BBTime 152 小説いれば食堂 その4

BBTime 152 小説いれば食堂 その4
「九月来箸をつかんでまた生きる」橋本多佳子

『ラーメン入れ歯』
ハナさんはいれば食堂に来ている、もうかなり食べられるようになった。今日は、お品書きの新メニュー「ラーメン入れ歯」の物語を読んでいる。
コイケさんは無類のラーメン好き。自他共に認めるラーメンオタク、ラーメンブログを日々更新している。そのコイケさんがハマったのが「リラク」のラーメン。一口で言うならば「蕎麦のようなラーメン」、麺も蕎麦っぽいが、スープが秀逸。豚骨七に魚介三のスープらしい。病み付きである、週に二回通うこともある。通い始めて優に一年は経つ。妻の「食べ過ぎよ」の冷たい視線を無視して今日もリラクに来ている。ところがである、毎週のように食べているからよくわかるが、入れ歯が緩くて食べにくい。以前はそれほどではなかったが、先月ごろからつとに緩さを感じるようになった。麺を食べようとすると上が落ちそうになるし、スープを飲もうと器に口をつけると下の入れ歯が浮いてしまう。上は安定剤をつけるとなんとかなるが、下はだめだ。スープをぐぐっとやりたいところをレンゲでちょびちょび口に運ぶ始末である。分厚いチャーシューも噛みしめ味わうことはできない。このラーメンを十二分に堪能するためにはどうすれば良いか、答えは明白、入れ歯である。

数日前「鹿児島・ラーメン」で検索してふと目にした「いれば食堂」、投稿を読むと食堂とは名ばかりで歯科医院のようである。医院名に食堂がついているのも妙な話だが、ひょっとするとラーメンが味わえる入れ歯をつくってもらえるかもと、パソコンの前でひとりほくそ笑んだ。
数日後、コイケさんはいれば食堂の治療台に座っていた。
「この歯はいつ頃作られましたか」
「今年に入ってすぐくらいに作ってもらいました。実はその時に上の歯を三本抜いて同時に入れ歯を作ってもらったんです」
経過はこうだった。その時、既に下は総入れ歯。上の前歯が三本残っていたが、抜く必要があるとの診断。当初抜いてから新しい入れ歯を作りましょうと提案されたが、前歯だったので他に方法はないのかと渋ったところ、あらかじめ総入れ歯を作っておいて、出来上がりの時に前歯を抜く方法もあるとのことで、是非その方法にしてくださいと希望した。
「即時義歯という作り方です。患者さんにとっては歯が無い期間がゼロなど利点はあるのですが、抜いた後に歯茎の形が変わるので入れ歯との間に隙間ができます。時期を見計らってその隙間を調整しなくてはいけません」
と先生は説明してくれた。言われてみればその時の歯医者さんもそのようなことを言っていた気がする。
「下は総入れ歯になって結構経つんじゃないですか」
「おそらく十年とは言わないです」
「でしょうね、歯茎がなくなってほとんど平らになってますね」
「なんとかなりますかね」
「やってみましょう。ご希望の料理は?何を食べてみたいですか」
「ラーメンですね」
先生は「ラーメン、ラーメン」とつぶやきながら上下の入れ歯を代わる代わる眺めて、口の中もじっくり診て、さらに指で歯茎を撫でるように診ていた。
「上の入れ歯は隙間を埋めて緩みを取ります。下の歯は、全体的に薄くスリムにしましょう。口の周りの筋肉の動きと入れ歯の形が調和していないのが緩みの原因です。数日かけてゆっくり固まる材料があります。これを使ってコイケさんの口の筋肉の動きに入れ歯の形を合わせていきます。ほぼ浮かない形にしてから歯茎に吸い付くようにしてみます」
先生の話はうわの空に、コイケさんの頭の中はラーメンのことで一杯だった。
「あなた最近、リラクに行った?」
「行ってない」
「あら不思議、病気?」
「今、入れ歯治療中。しっかり味わえるようになってからまた行く」
数回の通院で上の安定は見違えるように良くなった。下がもう一歩、まだ丼を持ってスープを飲もうとすると浮き上がりそうである。
「今日は下の入れ歯のベロ側の形を修正します。ここを伸ばすことで下の入れ歯の安定が格段に増します」
今日は結構時間がかかった。下の歯のベロ側の形の変化で違和感が有るような無いような。しかし先生が言った通り安定は増した。

