BBTime 242 不透明飲料

BBTime 242 不透明飲料
「くちびるに夏欲しければ新茶飲む」小迫倫子

句の解説に「?」ピンとこない内容が・・「これまでの句では茶は「汲む」ものであり「喫する」ものでありと、「飲む」というストレートな言い方はゼロに近かった。茶には「飲む」だけでは伝わらない風合いがあるので、多くの俳人はあえて婉曲的な表現を選んできたのだろう。そんななかで、作者はずばり「飲む」と詠んでいる。ミルクやジュースと同じ「飲み方」をしている。そういうふうに読める」解説より。そうなんですね、言われてみれば然(さ)もありなんかと。

「透明飲料」の記事を目にしました。「透明飲料なぜ人気?外見は水、出荷数7年で15倍」(一部しか読めませんが毎日新聞記事)。実際口にしました。見た目無色透明まさしく「水」、ボトルに口を近づけるとそれなりの匂い・香り、一口飲むとラベルの味。初体験時は「騙されている?」と思いましたが二回目には「別に・・」。ネットには「透明飲料」に関するブログも「透明飲料の人気の裏にある日本社会の闇」

「透明飲料人気」の理由として「健康志向」「クリーンなイメージ」「他人の目が気にならない」「水のように見える」などあるようで、いくつかのブログで問題視しているのが「他人の目」でした。職場や学校で飲んでも「水らしく見える」ために気兼ねせず持っていける・口にできるとのこと・・怖いですね!他人の目を気にして飲まないといけない「日本社会」、堂々と飲めない飲料を飲む「姑息さ」もさることながら「歯が砂糖漬けになる」ことが歯科医として怖いのです!

「味覚の95%は鼻で感じる・味覚を育てるピュイゼ理論とは何か」Newsweekの記事に見つけました。「専門家の間ではいまだに論争があるそうだが、味覚が「『多数の感覚』が混ざり合ったもの」だということは、はっきりしているのだという。なかでも嗅覚とは密接につながっていて、ある神経生理学者は、味覚とは「95%が嗅覚」で、残りの5%が味だとしている。それほどに、味覚に関する情報の大半は鼻から脳に入っているということだ」記事はこちら。「味覚=95%が鼻で5%が味(舌)」このような報告を読むと「透明な紅茶」が作られる事実も、然もありなんかと。

オレンジのみならず、明確なフレーバーのペットボトルジュースを飲んだ後に、水を入れて飲むと「残り香・残りフレーバー」によって少々甘く感じます。マスカットやリンゴなどのフレーバー紅茶をミルクティーで飲むと砂糖なしにもかかわらず「甘み」を感じます。このような飲み方・楽しみ方ならまだしも「透明飲料」にはしっかり砂糖が入っています、隠れ(透明)砂糖入り飲料です。職場で「ちびだら飲み」でムシ歯・糖尿病になる、学校で「隠れ砂糖入り飲料」でムシ歯を作る、怖い怖い怖い!

ちびちびだらだら飲み」市場を作る飲料メーカーの次の手は「透明飲料」・・飲料メーカーは売れさえすれば何を作っても良いのか?と思ってしまいます。飲料・お菓子・服などなんでも人々を幸せにするための商品であり、メーカーだと思いますが「そんな建前言ってもメーカーは儲けん」と一蹴されるだけなのでしょうか。「透明飲料」は極めて不透明なブラック飲料です、皆様賢く選びましょう。「水は透明」「新茶は緑色」「紅茶は茶色」「オレンジジュースはオレンジ色」と当たり前が一番良いかと!透明飲料は不透明飲料と捉えるべし!(個人的意見です)9350


BBTime 241 したしたこおか

BBTime 241 したしたこおか:舌下小丘
「金魚屋のとどまるところ濡れにけり」飴山 實

さすがに行商の金魚屋さんを見たことはありません。本物のロバの引く「ロバのパン屋」は見ておりました。タイトル「したしたこおか」正しくは「舌下小丘:ぜっかしょうきゅう」です。舌を上げると舌の下に筋が見えます、その筋の前歯側に小さな膨らみ(小丘)があり、これがツバの出る部分で時にピューっと出ることもあります。

本日は「雨ザーザー降ってきて」の六月六日。鹿児島は梅雨入りしたものの今年は空梅雨なのかあまり降らず・・昨日は結構降りましたが。本題にはいりましょう。上の前歯と下の前歯はどちらがムシ歯に「なりにくい」と思われますか?答えは下の前歯です。わけは「舌下小丘」に関係します。下の前歯は舌下小丘のすぐ前にありますので、常に唾液で濡れた状態です。下の前歯は常に唾液で守られているので最もムシ歯になりにくい部位なんです。

一方、上の前歯特に「前歯の唇側」は唾液が届きにくいのでムシ歯になりやすい部位です。大人(永久歯)も子供(乳歯)も同じです。ムシ歯になりやすい上に歯の中で一番目立つ歯が上の前歯です。上の前歯がムシ歯になる→樹脂を詰める→やりかえる→神経を取る→かぶせる必要発生→陶器の歯にしますか?保険の歯にしますか?

