BBTime 553 口楽器

「運命やりんごを砕く象の口」長谷川裕

唐突ですが「象の歯は何本あるでしょう?」・・答えは後ほど。解説には『本来「りんご(林檎)」は秋の季語だが、貯蔵力が強いので、昔から冬季にも広く出まわってきた。雪の降る日の店先で真っ赤な林檎を見かけたりすると、胸の内までがぽっと明るくなるような気がする。だが、掲句の「りんご」は、そんな抒情的なしろものじゃない。情を感じる余裕もあらばこそ、大量の林檎があっという間に次から次へと「象の口」に放り込まれ噛み砕かれてしまう。これが「運命」と言うものか。と、作者は呆れつつも得心し、得心しつつも呆然としている図だ。自分の運命も、考えてみればあれらの林檎のように、あれよという間に噛み砕かれてきたようである。ちょっと待ってくれ。そう願ういとまもなく、他の多くの林檎たちともどもに噛み砕かれ消化され、あとには何の痕跡も残らない。そこで力なく「へへへ」と笑うがごとくに、自然に「運命や」の慨嘆が口をついて出てきたということだろう。なんとなく滑稽であり、なんとなく哀切でもある。自己韜晦(とうかい)も、ここまで来れば立派な芸だと言うべきか。』(解説より抜粋)。先日、ラジオから流れてきた曲を聴きながら思いついたのが「口楽器:くちがっき」。今回は口楽器の動画を見ながら歯磨きを!

さて、ラジオからの歌声はスウィングル・シンガーズ(The Swingle Singers)でした。画像を見てお分かりのように歴史は古く1962年にパリでスタート。ウィキペディアによると『グループは全部で8人のメンバーからなり、構成はソプラノ、アルトテノールバス、各2名。ジャズのスキャットの歌唱法を男女の混声合唱に持ち込んだそのサウンドは、ジャズの側からもクラシックの側からも異色で新鮮なものとして評価され、一般にも理解しやすい音楽は「ダバダバ」コーラスとして知られる。バッハ・シリーズのヒットから始まってベートーヴェンチャイコフスキーからオペラロッシーニ)にいたるまでクラシック音楽でのレパートリーを拡げ、さらに現代ポップスのヒットチャート(ビートルズビージーズなど)やその他のスタンダード・ナンバーのアレンジと、幅広い楽曲の複雑かつテクニカルかつ印象的なカバーを生み出している。アレンジはジャズの和声法やスタイルが基調であることが多い。ナット・キング・コールなど洗練された歌手・ピアニストの影響も見られる。』(Wikipediaより)とのこと。

彼らの「口楽器」の演奏を堪能してもらう前に冒頭の答えです。象の画像を見て頂くと何となく判るのですが、象の歯は上下左右の奥歯で四本です。大きな奥歯のみの四本なんです。ちなみに前歯由来の牙(きば)を含めると六本となります。では皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。

BBTime 552 磨く

「明け方の夢でもの食う寒さかな」辻貨物船

大方、夢の中では食べる寸前に目が覚めます。句の食べ物は何だったのでしょうか。解説には『寒い日の明け方、意識は少し覚醒しかけていて、もう起きなければと思いつつ、しかしまだ蒲団をかぶっていたい。そのうちにまた少しトロトロと眠りに引き込まれ、空腹を覚えてきたのか、夢の中で何かを食べているというのである。誰もが思い当たる冬の朝まだきの一齣(ひとこま)だ。まことに極楽、しかしこの極楽状態は長くはつづかない。ほんの束の間だからこそ、句に哀れが滲む。いとおしいような人間存在が、理屈抜きに匂ってくる。物を食べる夢といえば、子供のころには日常的な飢えもあって、かなりよく見た。でも、せっかくのご馳走を前にして、やれ嬉しやと食べようとしたところで、必ず目が覚めた。なんだ夢かと、いつも落胆した。だから大人になっても夢では食べられないと思っていたのだが、あれは何歳くらいのときだったろうか。なんと、夢で何かがちゃんと食べられたのだった。何を食べたのかは起きてすぐに忘れたけれど、そのもの本来の味もきちんとあった。それもいまは夢の中だという自覚があって、しかも食べられたのである。感動したというよりも、びっくりしてしまった』(解説より抜粋)。今回は「磨く」についてのお話。