いれば食堂に通い始めて丸一ヶ月が経とうとしていた。三日前から下の入れ歯は無い。仕上げのために預けている、仕上がるのが今日の昼。いれば食堂で入れ歯を受け取ったらその足でリラクに行く予定である。
「コイケさん、お待たせしました。完成です」
先生はきれいに仕上がった下の歯を見せてくれた。
「ゆっくり噛んでみてください。どうですか」
「いやあ、良さそうです。ピタッとしてます、気持ちいいですね」
「まずはこれで食べてみてくださいね、次は確認させてください」
いれば食堂を出て、リラクに急いだ。走りはしないが、気が急いた。昼の営業時間になんとか間に合った、定番のラーメンを注文する。待つことしばし。丼中央に鎮座するチャーシューの存在感に改めて生唾を飲み込む。まず湯気をハフハフと食べ、今日は最後に味わおうとチャーシューを横によけて麺を口に運ぶ。違和感なく麺が食せる、これぞ幸せ。箸を置いて両手で器を持ちスープを飲む、これも幸せ。鎮座するチャーシューを箸で持ち上げ口に運ぶ。ガブリとやっても下の入れ歯がずれない。噛み締めると同時にチャーシューの甘辛い味が口全体を支配する。どんぶりの底を目にした時、味わい尽くしたことに気がついた。ふうっとひたいの汗を拭って席を立った。
店を出ると桜島が噴煙を上げている、鹿児島はもう初夏である。

おかわりをどうぞ。「さんま食堂その1その2その3
九月来:九月になりました・・今回のBeat はズバリ「セプテンバー」の二曲です。6570

 

 

BBTime 151 小説いれば食堂 その3

BBTime 151 小説いれば食堂 その3
「コスモスのあたりに飛べばホームラン」浜崎壬午

『トンカツ入れ歯』
「ヤマノさん、中へどうぞ」
名前を呼ばれて我に返ったハナさんは、手にしていたお品書きを置いてゆっくりと椅子を立った。頭の中では「おはよう」がこだましている。
「こんにちは、院長のイナバです」
この人がイレバ先生と笑いそうになるのを我慢して
「よろしくお願いします」
「なかなか合わないそうですね」
一呼吸置いて、ハナさんは入れ歯の歴史を話し始めた。歴史というより不満や愚痴の方が多かった。ひとしきり話し終えると、それまでじっと黙って聞いていた先生は一言
「任せてください」続けて
「まずは診せてください、外しますよ」
上下の入れ歯をじっくりと診たあと、口の中もしげしげと診た。おもむろに指で歯茎を丁寧にたどっていった。
「これまでかなり入れ歯で苦労されましたね」
「はい、ですから上下とも新しいのを作ってください」
「んー、まずはお持ちの歯を調整しましょう。調整しながらヤマノさんが何を希望されるのか、何が不満なのかをしっかり見極めます」
確かにそうである、先生の言うことは的を射ている。
「患者さんは新しくしてくださいとおっしゃいますが、その言葉の裏には、様々な不満、要望が隠されています。問題点を明らかにして、その解決法を盛り込んだ作り方をしないと満足していただける義歯を作ることはできません」
先生はいくつかの指示をスタッフに出した。
「まずは適合を調べます、安定剤を外しますよ」
安定剤を取り除くと代わりに白いものを入れ歯に盛った。
「はい、カチカチしてみてください」
「痛くない程度にギュッと噛んで」
「そのまま軽く噛んでおいてください」
ほどなく、口から取り出した入れ歯を説明してくれた。噛むとなぜ下が痛くなるのか、上が緩む原因も先生にはわかったようだ。
「今日は入れ歯の形を修整してクッションを引きます、おそらくこれで大方のものは食べられるようになると思います」
ドロッとしたものがついた入れ歯が口に入った。
「軽く噛んで」
「はい、カチカチして」
「ギュッと噛んで」
「うがいして」
「軽く口を閉じて」
立て続けに指示が出た。最初変な味がしていたが、次第に味は消え、噛んでもさほど痛くなくなってきた。
「早速今日からいろんな食材を試してください。食べられなかったもの、食べにくかったものを次の時に教えてくださいね」
下の入れ歯が若干大きくなったような気がしたが特に痛みはない。
いれば食堂を後にしてスーパーに寄った。初鰹の季節である、二パック求めて、隣の精肉コーナーを見ると「黒豚ロース・トンカツ用」の文字が目に入った。なぜか無性にトンカツを食べたくなった、今すぐにではなく、いつしかである。名店マルイチで舌鼓を打ったのは何年前だったろう。五年前?十年前?「トンカツ入れ歯」はどうかしらと思いながら、初鰹に合う醤油を手に取った。

続く・・・。サンマ食堂・いれば食堂その1・いれば食堂その2もどうぞ。
今回のBeat :さすがにトンカツの曲はありませんでした・・冒頭の句に敬意を評して「秋桜」です。三者三様ですが、やはり山口百恵でしょうかね。6250



 

 