唾液の力は偉大です!その力を利用しない手はありません。簡単です!舌で上の前歯を舐めてください、ベロベロしてください特に唇側を。歯の表面をベロベロすることで汚れを取ることができるし、唾液の緩衝作用(phを戻す作用)によってムシ歯発生を抑制できます。素磨き・唾液磨きも極めて有効です。食後に(おやつも含めて)お茶で歯を素洗いした後はまずは唾液磨きをオススメします。唾液についての詳しいサイトを見つけました(こちら)。

ブログを書きながら上の前歯の唇側を舐めていて、幼かった頃ゴリラやチンパンジーの真似をしたことを思い出しました。人に見られても差し支えのない場所と時間で上の前歯ベロベロを!曲は高中正義の「bamboo vender」です「きんぎょーえきんぎょ」が聞こえてきます。雨にちなんだ曲も二曲・・ベロベロしながら聴いてください。8850


BBTime 240 治すより支える

BBTime 240 治すより支える
「休むとは流れることねあめんぼう」黒田早苗

当のアメンボウにとって「休み」なのか「活動」なのか?おそらく「活動」でしょう。さて、いつも聴くNHKラジオ「聴き逃し」の文化講演会「認知症の医療と介護 医師:長尾和宏」に出てきた言葉が「治す医療から支える医療へ」でした。表現を変えると「病気のみを診るのではなく、その方の生活・人生をみるべきである」と。

講演には「多剤併用の弊害」も出てきます。医療が細分化しすぎているため各診療科の医者はその病気・データしか診ておらず、各科がそれぞれ処方するので結果的に多剤併用となり弊害が生じている、シンプルに言えば「五剤以下(五錠まで)」にリスクの低いものから減らしなさい、薬を減らすと認知症が改善する現実が多いとのこと。胃瘻のことも出てきます、ぜひお聴きください(7/23まで視聴可能)!高校生の頃、週末にいつも思いました「なぜ、こんなに沢山の宿題が出るんだろう?」「わかった!」「各教科の先生は自分の教科のことしか考えてないからだ」・・と理解できても勿論宿題の量は減りませんでした(笑)。

先日の患者さん・・上の前歯の唇側が腫れてのジカジカすると来院。レントゲン写真撮って診るとセラミックの歯(保険外診療)が入っている歯の根の炎症が原因でした。おっしゃるには、二年ほど前に入れたとのこと(約二十万出費)。ざっくばらんに話しました・・「あなたが仮に二十万円の電化製品を買ったとします。二年で問題起きたら修理代を払いますか?やはり保証期間内で無償修理でないと納得できないでしょ」歯科における自費診療とは多くの場合1)保険外の技術・治療法、2)保険外の材料の使用などで高価な治療費となります。しかし電化製品同様に保証を含めての保険外診療だと小生は思いますけどね。

歯科臨床において治療せず話や説明だけで終わることも。前出の患者さんには投薬しましたが「セラミックの歯をつけた診療所に相談されてみては?」と話しました。ムシ歯治療にも似たようなケースがあります。以前は「早期発見・早期治療」をよく耳にしましたが症例によっては「早期発見・長期観察」のこともあります。小さなムシ歯・初期のムシ歯などがこのケースです。医療において「治す」ことは必要ですが大前提は「支える・幸せにする」ことでしょう。

歯科で自費診療を選択される場合には、保証期間・保証内容などを事前にしっかり確認してから決断されることをオススメします。できれば文書(保証書の類)をもらわれた方がベターです。また支払い時の領収書はしっかり保管を(なくすようであればスマホに画像保管でも良いかと)。冒頭の句はBBTime040「無事の人」でも紹介しておりました。8300

