BBTime 506 ストリート予防

BBTime 506 ストリート予防
「美しく木の芽の如くつつましく」京極杞陽

大好きなタラの芽です、もちろん天ぷら!句の解説には(男目線だと突っ込まれそうですが)『女人の理想像を求めた句だろう。実像の写生だとすれば、かくのごとき女性と親しかった作者は羨ましいかぎりであるが……。「木の芽の如く」という比喩が印象的だ。木の芽そのものも初々しいが、この比喩を使った杞陽も実に初々しい。清潔な句だ。実はこの句は、戦前(1936年)のベルリンで詠まれている。というのも、当時若き日の杞陽はヨーロッパに遊学中で、日本への帰途ベルリンに立ち寄ったところ、たまたまベルリンに講演に来ていた高浜虚子歓迎の句会に出席することになり、そこで提出したのがこの句であった。虚子は大いにこの句が気に入り、後に「ホトトギス」(1937年12月号)に「伯林俳句会はたとひ一回きりで中絶してしまつたにしましても、此の一人の杞陽君を得たといふことだけでも意味の有ることであつたと思ひます」と書いているほどだ。以後、作者は虚子に傾倒していく。外国での虚子との偶然に近い出会いから、京極杞陽は本格的な俳人になったのである。その意味では、出世作というよりも運命的な句と言うほうが適切だろう』(解説より)。若き日とは26歳頃のようです。今回は若き教授:武部貴則(たけべたかのり)氏の著書「治療では遅すぎる。」について

本では「ストリート・メディカル」という概念を打ち立て、その意味するところを実例を挙げて論は進みます。『ここで、ストリート・メディカルを定義してみよう。ストリート・メディカルとは、扱うべき対象が「病(Disease)」から「人(Humanity)」にシフトすることを通じて、古典的な臨床医学の範囲を超えて、人を扱うことによって広がる拡張領域を指すものである。したがって、ストリート・メディカルという概念の導入によって、医療は無数の答えを用いる広大な実践領域へと発展するものと予測する』(65頁より)。

同感!まさに持論の「後手後手医療から先手先手予防へ」です。繰り返しになりますが、病気とされるものの中でほぼ100%予防可能な病気は「ムシ歯」です。治療を一歩進めて(と言うより)、いいえ治療の一歩手前が「予防」です。「病から人へ」の予防がストリート予防となるのでしょう。ムシ歯を回避するための行為行動(ムシ歯予防)ではなく、その人が人生をよりよく生きるため(QOLアップ)の行為行動がストリート予防。具体的にどうするのか?歯科医師のみならず歯科医療従事者(予防のプロ)は、診療所を出て人々の生活に溶け込むサービス(予防行為)の実践です。

まだ詳細は書けませんが「美味しいモノを食べながらのムシ歯予防」で「ムシ歯予防カフェ」です。今夏くらいまでには具現化の目処をつけます。武部教授については、記事「病気にさせない ストリート医療」や「生活の質にこだわる医療 ストリート・メディカルとは」に詳しく載せてありますので是非お読みください。ではでは皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。今回ご紹介する曲はワンダフルな教授を賞賛して「Wonderful」などを。5990


BBTime 505 つばき

BBTime 505 つばき
「赤い椿白い椿と落ちにけり」河東碧梧桐

如月も早、中旬です。解説には『碧梧桐初期の代表作。教科書にも出てくる。が、厄介な句だ。碧梧桐の師匠だった正岡子規は、この句の椿を既に根元に落ちている状態だと見た。しかし、そうではなくて、映画のスローモーションのように、二つの椿が落ちつつある過程を詠んだと見る専門家も多い。「落ちにけり」はどちらにでも解釈可能だから、どちらが正しいとももちろん言えない。私の好みからすると「スローモーション」派になるが、現代ムービーの技術に毒された感じ方かもしれないとは思う。ところで、椿の花は、この句のように「散る」のではなく「落ちる」のである。山国で暮らしていた子供の頃には何度となく目撃したが、その様子は子供心にも「痛み」を感じさせられるものであった。偶然に見かけるだけなのだけれど、よい気分はしない。この句を日本画のように美しいと言う人もいるが、逆に作者は椿の落ちる不愉快を詠んだのかもしれない。あるいは、時代への川柳的な諷刺句かもしれぬ。後に自由律に転じた碧梧桐のことだから、そういうことも十分に考えられる。つまり、俳句はこのように曖昧なのだ。上り調子の巧みな俳人ほど、曖昧な句を作ってきた。私たちの人生と同じように、しかし曖昧だからこそ、俳句は面白いのである。』(解説より)とあります。「曖昧だからこそ面白い」・・人生も。今回は同じ「つばき」でも「唾:ツバキ」のお話。