BBTime 150 小説いれば食堂 その2

BBTime 150 小説いれば食堂 その2
「おはようの野菊おかえりの野菊」三好万美

『オハヨウ入れ歯』
いれば食堂は食堂というよりカフェの雰囲気で、待合は木をベースにしたシンプルなつくり。お品書きが変わっていた。お品書きには過去に注文された入れ歯の名前とちょっとした物語が添えてある。
源さんは定年後、ケア施設のバス運転手として働いている。数年前から、朝だけ小学校の正門近くの横断歩道に立つようになった。
今はもう吸っていないが、昔はヘビースモーカーであったためか歯周病が悪化し上は総入れ歯、下は右の前歯二本、左が三本のみで他は部分入れ歯だった。ところがここ半年くらいで次々と動き始め、一本また一本と抜けていった。三日前にも左の一本が抜け、ついに右下一本だけとなった。抜けるたびに下の入れ歯はゆるくなり、抜けたところに食べ物は詰まるし不便を感じてはいたが、生来の億劫ゆえ歯医者に足を向けることはなかった。「全部抜けたら、入れ歯を作りに行こう」と勝手に決めていた。ところが、さすがに残り一本になると困った。
何に困ったかと言うと「おはよう」が言えなくなったことである。横断歩道に立ち、大声で「おはよう」と児童に声をかけている。すると倍返しの大きな声で「おはようございます」が返ってくる。この声聞きたさで毎朝立っているようなもんである。
それが大声で「おはよう」と言おうとすると下の入れ歯が飛び出しそうになる。舌で押さえて「おはよう」となんとか言えるが声は小さい。いつしか子供達からは「源さん」をもじってか「声の大きな元気さん」と呼ばれていただけに、源さんはショックだった。

その朝も横断歩道に立ったものの大声は出せず、ごまかすためにマスクをはめていた。
「元気さん、風邪ひいたと?」
子どもたちは口々に尋ねた。その都度「まあね」と小声で頷いていた。今度ばかりは重い腰を上げた。
「次の休みを利用して歯医者に行こかいね」
帰宅後カミさんに言うと
「あら、どげんしたと?いけん風の吹き回しね」
「どっか入れ歯のうまか歯医者を知らんね?」
「そうね、お寺の掃除の時に小耳に挟んだけど「いれば食堂」ってのが良かって。行ってみれば?」
カミさんの話で大方場所の見当はついた。送迎バスの運転のおかげで市内の道はだいたいわかる。高麗橋の近くだった。
指折り数えてとはこのこと、久しぶりに休みが待ち遠しかった。
受付で名前と住所を記入して待っていると中に通された。
「どうなさいました?」
「いやあ、下の入れ歯が動いてうまく話せんとです」
「すぐに院長が来ますので」
「お早うございます、イナバです。下の歯がゆるくなったとか」
源さんは、下の入れ歯を年甲斐もなく少々恥ずかしそうに口から出した。先生はしげしげと眺めた後、トレーの上に置きこう言った。
「まずは口の中を診せてくださいね」
治療台が倒れる。
「記録を取ります。上顎7から7欠損、FD。下顎は右下3のみ残存、他は欠損。うがいをどうぞ」
の声で治療台は起きた。
「残りの一本も抜いて新しく作ってください」
うがいの後に、素直な気持ちを伝えた。
「レントゲンを撮ってから判断しましょう」
レントゲン室を出るとすぐ横で先生が説明してくれた。
「これは右下の糸切り歯です。下の歯の中で一番根っこの長い歯です。根が長いと言うことはそれだけ力を発揮できるという歯です。根の周りはさほど問題はなさそうですから、この歯を抜くのはもったいないです、残しましょう。まずは、抜けた部分も含めてこの入れ歯を補修しましょう」
その言葉を聞いて、源さんは拍子抜けした。残りの一本を抜いて、傷が治るのを待ってからしか新しい入れ歯はできないと思っていただけに、次に大声で「おはよう」が言えるのは下手すると夏休みに入るかもと案じていたのである。
「ただし残っている一本は根っこだけにしましょう。あなたの場合、その方が噛み合わせの良い入れ歯にすることができます」
「もっとはよ来ればよかった」と心の中で後悔しきり。
「もし、今日預かることができれば、明日の夕方にはしっかり噛めるようになりますけど。いかがしましょう?」
「上もですか?」
「いえ、下だけです。下だけお預かりして歯を足します」
「そぎゃんしてください。修理したら緩みも取れますかね」
「やってみないとはっきり言えませんが、多分大丈夫ですよ」
歯の処置後、型を採り、入れ歯を預けて、いれば食堂を後にした。すでにお昼を少し回っていた。晩御飯のことが少々心配になったが心は軽かった。