BBTime 239 時はキンなり

BBTime 239 時はキンなり
「時の日の頬杖をつく男の子」わたなべじゅんこ

来たる十日(6/10)は「時の記念日」。句の解説に「長いので俳句では「時の日」とつづめて詠まれることが多い。大正九年からおこなわれているというから、そんじょそこらの何々デーとは時の厚みが違う。由来は天智天皇の十年(661)にはじめて漏刻(水時計)が使用されたことに発する。したがって、厳密に言えば「『時計』記念日」だろう」とあります。腕時計大好きですが今回は「時」についてのお話。

BBTime 155「バーバー羨まし」に「髪の毛であればスッキリとなったことは鏡を見ればわかります。歯の汚れは舌や指を使っても隅々までは確認困難です。(中略)床屋必要サインを自覚できることが、歯医者として羨ましいのです」と書きましたが、今回「時の記念日」「時は金なり」「時はキンなり」とふと思い付き・・。結論を申します、ムシ歯予防・歯周病予防を後押ししてくれる「エンハンサー(向上させるもの)」は結局「時」しかないと思います。

車の様々な警告灯です、オイル交換・ガソリン量など結構目にします。オイル交換はセンサーが働くのでしょうが「時・期間」がセンサー代わりのものもあるのではないでしょうか。キレイに磨かれた直後の歯の表面はツルツルですが、数時間後には唾液中の菌が付着し始め徐々にプラーク(白い歯の汚れ)を形成していきます。このプラークがバイオフィルムへと成長し様々な悪さを始めます。

やんかぶったとわかる髪の毛、伸びたら目立つ爪、ゴミ箱のゴミも、カゴの中の洗濯物も見えるものは自覚できます。見えなくても汗でベタつく肌、痒くなった頭、触るとわかる髭なども自分で知り得ます。残念ながら自覚しにくいのが歯の汚れなんです。髪の毛も爪も皮膚も「時」が関係してます。時が経てば伸びる→伸びるから自覚できる→床屋さんへ行く。しかし歯だけは時が経ってもなかなか知り得ない。

この人が「時は金なり:Time is money.」のベンジャミン・フランクリンです。本来は「時間を浪費することがどれだけ人生を無駄にすることに繋がるのか、そして、時間を浪費するという選択をするのはいつも自分で、自分の望む人生が実現するのを妨げているのは周囲の人や環境などでは決してなくて、いつも自分なんだ」というような意味がバックボーンにあるようです(こちら参照)。

本日6/4から歯と口の健康週間、昔は6と4にかけて「ムシ歯予防デー」でした。ムシ歯発生で通院治療による「あなたの人生」の時間とお金の浪費はまさに無駄です。回避可能なことを回避しない手はありません。ムシ歯菌は「時」が経てば必ず歯の表面に張り付きます。「時」を目安に予防処置を受けることでさらにムシ歯予防は完璧な予防となります。予防は時間とお金の無駄を省きます。まさに「時は菌なり」「時は金なり」!曲はエンヤの「only time」7710

おまけで「時の記念日」の戦前のポスターです。
「時ヲ守ッテ、歯ヲ守リマセウ」

BBTime 238 イビキがテビキ

BBTime 238 イビキがテビキ
「鯖の旬即ちこれを食ひにけり」高浜虚子

流石です!二回三回と読むうちに無性に鯖鮨が食べたくなり唾液がジュワッと、さすが虚子。今回はイビキ→よだれ→誤嚥性肺炎についてのお話。前回「ゆるみ防止」で義歯と誤嚥性肺炎のことを少し書きましたが、これまたNHKラジオ第二「聴き逃し」の文化講演会「認知症の医療と介護 長尾和宏医師」を聴いていて、これまた義歯との関係が登場(5月27日放送分 7月23日まで視聴可能 残り13分30秒頃から)

講演によると誤嚥性肺炎を最も起こしやすいのは「就寝中のよだれ」。起きている時(就寝中以外)は、気管に入るとむせて痰となって外に吐き出します。ところが就寝中にイビキの途中などでよだれ(細菌沢山の唾液)を吸い込んでも、むせることなくそのまま気管に流れ込むのだそうです。イビキで「ガーガーヒッ」の「ヒッ」でバイ菌豊富な唾液を吸い込んで気管に入りこむ、これが問題!