新明解国語辞典には「つばき」=つばの意の「つ」+「吐き」とあります・・となると「吐く」のでツバキ(唾)なのかもしれませんが、NHKニュースに気になる「唾棄できない」記事が!『徹底調査!洗面所での新型コロナ感染リスク』・・内容は次のようです。

『去年12月、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が2件発生しました。共通していたのは「歯磨きやうがいなどを行う洗面所が感染元だと推測された」ということ。当初の報道では、蛇口にウイルスを含む唾液が付着し、それを触ったことによる接触感染が感染を拡大させた可能性が高いとされてきました。しかし、調査を行った保健所や歯科医師会に取材を進めると「蛇口のほかにも感染リスクがある」ということが分かりました。それは「エアロゾル」です。エアロゾルとは、煙のように目に見えない微細な粒子のことで、空気中に長時間漂うという特性があります。吸い込むと、ウイルスが一気に肺まで到達してしまい、重い肺炎などにつながる危険性があると考えられています。』(出典はこちら

『今回「あさイチ」では、専門家の協力のもと特殊な撮影機材で洗面所でのエアロゾルを可視化する実験を行いました。その結果、歯磨きを1回行うと、大声で話し続けるときと同量のエアロゾルが発生することがわかりました。特に、前歯の裏を磨くときに大量のエアロゾルが出ることがわかりました。』(記事はこちら)動画はこちらをご参照の程。

対策として『対策としては、換気をよくして改めて三密対策を徹底することに加えて、歯を磨く際に口元を手で覆うことや、うがいをする際には口に含む水を少量にして、低い位置から吐き出すようにするのが有効ということです。』(引用元)。

もうひとつ提案!「唾液磨き」です。記事によると「唾がエアロゾルとなって周囲に拡散する」ことがリスクを高める、とあります。その点が閉口するのであれば・・「唾液磨き」と「閉口磨き」はいかがでしょう。1)まず、洗面所に行かずに、自分のデスクやひとりポツンと 2)歯ブラシをくわえて(閉口:口を閉じて)の唾液磨き 3)溜まった唾液は、そのままゴックン 4)唾液で濡れた歯ブラシはティッシュなどで拭きケースへ 5)帰宅後、もしくは頃合いを見て(混んでいない時に)水洗いします。6)手元に水やお茶があれば、ひとくち含んでグジュグジュゴックンして終了です!

歯磨き粉を使うと「洗面に立たないといけない」し、「飲み込めない」から「吐き出す必要がある」のです。私見ですが「歯磨き粉は必須ではありません」し「唾液中のIgA(アイジーエー)抗体利用」できるのは「唾液磨き」です。洗面での歯磨きが「エアロゾルによる感染拡大のリスク」となるのであれば、ひとりポツネンと口閉じての唾液磨きの方がベターです。唾液磨きに抵抗のある方は「フリスクやミンティア」などを口に放り込んでの唾液磨きなどいかがでしょう。

画像のように椿も色々です・・あなたに合った歯磨きを見つけてみてください。決して「歯磨き粉を使わなければいけない」とか「デスクで磨いてはいけない」とか、ありません。皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。3290


BBTime 504 春を待つ!

BBTime 504 春を待つ!
「或日あり或日ありつつ春を待つ」後藤夜半

句のごとく「二年目に入ったコロナの冬」が開けるのを、皆が待つ毎日毎日だと思います。以下解説より『「或日(あるひ)」とは、特筆すべき出来事など何もないような平凡な日の意だろう。「或日」のリフレインは、そうした日々を重ねている時間についての写生である。句の面白さは、そんな平々凡々としか言いようのない時間を過ごしているなかで、しかし、いつしか「春待つ」心が芽生えていることの不思議に気がついたところだ。「春よ、来い」などと大仰に歌っているわけではなくて、自分の心のなかに自然に春を待つ感情が湧いてきている。そのことに気づいたときの、じわりと滲み出てくるような嬉しさ。それがそのまま、読者の「春待つ」心に染み入ってくる』(解説より抜粋)。今回は、真に待ち遠しい「春待つ」に合うような声のご紹介。

