BBTime 363 切磋琢磨3

BBTime 363 切磋琢磨3
「この先を考へてゐる豆のつる」吉川英治

ジャックと豆の木」だと思ってましたら「豆のつる」というタイトルもあるようで、オリジナルは「Jack and the Beanstalk:豆の茎」イギリスの童話です。句の解説に『このように詠まれてみれば、豆にかぎらず蔓ものは確かに「さて、これからどちらの方向へ、どのように伸びて行こうか…」と思案しているようにも見える。また、作家としての英治自身の先行き、といった意味が込められているようにも読める。マメ科の蔓植物は多種ある。考えながらも日々確実に伸びて行くのだから、植物の見かけによらない前向きの生命力には、目を見張るばかりである。(中略)蔓ではないが、天まで伸びる「ジャックと豆の木」を思い出した。壮大な時代小説を書いた英治は多くの俳句を残したが、それにしても「豆のつる」という着眼は卑近でほほえましいし、「考へてゐる」という擬人化には愛嬌が感じられる。もちろんそのあたりは計算済みなのであろう。何気ないくせに、思わず足を止めてみたくなる一句である』(解説より)とのこと。

「ネオブラシ(仮称)」のモニター使用が始まりました。モニターの方向けのお話です。「切磋琢磨1」「切磋琢磨2」を短くまとめてみました。モニターの方はこれ(切磋琢磨3)を読まれたあとは「1と2」もお読みください。では早速!

「ネオブラシ」のデザインの肝は次の5点です。「なぜこの形なのか?」・・お答えします。大まかに次のようなことを考慮してデザインしました。1)WSD (くさび状欠損)の予防 2)いつでもどこでもダラダラ磨き可能 3)いつも目にする、あなたのそばに 4)ややこしい歯の形状に対応可能 5)グリップは繰り返し使用可能、歯ブラシ部分(植毛部とネック)は取り替え可能で環境に配慮・・このような理由・考えでの「この形」です。

第1週目は自由に磨いてください(使ってください)。ただし日替わりで拙ブログを数話ずつ読んでいただけると幸いです。2)第2週目には「このような思い・このような意図でデザインしました」的な情報を届けます。3)第3週目は、これまた自由に磨いてもらいます。4)第4週目に日替わりで質問を送りますので、回答してください。以上計28日四週間プログラムを考えています。

では早速ブログをお読み下さいませ、歯磨きしながら1話ずつ読んでいただくと効果抜群!第1日目:ブログ二本。BBTime 291「毎日使う道具」:BBTime 292「毎日道具は!」・・2日目:ブログ三本。BBTime 295「口友」:BBTime 297「口友二本」:BBTime 298「おもちや」・・3日目:BBTime 310「柳と歯」・・4日目:ブログ二本。BBTime 303「楔状欠損」:BBTime 304「ややこしい」・・5日目:ブログ二本。BBTime 305「諸刃の刷子」:BBTime 308「安心ブラシ」・・6日目:ブログ2本。BBTime317「グゥダメ?」:BBTime318「おも白い」・・7日目:ブログ4本。BBTime 220「唾液磨き」:BBTime 230「歯磨きパフェ」:BBTime 059「ハミガキブースター」:BBTime 249「歯磨きドロップ」以上です。

使い方ヒント(モニター第2週目に読んでください)・・1)いつでもどこでも:口友としていつでもどこでも磨いてもらえる(使ってもらえる)ようにデザインしました。洗面のみならず、ベッドサイド、デスク、お風呂場でも・・どこでもどうぞ!  2)安心ブラシ:持ち方はペングリップ(鉛筆握り)をオススメします。ペングリップで磨くことで、歯や歯茎に強い圧が加わりにくくなり歯や歯茎を傷めにくいデザインです・・長く磨いても安心ブラシ!  3)唾液磨き:チョコマカ磨き、だらだら磨きを推奨します。まず歯ブラシに歯磨き粉など何もつけずに唾液で磨いてください・・唾液磨きでだらだら磨き!  4)いつでもどこへでも:小ぶりなデザインですので、バッグに入れて自宅のみならず学校でも会社でも・・あなたと御一緒に!

3)第3週目は、これまた自由に磨いてください。4)第4週目に日替わりで質問を送りますので、回答してくださいませ。ではでは 5750

https://youtu.be/Sx9SJBoUAT4

BBTime 362 切磋琢磨2

BBTime 362 切磋琢磨2
「円涼し長方形も亦涼し」高野素十

解説に『猛暑の折りから、何か涼しげな句はないかと探していたら、この句に突き当たった。しかし、よくわからない。素十は常に目に写るままに作句した俳人として有名だから、これはそのまま素直に受け取るべきなのだろう。つまり、たとえば「円」は「月」になぞらえてあるなどと解釈してはいけないのである。円も長方形も、純粋に幾何学的なそれということだ。いわゆる理科系の読者でないと、この作品の面白さはわからないのかもしれない。円や長方形で涼しいと感じられる人がいまもいるとすれば、私などには心底うらやましい昨今である。ふーっ、アツい。』とありますが、小生にもよくわからない感覚です。特に今年は梅雨寒の七月ですし。

丸や四角で思い出したのが「バウハウス」。今年100周年、記念版腕時計の三本の小さな針をよく見ると、上から「赤い四角」「青い丸」「黄色の三角」のデザイン。小生、なぜかバウハウスに興味を持っておりベルリンのバウハウスに行ったことがあります。さて、今回はネオブラシ(仮称)モニターの方への使い方ヒントについて記録としてアップします。ネオブラシのデザインを明かしてないので読まれている方は「?」でしょうけど、ネオブラシが世に出るまで今しばらくお待ちください。

使い方ヒント(モニター第2週目に読んでください)
1)いつでもどこでも:口友としていつでもどこでも磨いてもらえる(使ってもらえる)ようにデザインしました。洗面のみならず、ベッドサイド、デスク、お風呂場でも・・どこでもどうぞ!  2)安心ブラシ:持ち方はペングリップ(鉛筆握り)をオススメします。ペングリップで磨くことで、歯や歯茎に強い圧が加わりにくくなり歯や歯茎を傷めにくいデザインです・・長く磨いても安心ブラシ!  3)唾液磨き:チョコマカ磨き、だらだら磨きを推奨します。まず歯ブラシに歯磨き粉など何もつけずに唾液で磨いてください・・唾液磨きでだらだら磨き!  4)いつでもどこへでも:小ぶりなデザインですので、バッグに入れて自宅のみならず学校でも会社でも・・あなたと御一緒に!

