, “You are what you eat.”
「食べ物によって人はできる」って言うからね。

「なぜ歯医者の子どもはムシ歯にならないのか」その12

「なぜ歯医者の子どもはムシ歯にならないのか」その12
—ニコラ歯科を開いた理由

オープンして二ヶ月半が経ち、あらためて考えます。
一般の人々にとって「歯科予防」とは、何なのか。
ずばり言うと「今、差し当たり必要のないこと」
なのかも知れません。
決して優先順位は高くはないようです。
加えて極端な表現ですが「眉唾物:まゆつばもの」?
例えば、このサプリメントは効きますよと言われても
「はたして?」のように。
「今必要のない、はたして?商品」を人々は購入するでしょうか?

ではなぜ、桜歯科では月に100人以上の方が来られていたのか?
理由はシンプル、治療の延長です。
言わば、ある程度「メンテナンスというサプリの効用」
を感じられていたからでしょう。
「効用」という言葉を置き換えるならば「信用」「評判」です。
加えてスムーズに来院者の方々の生活習慣に
組み入れることができたのでしょう。
ここでジレンマです。
信用や評判がなければ「予防」が受け入れられないとするならば、
歯科医師と人々との初出会いはやはり「治療」となります。
少しずつ「初出会いが予防」の子供さんは増えているとは言え、
まだまだです。
ひょっとすると歯科医師には
「歯科予防」は御門違いの仕事なのかも知れません。
歯科医師の仕事は歯科治療であり、予防は別な職種の人?

人々は本当にムシ歯予防を望んでいるのか?
ここに来て、根本的なことを疑うようになりました。
もちろん、病気になりたいと思う人はいないでしょう、
もしくは少数でしょう。
かと言って、真剣にムシ歯予防を認識し、行動に移す人は、
移している人はまだまだ少数派のような気がします。
では、それはなぜなのか?
やはりムシ歯において
「セルフケア+プロケア=100%予防可能」が成り立つことを、
多くの方はご存じない、知識として知ってはいるけど、
理解はできるけど、具体的にどうすればいいの?

トップダウンとボトムアップという言葉が有ります。
例えば車検はトップダウン。
車の調子の善し悪しにかかわらず、
定期的な検査などが法制化されています。
きちんと車検を受けることで安全が保たれている。
これはトップダウンのひとつ。
かたやボトムアップは、言わば草の根運動のようなもの。
歯科予防をトップダウンで、年6回、
必ずクリーニングと検診を受けなさい、
受けない場合はリスクが増加するので保険料がアップします。
となれば、人々は行かざるを得ない。
このトップダウンは今の日本では不可能でしょう。
となれば、やはりボトムアップでしょうね。

BBTime 音楽は白い歯を救う!

数年前から、小学校で実施しているBBTimeについて。

「音楽は白い歯を守る!」BBTime:ビービータイム

1−BBTimeを思いついたきっかけ
数年前のことです。NHKのラジオ体操が1928年に始まり、2008年が80周年でした。この時に「ラジオ体操の歯磨き版」が作れないものか?これがきっかけです。また同じ年(1928)に始まったのが「ムシ歯予防ディ」、現在の「歯の衛生週間」です。80年かけてもムシ歯がなくなっていないのは、なぜか?なにか足りないのではないか?という素朴な疑問も持っていました。

2−BBTime:ビービータイムの名前
これは、河野が英会話を習っていたマイケル・ナロン氏のアイデアです。Brush Beat Time:ブラッシュ・ビート・タイムでBBTimeです。

3−何をするのか
給食の終わる頃に、二分半から三分のテンポの良いポップスを校内放送で流し、その音楽に合わせて(聞きながら)歯を磨きます。日本語の歯磨きソングと言える曲ないし歌はたくさんあります。しかし子どもたちは三日で飽きます。そこで週変わりの英語のポップスを使うことで、子どもたちを飽きさせず継続させます。

4−音楽に同意書は不要
ここ数年、公立の保育所、小学校などでフッ素洗口が導入されています。もちろんこれは効果がありますが、導入するにあたっては、保護者の同意を取り、同意が得られない子供さんは、フッ素の替わりに水でうがいをするとも聞きました。音楽には同意書は不要です。音楽は白い歯を救う!