翌日は勤務のため二日後にいれば食堂に予約を入れた。今朝も子供達はウソ風邪のマスク姿の源さんを気遣ってくれる。
「お預かりした義歯です、きれいにできましたよ」
先生は補修の出来上がった入れ歯を見せてくれた。見た目はいわゆる「総入れ歯」である。恐る恐る口の中に入れてゆっくり噛んでみる、痛いところはないが少々ガタツク。
「適合状態を調べますね」
先生は入れ歯の内側に白いマヨネーズのようなものを付けた。
「ゆっくり噛んでください、痛くないですか?」
「いとなかです」
「すぐに固まりますので、そのまま噛んでおいてください」
数分もしないうちに先生は下の歯を取り出して見せてくれた。
「ピンク色の部分は歯茎に合っています、白い部分は隙間です。隙間が多いとガタツキも多いことになります。隙間を埋めましょう」
見ていると先生は薄ピンクの粉と透明の液を混ぜ始めた。水飴のようなドロリとしたものを入れ歯の内側に盛り口の中へ。
「ちょっと変な味がしますよ、はじめだけです」
「はい、噛んでください」
「ギューッと噛んでください」
「はい、うがいどうぞ」
噛んでも痛くないし、うがいの時も浮き上がらなかった。
「どうですか、緩みはどうですか?」
「いとなかです、緩くもなかです」
「話すのは大丈夫ですか?」
これは手品だと思った。舌を動かすたびに浮き上がっていた入れ歯が嘘のようにおさまっている。吸い付いているようにも思える。
「固まるのに五分程かかりますから、その間に上を診ましょう」
そう言うと先生は上の入れ歯を外して、白いハンドクリームのようなものを筆で塗っている。
「見てください、ここに刷毛目がついています。これから入れ歯とベロの関係を診ますので、住所を二回言ってみてください」
「鹿児島市脇田三四五二番地、鹿児島市脇田三四五二番地」
先生は入れ歯を取り出すと
「刷毛目のこの部分が消えてます、ここが舌の動きの邪魔をしているんです、削りますね。もう下も固まったでしょうから外しますよ」
上下の入れ歯を手に先生は奥に消えた。待つことしばし、水洗いされた上下の入れ歯を持った先生の顔はにこやかだった。
「入れてみてください」
「どうですか?」
噛んでも痛くないし、入れ歯を舌で押しても浮き上がらない。
「先生、良かです」
「今日の処置は、下の入れ歯に歯を足して、入れ歯全体の緩みを取りました。上の歯は話す時に舌の邪魔をしないように調整しました。食事されて痛みが出たら調整しますね」
源さんはもう一度うがいすると治療台を降り深々と礼をした。

その日の晩御飯は「ブリの煮付け」。骨のまわりの身も綺麗に食べることができる、もちろん噛んでも痛くない。
「うんまか!」
思わず声が出た。自分の声を聞いて驚いた、大きな声が出る。台所に立つカミさんに大声で
「こっは、うまか」
「そげん太か声で言わんと聞こえますよ」
「いや、こいでやっとおはようが言いがなっ」
「良かったねえ、ここんとこ元気なかったもんね」
翌朝はいつもより三十分も早く旗を持って家を出た。気の早い児童が数人登校して来る。
「おっはよう」
あまりの声の大きさに子供はキョトンとしていた。
数日後、いれば食堂の予約の日である。
「食べられましたか?」
「いけんもなかったです」
「話しやすかったでしょ」
「ですよ!今までんとは全然違うてわっぜ話しやすかったです。上ん歯も別ん歯のごた」
先生の話では、上の入れ歯の奥の長さと形は非常に重要だそうだ。長さが合っていないと、飲み込みづらく、話しづらい。飲み込みにくくなると食が進まなくなったり、また喋りにくいために相手から何度も聞き返されることで口数が減ってしまった人もいるそうだ。合わない入れ歯のせいで引き籠りになりかねないと、源さんは話を聞きながら「くわばらくわばら」と安堵していた。
先生は、今後の大まかな予定について言葉を続けた。しばらく今の入れ歯を使ってもらいながら、残っている一本の歯の処置をして入れ歯を調整していくとのこと。新しくするのはそれからとのことだった。源さんは決めていた、新しい入れ歯は「オハヨウ入れ歯」。
帰りしな源さんはお礼の気持ちを込めてこう言った。
「先生は入れ歯がうまか、イナバ先生じゃなくてイレバ先生じゃ、これからはイレバ先生がよか!」
この日よりイナバ先生改めイレバ先生となった。
その3に続く・・・
さんま食堂」「いれば食堂その1」のお替りどうぞ。
今回のBeat はおはよう入れ歯ですのでズバリ「Good Morning」です。映画「雨に唄えば」の挿入曲です。ここBBTime011「お早う!磨こう!」でも紹介しています。

こんな「お早う」もありました。5400

こちらの方が画像がキレイです。

インスタグラム始めました。hideky1961

 

 

BBTime 149 小説いれば食堂 その1

BBTime 149 小説いれば食堂 その1
「平凡に咲ける朝顔の花を愛す」日野草城

「いれば食堂」
要約「いれば食堂」は変わった食堂です。お品書きはズバリ「入れ歯」。お客さんの希望を冠した入れ歯が注文となります。これから作る入れ歯でそのお客さんが何を食べたいのか、何をしたいのか、ご希望を具体的に冠した入れ歯の名前がメニューに並びます。焼肉を希望されれば焼肉入れ歯、トンカツならトンカツ入れ歯、タケノコ入れ歯、ラーメン入れ歯、おはよう入れ歯、カラオケ入れ歯とメニューは盛り沢山。食堂のお客さんの入れ歯にまつわる悲喜こもごもが日々繰り広げられます。そうそう、いれば食堂のモットーは「あなたがいれば」あなたがいらっしゃればこそ、必要とされるならばこその食堂です。さあ「いれば食堂」本日開店!
こちら「さんま食堂」も御参照のほど