朝日新聞「折々のことば」です。
『磨くということは、何かと何かを擦り合わせること。擦り合わせないと磨かれない。関口怜子    
 物は他の物と何度もこすれ合うことでぴかぴかしてくる。人も同じ。自分とは異質な人、理解しにくい人、話がうまく通じない人との摩擦をくり返し体験する中で人として艶(つや)やかになってゆくと、仙台を拠点に長く子どものためのアート・ワークショップを展開してきたハート&アート空間ビーアイの代表は語る。そんな遭遇を希(のぞ)むなら自分のほうから出かけていかなくちゃと。』

この文章を読みながら溜飲を下げると同時に「歯磨き」における「他の物」とは何だろうと考えました。単純には「歯と歯ブラシ」でしょうけど、「人も同じ。自分とは異質な人、理解しにくい人、話がうまく通じない人との摩擦をくり返し体験する中で人として艶(つや)やかになってゆく」を踏まえれば「歯」と「歯ブラシ」とは考えられません・・ここでの「磨く」とは、まさに切磋琢磨。

歯磨きにおける「ものと他のもの」とは「歯と歯ブラシ」ではなく「歯の汚れと気持ち」だと考えます。「キレイを保ちたい」「健康でいたい」「美味しく食べたい」等々。「汚れ」とはズバリ「食べること」であり「生きる」ことに他ならないのです。歯を使わずに生きることはできません、食べることで当然歯は汚れます。その汚れを落とすことが「歯磨き」なのです。こう考えると歯磨きとは、「日々の生活」vs「生き方」もしくは「生き様」vs「人生哲学」・・歯をキレイにしている人はキチンと生きている人だと思います。では皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。

BBTime 547 歯と眼

BBTime 547 歯と眼
「レノン忌より小さき記事なり開戦忌」藤本章子

前回アップから日が流れました。さて、ご存じのように本日12/08はジョン・レノンの命日、1981年のことで満四十歳。また日本人にとって12/08は「真珠湾攻撃」(ハワイ時間12/07)。日本が開戦に踏み切った日に平和を謳ったジョン・レノンが亡くなるとは・・涙。句の解説には『今日十二月八日はかつての大戦の開戦日であり、ジョン・レノンの命日でもある。日本人にとって、いや世界の人類にとって、どちらが社会的に大きな出来事であったかは言うを俟(ま)たない。だが、この日の新聞はレノンの忌のことを大きく取り上げていたというのである。むろんレノン忌のことも風化させてはなるまいが、開戦の日のことはなおさらだろう。だが、ジャーナリズムとは残酷なもので、戦争の記憶の風化を嘆く舌の根も乾かぬうちに、かくのごとくに事態を風化させて平然としている』(解説より抜粋)。今回は最近目にした記事について。

雑誌プレジデント12.3号です。タイトルは「歯と眼の大問題」・・歯科と眼科について比較しながら誌面は進みます。主たる病気と治療法、かかる患者費用、はたまた大学の国家試験合格率や給料の比較まで。歯科医から見ると特に目新しい記事はあまりないように感じました。目を通し終わって強く感じたことは(connoteの読者の皆さんならおわかりでしょうが)根本的なことに着目していない!

例えば「緑内障」・・日本での失明原因1位。「しかし、緑内障の根本的な原因は今のところ不明です」(34頁より)。「白内障」・・「白内障は、糖尿病安堵に合併して起こることもありますが、原因の大半は加齢によるもの。誰にでも起こる老化現象の一つです」(36頁より)。原因不明もしくは加齢による病気ですから、人にとって避けられない病気と言えます。

一方歯科では「歯周病」・・「歯の表面に「バイオフィルム」と呼ばれる歯周病菌の巣窟をつくります。・・それによって、歯周組織が破壊されていくのです」(38頁より)。また「毎回1時間磨いてくれたら、歯周病は治る」(41頁より)とも。歯科の二大疾患は「ムシ歯」と「歯周病」、原因はともにバイオフィルムであり、バイオフィルムの物理的除去によって発症を阻止することができるのです。ズバリ言います!緑内障や白内障の発症を避けることはできませんが、ムシ歯と歯周病はほぼ完全に予防できるのです。この点が根本的に異なるのです。

