予防 2.0 シカの予約

予防 2.0-020-1016 シカの予約

ジビエの季節到来で鹿の予約(笑)
ではなく、歯科の予約について。

今や飛行機チケットやホテルの予約を
ネットで取ることは当たり前になりました。
ある時考えました
ホテルの予約と歯科の予約の違いは何?

ホテルや飛行機のチケットはまずひとりは確実に一人分です。
キャンセルがない限りお客さんは必ず来られます
一方、歯科はどうでしょうか
ひと枠30分としましょう
まず、全ての来院者の方がひと枠ではありません。
半枠でオーケーの処置内容もあれば、二枠、三枠必要な時もあります
ひと枠予約の方が30分遅れたら、
もはや無断キャンセルと同じです
技工物などが絡めば予約変更は複雑になります。

以上のようなことで、
ネットで予約を取る・取り消す・変更するは
ホテルやチケットとはかなり違うものとなります。
とは言え、来院者にとってネット予約は便利ですので
今後さらに進むでしょう。

しかし現場においてより一番重要なことは
きちんと予約を遂行してもらうことではないでしょうか。
そこで発想の転換、予約確認の重視!

以前、地元の青年会議所に所属していた時のことです。
月一回の例会への出席率を上げるためにあの手この手を考えました
その中で出たことが「いつ、例会への出席確認(催促)をすれば効果的か?」
その時の答えは「一週間前と一日前の二回」でした。
オープンカレンダーでは、任意に二回予約確認メールを送れるようにしてあります。
その昔「ハっと物忘れナくそうメール」で「花(ハナ)メール」として商品化しましたが、あまり咲きませんでした(苦笑)。
花メールはこちら

これは鹿ではなく豚ですが・・美味でした。
イル・チプレッソにて

 

予防 2.0 ワンスァマンス

予防 2.0-019-1015 ワンスァマンス:once a month
質問です。
あなたの日常の中で
ワンスァマンス(月に一回)で通うところとは?
生活する上で困ってはないのに、月一回足を運ぶところは?

床屋さん、美容院、病院、お稽古教室、ジム・・
なぜあなたはそこに通うのですか?
キレイになるから、薬をもらうため、自己啓発、シェープアップ・・

床屋さんは理由は簡単「髪が伸びたから」
病院は「病気だから」
お稽古は「習いたいから」
ジムは「お金払っているから(笑)」

PMTCを受けるために、月一回歯科に通うのは
「プラークがたまったから」
「きれいになりたいから」
「歯周病だから」と、歯医者ならば
すぐさま三つ四つ理由をあげることができます。

一般の人々はどうでしょうか?
言われれば理解は出来るけど、
「自宅で磨いています」「別に痛くないです」
「やはりお金かかるでしょ」

話は飛びますが、小学校の検診でいつも思っていたことは
「もったいない」です。
きちんと磨けば、このムシ歯はふぐことが出来るのに!
月一回のプロによる歯磨きを受ければ、守ることができるのに!
他の病気と違うことは、
生えてきた時は「完璧な歯」であり、
それを守ることも容易です。
多くの病気は、防ぐことは容易ではありません。
歯科予防のジレンマは「やるべきこと=月一回のPMTC」は容易でも、
その実行が困難なことです。

まだまだ、ワンスァマンスのハードルは高いのでしょうか?

予防とネット:天網恢々

予防 2.0-018-1010
予防とネット「天網恢々:てんもうかいかい」

予防とネットは好相性だと常々思います
以前からウェブ専門家K氏(熊本市在住)と進めていた
オープンカレンダーのパワーアップを考えています。
オープンカレンダーとは
診療所のオープンと休みの表示
予約を取る・取り消す
予約確認メールの配信
顧客(患者さん)とのやり取り
などがメインの機能です。
そこで皆さんのご意見を!
予防推進・増患のためにはどのような機能が必要か?

診療所と顧客との絆を強くするにはどんな仕掛けが有効でしょうか?
ご意見お待ちしております。

追記「天網恢々疎にして漏らさず」
少々この意味を、間違って覚えていました。
悪いことをすれば必ず天罰が下る意、ですね。

予防 2.0 罹患率8割以上の病気とは?