画像はイビキ防止マウスピース。ご覧になってお分かりのように、歯と歯は噛み合っていません、即ち平常より高くなっています。ここがポイント!イビキ防止のためには「気道確保」のために通常より高く(正確には下顎の位置が重要で結果的に高くなる)する必要があるのです。ところが夜間入れ歯を外してお休みなると真逆のことが起きます、特に総入れ歯の方はかなり低くなります。これでは「イビキ誘発」「よだれ吸い込み推進」となること請け合いです。

恐らくこの方は「歯無し」。やはりこの講演からも就寝中は義歯を入れたままが良いと思います。前回の繰り返しですが「健康入れ歯の方は夜間は着けたまま就寝」がオススメ、部分入れ歯の方も同様です。時に気になることが「義歯はキレイ」でも残っている「歯が汚れている」方がいらっしゃいます。歯が汚いと当然ヨダレも細菌沢山ヨダレとなります、ご注意ください。

入れ歯を外して就寝→噛み合わせが低くなる→気道が狭くなる→イビキをよくかく→ヨダレを吸い込む→誤嚥性肺炎の誘発。お休み前には義歯とご自分の歯をキレイにして、義歯は口の中に入れたままお休みください。6860


おまけ:冒頭の句の解説が面白かったので御紹介。「それにしても、ただ鯖を食っただけなのに俳句になっているのはなぜでしょう」「五七五 を三コマのフィルムとみれば、一コマ目は眼の前の鯖鮨、二コマ目は手に取った鯖鮨、三コマ目は腹に入った鯖鮨。と分析しましたが、こんな野暮な考えよりも、句のスピード感が心地いいからでしょう」・・鯖鮨といえば京都の「いづう」はたまた日向市の「金太楼」・・ジュワ

BBTime 237 ゆるみ防止

BBTime 237 ゆるみ防止
「朝ぐもりはめても落ちる鍋のねじ」水津奈々枝

鍋のネジならまだしも落ちて困るのは「試験」と「入れ歯」。今回は入れ歯のゆるみ解消についてのお話。先日、男性患者さんが「私は歯で困りました。色々と探してやっと辿り着いた歯医者さん(現在閉院)でこの入れ歯(上の総入れ歯)を作ってもらいました。その時、自分の経験から「外したら(夜、外して寝たら)合わなくなる」と思いキレイに洗ったあとは、いつも(毎晩)はめて寝ました」とのこと。確かにその方の入れ歯はぴったりして外そうとしてもなかなか外れません。今回、入れ歯の歯(人工歯)が外れて修理希望で来院。

この話を聞いて「なるほど」と考えさせられました。昔は「夜は歯茎を休めるために外してお休みください。義歯は乾燥を嫌いますので水に浸けておいてください」と全ての患者さんに伝えていました。ある時、40代女性前歯の部分入れ歯の患者さんが「私は嫌です」とポツリ・・なるほど歯が無い寝顔を見せたくない。その方には必ずキレイに洗ってからお休みくださいとアドバイス。

阪神・淡路大震災をきっかけに「外して寝る」が変化してきたと聞きました。震災発生は平成7年1月17日朝5時46分真冬早朝、多くの方が入れ歯を外して寝てらっしゃいました。着の身着のまま逃げ出され避難所へ・・カップラーメンは届いたものの義歯がないため食べられなかった・・。就寝中に歯茎を休める、就寝中に口の中の細菌が増殖するので(口の活動減少のため)外した方が良いなどの理由によって「夜は外してお休みください」と説明してきましたが、小生の意見は「痛くなければキレイに洗って口の中へ」です。

画像のようなジェル状の歯磨き粉やリステリンを使って義歯をつけたままおやすみなると、就寝中の雑菌発生をさらに抑えることができると思います。冒頭の男性の方のコメントに「外して寝ると、朝起きて入れ歯を入れるとしっくりこない、このため外して寝ちゃいけないと思いました」と。顎の骨の形はすぐさま変化はしませんが、骨の上の粘膜(歯ぐき)は容易に形を変えます。加えて口の周りの筋肉、特に口輪筋(こうりんきん)は言わば大きな輪ゴムのような形で、入れ歯を入れていないと縮んでしまいます(恐らく)。デンチャーゾーン(入れ歯領域)という専門用語があります。シンプルに言えば入れ歯を外していると、本来入れ歯の収まるべき空間が狭くなり、より外れやすくなると言えるのではないでしょうか。

傷んだ歯ぐきを休めるために外しなさい・・これは筋違いです。歯茎が痛むのは義歯が合っていないからで調整が必要です。噛んで痛くない入れ歯(健康な入れ歯)で日常使いに支障のない方は、お休み前には「今日一日感謝」の意を込めてキレイに洗っていただきジェルかリステリンなどをつけて口の中へ。