最後にモニターの方へのお願い:デザインに関して申請の準備中ですので、ネオブラシの画像をSNSなどにアップすることはお控えください。また友人知人の方が興味を示されても撮影はお断りしてください。お願いいたします。3380



追加:「なぜこの形なのか?」・・お答えします。大まかに4点を考えデザインしました。1)WSD (くさび状欠損)の予防 2)いつでもどこでもダラダラ磨き可能 3)いつも目にする、あなたのそばに 4)ややこしい歯の形状に対応可能 このような理由・考えでの「この形」です。

BBTime 361 切磋琢磨1

BBTime 361 切磋琢磨1
「美しき緑はしれり夏料理」星野立子

爽やかな句!「美しき緑」とは食卓の野菜ではないのでしょうけど、野菜を食べる「シャキシャキ」音が聞こえてきそうで、目には青葉ならぬ「口に青葉」。さて、ブログで歯ブラシについて色々と書いてきました。現在、新しいスタイルの歯ブラシを世に出すべくアレヤコレヤ画策中です。色々なメーカーに打診しましたが・・やはり話進まず。クラウドファウンディングを活用するにも「試作品」ができてからのようですね。そこで、まずはハンドメイドでプロトタイプ・試作品をいくつか作ってみました。縁あって大学生の方々に試して頂こうと思います。今回はそのプロトタイプ使用に関しての流れについて記録としてアップします。

現時点での具体的なデザインの公表は差し控えさせていただきます、あしからず。新歯ブラシ(仮称ネオブラシ)の第一回目の評価プログラム、名付けて「切磋琢磨その1」1)第1週目は、こちらからは具体的な使い方を指示せずに、自由に磨いて頂きます。ラインやメールを使って、モニターの方に毎日拙ブログを数話ずつ届けます(読む読まないは自由)。2)第2週目には「このような思い・このような意図でデザインしました」的な情報を届けます。3)第3週目は、これまた自由に磨いてもらいます。4)第4週目に日替わりで質問を送りますので、回答してください。以上計28日四週間プログラムを考えています。では早速1日目のブログをお読み下さいませ、歯磨きしながら1話ずつ読んでいただくと効果抜群!「ブログタイトル」(青字部分)からジャンプして読んで頂けると幸いです。

第1週目1日目:磨きながら読んでほしいブログふたつ。BBTime 291「毎日使う道具」:『ほとんどの日本人が毎日使用する道具は何か?と考えると、やはり歯ブラシでしょ!ネットで検索すると年間約四億五千万本生産されるそう、ちなみに割り箸はその5倍の二百億膳、ただし97%が外国製とのこと』(一部抜粋)。  BBTime 292「毎日道具は!」:『あれかなこれかなと考えながら、これまた風呂磨きをしていて次のことに気がつきました。前回「毎日使う道具」で歯ブラシNo.1と書きました、実はそれ以上の「毎日道具」がありました!・・それは「は」です、歯そのものです。毎日歯ブラシを使うのは「歯」を磨くためであり、毎日食べることで「歯が汚れる」ので磨く必要があり、歯ブラシを使うことになるのです。よって毎日道具のナンバーワンは「歯」です!』

第1週目2日目:読んで欲しいブログ三本。BBTime 295「口友」:『いつでもどこでも手を伸ばせば・・そこに「歯ブラシ」。繰り返しになりますが「歯ブラシをどこにでも置く」=洗面・炬燵の上・ベッド枕元・カバンの中・机の上・テーブルの上などなど。「歯ブラシを携帯する」=朝通勤途中車内で歯ブラシ・ランチ後にデスクで歯ブラシ・トイレ中に用を足しながら歯ブラシ。磨きすぎでしょうか(笑)携帯するのは歯ブラシではなく「ホルダー付きフロス」でもいいのですよ』  BBTime 297「口友二本」:『皆さんは歯ブラシの持ち方に「鉛筆握り」と「グー握り(パームグラスプ)」があるのはご存じだと思います。小学生以上の方には「鉛筆握り」を勧めます。理由は大きく三つあります』  BBTime 298「おもちや」:『Technology Entertainment Designの頭文字で「TED」。まさしくスマホはこのTED!現在考案中の歯ブラシも「Teeth Health」「Entertainment」「Design」でTED、つまり歯ブラシのおもちゃ化を考えています。磨いて楽しい・見ても楽しい・置いても楽しい歯ブラシ、平成のうちに具現化したいのですが・・(無理でした、令和になりました!)』

3日目:ブログ1本。BBTime 310「柳と歯」:『端的に言うと毎日大量の砂糖を摂取しながら、歯磨き習慣は昔のままで、ムシ歯がなくなるはずはありません。ゆえに「今」に合った「ネオ歯磨き=新歯磨き習慣」へ変えるべきだ!と日々歯を磨きながら思うのです。「ネオ歯磨き」と「安心ブラシ」を世に出すべく・・歯を洗う毎日です、ハイ精進します』

4日目:ブログ2本。BBTime 303「楔状欠損」:『「楔状欠損」は「くさびじょうけっそん」もしくは「けつじょう欠損」と読み、歯ブラシの誤用や噛む力などでくさび状に生じる欠損のことです。歯冠(しかん)の歯茎に近い部にできやすく「歯がしみる」「ものが詰まる」「歯磨きの時にピリピリする」などの症状で来院されます。治療はムシ歯同様に樹脂を詰めることになります。患者さんの「これはムシ歯ですか?」の質問には「ムシ歯ではないけれどムシ歯と同じ治療となります」と説明します』  BBTime 304「ややこしい」:『鮟鱇までは複雑ではないにせよ、前歯奥歯ともにシンプルな形態ではなく、加えて歯と歯の隣り合う部位は複雑というよりも磨くには窮屈です。鮟鱇の身や骨ならばしゃぶる事もできますが歯の場合、歯ブラシや糸(フロス)で丁寧に磨くしかありません(小生の意見)。歯を文字通り隅々までキレイにすることは実はかなり「ややこしい」のです』