予防 2.0-017-1008
罹患率8割以上の病気とは?

8割以上の人が罹患している病気とは何でしょう
歯周病です。
これほど多くの日本人が罹患している病気が他にあるでしょうか?
8割以上罹患している病気
考えようによっては、それは病気ではないのかも。
医学的には立派な病気であっても
人々の日常においては、病気という認識はないでしょう。
似たような病気もしくは病気らしきものは、
肥満、近視、老眼・・・老化?

「病気」と言っても様々
病院・医院に行って治すものもあれば
風邪のように自分で治す・治るものもあります。
また、蚊に刺されても病気とは言いませんし、
擦り傷も唾付けておしまいであったり・・。

つまり、程度の差で病院に行くか、行かないか?
現実的には、日常生活に支障が出てるか出てないか、でしょう。
もちろん、支障が無くても行くべき病気もあります。

病因とその処置方法がほぼ確立されているのが
ムシ歯と歯周病です。
両者とも、その初期段階では
病気だけど困らない
病気だけど痛くない
ただし自然治癒はしないし
薬飲んでも治らない
年一回の通院では悪化する。
しかしムシ歯と歯周病は、
月一回(せめて二ヶ月に一回)の通院で
ほぼ確実に予防できる病気なのです。

医科を見れば長期の「月一回の通院」なんてザラです。
歯科での「月一回の通院」を当たり前にするには?

おそらく「月一の習慣」のもにヒントはあるでしょう。
床屋さん、パーマ屋さん、ネイル、
スポーツジム、お稽古ごと、等々。

歯周病をなくそうではなく、
「月一の習慣」をつくるという視点が必要な気がします。
考えます!
「月いちキャンペーン」「月いち通院」

月一ではなく週一についての蛇足
せめて「週一」でブログ更新しようと思っても
忙しさにかまけて・・・
この「かまける」を漢字で書くと
「感ける」なんですね。

ひとつ書き忘れていました。
8のつく日には必ずアップします
「ハハハと笑って幸せ末広がり!」

 

予防 2.0 ダイエットや英会話と同じか

予防 2.0-016-1002 「ダイエットや英会話と同じか」

口腔内疾患は、言わば「だらだら病」
であれば、歯科予防は人々にとって
ダイエットや英会話と同じようなものかも知れません。
ただし大きく違うのは、歯科予防の場合
プロ(歯科医師・歯科衛生士)の手も必要であるということ。
レベルにもよりますが、ダイエットや英会話は
自宅で自分だけで行うことは充分可能です
しかし、歯科予防はご自分だけでは不充分です。

ここに歯科医師としてのジレンマを感じます。
英会話であれば
「別に私は必要ない」と言う人も当然います
ダイエットでも
「小太りオッケー」の人もいます。
ただし、歯科の場合は
「歯磨きやメンテはてげてげ(適当)でよか」
と、プロのメンテを受けていなければ、
かなり高い確率でムシ歯や歯周病になります。
しかもムシ歯においては不可逆的病気ですので
自己治癒はありません。
小学6年生が上の前歯にムシ歯をつくったとします。
いつも思います
「なぜ、この歯を守ることはできなかったのか?」

歯科予防の失敗です。
かと言って、誰を非難することができましょうか?
本人、家族、歯科医師?
はっきり言えることは
「何かが足りない!」

ムシ歯はできるものではなく
白い歯は守れるものにするには
何が足りないのか?

ダイエットや英会話の本が書店にはいつも花盛り
結局「これだ」という内容がないからでしょう
それらの達成法は千差万別ゆえに、本も次から次へと

歯科の場合は「磨けば守れる」ことは
歯科医師にとっては周知。
ジレンマを感じます
まさしく歯がゆい!!