オマケをひとつ。前回「アマゾン脱出!」でコーヒーカウンティ(coffee county)を紹介しました。小生、毎朝ハンドドリップで淹れて飲んでおります。加えて月に最低2本は赤ワインを楽しみます。このため月に一度の歯のメンテナンス時に、ステイン(外来性着色)をとってもらいます。偶然インスタグラムで見つけたこの歯磨き粉「MASHIRO:マシロ」結構良さそうです。ポイントは使う量を少量にすること。ケチって使う方が懐に優しいし、何と言っても歯に優しいのです。ピンクのザクロとグリーンのハーブミントの二種のフレーバーがあり、30gで1800円。今回の歯磨き曲はもちろんジョン・レノンの「Happy Xmas(War Is Over)」。では皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。


BBTime 532 西瓜割理論

BBTime 532 西瓜割理論
「風呂敷のうすくて西瓜まんまるし」右城暮石

夏休み、田舎に帰ると土間に大きな丸いスイカがゴロンと出番を待っていました。まん丸スイカも風呂敷も今は昔。前回「唇の脇役」で糸井重里氏の「今日のダーリン」を紹介しましたが、今回も今日のダーリンより。

読むと非常にゴモットモ!と拍手したくなります。

中学校の夏キャンプでしょうか、確かにこのような記憶があります。棒を持たされ、前方にスイカを見据えたのちに目隠しをされ、ぐるぐる回され「ハイ!スタート」。思いっきり棒を振り降ろしても・・空振り。

言われてみれば、たまに「もっと右」とか「少し左」と善良な人の声がかかることもありましたが、多くは「ちがう」の声。

もちろん最初の人が一発目でスイカを割ったら、ゲームの面白みはないかも知れません。終わりの文章「百万遍の否定より、ほんの数回の肯定で前に進めるものだ」・・歯科医師になって「もっと歯を磨いてください」「歯を磨きましょう」と何遍言ったことでしょう・・これはまさに「ちがう」と、違わないことに気がついたのは歯科医師になって二十年も経ってからのことでした。

歯科医師のみならず、プロの助言は「光の射す方に向かう」の「光」でなければ意味がないのです。「ちがう」を言い続けることはプロの仕事とは言えないのです。

冒頭の画像を見てもイマイチ包み方はわかりませんが、この図解を見れば理解できます。「ちがう」のではなく「右」「左」「前」「行き過ぎ」などを助言すべきなんです(スイカ割り以外において)。

超個人的な意見ですが、歯磨き粉に関しての「右・左」。まず、歯ブラシに何も付けずに「唾液」で磨きます。磨き中の唾液は躊躇なく飲み込んでください。この「唾液磨き」で、場所を気にせずに長時間(五分以上)楽に磨けます。気になる方は遠慮なくうがいを。終わりかけにやっとこのライオンの「チェックアップ スタンダード」(一本500円から600円)を、大豆大の量つけて仕上げ磨きというよりも、歯に擦りつけるようにします。うがいはせずに歯磨き粉混じりの唾液を吐き出します。ここでうがいすると折角、歯の表面に塗ったフッ化物が流れてしまうので勿体無いのです。

おやすみ前の歯磨きには、こちらの「SP-T」(1500-1600円)がおすすめです。これも最後に大豆大つけて歯や歯茎の境目に擦りつけるようにします。もちろんウガイは無し、つばを吐くだけ。翌朝起床時の口の中が爽やかであること請け合います。

義歯の方にはこれをオススメします。義歯をキレイに洗った後、義歯の歯茎の部分(凹んだ部分)に「コンクールジェル」をたらして口の中へ。昔は義歯は外して水につけてお休みくださいと言っていましたが、噛んで痛くない方は義歯清掃後はコンクールジェルつけて口の中へ。これまた翌朝爽快です。以上三つの商品、モノは試しで使ってみてください。これは「右」であり「左」です。ではでは皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。3370



BBTime 531 唇の脇役

BBTime 531 唇の脇役
「蘭の名はマリリンモンロー唇々々」山口青邨

解説には『季語は「蘭(らん)」。現代の歳時記では夏に分類しているほうが多いようだが、古くは馬琴の『栞草』のように秋の季語とした。(中略)ややこしいけれど、当歳時記では角川版歳時記の分類を基準としているので夏の部に入れておく。掲句は近着の「俳句」(2004年10月号)に載っていた大屋達治「山口青邨論」に引用されていたものだ。作句時の作者は九十歳を越えている。この句を味わうためには、なにはともあれどんな花なのかを知らなければならない。早速ネットで調べてみると、ときどき写真を借用してきた青木繁伸さんのサイトに鮮明なものがあり、縮小して掲載したが、なるほどねえと「納得々々」した次第だ。やはりモンローの顔を簡略化していくと、最後には「唇」が残るということか。アンディ・ウォーホールの版画を思い出したりした。ところで「唇々々」はどう読むのだろう。大屋さんは「くちくちくち」としているが、「しんしんしん」でも面白いかな。いずれにしても、青邨の茶目っ気は終生健在であったということだ。ユーモアも、文芸世界を支える大きな柱である』(解説より抜粋)。今回は唇の脇役・・健康な歯について。この蘭がマリリンモンロー

