酒とタバコとスイーツと:その2

酒とタバコとスイーツと:その2

お酒は・・二日酔いになっても三日目には普通に(落語居酒屋参照:笑)。
飲む量の調節はさほど困難ではありません。
タバコは・・禁煙は可能です
スイーツ・・量の制限は不可能ではありません

ムシ歯・歯周病予防・・歯の使用制限すれば?
これは不可能です。

愛飲家に、お酒のマイナス面を説いてもイマイチでしょう
愛煙家に、タバコの害を話しても同じでしょう
超甘党に、砂糖に関する苦い(マイナス)話をしても同じ
前回の話の2と4の人たちに、一年後の喜びを説明しても同じかも知れません。

予防を否定するのではなく、ここで言いたいことは
歯科予防とてお酒やタバコ、スイーツと同じで
求める人、求めない人が現にいらっしゃるということ
歯科予防は必須と言わんばかりに歯科医師が声高に予防を言うのは
歯科医の「独り善がり」であり
求めない人にとっては「押し付け」と感じているのかも知れない
ということです。
言わば、「歯科予防」は他人(ひと)ごとと思う人も多いのではないでしょうか。

歯科医師側がもっと普通の人目線に立っての推進というよりも、
拡散のような方法・手段・仕掛けをもっと模索すべきでしょうね。

美味なワインがアルゼンチン

 

酒とタバコとスイーツと

酒とタバコとスイーツと

日々予防のことを考えています
近いうちに日々更新するようにします!

お酒を飲み過ぎると二日酔いになったり、
体に良くないことも分かります。
タバコが体に悪いであろうことも知っています。
スイーツを食べ過ぎると太ることも周知
けど・・食べてしまう、飲んでしまう。

人々は大別すると次の4パターンに分かれると考えられます
1−今の快楽(酔う)を求め、一年後の喜び(健康)をも求める人
2−今の快楽を求めるが、一年後の喜びには無関心(行動を起こさない)の人
3−今の快楽を求めず(禁欲)、一年後の喜びを求める人
4−今の快楽も、一年後の喜びにも無関心の人

これは歯科予防にも当てはまります。
1−目の前のスイーツに舌鼓を打ち、きちんとプロによるメンテナンスを受ける人
2−スイーツを食べ、プロによるメンテナンスを受けない人
3−スイーツを口にせず、メンテナンスを受ける人
4−スイーツにも、プロによるメンテナンスにも無関心の人

スイーツのない人生なんて
ワインのない人生なんて
と、小生は思いますが、それは人それぞれ。

ひょっとすると「歯科予防」においても同じなのかも知れません
自分の歯だから、持って生まれた自分の体だから、
自己責任だから・・・

お酒を飲み過ぎて、タバコを吸って、スイーツを食べ過ぎて
体を壊したり太ったりすることは分かり切っています。
けど、自己責任において行う。
定期的に歯のメンテナンスを受ければ
一年後も十年後も食べる喜びを味わえると知っていても、
時間がない、お金がない、その気がない・・・
と行動に移さない人は確実にいます。

歯科予防が必要である、良いことである、すべきことである
という考えは、歯科医師の独りよがりなのかも知れません。

もちろん、上記の1の人々が増えることを願っているのですが、
もしかすると「押しつけ」の姿勢があったかも、とふと思いました。

ちなみにカルノは酒とスイーツは求めます!
次回は「酒とタバコとスイーツと2」として
「押し付けと独り善がり」について

 

予防 2.0 はは中心か

予防 2.0 はは中心か

前回の「はは大切はは中心」をさらに考えます。
まず「歯」以外では?

すぐ近くの鼻:香水、ピアス
耳は:音楽、ヘッドフォン、ピアス
目は:メガネ、コンタクトレンズ、アイシャドー、まつげ
頭は:ヘアースタイル、帽子
肩は:スポーツジム
胃は:料理、腹筋
皮膚:化粧、スキンクリーム、エステ
手は:指輪、ネイル、手袋、腕時計
足は:靴、散歩、ウオーキング、ランニング、遍路、旅
目の追加:本、映画、動画、テレビ

歯は:健康、グルメ、話、会話、歌う、カラオケ、楽器、口紅、朗読、キス
我田引水ですけど「歯」はセンターかも
口や歯は、こんなにも多くの分野とつながっているのに・・