予防 2.0 ニーズかウオンツか

予防 2.0-015-0911 ニーズかウオンツか

予防(予防的治療)の価値を高める方法として
トラストを得ることを書きましたが、
他の方法としては
矯正治療、インプラント治療、会費制のムシ歯予防クラブなど
ある程度のお金を前払いしている場合は通って頂けます。
「行った方が良い」ではなく「払ってるから行く」

「必要性を感じる:ニーズ」から「必須である:ウオンツ」に格上げするには
どうすればよいのか?

来院行動の理由は多くは「生活に支障がある」でしょう。
逆に考えると、口腔内に病気が発生していても
「生活に支障がなければ」来院しない。

「生活に支障なし」=「病気なし」ではないのです。
床屋さんや美容室に嫉妬することがあります。
お客さんは髪の毛が伸びたことで来店しますが
髪の毛が伸びすぎたからと言って、
頭痛がする訳でもなく、頭から異臭を放つ訳でもなく、
ただ髪の毛が伸びたとの理由でお店に行くのです。

爪や髪の毛を切る理由は簡単
「伸びたことが見える」からです。
「可視化=見える化」これもポイント
ご本人には見えない、見えにくいプラークの蓄積を
いかに「見える化」にするか?

PMTCでの来院時に染め出します
鏡で見てもらいます、見える化です。
しかしメンテナンスの狙いは、いかに来院してもらうかです。
日々の必要性、予防的治療の必要性の見える化、見せる化
考えます。

話は飛びますが、先日「シラス専門店」に食事に行きました。
考えてみれば飲食店の評価は、食べて初めて判明します。
初来店までの「見える化」は、お店のブログであったり
ネット上での評判であったり。
となると、見える化のひとつはブログ、ホームページでしょうかね。

三色丼:「凪(なぎ)

 

 

予防 2.0 待ち人怒らず3

予防 2.0-014-0907 待ち人怒らず3

予約時間を歯医者が守ることで「信頼」を得る。

信頼を得ることで「歯に対する価値」もアップ

さて、良くある質問です。
遅れて来た人への対処は?

例えば、30分枠での予約に15分遅れで来られ場合は、
「残り15分で可能な処置をさせてください」と伝えます
恐らく来院者の方はハッとされるでしょう。
しかし、時間は平等、失った15分間は取り戻せません。
もちろん、次の予約枠にキャンセルが出ていれば話は別ですが

してあげたいことと、出来ることを区別することもコツです。
20分遅れて来た方の治療をしてあげたい、
けど、そのためには30分の時間が必要、
30分の枠を作ることは無理、不可能
であれば、予約の取り直ししかないのではないでしょうか。

 

 

 

予防 2.0 待ち人怒らず2

予防 2.0-013-0906
待ち人怒らず2 ラーメン屋に並ぶ人は・・

行列のできるラーメン屋に並ぶ人は、
なぜ黙って並ぶのか?
理由は「並ぶことは始めからわかっている」です。
この逆が歯科医院で起きているのです。
待たされないための予約
待ちたくないための予約
時間を有効に使うための予約なのです。
待たなくても良いはずなのに、
待たされるから怒るのです。

この世で万人に平等なものはただひとつ!
一日は二四時間、一時間は60分、時間のみ平等

「患者さんが予約を守らない」という声を聞きます
なぜ守らないのか?
過去に「待たされた経験」が有るからなんです。
予約を守ったのに五分待たされた人は、
次回は五分遅れて来ます。
そこで考え方を変えて「まずは歯医者が時間を守る」
これを徹底するのです。

ヒントをひとつ。
予約と言うシステムにそぐわない来院者がいるということ
ある時、いつもニコニコ来院の男の子が玄関から泣いています
聞くと、予約に合わせて昼寝の途中で連れてきたためぐずっている、
とのこと 、ハタと思いました。そこでこちらがチェンジ
「次回から昼寝が終わって機嫌の良い時に連れてきてくださいね」
「ただし、待ってもらうことも有りますよ」と言い添えて。