さて尊敬してやまない糸井重里氏のほぼ日に「いとをかし」を見つけました。8/7の今日のダーリンです。以下引用
『・まず、先日「左手で歯を磨く試みをもうやめます」と言ったけれど、今日気がついたら左で磨いていたので、もうどっちでもいいかと、やめるもやめることにしました。・歯磨きといえば、歯ブラシを強く押し当てて磨くと、ブラシ部分が早くダメになってしまうばかりでなく、歯磨きもうまくできてないことになる、と知ったのは、ずいぶん大人になってからでした。』

『歯磨きには、主になる目的があります。歯と歯の間の食べ物のカスや歯垢を落とすこと、歯と歯茎の間の食べカスや歯垢を落とすことです。そのためにブラッシングするのですから、歯垢をブラシの先の部分の弾力を利用して、弾き出す、掻き出すというやり方が正解です。強く押して磨くと、ブラシの毛が折れ曲がってしまって、弾き出す、掻き出すということができなくなります。それは、竹箒(たけぼうき)で落ち葉などを掃くとき、だれでも実際に経験していることでしょう。払うように、弾くように、掻き出すように、というのは、すべて同じような行為で、表面での仕事になります。押すとか、強くとかはまったく不要なのです。歯の表面についているヌルヌルを落とすにも、まったく同じことが言えるでしょう。こちらも表面についたヌルヌルの膜をはがすのですから、強く押したり高速で往復してもしょうがないですよね。』

『昨日、お風呂のなかで、ぼくは考えたのでした。歯磨きという「コト」には目的があって、それをするための道具として「歯ブラシ」という「モノ」を手に入れる。しかし、ぼくらはついつい「モノ」をモノとして選ぶことに熱心になり過ぎてしまって、本来ほしかったはずの口のなかを掃除する「コト」が、忘れられてしまうのだろうな、と。さらに「コト」についても「磨き」ということばが、床磨きとかタイル磨きのような動きを連想させて、強くだとか速くこすりたくなってしまうんですよね。いちおう、本日の教訓としては、「コト」を考えることで「モノ」を使おう、かな。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。古典的な説明。客はドリルを買うのでない。穴をほしいのだ。』

まさに「コト」(歯を守ること)を考えることで「モノ」(歯ブラシ・歯磨き粉)を使おう、です。最後の一文がまたまた「いとをかし」。ムシ歯のことを英語でcavity=空洞・穴と言います。「客はドリルを買うのでない。穴をほしいのだ。」は「人々は歯ブラシを買うのではない。穴が欲しくないのだ!」

先日8/5はモンローの命日、1962年没享年36歳。体の中で、本来最も寿命が長いのが「歯」なのです。熱い唇、朱い唇、脇役の白い歯をお守りください。皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。二曲目邦題は「口笛を吹きながら」1930



BBTime 526 BBT

BBTime 526 BBT
「土用鰻劉寒吉の歌と待つ」八木林之助

今年の土用丑は七月二十八日です。句の解説には『作者は、しかるべき店で注文し、料理が運ばれてくるのを待っている。箸袋にか、あるいは店内に飾られている色紙にか、劉寒吉(りゅう・かんきち)の歌が書かれているのだから、店のある場所は九州の鰻の名産地・柳川だろう』(解説より抜粋)。柳川へ学生時代に行きました!本吉屋か若松屋でしょうかね。さてタイトルの「BBT」とは?ズバリBBTimeのことです。ではBBTimeとは?・・ズバリBrush Beat Timeのことです。訳すなら「音楽聴きながら歯磨きタイム」。早速、機嫌の悪い人も上機嫌の方も、まずはこの動画を観ながら歯磨きを!4:59 磨けます。