免疫力アップで見つけた記事です・・『新型コロナウイルスは、多くの人たちの生活を変え、心情にも変化をもたらしました。生活リズムが乱れた人がいれば、気持ちが塞ぎ込んで何もする気が起きない、という人もいます。心身の不具合は、免疫力の低下にも繋がります。免疫力アップに大切なことは、①適度な活動性と休養のバランス、②からだを温めること、③ストレスを減らすこと、そして④腸内環境を整えることです。』(出典はこちら)。

記事にオススメの食品として『① 良質たんぱく質の多い食品:免疫細胞や免疫物質の主要な成分はたんぱく質・・肉や魚、卵、大豆製品、乳製品をしっかり摂りましょう』『② 抗酸化作用(ビタミンA・C・E)があるもの:ビタミンA:レバー、うなぎ、緑黄色野菜など。皮膚や粘膜を丈夫にする作用がある ビタミンC:緑黄色野菜、果物、芋類。白血球のはたらきを強化します。ストレスにより多く消費されてしまうため注意 ビタミンE:魚介類、ナッツ類など。過酸化脂質の生成を抑え、細胞の老化を防止する』『③ 腸内環境を整える発酵食品や食物繊維:発酵食品(ヨーグルト、チーズ、納豆、みそ、漬物など)や食物繊維(海藻類、キノコ類など)をうまく取り入れましょう』(記事より抜粋)とあります。

今朝(1/29)のラジオ英会話に出てきたフレーズが、開けない夜はない:After night comes the day. ストレス減に繋がる小生オススメ、三人のミューズの声です。もうすぐ節分、暦では春!皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。0690



BBTime 503 何かある!

BBTime 503 何かある!
「目覚めけり青き何かを握りしめ」沼尻巳津子

句の解説から『感動。「青き何か」の意味はわからないけれど、作った人の心のありようは、すっきりとよくわかる。決して曖昧な世界ではない。一所懸命に生きている人でないと、絶対にこうした句はできないだろう。繰り返し読むほどに、読者の心も引き締まる。作者は俳句的には晩学の人で、四十代になってから作句をはじめたようだ。それにしても、最近の私は、夢の中でさえ何かを強く握り締めたことはない。そうしようと思ったこともない。猛省。『華彌撒』所収。(清水哲男)』(解説より)。今回は、前回「口角あげよ」に追加した「何かある」について。BBTime500「いとぐち」もご参照の程。

皆さま、ご存じのように「唾液」が新型コロナウイルス感染症拡大の主犯です。吉村大阪府知事の「一方で利用者側がマスクができない環境に歯科医院がある。大阪には5500もの歯科医院があるが、クラスター発生はゼロ。感染対策の賜物と思うが、何かある。何か?専門家には、是非分析してもらいたい」(記事より抜粋)。「何かある」をいろいろと考えました。唾液が主犯であることは明白ですので、感染拡大防止策として「何をすべき」「有効な方法は何か」を考えました。

ズバリ、有効な方法は「嗽:うがい」です。神社での「手水:ちょうず」では手を洗い口もゆすぎます。唾液主犯ですから「うがい」は有効です。吉村知事の「歯科医院には何かある」・・何があるか?・・歯科診療で特異なのは「こまめなウガイ」とバキューム(吸引)です。

今や多くの店先に消毒用アルコールが設置してあります。そこで提案!飲食店では「嗽:ウガイ」もしましょう。入店時、席に着いたらすぐに、です。具体的に「水」「冷めた緑茶」「レモン水」「酢入り水」などを出します。客には口に含んでガラガラではなくグジュグジュしてゴックンしてもらいます。口の中の洗浄、溜まった唾液を洗い流す(飲み込む)、口腔内のウイルスを胃に流し込むのが狙いです。ウイルスは唾液中にいますので、ウイルス保有者の口の中に唾液が溜まると当然ウイルス数は増えます。「まずうがい」は口腔内のウイルス濃度を少しでも減らすのが狙いです。