いれば食堂
『カラオケ入れ歯』
ハナさん、本名ヤマノハナコ、七十六歳、今年喜寿を迎える。世の中は、今日はこちら、明日はあちらと花見情報満開、春たけなわである。
しかしハナさんは、春爛漫を尻目に桜どころじゃないわと塞ぎ気味。先日も友人が「三日見ぬ間に桜かな、女子会花見するわよ」と誘いに来たが、「あんたそれ違うのよ。本来は三日見ぬ間「の」なの」と嫌味たっぷりに断った。
気落ちの理由を言いたくない。原因は入れ歯、痛くて噛めないのである。去年の夏頃から歯応えのあるものが噛めなくなって、暮れにはついに上のみならず下も総入れ歯になった。
入れ歯を作ってくれた歯医者は巷では上手との評判だったが、何度も調整に通ううちに明らかに嫌な顔をされて、それ以来通うのを辞めた。
今や薬局通いである。入れ歯安定剤のお世話になっている。入れ歯が合わないと色気もないし食欲もわかない。花見なんて以ての外。もともと食べることに執着する性分だけに、雑誌や携帯で旬の情報を目にするとすぐに食指が動くのだが、口の中の現実を思うと動きかけた指も固まってしまう。

どこの歯医者に行ったものか。花見誘いの友人に聞くのは癪だし・・と思案していると、ある顔が浮かんだ。頻繁には会わないが心安き親友テツコである。彼女、ある時から呂律が回らなくなったと大騒動。かかりつけの内科から脳外科、はたまた大学病院にまで行ったそうだ。結局、脳には異常なし。しかも実年齢より脳年齢の方が五歳以上も若いというお墨付きまで頂いた。本人、これでひと安心かと思いきや、さにあらず。当人にしてみれば余計不安になったとのこと。早速、携帯に電話してみた。「あらテッちゃん。その後、調子どう?」
「それがね、はは大切!」
「母大切?母の日は来月よ」
「違うの、歯は大切よ」
「歯って、あなた私同様入れ歯じゃなかったっけ」
「そう、その入れ歯だったの原因が」
「入れ歯のせいで呂律が回らなかったの?」

顛末はこうだった。
「大学病院で異常なしと太鼓判を押されたはいいけど、相変わらず呂律が回らなかったの。落ち込んでいてもしょうがないし、脳は異常無しがはっきりした訳だし、気分直しにお鮨でもと行きつけに顔出したの久しぶりに。その時、カウンターに座っていた老紳士の話が「いれば食堂」、もう耳ダンボよ」
テッちゃんはいつになく饒舌と言うより早口で話を続けた。
「一言で言うと入れ歯専門の歯医者さんね。注文するものは料理じゃなくて入れ歯なの。しかも注文メニューが変わっているの、希望する料理や目的の入れ歯を作ってくれるんだって。その男性の注文を聞いて思わず身を乗り出したわ、「カラオケ入れ歯」よ。カラオケ大好き演歌大好きなんだけど上の入れ歯が落ちてくる、外して歌うとサビの部分が歌えないし老け顔になると悩んでたらしいの。入れ歯を新調した途端、カラオケの点数が十点もアップしたそうよ」
テッちゃんはここまで一気に話した。
「ハナちゃん、あなた聞いてんの?」
「聞いてる、聞いてる。で、ひょっとしてあなたも行ったの?」
「そう、そのひょっとして。男性が帰った後に根掘り葉掘り大将に聞いたわ、入れ歯食堂のこと。話聞いて呂律が回らない原因はこれだ、入れ歯しかないと思ったもの」
言われてみると、確かにテッちゃんの呂律は回っていた。よき親友よき情報と感謝しながら、早速電話、三日後の予約が取れた。
その2に続く・・・

今回のBeat はラストの電話にかけての一曲「 Payphone – Maroon 5 with @Ciaela」

BBTime 148 さんま食堂

BBTime 148 さんま食堂
「よく晴れて秋刀魚喰ひたくなりにけり」和田耕三郎

 句の解説に「この句を読んだ途端に、私もむらむらっと来た」同感です。小生、秋になると三度の飯より好きな秋刀魚・・目黒のさんまの殿様同様「秋刀魚・さんま・サンマ」と呟いております。解説に「学生時代の京都にその名も「さんま食堂」という定食屋があった。メニューは、ドンブリ飯に焼いた秋刀魚と味噌汁と漬け物の一種類のみ。一年中、いつ行ってもこれ一つきりで、毎日ではさすがに飽きるが、よく出かけたものだ。旬のこの季節になると、やはり相当待たされるくらいに繁盛していたけれど、あの店はどうなったかしらん。むろん、厨房にはいつも威勢良く煙が上がっていた」とあります。「さんま食堂」今もあれば行ってみたいです!