キレイな歯に感動しながら観てました。さてお次は・・ちょっと違うけど、あの曲。最後がこれまたシュール。3:53 磨けます。

気付かれましたか?一人二役です。実は、一人二役を演じている人がこの方です!2:11 磨けます。

実は、次の動画を偶然見つけてハマってしまいました!2:26 磨けます。

頭に血が上っているのでは?鎮めましょう。3:47 磨けます。

健康は「健体康心:けんたいこうしん」の略です。身も心も平常に保つために「Pooh:プー」は必要です。3:06 磨けます。

決してラジオ体操としてオススメしません!ラジオ体操ならぬラジカル体操。3:18 磨けます。終わりの方に脳味噌体操もあります。

もうかなり歯がキレイになったのでは!昔よく耳にした曲です。3:54 磨けます。

お疲れ様でした。ラストはじっくり聴いてください。(4:11 磨けます)

皆さま、歯も体も脳味噌もご自愛の程、ではでは 1970

BBTime 511 習慣の盲点

BBTime 511 習慣の盲点
「ンの字もソの字も同じ入学す」中野寿郎

入学式の季節です。句の解説には『季語は「入学」で春。ははは。「ン」と「ソ」は確かに似ているし、書き順を同じにすると、どっちがどっちなのか区別がつかない。まごまごしているうちに、晴れて小学校入学ということになってしまった。そんな幼いころを、自嘲というほどではないけれど、微苦笑しながら振り返っている。入学の句というと、圧倒的に我が子のそれを詠んだものが多いなかで、掲句は自分の入学を詠んでいて珍しい。一見我が子の句としても通用しそうだが、戦後の小学国語では平仮名表記から教えるから、これは片仮名を先に教えた敗戦以前に入学した人の句と解釈すべきなのだ。他ならぬ私の入学も、敗戦の一年前だった。「ン」と「ソ」の区別に悩まされたクチである。だから、作者の気持ちはよくわかる。「エ」と「ヱ」の書き分けにも戸惑ったし、「イ」と「ヰ」の使い分け方なんてさっぱり理解できなかった。おまけに「清水」という苗字の仮名表記が、なぜ「シミズ」ではなくて「シミヅ」なのであるか。それがまた戦後になると、ころりと逆転して「シミズ」と書けと言われては、何がなんだか……と、かなり目の前が暗くなった。いまひとつ国語になじめなかったのは、案外こんなところに原因があったのかもしれないと思う。全国的に、昨日今日あたりが入学式のピークだろう。いまの子供たちは、どんなことにまごつきながら入学するのだろうか。江國滋『微苦笑俳句コレクション』(1994)所載。(清水哲男)』(解説より)。今回は習慣の落し穴、習慣の盲点についてのお話。

習慣を辞書で引くと『いつもそうする事がその人の決まりになっていること』(新明解国語辞典より)とあります。皆さんの歯磨きの習慣は何歳頃のことでしょう?おおかた物心ついた時分でしょう。三歳、四歳、五歳では。冒頭の句同様に、小学校入学前には歯磨きの習慣が身に付いていたのでは。「ン」と「ソ」については入学後にしっかり習いますので書き分けができるようになると思います。しかし歯磨きはどうでしょう。おそらく四、五歳頃から親御さんに「歯は磨いたの?」「歯を磨きなさい」「ちゃんと磨きなさい」と言われて板のでは。文字は学校で教えてくれますが、誰もしっかりと教えてくれないにもかかわらず「磨け」と言われ、本人においても「磨けているのかどうか」判断つかぬまま、言わば一方的に「磨け」と言われてもなあと思いつつ・・、何の為に歯を磨くのかわからぬままに・・。

習慣とは先に書いたように「その人の決まりになっていること」であって、正しい(適切である)正しくないとは無関係です。歯磨き以外にも「顔を洗う」「体を洗う」などもありますが、根本的に違うのは歯だけが新陳代謝しない事です。顔や体は、洗い残した部分(汚れが残った部位)があっても、いずれ皮膚は汚れとともに剥がれ落ちます。しかし歯の表面は新陳代謝しないので汚れ(バイオフィルム)とともに剥がれ落ちることは決してありません。