日々の臨床(歯科治療)でつくづく思うことに「近頃、義歯がキレイになった」です。これは義歯洗浄剤メーカーのテレビコマーシャルが功を奏して「義歯は洗浄剤で洗うものだ」が浸透した結果だと思います。確かに義歯がキレイだと誤嚥性肺炎防止にも繋がります。かといって邪推かもしれませんが過度な洗浄を煽っているように思えるのです。「入れ歯全体を5分から一晩をめどに洗浄液に浸してください」これはあるメーカーの説明書きです。「五分から」と言うことは五分でほぼ洗浄効果は発揮され、それ以上はあまり効果ありませんとも読めます。

ついでに言わせてもらえば、洗浄剤メーカーは義歯安定剤も「入れ歯には安定剤しようが絶対必要」のような広告を流しています。安定剤使用は汚れの残りやすい場所を増やします、すなわち誤嚥性肺炎防止の逆です。恐らくメーカー側は毎日新しい安定剤を使って(安定剤の消費拡大推進)義歯をキレイに使用してくださいとアナウンスしているでしょうが現実は違います。決して安いものではありませんから。

近い将来「人生百年」時代到来です。今年明治維新150周年ですが、明治維新の頃の日本人平均寿命は約42歳、戦後初1947年の調査で初めて男女ともに50歳を超えました。日本人平均寿命が50歳を超えて70年後の今、男性81歳女性87歳です。歯を失うと言うことは人の寿命より歯の寿命が短いと言うことです。失って手にする口にするのが入れ歯です。歯科医師も入れ歯利用者の方も改めて「入れ歯のウソホント」を見直すべきだと思いますね。「健康入れ歯」:問題ない入れ歯とは?健康入れ歯の日々の使い方・お手入れの方法は?6130
今回の一言:健康入れ歯とその使い方について見直し必要

BBTime 236 炭酸水

BBTime 236 炭酸水
「一生の楽しきころのソーダ水」富安風生

解説にあります「この句に触れて、では自分の楽しかった時代はいつ頃のことだったかと想起しようとするだろう」あなたの楽しき頃は現在?過去?未来?・・前回「推定無罪」でラムネを調べた際に「炭酸水」の記事を見つけたので御案内。

先日「炭酸水は歯に悪くないの?」との質問、答えは「良くはない」です。オススメ記事は「炭酸飲料が歯を溶かす」という通説は本当か その酸性がどれだけ強いのかに目を配れ」出典はこちら「無味の炭酸水のPHはメーカーにもよりますが、ほとんどがPH5.5以下です。(中略)口にする頻度が多かったり、唾液の減る就寝前に飲む習慣があったりすると歯は少しずつ溶かされてしまう可能性があります」記事より。炭酸とは文字通り「酸」であり「炭酸(たんさん carbonic acid)はH2CO3 で表される炭素オキソ酸であり弱酸の一種である」(ウイキペディアより)とのこと。大方市販されている炭酸水のph(ペーハー)は4.5前後のようです。ちなみに5.5より下がると歯の表面の脱灰(歯が溶ける)が始まります。

もちろん炭酸水・炭酸飲料を飲んですぐムシ歯になるわけではありません。口の中の滞在時間(歯の表面が炭酸水で覆われる時間)はさほど長くはないし、ゴックンした後の唾液による緩衝作用(酸性を中性側に戻す作用)で多くの場合は事なきを得る(ムシ歯にならない)となります。記事では次の6つのことを推奨しています。1.成分表示をよく見る 2.口の中にためない 3.フレーバーのものは極力避ける 4.しょっちゅう飲まない 5.寝る前に飲むのは避ける 6.飲んだらなるべくうがい、水を飲む

「炭酸のものを口にしたら、なるべくすぐにうがいをするか、水やお茶を飲んでお口の中を中性に戻すようにすると良いでしょう」「砂糖の入った炭酸飲料や清涼飲料水を飲む代わりに無味の炭酸水を飲む、というのは体のためにもお勧めしたいところです」「一番確実なのは炭酸の入っていない普通の水を飲むのが一番安心だということです」(記事より)

拙ブログ「カレー皿」に似たことを書いております。「炭酸飲料飲むな、ケーキ食べるな」ではなく、飲んだ後、食べた後に水うがいがオススメ!BBTime223「エンハンサー」わざわざ別途費用かけてのスポーツジムではなく、賢く費用かけずにスマートにムシ歯予防できます!できます!これからの季節お試しあれ

最後に句の解説から「まだ小さかった子供のころともとれるが、この場合は青春期と解しておきたい。女性とつきあってのソーダ水ならば、微笑ましい図となる。喫茶店でソーダ水を前にした若い男女の姿を目撃して、作者はあのころがいちばん楽しかったなあと若き日を懐古しているのだ。むろん、味などは覚えてはいない。ただそのころの甘酸っぱい思いがふっとよみがえり、やがてその淡い思いはほろ苦さに変わっていく。年をとるとは、そういうことでもある」・・思い出は甘いのかほろ苦いのか、青春のひとコマのソーダ水はやはり泡となって・・・(蕩けるような恋は歯も溶かす?)「BBTime 045予防カフェ:ゼイタクタバコ」でもこの句を引用しています。4640
今回の一言:炭酸飲料ゴクンのあとは水うがい!