5日目:ブログ2本。BBTime 305「諸刃の刷子」:『歯を守る道具である歯ブラシの使い方を誤ると「歯を削る道具」となってしまいます。心当たりの方は是非変えてください。1)始めから歯磨き粉は使わない。2)グー握りをやめて鉛筆握りで磨く。3)歯を磨くではなく、歯を洗うイメージを持つ。以上3点を是非お試しください』
BBTime 308「安心ブラシ」:『健康維持のための「歯ブラシ使用」が結果的に「歯を傷つけた」ことになったら、患者さんは釈然としないのではないかと常々思います。「通常の歯ブラシの使い方をして治療が必要になった」のであれば、それは「歯ブラシそのもの」も関与はゼロではないと確信するのですが、みなさまはどう思われますか?歯ブラシのみならず歯磨き粉も関係ありです。「製品としての歯ブラシには全く問題はありません、使い方(磨き方)に原因があるのです」と歯ブラシメーカーが声を大にして言っても説得力に乏しいと小生は思います』

6日目:ブログ2本。BBTime317「グゥダメ?」:『サンスターは「サンスターのおすすめはペングリップ。パームグリップでも良いのですが、ペングリップの方が、ムダな力が入りにくい持ち方なのです。歯みがきで大切なのは、強くみがくことではなく、「みがき残しがないように1本1本丁寧にみがく」ことなんですね」。明確に鉛筆握りを勧めてます』  BBTime318「おも白い」:『仕事柄すぐに「歯磨き」に関連づけてしまいます。やらないといけないと分かっていても、やらないこと・できないこと多々あるなかで、歯磨きも恐らくそのひとつでしょう。ANA動画のように面白さ・楽しさ・エンターテイメントの要素を真摯に盛り込むことで「見なければならない」を「見たい!」に変える。スゴイ技ですが「磨かねばならない」を「磨きたい!」に変える工夫を歯科医としてヤルべきだと常々思います。現在「磨きたくなる歯ブラシ」のアイデアを煮詰めています。一日でも早く実現すべく・・・進めます!』

7日目:ブログ4本。BBTime 220「唾液磨き」:『唾液の効能は素晴らしく「口腔粘膜の保護や洗浄、殺菌、抗菌、排泄などの作用を行い、また緩衝液としてpHが急激に低下しないように働くことで、う蝕の予防も行っている」ウイキペディアより。「洗浄・殺菌・抗菌・ムシ歯予防の作用」をもち、口に入れても(笑)飲み込んでも安心安全、いつでもどこでも手に入り、しかもタダ!声を大にして言います「唾液は夢の液体歯磨きです」にもかかわらず、お金を出して洗剤(歯磨き粉)を買っていきなり使うのは勿体無い話です。歯磨き粉メーカーの罠にまんまとはまっていますよ!』
BBTime 230「歯磨きパフェ」:『もちろん昼食後に歯磨きできる環境の方は歯ブラシもどうぞ。一日でほぼ隅々まで磨ければ(汚れを落とせば)良しとお考えください。「歯磨き」のみならずお茶や水での「歯洗い」すなわち「うがい」、唾液での「歯洗い」も不足を補うものです。「歯ブラシ」「フロス」「うがい」「フッ化物」で「歯磨きパフェ」の出来上がりです。どうぞお試しください』  BBTime 059「ハミガキブースター」:『予防カフェではハミガキブースターを考えました。極めて簡単、フリスクを1粒口の中へ入れてハミガキスタート。おおかた3分前後でフリスクは溶けますので、フリスクがなくなるまでハミガキ。フリスク1粒と歯ブラシだけでのハミガキ、フリスク1粒で歯と息の両方磨けます。気分でフリスクの味を変えて、いつでもどこでも歯磨き。余談ですが、ふとブースカ(快獣ブースカ)を思い出しました昔々のお話です(笑)』  BBTime 249「歯磨きドロップ」:『「三分間磨くのだぞ」と言っても子どもさんにとっては「言易行難:げんいこうなん」言うは易く行うは難し(かたし)です。歯磨きドロップ使用で少しでもハードルを低くできればと思います。大人の方なら今日からでもできます!お好みでミンティアかフリスク(以外でももちろんOK)を一粒口の中へ。何もつけない歯ブラシでブラッシング、以外と爽快ですよ。溶けたら(味がしなくなったら)約3分の歯磨き終了で口の中はすっきり爽快!請け合いです』2960


BBTime 356 甘い力

BBTime 356 甘い力
「六月の氷菓一盞の別れかな」中村草田男

解説者によって評価(解釈)が異なるのもいとおかし!清水哲男氏のサイト(リンク先)には『氷菓(ひょうか)にもいろいろあるが、この場合はアイスクリーム。あわただしい別れなのだろう。普通であれば酒でも飲んで別れたいところだが、その時間もない。そこで氷菓「一盞(いっさん)」の別れとなった。「盞」は「さかずき」。男同士がアイスクリームを舐めている図なんぞは滑稽だろうが、当人同士は至極真剣。「盞」に重きを置いているからであり、盛夏ではない「六月の氷菓」というところに、いささかの洒落れっ気を楽しんでいるからでもある。「いっさん」という凛とした発音もいい。男同士の別れは、かくありたいものだ。実現させたことはないけれど、一度は真似をしてみたい。そう思いながら、軽く三十年ほどが経過してしまった。(清水哲男)』とあります。

はたまた大岡信著「新編 折々のうた」には『第一句集『長子』(昭11)所収。「貝寄風(かいよせ)に乗りて帰郷の船迅し」「秋の航一大紺円盤の中」など、『長子』には多感な若き日の旅中の秀吟があるが、右の句も青春の哀歓がにおいたつようである。氷菓は夏の氷菓子の総称で、ここではアイスクリームか。「盞」はさかずきだが、ここは氷菓の容器をいう。夏休みに入るころ、それぞれが散ってゆく学生同士の、しばしの別れの情景か。漢語調のことばの張りがこの句の命である』(73頁より)。氷菓での別れは「しばし」か「しばらく」か?今回は氷菓・アイスクリームも含めて「スイーツ・甘味」のもつ「力」について。