さて、秋刀魚ならぬ「いれば食堂」。某放送局のラジオドラマ原稿募集への応募作品です。先日発表があり・・落選でした・・ので次回よりアップします。春に書いたため冒頭が春になっております、あしからず。

今回のBeat は「サンマ」にかけて「サンマタイム」「サンマータイム」「サマータイム」でsummertime です。三者三様のサンマタイムをお楽しみください。
おめえさん馬鹿云ってんじゃないよ、秋刀魚にかけるのはスダチに決まってらあ!・・・お後がよろしいようで。4800



こちらは音質が良いです。

BBTime 147 あたしゃ入れ歯でも

BBTime 147 あたしゃ入れ歯でも
「赤とんぼじっとしたまま明日どうする」風天

 いきなりの「寅さん」登場でビックリかもしれませんが、掲句の作者「風天」とは寅さんこと渥美清氏の俳号で、昨日8/27は「男はつらいよ」第1作目の封切り日だったそうです。『時は1969年、昭和で云うと44年。我が国ニッポンは高度経済成長に翳りが見え始め、夏休みも終わろうとする八月の27日。渥美清扮する寅さんが繰り広げる・・・』のようなくだりをツルッと話すのが前回の「立て板に水」と云うのでしょう。「香具師の口上:やしのこうじょう」も立て板に水です。ちなみに8月4日は寅さんの命日でした。(1996年享年68歳)

「さあ、もう、ヤケだ、ね。ヤケのヤンパチ日焼けのなすび、色が黒くて食いつきたいが わたしゃ入れ歯で歯が立たないよ、ときた!」数ある寅さんの口上の中でも有名なセリフです。口上ですから目くじらを立てるのは大人気ないですが、ゴボウじゃあるまいし茄子に歯が立たないと云うのはいただけません(笑)。

実は、男はつらいよ第45作「寅次郎の青春」にエキストラとして出演しました。自分で言うのもなんですが、一瞬の半分くらいで自己認識不能な程度です(山車担ぎのシーン)。橋の上で後藤久美子の後ろを小走りで走る時に彼女のバッグに手が当たってしまいました・・このシーンは見事にカット。男目線かもしれませんが「寅さん」は日本人の男心恋心人情の原風景なのかもしれません。長距離フェリー(宮崎〜東京)の映画室ではいつも「男はつらいよ」でスクリーンが合わないためでしょう、少々ひょろ長い映りでした。

トンボの顎は頑丈です。かと言って決して人の顎は華奢(きゃしゃ)ではありません。歯が立たない入れ歯は入れ歯に原因があります。仕立屋さんが「あなたは太っているから」「あなたは痩せているから」と言う理由で着心地の悪い服を仕立てたりはしません。入れ歯も同様、顎の形・大きさに合わせて作るのが入れ歯です。おそらく日本で入手可能な身につけるモノで、百人中百人完全オーダーメイドは「入れ歯」だけでしょう。しかしながらオーダーメイドゆえに製作者(歯科医師・歯科技工士)によって差がでるのも事実です。ラーメンや食堂であれば味の違いは個性や好みとすることも可能ですが、入れ歯の合う・合わないは個性や好みという話ではありません。

また「初入れ歯装着」は全ての人において「初体験」になります。これがさらに問題なんです!初入れ歯が「ぴったりくる」入れ歯であれば「結構噛めるじゃん」となるし、「合わなくて痛ければ」入れ歯は痛いものだ、「話しづらい」ならば入れ歯だからしょうがない、となってしまうのです。ラーメンならば食べ比べは可能ですが、短期間でここあそこで入れ歯作り比べは不可能です。

普通に食べて、普通に話せて、普通に歌えて、普通に綺麗で、普通に笑えるのが入れ歯です。痛いのが、合わないのが、話しづらいのが、落ちてくるのが入れ歯・・ではありません!「あたしゃ入れ歯で」ではなく「あたしゃ入れ歯でも」が当たり前だと認識してください。(当たり前でないゆえに入れ歯安定剤が売れるのでしょうね・・泣)

話飛びますが学生の頃、MGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)のミュージカル「雨に唄えば」「巴里のアメリカ人」などをよく観ました。「男はつらいよシリーズ」もMGMミュージカル同様、老若男女に愛される映画です。歌に相当するのが、寅さんの啖呵売(たんかばい)でしょうか。今度、寅さんに「ヤケのヤンパチ日焼けのなすび、色が黒くて食いつきたいが わたしゃ入れ歯で歯が立たないよ、と言いたいとこだが。そこのおあ兄いさんおあ姉さん、この入れ歯だけは違うのよ。どうしてどうして 茄子でもゴボウでもバリバリのごぼう抜きよ!」とでも口上を垂れてもらいましょう、ということで今回のBeat は巴里のアメリカ人から「I got Rhythm」です。4260