BBTime 235 推定無罪

BBTime 235 推定無罪
「夜の雲やラムネの玉は壜の中」真鍋呉夫

誰しも同じでしょうが、幼い頃初めてラムネを見たときに「なぜビー玉が壜の中に?」と不思議でした。小生にとってはラムネ(瓶ジュース)よりもビー玉が先に人生に登場していましたので尚更(なおさら)。さてタイトルの「推定無罪」映画好きの方はビンと来られたかも、そうですハリソン・フォード主演の映画。前回「矛盾」で「彼に罪はありません」と書いて、ふと「罪はない」を強く感じることあって今回のお話。

ムシ歯発生において彼(小二男子)に罪がないのと同様、治療後同じ歯の問題発生においてもその方(患者さん)に「罪はない」と感じる場面が多々あります。小生開業間もない頃に男性の奥歯の治療(神経を抜いて薬を詰める)をしたところ、ちょうど一年後に「同じ歯が痛みます」「神経抜いたんでしょ、なぜ痛みが再発するんですか?」・・「そりゃあ、神経抜いたと言ってもそれは歯の中の神経で、その先(根っこの周りの骨)の神経は有るんだから、当たり前じゃん(しょうがないよな)」「再発ではなくて新たな炎症だよ、それは」と思いながら苦しい説明をしたことがあります。

話飛びますが学生時代はラグビーの日々でした。今回のアメフトの件、誰に一番重い罪が有るのかは推定できます。「あいつを潰せ」とは「怪我させろ」「(その試合で)プレーできないような(身体的)ダメージを与えろ」の意味以外ありません・・ただし正当なるタックルや強い当たりの結果です。正当タックルでタックルを受けた選手が負傷しても、タックルした選手は無罪です。

同じ歯に痛みや問題発生の場合、有罪(犯人)は誰?ケースによって様々です。患者さん本人、治療した歯科医、どちらでも無い場合(加齢によるものなど)が考えられます。今回知って欲しいのは「どう見てもこれは前医(前に治療した歯科医)の責任だろう」の問題発生(痛み・腫れ・外れたなど)が目に余るということ。もちろん小生が治療した後にも同じこと(小生治療が原因で問題発生)があったでしょうし、これからも起こりうるでしょう。再発において患者さん「推定無罪」のケースは相当数有ると思います。それらの治療費やおそらく億単位でしょう。

「それを言っちゃあ、おしまいよ」とは寅さんのひと言。我が身(歯科医)を庇う訳ではないのですが、歯科医にもそれなりの言い訳はあります。「歯科治療にも限度あり」「歯科医も人の子、神ではない」「見えないところを治療するんだから(根の治療など)」・・歯の詰め物をイメージして見てください。「ムシ歯の部分をとって(削って)樹脂を詰めますね」日々行われる代表的な充填(じゅうてん)という治療、ムシ歯を削ると言ってもどこからどこまでがムシ歯なのかは本当のところはわからないのです。軟化象牙質(なんかぞうげしつ、ムシ歯のこと)除去とは厳密には顕微鏡で見ないと判別はできませんし、顕微鏡で見るためにはその歯を抜いてそれなりの処理が必要です。このような言い訳をあげ始めたらきりがありません。

これまた「それを言っちゃあ、おしまいよ」と聞こえてきそうですが「予防に勝る治療なし」・・これでおしまいにしたらプロ(歯科医)ではありませんのでひと言。日本では予防は大まか本人(患者さん)任せで、治療は保険適用となります。発症予測が困難なほとんどの病気、因果関係が明白ではない多くの病気において「医療保険制度」は有難く便利なものですが、ムシ歯は異なります・・因果関係がほぼ明らかであり、予測可能です。にもかかわらず他の病気同様の医療システム・保険診療の扱いです。端的にいうと「予防を保険内で」「治療は保険外で」に徐々にシフトすべきです・・と言っても今後五十年いや百年経っても変わらないでしょう。ホメオスタシスが働きますから(笑)。