予防 2.0 はは大切はは中心

予防 2.0-027-1115 はは大切はは中心

ナゾナゾのようですが、
母大切、母中心
やはり家庭の中心は母でしょう。
さて歯は大切、歯は中心とも読めます。

今、「スマホでスマートにムシ歯予防」を考えています。
「歯」を中心に据えてみると結構面白いことになります。
いろいろなことが、言うならば生活全般がつながります。
歯と食
歯と美容
歯と健康
歯と会話
歯と歌
歯とスポーツ
となると
歯科診療所とレストラン
歯科医院と美容室
診療所と英会話教室、カラオケボックス、ジム・・

ひとりの人を中心に置くと
その人の行きつけのほとんどの店店が
つながる可能性があるように思えます。

はは中心!

予防 2.0 風が吹けば・・その4

予防 2.0-026-1113 風が吹けば・・その4
PNC-cycle ピーエヌシーサイクル

殴り書きで恐縮ですが画像を参照のほど
多くの初来院者の方は患者さんとして来られます:P=Patient
しかるべき処置(治療)を受けて問題解決   :N=Normal
メンテナンスのお客さんとして定期的に通院  :C=Customer
恐らく、この流れが主流でしょう。
腐心するのは、NからCへ導き、Cの人がcycleを習慣にしてくれることです。

前回その3に書いたように、P=患者さんは繰り返しではありませんが、
C=顧客はサステナブル、継続的です。
よって、次のようなことが考えられます。
P1(ひとり目の患者さん)が来院され、ノーマルになってC1へ
P2ふたり目の患者さんが来られ、C1の方がリピーター(サイクル)になると
P2+C1、その後さらに顧客Cが増えて行くと
P3+C1+C2・・さらに・・P4C1C2C3・・P5C1C2C3C4・・となって
治療枠よりもメンテ枠が大きくなります。
歯科医師の仕事よりも、衛生士の仕事が増えてきます。となると
より多くの衛生士のマンパワーが必要となり、チェアーも必要
となると、チェアー三台、歯科医師ひとり、衛生士ひとりだと無理?

予防を推進するためには、
1−来院者の多くがリピーターになってくれる
2−保険を絡めるとある程度の来院者数が必要となるので、チェアーも必要
3−さもなくば、自費のメンテナンスにするか

いやいや、こんなことを考えなくてもそこそこやっていける
言い換えれば、予防を推進しなければ、患者さんが来てくれるし、
治療という需要もある。
この考え方だと「まちぼうけ」的のような気がするのですが・・。

 

予防 2.0 風が吹けば・・その3

予防 2.0-025-1111 風が吹けば・・その3

治療と予防の大きな違いがあります。
基本的に治療は1回です。
現実的には数年に1回でしょうか。
補綴処置がその典型です
同じ歯のインレーが毎年春に外れると、
それは「下手」な歯科治療となります。
花粉症などは毎年発症しても患者さんは
耳鼻科にクレームをつけることはありません。

その点、予防はサステナブル(持続可能:sustainable)です。
理想は月に1回、せめて2ヶ月に1回
少し前にブームになったロハス
この「ス」がサステナブルです。ちなみに
ロハス=LOHAS:Lifestyles Of Health And Sustainability
LOHASロハスローハス)とはLifestyles Of Health And Sustainability (健康持続可能性の、またこれを重視するライフスタイル)の略。健康や環境問題に関心の高い人々のライフスタイルを営利活動に結びつけるために生み出されたマーケティング用語である。 ウィキペディア – Wikipediaより

Pの治療など疾患によっては繰り返す処置・治療もありますが、
補綴・充填などは再発を良しとはしません。
数年に、1回の歯科治療
2ヶ月に1回の歯科予防
この違い・特性を生かすことでビジネスとして成り立つような気がします。

次回はPNC-cycleのお話

 

予防 2.0 風が吹けば・・その2

予防 2.0-024-1107 風が吹けば・・その2

敬愛する高崎先生のブログへの読者コメントに
予防を推進すると
1−治療(歯科医の仕事)が減る
2−人々(患者さん)は、1年後の白い歯(健康な歯)より、
今日のケーキを食べて歯磨きは適当を選ぶのでは?
の2点についてアドバイスを、のような内容がありました。
ごもっとも、とも思いますが・・。

