歯科維新18-神戸シンポジウム02

ご紹介にありました「笑い療法士二級」とは、

癒しの環境研究会による資格で、

二級保持者は、現在日本全国で32名のみです。

歯科医師ではひとりです。

その笑い療法士ネタというわけではありませんが、

はは大切

皆さんは、これを何と読まれますか?

「母たいせつ」・・そうですね。

「歯はたいせつ」・・はい、それも正解!

「・・・」・・他には?ないですか。

もうひとつは「ハハ!大切」

笑うことは大切なことです。

ハハ!大切

歯科維新17-神戸シンポジウム01

先月、神戸で開催された「定期健診型予防歯科医院の作り方」

第2回シンポジウム

-疾患を生まない、生ませない仕組みづくり-

この時に話した内容を、アップして行きます。

この時に使用したパワーポイントは、このブログの左側の、

パワーライブラリの「愛のピラミッドin神戸」で見ることができます。

シンポジウム

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歯みがきが上手いのは?

歯科維新16

問題です。

「歯科医師と歯科衛生士のどちらが、歯みがきが上手でしょう?」

正解は「歯科医師です」

理由は「歯の形を良く知っているから」

卒後間もなく聞いた話です。

それなりに納得しました。

「歯みがきはしてもらうもの」

と言っている理由のひとつがこれです。

歯みがきをしていると言うのは、

手探り(歯ブラシの毛先探り)で磨いているのです。

直接目で見えないところを毛先探りしているだけなのです。

手探りであっても、形状を良く知る歯科医師は、まだ上手です。

歯科医師よりは歯の形を知らないひとびと(患者さん)が、

磨いても磨き残しが出るのは当然のことです。

加えて、

歯のヨゴレ(プラーク)でさえ肉眼では識別しにくいのに、

厄介な「バイオフィルム」は肉眼では確認不可です。

染め出しても駄目です。

だから「歯はみがいてもらうもの」なのです。

歯科医療の大きな誤り

歯科維新15

ハミガキ不足(結果、ムシ歯になった)の責任を、

ひとびと(患者さん)のせいにしていたことは、

歯科医療の大きな誤りだと思います。

ひとびとが磨いても不足は残る、

ゆえに専門家(歯科医師・歯科衛生士)に

定期的(理想は一か月毎)に磨いてもらう。

後手後手医療から先手先手予防へ!

歯は磨いてもらうもの

歯科維新14

あるお母さんのつぶやき。

三歳半の検診で母親の仕上げ磨きの不足を指摘された

→「それは無理です。歯は定期的に歯医者で磨いてもらうものです」

『それを聞いてホッ』

「自宅で完璧に磨き上げることは不可能です」

「定期的に歯は磨いてもらうもの」なのです!

ツイッターに書いています。

ムシ歯をつくらない歯医者11

「CとPは今やほぼ完全に予防できる」

先日神戸で開催されたシンポジウム

「定期健診型予防歯科医院の作り方」

-疾患を生まない、生ませない仕組み作り-

に演者として参加しました。

その時の基調講演の中に出てきた言葉が

「CとPは今やほぼ完全に予防できる」です。

Cとはカリエス、ムシ歯のことで、

Pとは歯周病、シソーノーローのことです。

歯科における二大疾患、ムシ歯とシソーノーローは、

さけることができる病気なのです。

例えば、ガンにならない生活スタイルとか、

食生活などの本が、巷にはあふれています。

それらのことを完璧に実践したとしても、

100%ガンにならないとは言えないでしょう。

しかし、歯科におけるムシ歯とシソーノーローは、

言えるのです。

「万緑の中や吾子の歯生えそむる」と中村草田男の有名な句があります。

この「生えそむる」の時の歯は特殊な場合をのぞき完璧です。

他の疾患、つまり他の臓器と歯の大きな違いは、

生えてきた時は完璧に健康で、その後病気=ムシ歯になる、

しかも後天的要因(生まれたあとのこと)で、

ムシ歯になるか、ならないかは人為的にコントロールできる。

他の臓器はこうすれば100%病気にならないとは言えません。

しかし、歯は完璧な状態で生え、

しかも、こうすればムシ歯などから守ることができるという、

方法が確立されている。

そうであれば「後手後手医療」から「先手先手予防」が、

良いと思いませんか。

ムシ歯をつくらない歯医者10

話がそれますが、

その昔「バケツの穴」という「みんなのうた」がありました。

バケツに穴があいている→

困ってないでなおしてよ→

わらでふさげばいいけど長い→

短く切ればいいじゃない→

ナイフで切ればいいじゃない→

ナイフがさびて切れない→

研げばいいじゃない→

研ぐには水が必要→

バケツで水をくもう→

バケツに穴があいている・・・

似てませんか?