先日、父親と来院の4歳男児。乳歯20本中17本がムシ歯、中でも上下左右8本の奥歯はかなり深刻。口の中を診て「ウーン」と唸りました。思いました「今後この子の人生は?」「これからの発育成長は?」口の中は「赤信号」。こうなった理由や背景は人それぞれ親それぞれあるでしょう。失礼な表現ですが親御さんの言い訳(再失礼)によく聞かれるのが「この子が欲しがったもので・・」理解できます。「子供さん自身が欲しがったから親として与えた」・・しかし子供さんは先の予測ができません。事の重大さを理解できません。「いくら欲しがった」とは言え周りの大人が導いてあげるべきです。甘い力、砂糖の力には莫大な「破壊力」があります。と、同時に人々を惹きつける「魅力」、時に「喜び」「癒し」「感謝」等々日常からの排除は不可能な様々な「力」を持っています。

平井堅「瞳をとじて」の歌詞の終わり・・『なくしたものを 越える強さを 君がくれたから 君がくれたから』(むかし十八番でした)。「甘い力」の破壊力を封じ込め、甘い力の持つ「幸せにする力」を最大限に活かす方法をプロ(歯科医)としてアレヤコレヤと考えております。敵の敵は味方、毒をもって毒を制すというよりも、甘い力のプラスのパワーを使っての予防法。可能です!なぜなら「ムシ歯は100%予防できる病気」ですから。879380

https://youtu.be/nhMuLa9fj3Y

BBTime 355 歌磨き

BBTime 355 歌磨き
「遊びをせんとや生まれけん」梁塵秘抄

好きなフレーズで「遊びたい時」に言い訳として反芻します。前回「先従隗始」アップ後、レコーディングダイエットの手法を「歯磨き励行」に応用できないかと考えました。体重などを記録することに倣って、「歯磨き時間」の記録を考えましたが、実際やってみると・・イマイチ。今回BBTime の活用法のお話。

歯磨き時間を測るのにスマホのストップウォッチを使おうと思いました。小生、朝風呂時に湯船の中で電動歯ブラシを使います。iPhoneは少し防水のようですが、さすがに濡れた手での操作には躊躇。また歯磨き時間を測定したからといって意味があるの?と思い断念。そこでBBTimeの登場です。BBTime(Brush Beat Time)オリジナルは小学校向けの歯磨きタイムとして考案しました。小学校で朝もしくは給食後に週毎に変わるポップスにのせて歯を磨こうという仕掛けです。

体重はその日の数値に意味がありますが、歯磨きは最低限何分以上磨きましょうデス。BBTime で紹介する曲はだいたい2分から3分以上です。1曲聴き終わるまで磨く=1BBとしましょう。1回の歯磨きで「1BB」、晩御飯にしっかりデザートの後には「2BB」、1日1回のみ歯磨きの方は「3BB」。朝昼晩三回磨く方は、毎回ブログには複数の曲を紹介してますので朝は一番目の曲、昼は二番目の曲・・というような使い方です。

ダイエットにせよ歯磨き励行にせよ「言うは易く行うは難し」・・難しを易しにするのがプロの仕事(プロのすべきこと)だと思います。易しにするために「楽しみ」「エンタテインメント」を加味する・・是非、今日から歌磨き!877940
https://youtu.be/GKomWBuEXe4

BBTime 353 やせる本

BBTime 353 やせる本
「谺して山ほととぎすほしいまま」杉田久女

画像は植物ホトトギスですが、句に登場するのはもちろん鳥ホトトギス。ウイキペディアには「オスの鳴き声はけたたましいような声で、「キョッキョッ キョキョキョキョ!」と聞こえ、「ホ・ト・…・ト・ギ・ス」とも聞こえる。早朝からよく鳴き、夜に鳴くこともある。この鳴き声の聞きなしとして「本尊掛けたか」や「特許許可局」や「テッペンカケタカ」が知られる」ウイキペディアより。この聞き做し、小生には「ホット・ト・ギ・ス!」と聞こえます。さて今の世の中「欲しいまま」に食べていたら、体重も体型も大変なことになります。今回は本「やせる経済学」の読後感想。医者ではない二人の米ビジネスマンが書いており、それぞれの減量体験・減量法を紹介しながらの内容です。体重100キロから79キロ、113キロから79.5キロへの減量成功話。

序章でいきなり結論が・・『問題はおおむね単純なことではないだろうか。つまり、太る原因は食べすぎだ』(28頁)。「食べ過ぎ」・・わかっちゃいるけど痩せられない!そこで何故「痩せられないか」を経済的視点を交えて話は進みます。

1章 希少性 なぜ毎日体重を量るべきか「毎日しっかり体重を量ろう」「(体重計測は)自分につねに正直でいるための唯一の方法だ」「ダイエットはみずからに課す食事の引き締め計画」「人間は将来の楽しみよりも、現在の楽しみにずっと多くの価値を見出すからだ」「今日の選択が明日の健康と幸福に悪い影響を与えることを十分にわかっていながら、過食を続けているのだから」「わたしたち人間は、目の前にあるものすべてを食べるようにプログラミングされているらしい」

「とっておきの秘密を教えよう。それは、お腹が空いても死なないということだ」「減量の最大の味方は、毎日体重を量ることだ。毎朝、あの忌まわしい体重計に乗って突きつけられる数字を見れば、空腹感など吹っ飛ぶ」「希少性とくに過酷な欠乏を経験すると、間違ったあるいは合理的でない意思決定が行われることがよくある」「減量をあきらめないためには、自分の進歩を測り、何を正しく、何を間違って行なっているかを知る必要がある」「決定すべきことが多くなるほど、わたしたちは誘惑に屈しやすくなると論じている」「メタルールがあれば、「今晩デザートを食べようか」という意思決定が、「今晩誓いを破ろうか」に変わる」「毎日の体重測定が、食べすぎる性壁を抑えて適切な判断をするための防衛線となった」

