BBTime 227 フッ化物:ふっかぶつ
「そら豆はまことに青き味したり」細見綾子
画像のように「空を向く」ので「空豆」と呼ぶようです。青き味とは言い得て妙、思わず唾液を飲み込んでしまいました。これからの季節、ビールに好相性なのがそら豆同様「枝豆」です。学生時代、ビールをよく飲み枝豆をよく食べたのですが・・枝豆の熟したのが大豆であると認識したのは大人になってからでした。青い=若い、黄色=大人ということでしょうか。青春も青色、ちなみに青春には続きがあります。青春(青)朱夏(しゅか:朱・赤)白秋(白)幻冬(げんとう:黒)で人の一生。
枝豆同様、歯も生えたては若いんです。幼若永久歯(ようじゃくえいきゅうし)という言葉もあります。生えたて=若い=ムシ歯になりやすい。そこでフッ化物のおすすめです。歯科で耳にするフッ素とはフッ化物のことで、調理器具や車に施すフッ素コーティング(フッ素樹脂コーティング)とは全く別物です。フッ化物の役割は歯の表面を強く(結晶構造強化)するとともにムシ歯菌に対しても酸産生抑制効果を発揮します。
「フッ素は塗ったほうがいいの?」「フッ化物を塗る間隔は?」などフッ化物(フッ素)に関する質問をよく受けます。答えは「塗ったほうが良い」「使用したほうが良い」で「間隔は使うフッ化物の濃度によります」です。ここでは一般的(自宅で可能)なフッ化物配合歯磨きペーストについて説明します。
入手可能なフッ化物配合歯磨きペーストは大まかに「500ppm」「950ppm」「1450ppm」の三種類の濃度があります。目安として六歳未満は500ppm、小学生中学生は950ppm、高校生以上は1450ppmでしょう。ライオン製品は味で濃度を分けてあります。幼いほど低濃度の訳はシンプル「飲み込むから」です。歯ブラシにつける量も目安があります。イメージよりもかなり少量です。
1)生え始めから2歳:子供の切った爪程度 2)3歳から5歳:5ミリほど
3)6歳から14歳:1センチほど 4)15 歳以上:2センチほど・・特に乳幼児の場合は少量ですのでご注意ください。タイミングは、一日一回その日のラストの歯磨き(可能ならばおやすみなさい直前)の仕上げ磨きの時の使用がおすすめです。仕上げ磨きの後はうがい無しで、ぺっと吐き出して「おやすみなさい」です。ミントとバナナも参照のほど。「うがいすみすみコッペパン」もどうぞ!
今回の一言:「フッ化物を使うべし」3710
冒頭の句はBBTime037「無事の人 じねん:自然」BBTime125「話を聞く・食事の世話をする」でも引用しています、お読みくださいませ。
追加:「フッ素(フッ化物)」「フッ素塗布」に対して拒否反応を持っている方(多くは親御さん)がいらっしゃいます。日本ではよく「安心安全」を口にしますし耳にします。科学的に「安全」なら問題ないだろうと海外メディアが報じることがありますが、そこは国民性でしょう。薬をイメージしてください、使用目的・使用方法を守れば日常生活にとってプラスです。お子さんがスイーツを食べた瞬間の笑顔を選ぶか、ムシ歯で泣きべそ顔を見るか、天秤にかけるしかないと思います。薬を賢く使う、フッ化物を上手に使う、充分「安心安全」だと思います。フッ化物を上手に使うことでお子さんのムシ歯予防における親御さんのストレスが減ることは明らかです、子供さんのみならず大人のムシ歯予防においても同じです(フッ化物オススメ)。