加えて髪の毛(頭髪)であれば、周りの人はもちろん本人も鏡を使えばすぐに現状を知る事ができます。口の中(歯)はどうでしょう。たとえ鏡を使ってもなかなか見えませんよね。あなたの歯の汚れをご自分で可視化する方法はただひとつ「染め出す」事です。新学年、新生活になって気分一新の今、習慣の見直しをオススメします。日々の歯磨きに「染め出し」を是非加えてください。週に一度で結構です、是非!さらに月に一度、歯科医院でPMTC(歯のクリーニング)を受ければ言うことなしです。皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。2800


追加:「ン」と「ソ」のもとになった漢字を調べました。「ン」が尓(なんじ)で「ソ」は曽とのこと。ややこしいのは「尓」の訓読みは「そ」なんです。
おまけ:先日小通りを自転車走行中に、看板「パソコン教室」が目に留まりました。「ン」と「ソ」を取り違えたら・・「パンコソ教室」・・パンこそ命!のパン大好き人が通う教室みたい(笑)。

BBTime 508 ハイシャのハミガキ

BBTime 508 ハイシャのハミガキ
「朝寝して敗者に似たる思ひあり」菅原けい

句の解説より『季語は「朝寝」で「春眠」に分類。父が早起きの性だったことと農家だったことで、子供の頃から早起きだった。起床は遅くとも午前六時。それ以上寝ていると、父に容赦なく布団をひっぺがされた。それが性癖となってしまい、夜明け前に起きるのはへっちゃら。と言うよりも、太陽が顔を出す前に自然に目がさめてしまうようになったのである。おかげで、後年ラジオの朝番組のときには大いに役立った。しかし、何かの拍子に、起きると外が少し明るい朝もある。そんなときは、この句の作者のようにみじめな気分になってしまう。「ああ、シッパイした」などとつぶやいたりする。なんとなく損したような気分なのだ。この句はたぶんそんな早起き人間にしかわからないだろうが、少しくらい朝寝したからといって、別に生活に支障があるわけじゃなし、どうしてみじめな気持ちになってしまうのか。自分の意思とかかわりないところで、性癖が崩れることに漠然とした不安を覚えるからなのだろうか』(解説より抜粋)。今回は敗者ならぬ「歯医者の歯磨き」について。

学生時代(歯学部)に「歯科医療従事者の中で、歯磨きが一番上手いのは誰か?」との問いがあり、答えは「歯科医師」。理由は「歯牙の解剖を一番知っている(はず)から」とのこと。歯の形・形状を熟知していると言うことは・・1)歯の汚れやすい箇所・汚れが残りやすい部位を知っている。2)歯の形を熟知しているので、適切な磨き方もわかる。3)食べ物のリスク(糖分など)も知っている。4)ひとたび歯を削ったら「終わり」であることを知っている(オワリとは言い過ぎかも知れませんが、これが一番の真実です)。

5)ブラック・ジャックは自分自身で手術をしますが、歯科医はほぼ無理です。以上5つの理由で歯科医師は自分の歯をしっかり守ります。さらに自分の子供の歯については、プロとして守ります。そこでタイトル「歯医者の歯磨き」・・とはいかなる歯磨きでしょうか?

1)よく歯を磨く、すぐ磨く、じっくり磨く。2)リスキーな食べ物・食べ方を避ける(傾向にある)。3)信頼のおける、自分より上手な歯科医師をかかりつけとする。ここでは小生の歯磨きを例に「ハイシャのハミガキ」をご紹介します。

メインはブラウンの最新電動歯ブラシ「iOシリーズ」です。これはオススメです。BBTime498「人生の触媒」に『ブラウンの電動歯ブラシ「オーラルB iO」。ブラウンの電動歯ブラシ新型です、まさに殿堂入りの電動ブラシ!2分以上磨くと「ニコニコマーク」が表示されます。この電動歯ブラシでの二分間は手動の10~15分くらいに相当するでしょう。旧型との大きな違いは二点。まず静か・・無音とはいきませんが静かです。もう一点は、磨いた後の歯の表面が違います・・ツルツル!難点がひとつありました、ひとセットで三万円超えること』と書いております。

サブは画像:ウルトラフロスのSサイズ。常時携帯して爪楊枝のように使います。歯ブラシで汚れが落ちる部位と、フロスがキレイにする部位は異なります。歯ブラシだけでは不十分です!フロス・・特にこのY字型のホルダー付きフロスは必須です。