5−日南市立桜ヶ丘小学校でのやり方
河野が提案した小学校です。河野がBBTimeを提案し、試行錯誤の末にスタートしました。2009年春のことです。学校側(教職員)にも多大なご協力、また歯磨き時に鏡を使うなどのアイデアも頂き、軌道に乗りました。
1)お昼給食終了直前12:52頃に「間もなくBBTimeが始まります」の校内アナウンス。子どもたちはこの案内を聞いて、歯ブラシと手鏡もしくは卓上鏡を用意します。
2)「BBTimeスタート」の放送で音楽スタートします。アップテンポの音楽に合わせて、鏡を見ながら歯を磨きます。二分半から三分ほど。
3)最後に「今日一日で最高の笑顔でハイチーズ!」のアナウンスで終了。鏡に向かって、最高の笑顔で終了します。

6−BBTimeのポイント
BGMはアップテンポのポップス(日本語ではない言語、ほとんど英語)。近々、小学校でも英語教育が始まるとのこと。少しでも英語に親しんでほしい気もあります。また、日本語だと歯磨きに集中できないかもと思いますが、英語にこだわる必要はないでしょう。子供さんは、飽きやすいので週毎に曲をかえることがポイント。

7−BBTimeの問題点
給食の時間は、学校によって違うと思います。ラジオの番組の時間の設定が難しいと思いますが、ラジオ体操においても同じような問題があったと思います。番組の録音や、ネットラジオの普及などにより、オンデマンド放送などで対応可能だと思われます。

8−ラジオとの相性
週毎に曲を変える。参加学校からリクエストを受け付ける。シーズン毎、半年毎、年毎にベストテン、ベストスリーなどを発表。などの仕掛けはラジオの5分間番組として面白いのではないでしょうか。また、日頃ラジオをあまり聞かない小学生をリスナーとして取り込む。もちろん、ラジオ体操同様、子どものみならず、高齢者の施設などでの活用法もあると思います。

9−目標は!
ズバリ「ラジオ体操」の歯磨き版である「BBTime」の全国放送です。音楽は白い歯を救う!音楽は白い歯を守る!

この画像では朝8:00にスタートになっております。提案当初、朝の歯磨きを提案しましたが、その後、学校との調整で昼ご飯(給食)後となりました。また、こちらもご参照ください。
ハナ通信No.63「BRUSH YOUR SENSE!
BBTimeを含む動画はこちら