だから、バケツに穴があく前に、

手を打つべきなのです。

後手後手医療から先手先手予防へ!

ムシ歯をつくらない歯医者09

おおまかですが、日本の今の保険制度は

「疾病」(=病気)を対象としています。

つまり極端な言い方をすると、

おおざっぱに予防処置は保健外となるのです。

保険制度はある意味、落とし穴なのです。

実はもう一つ怖い落とし穴があるのです。

保険診療が疾病つまりムシ歯を対象としているため、

端的に言うならば、歯医者は歯を削って、つめて、

なんぼなんです。

歯を削って、つめたり、かぶせたりしないと、

収入が得られない構造になっているのです。

口にトラブルを持つ人、すなわち患者さんが来ないと、

経営的にはよろしくないことになるのです。

じっくり考えてみると、

怖い話です。

保険診療における医科と歯科は違う性格をもちます。

医科における疾病(病気)は、予防できないものもあると言うより、

完全に予防できる病気の方が少ないと言えるでしょう。

ところが、時代が進み、

今や歯科における二大疾患、ムシ歯とシソーノーローは

ほぼ予防が可能です。

にもかかわらず、保険診療は疾病を主なる対象としています。

リアルな話として今なお

「患者が減ると収入が減る」

と考えるし、堂々と公言する歯医者も少なくありません。

「ムシ歯をなおす歯医者」から

「ムシ歯をつくらない歯医者」へ、

シフトを変えましょうよ。

ムシ歯をつくらない歯医者08

「ムシ歯をつくらない」ことが歯医者の仕事なのです。

一見当たり前のことのように思えますが、

これには、落とし穴があるのです。

日本の今の保険制度は「疾病」(=病気)を対象としています。

しかし予防の対象は健康です。

保険診療の相手は患者さんですが、

予防サービスの対象は健康びとなのです。

健康びとが保険証を持って歯科診療所を訪れても

満足な予防処置・予防サービスは受けられないのです。

慣例的に「歯が痛い人が歯医者に来る」であり、

歯医者に来る人は「患者さん」でした。

充分なる予防サービスを受けるには、

言わば「歯のスポーツジム的な施設」が必要となると思います。

歴史的に歯科大学の勉強は「まず、ムシ歯ありき」でしたし、

当然、歯科診療所は「患者ありき」です。

もちろん、数十年前は「ムシ歯の洪水」

と言う言葉があったくらいですから、

歯の健康人は「どこに行けばいいの?」なんて発想はなく、

歯を磨くのは、守るのは、その人自身だ!

という考え方が固定観念となってしまった訳です。

しかし、時代は変わりました。

ムシ歯を治す歯医者の時代から

ムシ歯をつくらない歯医者の時代へ、

変遷が始まっているのです。

ひとびと、健康びとのほうが時代を先取りしています。

ハンズやロフトの歯みがきグッズのコーナーに行ってみてください。

歯ブラシや歯磨き粉の種類の多さに驚愕します。

関心の高さが商品の種類の多さを現しています。

ムシ歯を治すのが歯医者の仕事だと

信じて疑わないのは歯医者自身であり、

その考えが時代に合っていないとは

気が付いていないのも歯医者自身なのです。

歯医者の子どもにムシ歯がない本当の理由07

「歯科医は治せない」

「ムシ歯の部分を人工物に置き換えているだけ!」

では、歯医者は何をしているのか?

歯医者が行っていることは「機能の回復」だけなのです。

ムシ歯になった部分を人工物に置き換え、

日常生活における、食事・会話・笑顔などに問題が無いように、

機能を戻しているというのがより真実でしょう。

歯医者は反論します。

「歯牙の特性上、一度ムシ歯になって失われた部分は戻らない」

おっしゃる通り!

歯(歯牙:しが)は、骨と違って、再生したり治癒することはありません。

骨折しても骨はまた骨自身の力で繋がりますが、

歯は無理です。

歯医者は、歯そのものを治すことはできないが、

歯の持つ機能を回復することだけは、ある程度できる。

だから「歯医者は歯を治せない」。

ゆえに「ムシ歯をつくらない」が

最高の歯医者の仕事なのです。

いいですか?

「ムシ歯をつくらない」ことは、

ひとびと(患者さん)のやるべきことではなく、

歯医者の仕事なのです。

ひとびとの歯をムシ歯から守ることが、

歯医者の仕事なのです。