もうひとつオススメしたいのが、この歯ブラシ。小生考案の坐る歯ブラシです。グリップが太く、背丈が低いので長時間磨けます(不思議なくらい長く磨けます)。この歯ブラシを歯磨き粉無しで使います。唾液磨きです。唾液で磨くので、場所を問いません(あくまでもプライベートな空間や仕事場のご自分のスペース)。坐るのでどこにでも置くことができます。手を伸ばせば、すぐ手に取れます。興味のある方はminneもしくはcreemaに出品しています。この歯ブラシの使い方はBBTime461「耳寄な話」を。

一日の歯磨きは1)朝ジョギングの後、お風呂で電動歯ブラシ。2)ランチ後フロスと歯ブラシ(手動)。3)就寝前に電動歯ブラシです。ちなみにメンテナンス(PMTC)は月に一回。以上が小生のハイシャのハミガキであります。

ムシ歯になってない歯を「天然歯:てんねんし」と言います。基本的に、生まれながら(生えた時に)ムシ歯の人はいません。生まれ持った天然歯を守らないのは「モッタイナイ」話です。ということで今回の曲は「君は天然色」!皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。8610

句の解説の後半です。『三十代でやむをえずフリーという名の失業者になったときには、早起きの自分にいささか辟易させられた。早く起きたってすることもないので、それまでなら出勤する時間まで何もせずに過ごしていたのだが、これがなかなかに辛かった。早起きは習い性だったけれど、朝の時間に読書とか何かをする習慣はなかったからだ。たまらなくなったので、机の前に次の江戸狂歌を大きく書いて貼っていた時期がある。「世の中に寝るほど楽はなかりけり 浮世の馬鹿は起きてはたらく」。座右の銘のつもりであった。』(解説より抜粋)。

BBTime 505 つばき

BBTime 505 つばき
「赤い椿白い椿と落ちにけり」河東碧梧桐

如月も早、中旬です。解説には『碧梧桐初期の代表作。教科書にも出てくる。が、厄介な句だ。碧梧桐の師匠だった正岡子規は、この句の椿を既に根元に落ちている状態だと見た。しかし、そうではなくて、映画のスローモーションのように、二つの椿が落ちつつある過程を詠んだと見る専門家も多い。「落ちにけり」はどちらにでも解釈可能だから、どちらが正しいとももちろん言えない。私の好みからすると「スローモーション」派になるが、現代ムービーの技術に毒された感じ方かもしれないとは思う。ところで、椿の花は、この句のように「散る」のではなく「落ちる」のである。山国で暮らしていた子供の頃には何度となく目撃したが、その様子は子供心にも「痛み」を感じさせられるものであった。偶然に見かけるだけなのだけれど、よい気分はしない。この句を日本画のように美しいと言う人もいるが、逆に作者は椿の落ちる不愉快を詠んだのかもしれない。あるいは、時代への川柳的な諷刺句かもしれぬ。後に自由律に転じた碧梧桐のことだから、そういうことも十分に考えられる。つまり、俳句はこのように曖昧なのだ。上り調子の巧みな俳人ほど、曖昧な句を作ってきた。私たちの人生と同じように、しかし曖昧だからこそ、俳句は面白いのである。』(解説より)とあります。「曖昧だからこそ面白い」・・人生も。今回は同じ「つばき」でも「唾:ツバキ」のお話。

新明解国語辞典には「つばき」=つばの意の「つ」+「吐き」とあります・・となると「吐く」のでツバキ(唾)なのかもしれませんが、NHKニュースに気になる「唾棄できない」記事が!『徹底調査!洗面所での新型コロナ感染リスク』・・内容は次のようです。

『去年12月、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が2件発生しました。共通していたのは「歯磨きやうがいなどを行う洗面所が感染元だと推測された」ということ。当初の報道では、蛇口にウイルスを含む唾液が付着し、それを触ったことによる接触感染が感染を拡大させた可能性が高いとされてきました。しかし、調査を行った保健所や歯科医師会に取材を進めると「蛇口のほかにも感染リスクがある」ということが分かりました。それは「エアロゾル」です。エアロゾルとは、煙のように目に見えない微細な粒子のことで、空気中に長時間漂うという特性があります。吸い込むと、ウイルスが一気に肺まで到達してしまい、重い肺炎などにつながる危険性があると考えられています。』(出典はこちら

『今回「あさイチ」では、専門家の協力のもと特殊な撮影機材で洗面所でのエアロゾルを可視化する実験を行いました。その結果、歯磨きを1回行うと、大声で話し続けるときと同量のエアロゾルが発生することがわかりました。特に、前歯の裏を磨くときに大量のエアロゾルが出ることがわかりました。』(記事はこちら)動画はこちらをご参照の程。