「なぜ歯医者の子どもはムシ歯にならないのか」その11

「なぜ歯医者の子どもはムシ歯にならないのか」その11
−ニコラ歯科を開いた理由

またまた、横道にずれますが、10/18付けの朝日新聞「天声人語」に、面白い話しが出てました。10/18は発明王エジソンの没後80年だそうです。考えてみるとすごいことです。この80年の間に夜がどれほど明るくなったことか。ちなみに、電球を発明したのはエジソンではなくジョセフ・スワンで、エジソンの功績は「電灯の事業化に成功した」ことのようです。一方、コラムでは「現代人が周囲で生じる急激な変化を十分に理解するために必要とする英知は、発明それ自体か進歩する速度に比べると、はるかに遅々とした進歩を示すにすぎない」(物理学者:池内了)という深い洞察の文章も紹介しています。「いろいろな発明・進歩に人々がついて行けない、逆に支配されている」と書いてあります。
今回の「歯は磨いても、もらうもの」と少々似ていると思いませんか。歯のためには良いと理解できても、生活習慣のほうが先にきて、取り入れることができない(もしくは取り入れない)。先日、ある百貨店の外商の男性との話です。外回りで多くの人に会われるから、是非クリーニングを!とオススメしたら「1ヶ月の小遣いが3万なんです。通勤の電車賃(約160×2×20日=6400)、昼飯は千円までは行きませんが(1000×20=2万円)、残り3000円です。あと、私タバコ吸いますんで・・(クリーニング代はでません)」でした。もちろん、人の価値観はそれぞれです。喫煙者ならよけいにクリーニングが必要と思われるのですが、このかたの優先順位はタバコでした。しかも、ご自分でヤニがついていると認識されていても・・。まだまだ「歯は磨いても、もらうもの」という新しいサービスは認知度が低いのかもしれません。しかし、情報として知ったとしても、知った人が生活に取り込むスピードは遅々のようです。その遅々の歩みの中で、確実にムシ歯は発生します。このように考えてくると、ムシ歯予防の相手(敵)はムシ歯菌ではなく、生活習慣・価値観なのかもしれません。

「なぜ歯医者の子どもはムシ歯にならないのか」その10

「なぜ歯医者の子どもはムシ歯にならないのか」その10
—ニコラ歯科を開いた理由

生活者レベルでの「なぜムシ歯ができるのか」は、非常に荒っぽいかもしれませんが「歯磨きをその人のすべきこととしてきた」だと思います。歴史的に、恐らく今でも、多くの歯医者は、目の前の患者さんが子供さんであれば「君が磨かなかったから、ムシ歯になったんだよ」、大人の方であれば「あなたの歯磨き不足で歯周病になったんですよ」と言うでしょう。言われた人は認めつつも頭のどこかで「今朝も磨いたし、それなりに磨いているけど」と思うはずです。はっきり言います!「あなた自身ではきちんと磨くことはできない」のです。不可能なこと(100%磨くこと)を、さも「あなたのすべきこと」として習慣的に押し付けられて来たのです、きっと。お風呂でのシーンを思い浮かべてください。小さい頃から母親に言われてきました「耳の後ろは洗ったの?」。耳の裏、背中、踵(かかと)などでも、ご自分で綺麗にするのは困難です。ましてや口の中においてをや!

話が長くなりましたが、「ムシ歯のできるわけ」は「歯の床屋さん、美容室がない」からです。あなたの歯をきちんと磨いてくれる第三者がいなかったからです。しかし、今はいます。歯科診療所で歯科医師や歯科衛生士が、プロとして磨いてくれます。

「なぜ歯医者の子どもはムシ歯にならないのか」その9

「なぜ歯医者の子どもはムシ歯にならないのか」その9
—ニコラ歯科を開いた理由

また、少々ずれますが、ムシ歯はなぜできるかご存じでしょうか?もちろん知ってますよ、という声が聞こえてきそうです。古典的な三つの輪(カイスの輪)の図式が有名です。「歯」「砂糖」「細菌」の三つが同時に存在することで「ムシ歯」はできますよ、というものです。

三つの輪の重なり部分(=ムシ歯成立)を小さくすることで、ムシ歯は防げますよと歯科医師は言ってきました。キャンディーを果物に変えることで、しっかり磨くことで、歯質を強化することで、重なる部分は小さくなり、ムシ歯は減りますよ、という理論です。実際小学校の検診時に、このように話していました。それぞれの輪っかに気を配れば、ムシ歯無しの生活を手に入れられますよ!

数年前気がつきました。この理論は嘘ではありませんが、現実的には実行不可能なことです。人々の口の中には「歯」と「細菌」は必ずあります。もっとも「歯が一本もない人」は別です。歯のある人は食事します、すなわち砂糖を摂取します。ということは、カイスの三つの輪の重なりを小さくすることはできても、ゼロにすることは非現実的です。つまり、カイスの図は顕微鏡的にムシ歯が成立する理論であって、生活者にとっては別レベルの理論であるように思えます。