2章 豊かさ 1日3食の神話をぶち壊す 一日一食へと話は進みます。「しっかりした食事は1日に1度でいい」「食事は1日1度でも十分、3度である必要はない」「けれど、本書が伝えたいのは、すべての人間に共通の確固たる習慣と思い込んできたものが、実はそうでないということだ。1日3度という食習慣は、比較的新しいものなのである」「1日の中心となる食事であるディナーが夕方6時頃になったため、昼食というものが考え出された。夕食時まで働き続けられるよう、日中の食事が求められたからだ」「現代の食習慣は、近代都市と工場が出現し、できあがったということだ」「文化のせいで無意識のうちに過食に陥ることに、わたしたちはほとんど注意を払っていない」「研究者らによると、人間の身体は体重が減らないように闘っているという」

3章 データ カロリーを計算するのではなく意識する 4章 買い手は用心せよ ダイエット業界のために時間と金を使わない 5章 均衡 変化は人生のスパイスだが、肥満の原因にもなる 6章 配分する ごちそうを食べつつ痩せる・・と続いて「おわりに」で、1)毎朝体重を量る。2)しっかりした食事は1日に1度だけ。3)カロリーを意識する。4)流行のダイエット法やダイエット食品にお金を使わない。5)食事の変化を減らす。6)プチごちそう/プチ断食をライフスタイルに取り入れる。・・この本は医者ではないビジネスマンが書いているだけに、従来のダイエット本とは目の付け所が違います。体重を落としたい方、是非どうぞ。

時期同じく「医者も実践する1日2食の「半日断食」で健康的に誰でもマイナス3kg」の記事。こちらは「1日2食 半日断食」を説いてます。「『内臓脂肪がストンと落ちる食事術』で紹介されている「食べトレ」のルールはたった2つ。「朝食を抜いて1日2食の半日断食」「糖質制限食を実践する」こと」(記事

両者ともに共通するのが「三食は食べ過ぎ」「一食か二食にすべき」「糖質制限を意識せよ」です。まず明日から可能なことは「朝食抜き」、恐るるに足らず!即実践!コツは今夜の晩御飯をしっかり食べることです。明日朝空腹を感じたら、可能なら湯船に浸かる、無理ならシャワーの際にお腹に十分ぬるめのお湯を当てる。「懐石」の意味は『「懐石」が料理に結び付く経緯は諸説ある。一に修行中の禅僧が寒さや空腹をしのぐ目的で温石を懐中に入れたことから、客人をもてなしたいが食べるものがなく、せめてもの空腹しのぎにと温めた石を渡し、客の懐に入れてもらったとする説。また老子の『徳経』(『老子道徳経』 下篇)にある被褐懐玉の玉を石に置き換えたとする説などである。』ウイキペディアより。お腹を温めると空腹感は和らぎます。補足します、なぜ一日一食で十分なのか?人々が日に三度食べ始めた頃と比べて、現在の食事は高カロリーであるとのこと。また我が身を振り返ってください、食事以外にもお菓子やジュースを合間に口にしていませんか?

ところで「むし歯予防と関係あるの?」有ります!あります!アマリリス!3度の食事が2度に減る、さらに1度に減ると、当然ムシ歯のリスクもそのぶん減ります。空腹になり食思(しょくし:食欲)を感じると、唾液分泌が促進されます。唾液は歯を守ります。食べ過ぎを改善することで「体重減少」「ムシ歯予防」の一石二鳥。いえいえ節約もできて一石三鳥!・・そうするとホトトギスの聞きなしは「タイジュウ ヘッタカ」「ムシバハ ヘッタカ」「カネ タマッタカ」! 77300

https://youtu.be/N3S-7UvCX30

ちなみに句の解説には『久女の名吟として、つとに知られた句。「谺」は「こだま」。里ではなく、山中という環境を得て自在に鳴く「ほととぎす」の声の晴朗さがよく伝わってくる。読者はおのずから作者と同じ場所に立って、少しひんやりとした心地よい山の大気に触れている気持ちになるだろう。おもわずも、一つ深呼吸でもしたくなる句だ。作者は下五の「ほしいまゝ」を得るまでに、かなりの苦吟を重ねたといわれる。確かに、この「ほしいまゝ」が何か別の言葉であったなら、この句の晴朗さはどうなっていたかわからない。よくぞ思いついたものだが、なんでもある神社にお参りした帰り道で白い蛇に会い、帰宅したところで天啓のようにこの五文字が閃いたのだそうだ。となれば、句の半分は白い蛇が作ったようなものだけれど、白い蛇と言うから何か神秘的な力を想像してしまうのであって、詩歌の創作にはいつでもこのような自分でもよくわからない何かの力が働くものなのだ。ついに理詰めには行かないのが詩歌創作の常であり、とりわけて俳句の場合には、言葉はむしろ自分から発するというよりも、どこからか降ってくるようなものだと思う。作者が動くのではなく、対象が客のように向こうからやってくるのだ。やってくるまで辛抱強く待つ状態を指して、苦吟と言う。その苦吟の果てに、この五文字を感得したときの久女の喜びはいかばかりだったろう。咄嗟にあの白い蛇のおかげだと思ったとしても、決して頭がどうにかなったわけではないのである。』解説より。「BBTime 129 肯定予防」でもこの句を紹介しておりました、是非どうぞ
蛇足:ドリカムの「晴れたらいいね」のオリジナルエンディングは「雨にぬれても」とそっくりだった記憶が・・これも聞きなしですかね(笑)。YouTubeにアップされているのは別バージョンのようです。

BBTime 350 誤常識続々

BBTime 350 誤常識続々
「雨蛙めんどうくさき余生かな」永田耕衣

余生を面倒臭いとは思いませんが、解説が面白かったので。『耕衣、七十代後半の句。雨蛙の体の色は葉の上など緑のなかでは緑色をしているが、木の幹や地上に下りると途端に茶色に変色する。保護色の好例として、小学校の教室でしばしば引き合いに出されてきた。人間には保護色はないのだけれど、考えてみれば、状況に応じて態度を変えるなどしているわけで、心理的精神的な保護色はあると言わなければなるまい。ただし雨蛙が自然に体色を変えられるのとは違って、私たちの場合は、意志的にそれをする必要がある。そこが実になんとも「めんどうくさい」と感じることになる年代が「余生」だと、作者は述べている。きょとんとした雨蛙と、何もかもを面倒くさく感じはじめた俳人との取り合わせは、ペーソスの味を越えた不思議な明るい世界に通じているとも読める。「余生」を自覚するのは人それぞれのきっかけからだろうが、作者の場合はそんじょそこらの雨蛙に触発されての自覚であった。私などは「いつ死んでもおかしくない年齢」の自覚はあっても、どこかで「余生」とは認めたくない小賢しい気持ちのままに生きている。いずれ、作者のようにそんじょそこらの「何か」に、否応もなく「余生」を告知されるのであろう……』解説より。