対策として『対策としては、換気をよくして改めて三密対策を徹底することに加えて、歯を磨く際に口元を手で覆うことや、うがいをする際には口に含む水を少量にして、低い位置から吐き出すようにするのが有効ということです。』(引用元)。

もうひとつ提案!「唾液磨き」です。記事によると「唾がエアロゾルとなって周囲に拡散する」ことがリスクを高める、とあります。その点が閉口するのであれば・・「唾液磨き」と「閉口磨き」はいかがでしょう。1)まず、洗面所に行かずに、自分のデスクやひとりポツンと 2)歯ブラシをくわえて(閉口:口を閉じて)の唾液磨き 3)溜まった唾液は、そのままゴックン 4)唾液で濡れた歯ブラシはティッシュなどで拭きケースへ 5)帰宅後、もしくは頃合いを見て(混んでいない時に)水洗いします。6)手元に水やお茶があれば、ひとくち含んでグジュグジュゴックンして終了です!

歯磨き粉を使うと「洗面に立たないといけない」し、「飲み込めない」から「吐き出す必要がある」のです。私見ですが「歯磨き粉は必須ではありません」し「唾液中のIgA(アイジーエー)抗体利用」できるのは「唾液磨き」です。洗面での歯磨きが「エアロゾルによる感染拡大のリスク」となるのであれば、ひとりポツネンと口閉じての唾液磨きの方がベターです。唾液磨きに抵抗のある方は「フリスクやミンティア」などを口に放り込んでの唾液磨きなどいかがでしょう。

画像のように椿も色々です・・あなたに合った歯磨きを見つけてみてください。決して「歯磨き粉を使わなければいけない」とか「デスクで磨いてはいけない」とか、ありません。皆さま、ご自愛の程ご歯愛の程。3290


BBTime 489 新デザイン

BBTime 489 新デザイン
「焼芋を二つに折れば鼻熱し」吹田孤蓬

小生が焼芋から連想するものは、味でも熱でもなく「音」です。あの「ピーッ」の音に何かしら物悲しさと、少しばかりの温かさを感じます。例の「いーし焼き芋、焼芋っ」は減ったような・・。句の解説には『そのまんまの句。たしかに、焼芋は二つに折ってから食べる。折ると、湯気が鼻をつく。その一瞬をとらえた微笑ましい作品だ。いますぐに、焼芋を食べたくなった読者もいるのではないだろうか。私は、あまり食べない。ここ数年間は口にした覚えがない。なにせ戦後の食料不足時代に、芋ばかり食べていたので、どうしても当時のみじめな記憶が甦ってきて、食欲とは結びつきにくいからだ。(後略)』(解説より)。今回は焼き芋とは関係なく「デザイン」についてのお話。

画像は新デザインの歯ブラシ「Zenブラシ」をコンペに応募した際のものです・・ボツでした。近々、手作り販売サイトにアップします。
「白珪尚可磨:はっけいなおみがくべし」(禅語の意味はこちら
「磨いているのにムシ歯になる@何か足りない何が足りない?
理由は明らか@磨き残しあり
磨き残しを減らすには@丁寧に小まめに磨く
丁寧磨きの日常化に EARS:イアズ
Ethical     Anytime/where    Rest    Saliva
腰据えて歯をまもるために坐りました
「歯を磨く」ではなく「歯をまもる」
面倒なルーティンを手軽で楽しめるものに
あなたの歯をまもる@ZENブラシ」

「Happy New Ears」
「歯磨きの新スタイル EARS:イアズ
ethical「E」予防は自愛 環境への配慮
anytime/where「A」いつでもどこでも
rest:レスト「R」息抜き・癒しとして
saliva:サリバ「S」唾液で磨く唾液みがき
「歯をみがく」のではなく「歯をまもる」
面倒なルーティンを手軽に楽しめる習慣へ
あなたをまもる新スタイル@EARS」

以前発表した「タツブラシ」に改良を加えています。新デザイン改良版歯ブラシの名は・・「ブラシラブ!」この名前への思いは・・SWEETS LOVE!  TEETH LOVE!  BRUSH LOVE! スイーツ大好き! まもる白い歯! いつでも歯磨き! 7420