歯科医師が予防を叫べば、歯科医師の収入が減る 、
すると歯科医師は予防を推進できなくなる
これでは、歯科医師は困りますが・・。

予防を推進する、歯科医師は予防をさらに発展、継続できる
すると人々の歯は、生えたままの白い歯のままである!
よって人々は歯科予防に対して必要性・優先順位を高める
このことで更に歯科医師は予防を推進できる
となってほしいと考えることは容易ですが・・。

しかしですよ!
予防と治療はどう考えても、方向性は同じではありません。
自転車の前輪を治療、後輪を予防としましょう。
方向性が異なるためにグイグイ進むどころか、その場で倒れてしまいます。

考え方を変えて、
前輪を予防、後輪を治療としましょう。
予防を推進する中で、治療が発生したら行う
前輪が始終回りながら、後輪は時々回る
これでも、収入を考えると倒れてしまうでしょう。

となると、予防の単価が、治療の単価を超えないと
歯科医師は予防を叫ばないでしょう。

客観的に考えるに、保険診療をベースにすると、
ほとんどが治療による収入となります。
保険診療の予防メンテナンスでしっかり収入を上げようとすると
それなりのユニット台数、歯科衛生士の確保が必要となります。

ユニット3、4台
歯科衛生士ひとり、歯科助手ふたり、受付ひとり、歯科医師ひとりだと
自費による予防しか現実的にはないと思います。
治療は保険で、予防は自費で

もっとも、補綴が保険から外されると、
別の展開が生まれるかも知れませんが

少子高齢化時代の今、今後更に、子どものムシ歯は減るでしょう。
ムシ歯のない子どもが親になれば、当たり前のように、
その子どものムシ歯は更に減り、皆無に近づくでしょう。

さあ、その時に歯科医師はどうする?

まとまらない文になりました。

ムシ歯をなくすことは、病気をなくすことですから
だれが考えても「世のため人のため」です。
世のため人のための仕事(歯科予防)を推進しても
世の中から評価されない(納得する収入が得られない)。
なぜ、このようなことになるのか?
何かが間違っている!
何かおかしい

歯科医師は白い補綴物をセットすること(治療)はできても
歯科医師は白い歯を守ること(予防)はできないのでしょうか

続く・・

予防 2.0「風が吹けば・・」

予防 2.0-023-1106「風が吹けば・・」
「風が吹けば桶屋が儲かる」という理論を耳にします。
念のため
「風が吹けば、砂埃で目を患い、盲人が増える。生計を立てるために三味線を弾く人が増え、三味線の需要が高まる。胴に猫の皮を張るために、猫が減り、鼠が増える。増えた鼠が桶を齧り、桶屋の仕事が増える。よって桶屋が儲かる」とのこと。

その昔(2000/07)「携帯電話でムシ歯予防」という文を書きました。
これは『アイスクリームの中心消費者である十代の女性が、小遣いから携帯電話代を捻出するためにアイスクリームが買えなくなった』と言う記事を基にしています。
携帯電話を使うようになり、ケータイ代捻出のために、アイスクリームを買えない。
よってムシ歯が減る、という理論展開です。
加えて、ケータイでしゃべるために唾液の量が増えて、ムシ歯予防になる。

今、考えているのは 「ケータイを使ってもっとダイレクトに予防できないか」です。
ケータイメールやネットを使って、効果的に効率的に予防を実践できないものか、
ということです。
個人個人(一般の人々・患者さん)にメールを診療所から送り、
予防を喚起することは考えつくのですが、
もっとネットらしい方法手段はないものでしょうか?
いや、必ずあるはずです。
はい、考えます!
バタフライエフェクト(バタフライ効果)と言う話があります。
『ブラジルでの蝶の羽ばたきはテキサスでトルネードを引き起こすか』
というような内容です。
風が吹けば桶屋が・・
蝶々の羽ばたきが・・
あなたのケータイが白い歯を守る!
はい、考えます。

 