もちろんリステリンなどの強力洗口液が良いのですが、食事前に味覚が変わると食事が美味しくなくなります。しつこいようですがお客さんが席に着いたら、すぐに「グジュグジュゴックン」です。アペリティフ(食前酒)の替わりに「まず嗽」を。さらにオススメしたいのが「乾杯の禁止」。イメージしてください・・「乾杯」の時には近づいて(顔も近づきます)、皆が大きく口を開けて、乾杯の御発声で、皆同時に「カンパーイ」です。近づいて同時に大口開けて唾液を飛ばす、飛んだ唾液を吸い込む・・これは絶対禁止です!どうしてもやりたい方は口を閉じたまま「無言乾杯」を。

新型コロナウイルス感染症拡大において飲食店が悪い(犯人)ではなく、(他人の)唾液の吸引が悪者です。まさに「口封じ」すれば拡大防止になります。しかし日常生活において完全な口封じは不可能です。ならばこまめに「うがい」しましょう。まとめます・・飲食店においては、着席したらすぐに「嗽:グジュグジュゴックン」を勧める。声を出しての「カンパイ」は禁止、無言乾杯を勧める。・・いかがでしょうか?では皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。0040

BBTime 501 唾液主犯

BBTime 501 唾液主犯
「マスクして我と汝でありしかな」高浜虚子

はじめに句の解説から抜粋。『国内での転勤とはいえ、当時の交通事情では、これからはなかなか気軽に会うこともできない。そこで送別の会を開き、このような餞(はなむけ)の一句を呈した。お互いがいま同じようなマスクをしているように、同じように俳句を作ってきたので、外見的には似た道を歩んできたと言える。だが、振り返ってみれば「我」と「汝」はそれぞれの異なった境地を目指してきたことがわかる。これからも「汝」は「汝」の道を行くのであろうし、「我」は「我」の道を行く。どうか、元気でがんばってくれたまえ。』(解説より抜粋)。今回は「感染の主犯は唾液でしょう」のお話。

昨年末から「歯磨きクラスタ」の記事を複数、目にしました。まずは「歯磨き時に複数人が洗面所利用でクラスター発生か」の記事。『洗面所で同じ時間に複数人が歯磨きし、感染が広がった可能性がある』とのこと。もうひとつは「原因は蛇口か大江戸線の集団感染歯磨きなどで・・」(記事はこちら)。『歯磨きの時、ウイルスを含んだ唾液が飛び散った手で蛇口に触れるなどしたことで感染が広まった可能性が高いというのです。洗面所の蛇口は歯磨きのほか、手洗いやうがいをする時などにも使われていました』(引用元)。これらを踏まえると、感染拡大の主犯はやはり「唾液」のようです。老婆心ながら言い添えますが「決して歯磨きが犯人ではありません!」・・歯磨きはきっちりしてください。

マスクなしの会話、会話しながらの食事、狭い部屋でのカラオケ・・など共通点はやはり「唾液」です。他人の唾液をおそらく直接飲み込む・吸い込むことで感染すると思われます。このように考えると、神社仏閣での「手水:ちょうず」は極めて意味あることです。「清める」とは具体的に実際の行為として何なのか?答えは「手指と口の中を洗う」こと。いかに神主さんやお坊さんが賢かったかが窺い知れます。

その手水場(洗面所)でのクラスタ発生ですから問題は深刻です。手水の作法の最後は使った柄杓の柄の水洗い(水で流す)です。流石に現代、自宅以外の洗面所で使用後に蛇口や洗面を洗いません。しかしこれからは洗いましょう!

不特定多数が使用する洗面・手洗いを使用する際には・・1)まず水栓などは感染していると考える。2)可能な限り使用しない。3)やむを得ず使用する場合は、水を出して手を洗う前に水栓を洗う。4)水栓を洗い、手を洗い、もう一度次の人のために水栓を洗い水を止める。5)レストランなど可能な場合は、備え付けの使い捨て紙で手を拭き、もちろんその紙は捨てる。6)紙が置いてない場合が多いので、ポケットにティッシュを入れておき、それで手を拭き捨てる。

もちろん、マスク常時着用は必須マナーです。自分の唾液を少しでも飛ばさない、他人の唾液を極力直接吸い込まない。会食時は、向き合うのではなく横に座る。換気扇の近くの席を利用するなど・・他人のみならず「唾液」がどのように拡散したり付着しているかを考えることが肝要かと思います。