現保険制度では歯科医において、雑に言うと「削ってなんぼ」「治療してなんぼ」です。治療すればするほど歯科医の収入は増えます・・逆(患者さん側)から見ると削られるほど高い治療費を支払い、削られるほど再発リスクが高まります。患者さんに「治療(歯を削る)受けるより予防がいいですよ」「治療費を払うより予防費を払いましょう」「作り物のセラミックの歯より本物の方が良いですよ」と言うと皆さん全員「そうですね」と同意されますが・・「予防費用は月に一回で 3000円です、一日あたり百円の自己投資ですよ」と聞いて「それは安い、喜んで通います」と実際に通う方が少ないのも事実です。「予防って歯磨きでしょ、歯磨きなら自宅でできるわ」「お金払うの?」と思われる方が多いのも事実でしょう。(価格はそれぞれです、月5000円もあるし月1万もあるし)

エンハンサー」「矛盾」と今回、歯科予防について書きました。今はイギリスで18世紀後半に始まった産業革命以来の大変革期にあると言われます。今あなたが手にしているスマホを見れば一目瞭然です。あと数年(2025年ごろ)で車社会が大きく変化すると有識者は説きます。ガソリン車が電気自動車に変わるのみならず、利用する人々すなわち一般大衆の意識や考えが大きく変革するからだと説きます。歯科予防も同様の変革が起きると予測します、生まれ持っての「白い歯」を自分で「育てて使って守るものなんだ」への変化です。この変革の小さな一翼を担う、担いたいとの日々・・。

最後に冒頭の句の解説がこれまたスゴイと言うか深いというか・・小生ならラムネのイメージは昼間であり超明るいのですが解説には・・「一読、漠然たる不安な感じに誘われた。(中略)壜は文明社会を暗示しており、玉は好むと好まざるとに関わらず文明社会に取り込まれた人間存在の比喩となるだろう」こちらも是非お読みください。蛇足です、ビー玉が壜の中にあるように雲も壜の中にあります(よくご覧ください、確かにあります)。3480
今回の一言:多くの患者さんは推定無罪
今回の楽曲:映画推定無罪の音楽担当のジョン・ウイリアムズより

BBTime 234 矛盾

BBTime 234 矛盾
「かく甘き玉子焼なれ若楓」対中いずみ

「ハイキングでの昼食の時間だろうか。玉子焼きは弁当のおかずの定番といってよいだろうが、作者はこのときの甘い味に大いに満足して、玉子焼きはいつもこのような甘さであるべきだと悦に入っている。若い楓の葉が発する清らかな風のなか、さぞかしおいしかったろうなと、生つばが出てきそうな句だ」(増殖する俳句歳時記より)

ご存じ「矛盾」とは「論理の辻褄(つじつま)が合わないこと。物事の筋道や道理が合わないこと」を意味します。前回の「エンハンサー」でムシ歯予防に「スイーツ」矛盾してんじゃないの?と思われた方も多いのでは。小生の考えはこうです。昔から(小生も含めて)歯科医は言ってきました「しっかり磨きなさい」「甘いものを食べすぎるな」「歯磨きが足りないからだ」「コーラなどのジュースをあまり飲むな」等々。

確かに歯医者の言っていることには一理あります・・しかし現実的に可能なことでしょうか?以前小学2年生男子と母親のやりとりを目の当たりにして考えました。小生が男児の口の中を診て「結構、磨き残しがありますね、ムシ歯になってます」と母親に説明したところ・・親子ゲンカ発生!「母親:だから言ったじゃない!歯を磨きなさいって」「男児:磨いたよ」「母:嘘言いなさい!ムシ歯になったでしょ」「子:磨いたもん・泣き」その後泣きじゃくりながら「磨いたもん、磨いたもん」・・この光景を見ながら(遅まきながら)気がつきました。男児は彼なりに母親に言われた通りに普通に「磨いた」のです。しかし彼が磨いた後も汚れ(磨き残し)は歯の表面に存在し結果ムシ歯発生。彼に罪はありません・・例えて説明します。左手についた絵の具の汚れは自分の目で確認できます、右手で汚れを落とすことができます、落とした後に完全に落ちたか否かを自分の目で確認できます。

口の中はどうでしょう・・1)汚れている箇所を全て御自身で確認できますか?2)汚れている部位を完璧に磨くことができますか?3)歯磨き後、磨き残しの有無を御自分で確認できますか?おそらく多くの方がこの三つ全てにおいて「No」でしょう。先ほどの歯医者の一言「お菓子を食べすぎるな」も同じです。砂糖はお菓子にのみ含まれているのではありません、玉子焼にも入っています、食パンにもスポーツ飲料にも入っています。