誤常識とは言えませんが、前々回「誤常識」と前回「誤常識続き」の流れで耳寄りな「耳の話」と「目の話」と「蛙の曲」について。まずは耳の黴『耳の穴の中に「カビ」が かゆみや痛み、難聴も 長時間「イヤホン」に要注意』記事によると『ジメジメとしたこの時季に生える嫌な「カビ」ですが、気をつけないと“耳”にも生えるそうなんです』『「“イヤホン”や耳栓を長時間耳に入れると(耳の中が)高温多湿になり、カビが生えやすい。外耳道真菌症(がいじどうしんきんしょう)といいます。足と同じように耳の中にも水虫がわくイメージ」』記事より。

次は目の話『若者の斜視にスマートフォンなどが影響か 長期調査実施へ』のタイトル記事。以下記事より抜粋『去年1年間に後天的に瞳が内側に寄って戻らなくなる「急性内斜視」の若者を診察したと回答した医師が全体の42%に上りました。このうち「スマートフォンなどの使用が関連していると思う症例があった」と指摘したのは77%で、学会ではスマートフォンなどの過剰使用が斜視に影響している可能性があるとして、全国の患者を対象に長期的な調査を進め因果関係を調べたり予防方法に向けた提言を打ち出したりしていくことになりました。調査ではスマートフォンなどの使用頻度や画面と目との距離、それに一定期間、使用を控えた際の改善状況、取り入れた治療方法などを定期的に報告してもらい、3年後をめどに予防方法に向けた提言をまとめ、斜視となった際の効果的な治療方法も探ることにしています。』記事より。

壁に耳ならぬ「耳に黴」予防法は「耳はなるべく触らない方が一番いいといわれています。どうしても触りたくなったら、(耳の)入り口を綿棒などで触る程度でいい。イヤホンよりはヘッドホンの方がいい。イヤホンも1時間ごとに外して、外の音を聞いてみては」とのこと(記事より)。

予防的目の使い方はこちらに詳しく出ています。『日ごろから気をつけたいのはスマホの使い方だ。スマホを見るときは、画面を目から30センチメートル以上は離す。使用中も「10分に1回は、3~4メートル離れたところを見るとよい」(梶田院長)。ベッドやソファで寝ながらスマホを見ていると、画面に目を近づけがちになるので避けたい。多くの人にとってスマホは日常生活に欠かせないツール。何時間も続けて使うのを控えて、目にかかる負担を減らすよう心がけたい』記事全文はこちらから

目でも耳でも「カエル」が予防のコツのようです。十分間スマホを見たら「遠くを見ること」で目の筋肉が元にカエル。1時間イヤホン使用したら「外して外の音を聞くこと」で外耳道内の高温多湿が元にカエル。やはり「無事カエル」。ヴォサノバの神と言われるジョアン・ジルベルトにズバリ「カエル:A Ra」という曲があります。日本なら「筑波山麓男声合唱団」でしょうか。2120




https://youtu.be/8Ce24ntqpyE
補足:似たようなことをこちらにも書いておりました「嘘か誠か」是非どうぞ。

BBTime 349 誤常識続き

BBTime 349 誤常識続き
「明日は又明日の日程夕蛙」高野素十

好きな句です。幾度となく反芻するとシーンが浮かびます。解説にも『とにもかくにも今日の仕事を消化して、作者はしばし夕蛙の鳴き声に耳を傾けている。ホッとしている。明日もまた忙しいが、明日は明日のこととして、今日はもう仕事のことは考えたくないという心境だ。このように、昔は蛙たちが一日の終りを告げたものだが、いまの都会では何者も何も告げてはくれない。もっと言えば、一日の終りなどは無くなってしまっている。だから、明日の日程のために眠ることさえできない人も増えてきた。過労死が起きるのもむべなるかな。こんな世の中を愚かにも必死につくってきたのは、しかし私たちなのである』とあります(引用元)。六月の夕暮れ、どこからかアマガエルの声、少し物悲しいような・・そんな雨蛙の記事がこちら

以下記事より抜粋『両生類の仲間には、皮膚から毒性を持つ分泌物を出すものがいて、これは細菌などの病原体から脆弱な皮膚を守るためと考えられている。日本にもヒキガエル(ニホンヒキガエル、Bufo japonicus)、アカハライモリ(Cynops pyrrhogaster)などがいるが、アマガエルも皮膚から複数の有機化合物を分泌し、その中にはヘビ毒に似た神経毒もあるようだ。』『アマガエルの毒のほうはどうだろう。ヤドクガエルやブフォテニン(Bufotenine)という神経毒を持つヒキガエルほど強くない。これはあらゆる生物に接触した後に注意すべきことだが、アマガエルに触れた指先や手などは水洗いし、毒性成分や細菌などを洗い流すべきだ。粘膜から毒性成分が入る危険性があるため、アマガエルを触った手で目を擦ったりしないほうがいい。また、触った手に傷があったりすると傷が悪化したりする。まして、口に入れたり食べたりするのはかなり危険な行為だ』記事より抜粋。自分の身を守るための「毒」、触れずに姿と声を楽しむだけがよろしいかと。

ところで、前回「誤常識」の終わりに「言わば、常識習慣の中に根拠のない習慣もあるのでは?「日に三回歯磨き必要」「歯磨き粉は必須」「甘いもの食べるから、むし歯になる」「歯磨きしてれば、むし歯にならない」等々・・本当ですか、正しいですか?何かの折に「常識」を疑うこと・」と書いた手前、少々解説いたします。