手指(しゅし)消毒も大切ですが、より重要なのは「唾液」の流れ・動きの認識でしょう。しかし、紹介した記事を読むごとに重い気持ちになります。なぜなら「既にウイルスが蔓延している」と思われるからです。公衆の洗面を使おうが、話しながら食事しようが、ウイルスがいなければ感染はしません。記事に関する人々はPCR検査で陽性ではなかったと思います(自覚症状なく勿論未検査)。まさに人知れずウイルスはあなたの身近に漂っている、付着している可能性が十分にあると考えて自己防衛するしかありません。最後に言い添えますが、歯磨きは口の中の免疫能を高めます!歯磨きが犯人ではなく、唾液が主犯です(おそらく)。歯磨きはしっかり、皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。8750

BBTime 500 緒:いとぐち

BBTime 500 緒:いとぐち
「湯豆腐やいとぐち何もなかりけり」石原八束

まずは解説を・・『どうですか、湯豆腐でも。冷えてきたことでもありますし……。誘って、鍋を間にしたまでは事は首尾よく運んだのであるが、その後がどうもいけない。この人と二人きりになったら、以前から切り出そうと思っていた話題が、うまく出てこない。なんとも曖昧な会話を交わしている間に、鍋のなかはほとんどカラッぽだ。ただただ、豆腐の破片のような空しい時間が過ぎていくばかり。このとき、鍋の相手は間違いなく男だろう。湯豆腐をいっしょに食べられる女とだったら、何も話に困ることもないからである。そうですよね、みなさん。とはいっても、もしかするとこれは厄介な別れ話ということも考えられる。……と、瞬間的にいま感じた方がおられたら、隅にはおけない存在とお見受けせざるをえない。『高野谿』所収。(清水哲男)』(解説より)。今回はいとぐちについて。

このタイミング(1/13)で、新型コロナの新型が現れるとは・・(トホホ)。前回の「知るほどに」に書いたように、まさに神のみぞ知る明日、来月、今春です。さて依然として治療法のいとぐちがまだまだのようですが、感染予防の「ヒント・いとぐち」ではないかと思うことがあります。手前味噌ですが「歯科診療所でのクラスタは少ない」のです。はっきり言うと小生の知る限りでは「歯科診療所でクラスタ」はいまだゼロです(情報が少ないだけかも知れません)。訳を考えました、結論から申します。新型コロナウイルス感染症は「ウイルスを含んだ唾液沫を直接飲み込むと感染しやすい」のだと思います。

歯科治療中をイメージしてください。患者さんは口を開け、歯科医やスタッフは口の中を覗き込みます。唾液を触りますし、マスクしていない患者さんと会話します(患者さんがマスクしていると治療不可)。にもかかわらず意外と感染しないのです。従事者(歯科医師・歯科衛生士・歯科助手)は、マスク・グローブは必須で小生はメガネ(拡大鏡付き)を着用します。マスクの上からフェイスガードなどは使っていません。他の医療従事者と大きく違うのは「バキューム」だと思います。ご経験おありでしょう、口の中の唾液などを吸うバキュームで、これは究極の換気です。仮にウイルス保有者が患者さんとして口を開けていても、その方の唾液の飛散はバキュームよって阻止されるのです・・おそらく。

と言うことは・・繰り返しますが「唾液沫を直接吸い込まないこと」が緒(いとぐち)だと思います。具体策として、常時マスク着用、会話の際はマスク必須、食事時は可能な限り横並び(対面ではなく)で席につく、怪しい人(感染疑わしい人)とは会話も食事も遠慮する、など自己防衛策でしょう。先日「海鮮丼」の有名な魚屋さんで食事した際、相席のママ友と思われる二人の女性のお一人が、マスクなしで結構大声で喋り続けていたので、思わず別テーブルに移りました。美味しい海鮮丼が「感染丼」になったら洒落にもなりません。

「湯豆腐の湯気に心の帯がとけ」金原亭馬生(十代目)・・気持ちはわかりますが、帯や褌はしっかりと締めてください。以前、京都妙心寺で坐禅したことがあります。食事の際、原則無言です。無言で美味しいものを食べることほど、苦しいことはありません。美味しいものを口にすると話したくなります。しかし、今だけは・・自制するしかないでしょう。

「湯豆腐やいのちのはてのうすあかり」久保田万太郎・・久保田万太郎はこの句を詠んだ五週間後に急逝しています。「いのちのはての」ではなく「命を救う」薄明かりとは、ひとりひとりの行動です。マスクも有効です、二枚目マスクである口の免疫も有効です、そのために口の中はキレイに。今こそ定期的口腔内清掃をお忘れなく!皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。7010