予防 2.0 ゆで卵からドーナツ

予防 2.0-022-1029 ゆで卵からドーナツ

以前、このブログでも書きました「ゆで卵理論
黄身が「治す歯科医療」で、白身が「守る医療」です。
(詳しくはこちらへ
このときは、いずれ分離すると考えていました。
内科診療所とスポーツジムのような関係、
病院や診療所でもらう薬とサプリメントのような位置づけ

今朝ふと思いました。
「治す医療=従来の治療」と「守る医療=従来の予防」
治療と予防とはドーナツのような関係ではないのか。
ドーナツの穴が、カリエスで出来た穴でありいわゆる歯科治療、
ドーナツの食べる部分、ドーナツ全体が守る医療すなわち予防です。
意味分からん、ドーナッてんの?
はい、つまり守る医療(予防)が大きく、
その中に治す医療(治療)を完全に含むのです。

ゆで卵理論の時は、予防と治療は分かれる、分けるべきだと考えていました。
黄身(治療)が徐々に小さくなり白身が増える、
最終的には分離すべきだと思っていました
予防を治療終了後のメンテと考えての発想でした
メタボの治療で内科に通っていました、ある程度改善したので
あとはスポーツジムで、のような考え方です。

予防ではなく守る医療と考えれば
ベースに有るのは「守る医療」であり、
「治す医療」は完全に守る医療に包含されるのです。

予防ではなく「守る医療」という認識、
ドーナツの穴とドーナツそのもの
ゆで卵のとの違いは?
黄身と白身は分けられても
ドーナツの穴とドーナツは分けることができません(笑)
皆様、いかがでしょうか?
個人的には「はらドーナツ」が好きです。

予防 2.0 見える化

予防 2.0-021-1018 見える化

見える化、可視化
この言葉はいろいろな場面で見かけます。
時期はとっくに過ぎましたが
「秋きぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」 藤原敏行
日本は古来「目にはさやかに見えねども」をいとおかしと捉えたのかも知れません。

ブログにも何度も書きましたが、
つい妬んでしまうのが「髪の毛」です。
爪もしかり
では、口腔内のプラークなどをどう可視化するか?
それは簡単!そうです
染め出せば良いのです。
ポケットを計ることで、数値化も出来ます。
ただし、染め出しにしてもポケットの検査にしても
来院後のことです。

伸びた爪を見れば、爪を切る行動を起こします。
伸び過ぎた髪の毛を見れば、床屋に行こうとなります。
プラークがたまったので「そうだ!歯医者に行こう」とはなかなか・・
プラークがたまったことが見えないからです。

いろいろな可視化が考えられます。
ダイレクトに見せる、数値化する
プラークの可視化のひとつとして「置き換える」を考えました。
プラークとは全く別のことと結びつけることでの「可視化」です
月イチもしくは二ヶ月に一回のPMTCをただ単に
30日後、60日後とするのではなく
その方(来院者)のイベントに合わせるのです。
紅葉狩り、芋鍋会、忘年会、女子会、同窓会、
旅行、結婚式、グルメツアー等々
女子会の前に歯をキレイにする
今度美味しいものを食べにいくのでメンテを受ける。

自身のことを考えてみてもそうです。
次、いついつにプレゼンがあるから床屋に行く
茶会で点前をするので髪を整える
もちろん、イベントなしで切ることもありますが。

けど、そんなにイベントはないわと言われたら?
大丈夫です、「旬」があります。
以前、飲み会でお坊さんと話した際に
「イカ刺し」が食べにくくなったら「歯医者に行く」と
そのお坊さんは決めているとのこと。なるほど
そこで旬を絡める!
例えば次回予約を十月に取りたいとしましょう
その頃はリンゴのおいしい季節ですね、
旬のリンゴを充分に味わうために「PMTC」
ジビエの季節ですよ、歯応えのある肉をあじわうためにも「PMTC」
ボージョレヌーボーの解禁ですよ
ヌーボーを十二分に堪能されたら、ステイン取りに「PMTC」

健康を維持することはQOLをアップしますよ、と歯医者に言われて
「そうだ、歯医者に行こう」とはなかなか・・
その人にとってのイベント(楽しいこと、優先順位の高いもの)に
絡めることで 二次的に、結果的に優先順位を高くする。
考えように寄ってはこの「置き換える」「こじつける」も
ひとつの「可視化」と言えるのではないでしょうか。