「現実的なムシ歯の主因はお菓子ではない」「歯磨きだけではムシ歯予防できない」が小生の考えです。現実的なムシ歯発生原因は先ほどの三つの「できますか?」であり「できません」が大方の人の事実です。歯科医は何年も何年も「実際には不可能なムシ歯予防方法」を延々と説いていたに過ぎないのではないでしょうか。

スポーツジムはフリークの方がいる限り存続するでしょうが、人々がこの矛盾(川柳)に気付いた時、新しい形の施設が登場するでしょう。「歩き方チェック」「ラジオ体操チェック」「立ち姿・座り姿チェック」などを行うジム(施設)。ムシ歯予防も然り!名付けて「おやつ食堂」・・ここでは磨き残しのチェック、ご希望の方には歯磨き指導。月に一度、オススメの「おやつ」を食べにおやつ食堂へ。美味しく食べ続けるためのメンテナンス(磨き残しチェック)、というわけで「スイーツでムシ歯予防」なんです。

「吾れ唯足るを知る」解釈は色々とあるようです。普通に甘いものを食べて、普通に歯を磨いてムシ歯になった方・・何かが足りなかったのです。「できる・できた」と思っていたことが実は「できない」だったのかも。3030


BBTime 233 エンハンサー

BBTime 233 エンハンサー
「スポーツジム車で行ってチャリをこぐ」あたまで健康追求男

ニュースでご存じの方も多いかと、第31回サラリーマン川柳第1位の作品です。コメントにもありますが、まさにこの矛盾!だったら車で行かずに自転車で行けばいいじゃん、だったら日頃自転車利用でジム不要じゃん!

小生も何度かジム会員になったことがあります・・が、長続きしません。たいてい自転車で行ってエアロバイク漕いでいました、そのため帰りは足ガクガク。続かない理由は自分なりに明白で「同じことの繰り返しがイヤ」な性格。ランニングマシーンなど最たるイヤ、走るなら景色が変わる方を選びます。

散々缶コーヒーはイカン!と書きましたが、日々の缶コーヒーをやめてマイボトルお茶に変えるにはどうするか?そこで今回のタイトル「エンハンサー」。エンハンサーは本来遺伝子関連の言葉のようですが「向上させるもの」の意味で使います。日々の缶コーヒーは良くないとわかっていてもつい買ってしまう・・缶コーヒーの絶妙な甘さが(悪の)エンハンサーとなって買わせているのです。良い・悪い習慣ともに続いていることはそこに何かしらのエンハンサーがあるからではないでしょうか。

ホメオスタシスという言葉があります、日本語で恒常性(こうじょうせい)。学生の頃は「恒常性維持機構」と教わりました。日々ヒトのみならず生き物はこのホメオスタシスが働いています、体温を一定に保つのもホメオスタシス、人が太りやすく痩せにくいものホメオスタシス。前夜焼肉食べ過ぎて1キロ太ったとしましょう、翌朝からは1キロ太った体を維持しようと、ヒトは過去を変えずに「今まで通り・昨日までの通り」を選ぼうとします。

「スポーツジム車で行ってチャリをこぐ」→「ジム不要歩いて走ってチャリを漕ぐ」にするには1)損得、要不要についてよーく考える。2)勇気を持ってチェンジする。3)必ずエンハンサーを付ける。小生の考えではここでのエンハンサーとは「御褒美」です。

水族館で見かけるショーの際、イルカやアシカは御褒美をもらいますよね、ヒトも同じです。ジム通いをやめて浮いたお金で高級自転車を買うもよし、順序変えて先に自転車買ってジムをやめるもよし。缶コーヒーからマイボトルに変えるには、まずいいデザインのボトル購入、次に美味しいお茶か紅茶をゲット。

知らず識らずの間に身についた悪習慣を改善するには、マイナスのホメオスタシスを打ち破る勇気と良い習慣を継続させるエンハンサーが必要です。よおく考え、勇気を持って変える、エンハンサーで継続してしっかりモノにする!

ムシ歯予防も同じです。小生の考えるムシ歯予防のエンハンサーはズバリ「スイーツ」。おいしく食べるために予防する。スイーツを敵視するのではなくて、やはりスイーツは御褒美だと思いますが。ムシ歯予防なのに「スイーツ」・・矛盾を感じる?その考えはホメオスタシス!1560
今回の一言:エンハンサーは必要です。今回の一曲:勇気 Brave