BBTime 499 知るほどに

BBTime 499 知るほどに
「神のみぞ知ることの多すぎる春」稲畑廣太郎

「春」には、ちと早いのですが・・『平成二十二年三月、と前書きがある。この一年後の平成二十三年三月から今日までのさまざまを思うとまさに、多すぎる、が今現在の実感として伝わってくる。掲出句が生まれたきっかけは何か個人的なことだったのかもしれないが、クリスチャンである作者の神に対する思いは常日頃からきっと深く、全ては神の思し召し、と受け止めていたと思われる。それでもそれにしても、と口をついて出た言葉がそのまま一句となっている。大地が芽吹き花が咲き、多くの人生の門出が祝われるこの季節に、その人生が思いもよらない方向へ行ってしまう出来事が次々起きる昨今。五、五、五、二、の破調が、そんな不本意な春をこの先もずっと語り残す。『玉箒』(2016)所収』(解説より)。東日本大震災は2011年平成23年3月11日、阪神・淡路大震災は1995年平成7年1月17日のこと。

「神のみぞ知る」と発言してブーイングを受けた大臣もいましたが、この世はまさに「神のみぞ知る」「一寸先は闇」です。明けたばかりの2021年もこの先どうなるやら。今回は違う意味合いの「知る」について。

洋書「CHIC SIMPLE」の前書きに「The more you know, the less you need.」とあります。訳せば「知るほどに、必要なくなる」でしょうか。前回「人生の触媒」に書きましたが、まさに小生にとってのいいモノは「The more you know, the less you need.」です。ちなみにこれはアボリジニの言葉です。

学生時代に「閾値:いきち・スレスホールドthreshold」を習いました。例えば「痛い」・・人によって痛みの感じ方(痛いか、痛くないか)は異なります。痛みに対する閾値が低い人は、ほんの少しの刺激でも「痛い」と感じ、閾値の高い人は言わば「痛みに強い」「痛みに鈍感」となります。閾値とは、その人のその物事に対する物差しであり、最低限の基準と言えましょう。

話を「知るほどに」に戻します。スペシャリティ珈琲を知って外食の際、デザートと共に供される珈琲が飲めなくなりました。選択肢があれば別の飲み物にします。それまで珈琲は黒っぽく苦いもので、ミルクと時に砂糖も加えないと飲めないと思ってました。確かにコーヒーの歴史ではストレート珈琲は亜流です。今ではストレートで飲む方が小生にとっては本流です。ワイン・焼酎も同様で、小生が教授と呼ぶ方(酒店店主)に出会って以降、その店で売ってあるワイン・焼酎しか飲みません(さすがに外食時、そうはいきませんが)。

パスタやピザに関しても同様で、新店情報を得たら調査には行きますが、定番店は数店のみです。結果的にトンカツならここ、パンならあそこ、おでんなら・・と閾値となる店があります。知れば知るほどに閾値は上がり選択肢は狭まります。まさに「知るほどに悩まない」となるのです。これはモノに関しても同様!

「神のみぞ知る」・・人には知り得ないことが多々あるのも事実です。我のみぞ知る・知り得ることがあるのも事実です。ステイホームを利用して「我を知る」ことも面白いのではないでしょうか。「己を知るほどに欲少なし」。できれば「口の中も知る」・・鏡で見ることもやって頂きたいと思うのです(笑)。鏡でウイルスは見えませんが、ウイルスの棲んでいるであろう箇所(歯の汚れ)、好みそうな状況(汚れている状態)を見ることはできます。皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。6740

BBTime 492 ブラシラブ・作用

BBTime 492 ブラシラブ・作用
「あたたかき十一月もすみにけり」中村草田男

11/29の桜島、まさに小春日和でした。解説には『十一月という中途半端で地味な月に見事な輪郭を与えていて、忘れられないのだ。忙中閑あり。……ならぬ、年の瀬をひかえて「忙前閑あり」といえば当たり前だが、両句ともそんな当たり前をすらりと表現していて、しかもよい味を出している。ただ草田男句の場合は、どちらかといえば玄人受けのする作品かもしれない』(一部抜粋)。先日「機能と作用」という記事を読みました。我田引水ですがブラシラブもそうだ!と思いました。今回は「作用」についてのお話。小春日和:陰暦十月のころのよく晴れた暖かい日和