「日に三回歯磨き必要?」・・「三回」の根拠は食事が三度(朝昼晩)だからでしょう。「おやつ」を食事の合間に二回取れば「五回必要」となります。肝心なことは一日トータルで考えて、回数ではなく「いかにキレイにするか」です。個人的意見ですが、きちんと磨けば「日に一回でOK」。オヤツを含めて食後に(磨くことができれば磨いた方がベターですが)磨けなければウガイで「歯の素洗い」をオススメします。「おやつ」の後のそのままが高いリスクとなることはお分りいただけると思います。

「歯磨き粉は必要?」・・これも個人的意見ですが「あまり必要ではない」と言えます。磨き粉を磨き始めから使用すると、どうしてもすぐウガイしたくなります。また場所が洗面になります。磨き始めは「唾液磨き」を勧めます。歯ブラシ一本口に入れてカシャカシャ。使いたい人は「仕上げ磨き」として少量(大豆大)使う、フッ素入りならば仕上げ磨き後は、吐き出すだけでウガイはしない。ウガイすると歯の表面のフッ素が流されてしまいます。

「甘いもの食べるから、むし歯になる?」・・「甘いもの・砂糖」を食べるからムシ歯になるのは事実ですが、現実的な問題として「完全砂糖断ち」は不可能です。食べた後「どうするか」が肝要です。砂糖摂取後、口の中(歯の表面)はかなり酸性に傾きます。これをいかに早く中性に戻すかがポイント!甘いもの食後に中性の飲料(水・お茶・牛乳)をゆっくり飲むだけでも中性に戻す効果があります。場面が許せば中性飲料でグジュグジュしてゴックン。ちなみに甘いものはスイーツのみにあらず、卵焼きにも砂糖は入っています。

「歯磨きしてれば、むし歯にならない?」・・これが正しくないことは皆さんお分かりでしょう。物心着いてから、それなりに歯磨きはされてきたと思います。にもかかわらず「今までムシ歯ゼロ」の方はごく少数です。その訳は「足りない」のです。四角のテーブルを卓袱台のように丸く拭いていたのでは拭き残しが出ます。同じく歯磨き後、磨き残しはほぼ必ず存在します。昔よく歯医者は言いました「磨いたのと、磨けたのは違う」・・しかし、これは言うは易く行うは難し。また、歯ブラシだけではこれまた「足りない」のです。歯ブラシに加えてフロスや歯間ブラシ、フッ素入り歯磨き粉、定期的なプロ磨き(歯科衛生士によるPMTC)などが必要です。

ひとつ言える真実は・・日頃磨いているのに定期健診などで「ムシ歯」を指摘された方、何かが足りないのです。厄介なことに「足りないこと」を自分自身で見つけることは意外と困難です・・ま、明日又考えましょう。0750


https://youtu.be/tZ_1-tOpArg

BBTime 348 誤常識

BBTime 348 誤常識
「金塊のごとくバタあり冷蔵庫」吉屋信子

アレッと思われた方も・・そうです、先日「BBTime 345 オレオ詐欺」で紹介したばかり。実は昨日(6/9配信)「バターを冷蔵庫に入れるのもうやめなさい」という記事を見つけたからなんです。記事の初出は2014年9/3とのこと、オリジナルはこちら

以下記事より抜粋
『ほら、出しておいで!バター。普段どこに入れていますか? 私は冷蔵庫。大半の人が冷蔵庫保存だと思いますが、米GizのAdam記者が「バターダメにしてんぞ。今すぐ出せ!」ともの申しているので、彼の言い分を聞いてみましょう。』『バター、それはなんと素晴らしいものなのか。バターはどんな食べ物も、より美味しくする力を持つ。が、バターを味わうには、トーストに塗ろうがコーンの上に乗せようが、それを上手く伸ばし広げなければいけない。バターを冷蔵庫に保存している人は、冷蔵庫から出してすぐの固いバターでうまく伸ばすことができず、思った通りの美味しさがでないという体験をしたことがあるだろう。』『世界中の多くの地域では、この冷たいバター問題は問題ではないのだ。それは、バターは冷蔵庫ではなく、キッチンカウンターの上が定位置、つまり常温保存されているからだ。』

『バターを冷蔵庫に入れるのは何故か。それは、そのほうが安全だと思うから。バターはそもそもクリームからできている。クリームを外に長時間放っておけば悪くなる。悪くなったクリームを食べればお腹も痛くなる。が、この考え方はバターにはあてはまらない。少なくとも、大抵は問題ない。市場に出回る多くのバターで使われているクリームは低温殺菌されている。低温殺菌された乳製品は、悪くなるまで結構な時間がかかる。もちろん外からバクテリアがつくこともあるし、バターだって悪くなることはある。が、きちんと覆って保存し賞味期限内に消費すれば、お腹が痛くなるような事態は多くの場合起きない。』『それでもバターを冷蔵庫に入れないことに不安を感じるならば、この米国農務省の「How to Buy Butter」を見るといいだろう。ここでは、バターをパンに上手く塗るためには、使用する10分から15分前には冷蔵庫から出しておくこととあるが、一方で常温保存に対する注意書きはない。政府のバターに対する姿勢として、米国食品医薬品局(FDA)にも触れておこう。FDAは生の牛乳の危険性を山ほど説いているわりに、バターの常温保存は問題ないとしている。FDAの担当者がメールで以下のように回答した。「バターを常温下にしばらく放置しておいても、気温がバターを溶かし、酸敗臭を発生させるほどあがることはないので、しばらくの間なら問題はないでしょう」』記事より抜粋。

『直射日光をさけ、しっかりと覆って保存する場合、常温保存したほうがパンに塗りやすくその美味しさを極限まで引き出せる。「しばらくの間」なら冷蔵庫に入れようがいれまいが、大差ないのだ。ならば、美味しさのほうが大きな利点ではないか。さ、冷蔵庫からバターを出そう。』

『確かに固いバターは美味しくない。溶けてこそ至高。「しばらくの間」というキーワードがあるので、やっぱり怖いというならば、せめて15分前にはバターを冷蔵庫から取り出すようにしなくてはいけませんね。朝起きて1番にすることは?と聞かれたら、バターを冷蔵庫から出すことですと回答できるのがバター好きの模範生なのでしょう。さ、バター出して食パン焼こうかな。』記事より。