「タクシーの運転手なんで時間が空いた時に来ます」
「はい、そうしてください。ただし待ってもらいますよ」
等々。

予約を守らないではなく、守れない状況の来院者も居るということです。
待ち人怒らずシステムでは「予約」を三種類に分けています。
ピンポイント予約:何月何日の何時何分、いわゆる予約
時間帯予約:何月何日の午前中もしくは午後、抜歯後の洗浄など
完全フリー:機嫌良い時にいつでもどうぞ、乳幼児など

ピンポイント予約では待たせません
内容は治療、予防処置など30分から60分ほどかかる処置。

時間帯予約は、待ってもらうことも有ります
内容は、抜歯後洗浄、痛みの確認処置、セット後のバイトの確認、
簡単な(咬合面のみ)インレーセットなど・・・

完全フリーも、待ってもらうことも有ります
乳幼児のメンテナンス、ハッスル隊(子ども向けムシ歯予防クラブ)など

このシステムを機能させるコツは
ユニットを3ラインにします。
例えばユニットが三台の場合
ふたつはピンポイント予約用、
残りひとつは時間帯予約と完全フリー用
やってみるとかなりスムーズに遂行できます。
ピンポイント予約でキャンセルが出るとそのユニットには
すぐに時間帯予約と完全フリーの方をお通しします。

もともと予約システムの狙いは何でしょうか
「診療時間(労働時間)を有効に使う」
かたや「来院者の時間の有効利用」でしょう。

付け足しですが、予約を取る際には
「開始時刻(予約時間)のみならず、終了時間の目安」
も予約されることをお勧めします。

予防 2.0 待ち人怒らず1

予防 2.0-012-0905 待ち人怒らずシステム

では「信頼」を育てるにはどうすれば良いのか?
確実にできる方法が有ります
ズバリ「時間厳守」

その昔、会の保険講習会で
「予約料」についての質問
「歯科でも徴収しても良いのですか?」
「歯科はだめです、医科は良いです」
『えっなぜ?』と思いました。
歴史的に見ても、医科よりも歯科の方が予約を導入したのは早いと思います。
技工物がらみで予約が必要になるからです。
医科よりも歯科において「予約」は日常茶飯事
なのに、予約料はだめ・・・納得いかず。

来院者(多くは患者さん)の方々は皆忙しい
日々日常のひとこまを、歯科診療のために作ってくださいます。
歯科治療のあともスケジュールがびっしり
まずは歯医者が時間厳守!
予約の開始時間も守る
予約の終了時間も守る
治療開始後に内容が変わって時間が延びた、
抜歯に時間がかかった、等々
理由はあれど、やはりこれは歯医者の良い訳に過ぎないと思います。

セミナーなどでもたまに聞きますが、
「スタッフは院長の鏡」
返事の良いスタッフの診療所は院長も返事が良い
玄関のキレイ度と院内のキレイ度は比例する
院内のオシャレ度と来院者のオシャレ度は似ている
つまり院長が時間厳守ならば、来院者も予約を守る

忙しいのは院長だけではなく、
来院者も忙しい、小学生だって忙しいのです。

予防 2.0 TRUST

予防 2.0-011-0905
TRUST

トラストについて、ひとつおまけ。
もう15年以上前、
マイアミのパンキーインシチチュートのセミナーに参加した時のこと。
当時、恐らく初めての超円高(1ドル=80円)で、
食事からバッグまで全て安く
食事に関しては、もともと食費は安いアメリカですが、
日本円3000円=現地での価値6000円くらいに感じました。
晩御飯後のナイトミーティングで
ビル・ロッカード教授が話されたのが次の画像です。

新(真)口腔内診査について
まずは「1患者教育」、教育というよりレントゲン写真や口腔内写真、模型、ブループリント(ベストな完成予想模型)などを準備しての情報提供、その方(患者さん)の口腔内状態の提示、の意味でしょう。

そして2番目が「信頼」です

信頼のあとにより深く相手を知り、ようやく「診断」。
その先には「ユニークでエクセレントな治療が可能」とのことでした。

ディズニーのアラジンのなかで、
ジャスミン姫に手を差し伸べて「TRUST ME!」

まずは「TRUST」です。