記事「暮らしをかたちづくる“TIMELESS, SELF-EVIDENT”な道具たち」に非常に興味深いお話が・・以下抜粋引用
機能と作用・・『「ものには2つの役割があると思うんです。ひとつは目に見える具体的な『機能』。もうひとつは眼に見えない抽象的な『作用』です」と小林さんは切り出した。』 『機能とは、ある目的を遂行するための物理的な補助。小林さんはこの機能に加えて、使い手に情緒的な反応を引き起こすはたらきが「作用」であるという。』 『機能ありきではなく、触覚や嗅覚を通して訴えかけてくるようなメッセージと共に、それを手にした使い手それぞれとの関わり方を受容する多くの余白が残された、まさに機能と作用が呼応し合うプロダクトと言えるかもしれない。』

人は機能だけでは生きられない・・『なぜ、ここまで作用にこだわるのだろうか。「効率や利便性を追求していくと、最終的には落としても割れないメラミン食器やペットボトルしか残らなくなってしまうかもしれない。もちろん、それで満たされる人もいるかもしれませんが、豊かな暮らしとは、いかに重層的で、多様なもののなかから選べる自由があることなのではないでしょうか」ひとつのものに流れる幾層もの時間と、機能だけでは語り尽くせない“作用”に耳を澄ますことが豊かさではないか。それは言い換えれば、物質的、機能的に充実していることが、必ずしも豊かさではないということなのかもしれない。』(抜粋引用

Timeless, Self-evident・・『「例えば、デスクの上のものがひとつ変わるだけで、そこ(部分)から波及して全体が変わっていく。それはまた、ものが空間にもたらす作用といえるのではないでしょうか」』 『Timeless, Self-evident──。最終的に手元に残り、暮らしの空気を整えてくれるのは、そういうものなのかもしれない』(引用元

機能と作用・・ぬいぐるみを例に考えてみます。ただのぬいぐるみであれば、情緒的な反応を引き起こすはたらきである「作用」は充分ですが、機能は期待できません。そのぬいぐるみがクッションや枕、はたまたバッグとしても使えれば機能も充分となるのでしょう。

歯ブラシの「機能」は、ご存じの通り「歯の汚れを除去する」です。もし歯ブラシのデザインに「作用」も加味されれば・・「歯を磨きたい」「歯を守りたい」「美味しく食べたい」「味わいたい」のようなメッセージを投げ掛けてくれる、使い手に情緒的な反応を引き起こしてくれれば、今以上に楽に歯を守れるのではないでしょうか・・と、思いました。

冒頭の句が「あたたかい十一月もすみましたね」であればタダの報告文、機能のみです。それが「あたたかき十一月もすみにけり」となると、終わった霜月と明日からの師走へと思いが馳せます。機能に作用が加われば「昨日のみならず明日も(笑)」。師走の声を聞いた途端に風が冷たくなりました。皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。是非、歯磨きはコタツの中で、ストーブの横で、湯船の中で。
SweetsLove,TeethLove,BrushLove!  9820



追伸:今月(師走)中には販売サイトにアップします!

BBTime 489 新デザイン

BBTime 489 新デザイン
「焼芋を二つに折れば鼻熱し」吹田孤蓬

小生が焼芋から連想するものは、味でも熱でもなく「音」です。あの「ピーッ」の音に何かしら物悲しさと、少しばかりの温かさを感じます。例の「いーし焼き芋、焼芋っ」は減ったような・・。句の解説には『そのまんまの句。たしかに、焼芋は二つに折ってから食べる。折ると、湯気が鼻をつく。その一瞬をとらえた微笑ましい作品だ。いますぐに、焼芋を食べたくなった読者もいるのではないだろうか。私は、あまり食べない。ここ数年間は口にした覚えがない。なにせ戦後の食料不足時代に、芋ばかり食べていたので、どうしても当時のみじめな記憶が甦ってきて、食欲とは結びつきにくいからだ。(後略)』(解説より)。今回は焼き芋とは関係なく「デザイン」についてのお話。

画像は新デザインの歯ブラシ「Zenブラシ」をコンペに応募した際のものです・・ボツでした。近々、手作り販売サイトにアップします。
「白珪尚可磨:はっけいなおみがくべし」(禅語の意味はこちら
「磨いているのにムシ歯になる@何か足りない何が足りない?
理由は明らか@磨き残しあり
磨き残しを減らすには@丁寧に小まめに磨く
丁寧磨きの日常化に EARS:イアズ
Ethical     Anytime/where    Rest    Saliva
腰据えて歯をまもるために坐りました
「歯を磨く」ではなく「歯をまもる」
面倒なルーティンを手軽で楽しめるものに
あなたの歯をまもる@ZENブラシ」