何度か読み直して、冷蔵庫内の自宅のバター見ました。やはり「要冷蔵(10℃以下)」の表記!早速メーカーに問い合わせました。早速返事頂きました。メールより一部「バターはとても温度にデリケートな食品でございます。バターの温度が10℃以上になりますと、脂肪と水分の分散構造がくずれて軟らかくなり、再冷却しても組織がボソボソになってしまい、バター特有のなめらかさが失われてしまいます。また、バターの温度が上がることでおこりやすくなる脂肪の酸化や、微生物による汚染等、品質が劣化してしまいます。バターは必ず10℃以下の冷蔵保存をお願いいたします。」(お送りするメールの転用・転載はご遠慮ください・・にも拘らず、ゴメンナサイ)。

以上バタバタと記事を紹介しました。さて、ここまで読まれたあなたが、冷蔵庫からバターを出すか出さないか?それは自由です・・が、正しい情報を知って冷蔵庫保存するのと、闇雲に冷蔵庫保存だと信じることは、少々違うような気がするのです。言わば、常識習慣の中に根拠のない習慣もあるのでは?「日に三回歯磨き必要」「歯磨き粉は必須」「甘いもの食べるから、むし歯になる」「歯磨きしてれば、むし歯にならない」等々・・本当ですか、正しいですか?何かの折に「常識」を疑うこと・・言い換えれば「常識のアップデート」が必要だと、この記事読んで思いました。0230



補足:アップ後、これまた「誤常識」を発見!「綿棒による耳かきで意識不明の重体」の記事です。記事はこちらこちらこちらにも。「綿棒を耳掃除に使うのは絶対にやめた方がよい理由」との記事もあります。いずれも「耳より」な話です、やはり身の回りの「誤常識」見直すべきですね。6/11追加。

BBTime 346 無事を買う

BBTime 346 無事を買う
「六月を奇麗な風の吹くことよ」正岡子規

好きな句です。令和になってひと月余り・・早くも数年前から令和であったかのような空気です。句の解説に「旧暦と新暦」に対する人々の感覚のズレが出てきます。『句は明治二十八年七月下旬に、子規が須磨保養院で静養していたときのものだろう。つまり、新暦の「六月」ではない。旧暦から新暦に改暦されたのは、明治六年のことだ。詠まれた時点では二十年少々を経ているわけだが、人々にはまだ旧暦の感覚が根強く残っていたと思われる。戦後間もなくですら、私の田舎では旧暦の行事がいろいろと残っていたほどである。国が暦を換えたからといって、そう簡単に人々にしみついた感覚は変わるわけがない。「六月」と聞けば、大人たちには自然に「水無月」のことと受け取れたに違いない。ましてや、子規は慶応の生まれだ。須磨は海辺の土地だから、水無月ともなればさぞや暑かったろう。しかし、朝方だろうか。そんな土地にも、涼しい風の吹くときもある。それを「奇麗(きれい)な風」と言い止めたところに、斬新な響きがある。いかにも心地よげで、子規の体調の良さも感じられる。「綺麗」とは大ざっぱな言葉ではあるけれど、細やかな形容の言葉を使うよりも、吹く風の様子を大きく捉えることになって、かえってそれこそ心地が良い』(解説より)。今回、奇麗な風の如く「有るような無いような」話。

画像は岐阜県平成村(へなり村・現関市)で製造発売された平成の空気の缶詰(1080円)。ニュースを見て正直「商魂たくましい」と思いました(笑)。平成と令和の空気の何が違う?まさしく気分だけでしょう。その昔、大学時代(小倉在住)年末遠征で渋谷の旅館に泊まった時のこと・・当時九州モンにとって「東急ハンズ」は珍しく、貴重でした。お菓子の空筒に「オナラ」を詰めて先輩に「ハンズで買ったびっくり箱です」と渡したところ、先輩覗き込んでも何も見えず、開封した途端「モアっと」!ひとの好い先輩でしたので怒られずにすみました。皆さんは平成の空気缶のようなモノ(いわば何もないもの)を買いますか?もっとも、この缶は空気よりも平成の空気感を詰めているのでしょうけど。

買い物とは文字通り「モノ」と引き換えにお金を払います。手元に「モノ」が残ります。「モノ」が残らない買い物に「運賃」があります。移動のための支払いで、手元には何も残りません。外食は食べたモノが一時的にお腹に入りますが、直(じき)無くなります。多くの場合、人は体の外の「何か」を得る対価としてお金を払います。

一方、体の外ではなく「体の内」への買い物が塾やジムです。塾に通うと鉛筆を貰えるわけでもなく、ジムに通うたびにスポーツドリンクを飲めるわけでもありません。しかし、頭や体(筋肉)のパワーアップを色々な結果として知ることはできます。

さて、むし歯予防はどうでしょう。予防のための費用・時間の使い方は先の二つとは異なります。1)歯は元々あなたのもの 2)歯の能力は変化しない 3)見た目の変化もない 4)変えないことを買う・無事であることにお金を払う・・むし歯予防は「自分のものを変えないために」お金と時間を費やすとも言えるのです。

治療費や薬代は払いますよ!の声も聞こえてきますが・・これは「病気」という困り事を解決するために、日常生活の支障をなくすためにお金を使います。健康という「普通の状態」を買うとも言えるでしょう。しかし予防は「全く困りごとのない状態」でお金や時間を使うわけです。1)何ももらえない 2)見える変化がない 3)元々自分のモノ 4)必要性を感じない状態・・「むし歯予防」に時間とお金を掛けることは、ちとハードルが高いように思えます。

無事の本来の意味は少々異なるようですが、むし歯予防はいわば「無事を買う」ようなものです。令和の今、日々何もしないのでは「無事」でいることはできないのです、きっと。8650


この「Nothing from Nothing」記憶にありました。BBTime001で御紹介・・「BBTime 001 音楽は白い歯を救う!」は2015年5/6のこと、ちなみに本日6/6はBilly Prestonの命日(2006/06/06没、享年59歳)・・合掌。