BBTime 146 水洗推薦

BBTime 146 水洗推薦
「俎板を立てて水切る夜の秋」池上不二子

 漠然と句を読んだら「立て板に水」かと思いました。また「秋の夜」ではなく「夜の秋」・・解説には「昼の間はまだ暑くても、夜になるとどことなく秋の気配が感じられる。それが夜の秋」とあります。さて「ムシ歯予防飲料」「ムシ歯予防酒」と酸性・アルカリ性について書きましたが、いかにして短時間で歯の表面をpH=5.5 以上に戻すかがポイントです。是非「サンセイに反対」も御参照ください。

今回「水の力」を再認識しました。食事の最後の水でのブクブクうがいゴックンは超オススメです!歯の表面を中性に戻してくれる・歯の表面を洗ってくれる、カレーを食べた皿同様、水での素洗いは効果ありです。「うがいすみすみコッペパン」「その2」「その3」も読んでください。

手水:ちょうずと読みます。神社やお寺には手水場があります。手洗いのみならず口嗽ぎの必要性を昔の人はちゃんと知っていたのでしょう。昨今、マイボトルを携帯する人をよく見かけます。中身を水かお茶にして飲む時に可能ならばグジュグジュやってゴックンしてください。歯をキレイにして喉を潤す。歯の水洗を推薦します!

今回のBeatは「水」にかけてwater の曲をご紹介します、合わせてあの水のCMも。1900



最後の動画はこちらでも。
近頃、インスタグラム始めました。
hideky1961 です。

BBTime 145 ムシ歯予防酒

BBTime 145 ムシ歯予防酒
「惜しい惜しい惜しい惜しいと法師蝉」北 登猛

『なるほど、法師蝉の鳴き声はそんなふうにも聞こえる。最後は「惜しいよおっ」と駄目押しするようにして飛び去ってゆく。何がそんなに惜しいのか。』(解説より)小学生の頃は間違いなく「夏休みが惜しい」でした。残り少ない夏休みのこの時期、ほとんど手をつけてない宿題の山を前に呆然とするカルノ少年の頭の中で、蝉の声が谺(こだま)していた記憶が鮮明に残っています。

前回「ムシ歯予防飲料」として豆乳を紹介しましたが、調べる中で「ムシ歯予防酒」の存在を知りました、アルカリ性の酒という意味です・・それはジンです。「1660年、オランダのライデン大学の医学部教授、フランシスクス・シルヴィウスが作った解熱・利尿用薬用酒、ジュニエーヴェル・ワイン (ジェネヴァ、イェネーヴァー) がその起源。しかし、普通に飲んでも美味なため一般化していった」ウイキペディアより。「歯周病ケアできる飲み物って? 歯にいい飲み物と悪い飲み方」という記事の中にもジン=8.3pHとあります。

昨年亡くなった俳優根津甚八さんの名前はジンに由来すると聞いたことがあります。ジンの材料はネズの実(セイヨウネズ)でジンが好きだからネズジンパチだと・・違うようです。東京根津といえば何度か立川談志師匠と駅周辺ですれ違ったことがあります、ゆっくり歩いていらっしゃいました。また今頃、根津神社の境内ではツクツクボウシが鳴いているのでしょうか。地下鉄根津駅から神社に行く途中に「讃岐饂飩根の津」があります、オススメです。「根津のたい焼き」も!買わずに眺めるだけでしたが「金太郎飴」屋さんも路地を入ったところにあります。


仕事柄「惜しい惜しい・・」は勿論「ムシ歯にするのは惜しい」です。歯は全て、生えた時は健康な白い歯です。その後の使い方でムシ歯になったり歯周病になったり・・「惜しい」の一言に尽きます。ひとつだけ声を大にして伝えたいことは「ご自分で歯磨きは完璧にはできない」です。歯科医院・歯科医・歯科衛生士を気軽に活用してください。

饂飩に舌鼓を打って(歯応えがしっかりしているので打つのは難しいですが)鯛焼きを楽しんだ後は、ジントニックで締めはいかがですか。もちろんBeat は・・
It’s nine o’clock on a Saturday
The regular crowd shuffles in
There’s an old man sitting next to me
Makin’ love to his tonic and gin
ビリージョエルのピアノマンです。7180



やはり三杯目がオススメです・・おやすみなさい。
追記 宿題の句を見つけました。こちらはヒグラシ・・かな
「かなかなやまっしろおばけの宿題帳」岡田葉子

 

BBTime 144 ムシ歯予防飲料

BBTime 144 ムシ歯予防飲料
「枝豆やこんなものにも塩加減」北大路魯山人

枝豆と大豆が同じであると知ったのは、枝豆とビールのマリアージュを十二分に堪能してから(ビールを飲み始めてかなり経って)のことでした。先日「イヌハァハァ」でアルカリ性のことに触れましたが、アップ後に調べました。アルカリ性飲み物って何?・・ナント身近な飲み物でアルカリ性と言えるものはただひとつ・・豆乳だけ!