「Happy New Ears」
「歯磨きの新スタイル EARS:イアズ
ethical「E」予防は自愛 環境への配慮
anytime/where「A」いつでもどこでも
rest:レスト「R」息抜き・癒しとして
saliva:サリバ「S」唾液で磨く唾液みがき
「歯をみがく」のではなく「歯をまもる」
面倒なルーティンを手軽に楽しめる習慣へ
あなたをまもる新スタイル@EARS」

以前発表した「タツブラシ」に改良を加えています。新デザイン改良版歯ブラシの名は・・「ブラシラブ!」この名前への思いは・・SWEETS LOVE!  TEETH LOVE!  BRUSH LOVE! スイーツ大好き! まもる白い歯! いつでも歯磨き! 7420


 

BBTime 488 新スタイル

BBTime 488 新スタイル
「おでん煮えさまざまの顔通りけり」波多野爽波

都城市「雨風」の黒板。この時季、好きな句です。解説には『屋台のおでん屋。あそこは一人で座ると、けっこう所在ないものだ。テレビドラマでも映画でもないのだから、人生の達人みたいな格好の良いおじさんが屋台を引いてくるわけではない。だから、おじさんと人生論などかわすでもない時が過ぎていくだけだ。したがって客としても、そんなおじさんをじろじろ眺めているわけにもいかず、必然的に、目のやり場としては、屋台の周辺を通っていく見知らぬ誰彼の方に定まるということになる。と、まさに句のように「さまざまな顔が通り」すぎていく。それがどうしたということもなく、チクワやハンペンをもそもそと食べ、なぜかアルコールの薄い感じのする酒をすすりながら、「さまざまな顔」をぼんやりと見送っているという次第。句の舞台はわからないが、爽波は京都在住だったので、勝手に見当をつければ出町柳あたりだろうか。出町柳には、私の学生時代に毎晩屋台を引いてくる「おばさん」がいた。安かったのでよく寄ったのだが、彼女は学生と知ると説教をはじめるタイプで、辟易した思い出がある。「悪い女にひっかからないように」というのが、彼女得意の説教のテーマであり、辟易はしていたが、おかげさまで今日まではひっかからないで(多分……)すんでいるようだ』(解説より)。今回は様々な食べ物のお話。

「パニス:panis」のパンです。夏以降、三つの「新スタイル」に出会いました。パニスのパン、コーヒーカウンティの豆、スフォリーノヨシモトのパスタ。パニスのパンは「食事パンと菓子パンの中間」のようなパン。コーヒーカウンティの豆は「コーヒーと紅茶の中間」の飲み物。スフォリーノヨシモトのパスタは「食事とおやつの中間」的な一皿。

サンドイッチや食パンが食事パンで、甘いパン、ドライフルーツ入りパンはお菓子パンではありません。トーストに蜂蜜つけたりジャム塗ったりしますよね。美味しいが一番の問題で、あとは中身(材料)と量でしょ。コーヒー豆も「コーヒーは苦い飲み物」ではなく、紅茶のようなフレーバーの違いを十二分に味わえるコーヒー。ミルクや砂糖はむしろ邪魔。小腹を満たすような量と内容(具)のスフォリーノのパスタ。おやつと食事の中間的一皿。

珈琲だからミルクと砂糖が必要・・なのではなく、必要なら足すというコーヒーの飲み方。一般的に緑茶には何も加えません。パイナップルが酢豚やハンバーグに加えてあることもあります。果物の柿は「柿なます」として和食に登場します。以前、記事で読んだことがあります。「日本人はカテゴライズ(分類分け)が好きな民族」・・カテゴライズが好き・・例えばその人の「血液型」を聞いて「なるほどB型だから、あの人は」と科学的根拠もなく納得したり。集団として一括りにする、従来のやり方の踏襲などは、楽かもしれませんがね。

朝日新聞11/16朝刊の「折々のことば」です。食べ物・料理も文化のひとつ、食文化の新陳代謝・多様性を味わうことは、時に新しい「美味しい」に出会えます。皆さま、ご自愛のほど、ご歯愛のほど。7180