ネット記事によると、調製豆乳(pH7.3) 牛乳(pH7) ミネラルウォーター・ウーロン茶・緑茶・煎茶・コーヒー(pH6 砂糖なし) 紅茶(pH5.5 砂糖なし)とあります。pH(ぺーハー・ピーエイチ)とは0から14の数値で7が真ん中中性で、酸っぱいほど数字が小さくなります。レモン果汁が2、水が7、血液は7.4、海水が8です。

枝豆であろうとずんだ餅であろうと、飲食物を口の中に入れると必ず酸性に傾きます。そこで、いかに早く中性に戻すかがポイントとなります。辛いカレーを食べたら水をがぶ飲みしたくなりますが、pH2のコーラを飲んで口の中が酸っぱいから(酸っぱいとは感じません)と水のがぶ飲みはしません、ちなみにコーラ pH2、白ワイン pH2.3、赤ワイン ph2.6、栄養ドリンクpH3、黒酢ドリンク pH3.1、乳酸飲料 pH3.4、スポーツ飲料 pH3.5、果汁ジュースpH4、ビール pH4~pH5、日本酒 pH4.3~4.5、炭酸飲料 pH5、焼酎・ウイスキーpH5、トマトジュース pH5・・

特に知って欲しいのは、健康のために飲んでいらっしゃる「黒酢・乳酸飲料・果汁」などは軒並み強い酸性であるということです。コーラはpH2ですので勿論のこと、果物ジュースであっても飲み終わった後に可能であれば水でグジュグジュして中和されることをオススメします。「サンセイに反対」もどうぞ。

フレンチでもイタリアンでもワイングラスと水用のグラスと用意してあります。先人の知恵でしょうか。ビールと枝豆の組み合わせも、pH4のビールと豆乳の原料の大豆で中和すべくの組み合わせでしょうか。ムシ歯予防飲料としてイチオシは豆乳でニオシがお茶や水です。今回、ムシ歯予防の「豆ちち」ならぬ「豆知識」でした。その昔、ロッテがキシリトールガムをヒットさせたように、豆乳メーカーは「ムシ歯予防飲料」として豆乳を再アピールしてみてはと思いますがね・・ということで今回のBeat は「豆=Bean」です。5770

BBTime 143 ファスト医療

BBTime 143 ファスト医療
「餡パンの紙袋提げ夏の果」下山光子

餡パンはお菓子なのか食事なのか?どちらでも良いと言えばそれまでですが・・。東京は雨と低温で夏っぽくなく、これから夏本番になるとラジオで言ってましたが鹿児島は夏の終わりを感じます。さて、医療と予防・ファスト化について「ファスト is ファースト?」「コンビに」に書きましたが、今朝ふとこのタイトルを思いつきました。ここでのファストは手軽である・便利であるという意味合いです。

プライマリ・ケアという言葉があります。歯科の場合、このプライマリ・ケアのさらに一歩手前のプリ(あらかじめ・より以前の)プライマリ・ケアが重要であると思います。風邪の初期症状での内科受診がプライマリ・ケア、風邪引きそうで卵酒飲んでしっかり寝る・帰宅時のうがい手洗いの励行がプリプライマリ・ケアすなわち予防。歯科予防には「全くムシ歯になっていない歯のムシ歯予防」と「削る治療を必要としない初期のムシ歯の悪化防止・ムシ歯拡大防止の予防」が考えられます。

しかし、ここで問題が大きく二つあります。ひとつ目は風邪のひき始めは自覚できますが、ムシ歯のなりかけはなかなか自覚できません。二つ目は歯科医院の敷居が高いために気軽に受診しにくいことです。現時点で可能な方法は1、2ヶ月毎に定期的に通って頂くことしかないでしょう。ただし、歯医者(歯科医院)によっては保険診療との絡みで「できません」と断る場合があるかもしれません。あくまでも保険診療は疾病保険(病気に対する保険)なので致し方ありません・・残念ですが。

戦中戦後に極度の空腹を経験したやなせたかし氏が生み出したアンパンマン。「空腹を救うべくアンパンをくれるヒーロー」が誕生秘話だと聞きました。白い歯を守るアンパンマンが現れて医療制度を変えてくれれば良いのですが・・。未病(みびょう)という言葉があります、元は東洋医学・漢方の言葉で、大まかな意味は字の通り「病気の一歩手前の状態」です。通称メタボ、メタボリックシンドロームはご存じでしょう。ひとつひとつは未病でも二つ以上あれば病気として治療しましょうというものです。歯科にもメタボのような概念・治療システムの導入が必要だと思うのですが・・。
厚餡(あつあん)とは餡パンの古称です。夏の句に結構出てきます。
『厚餡割ればシクと音して雲の峰』中村草田男
餡パンを英語で「Bean paste bread」直訳ですね、文字通り餡パンです。今回のBeat はブレッドの曲です。5270