BBTime 351 義歯不適合

BBTime 351 義歯不適合
「耳も眼も歯も借り物の涼しさよ」兼谷木実子

画像は錦玉製の和菓子「観世水」作った方はこちら。句の解説に『耳は補聴器、眼は眼鏡、歯は入れ歯。どれも借り物の恩恵を受けている。クローンの研究も進んでいて、そのうち、肝臓も心臓も、五臓六腑が借り物で、脳まで借り物の時代がくるかも知れない。不自由であることや老化の象徴を「涼しさ」とみなすことは「俳諧」の「諧」の伝統。涼しさよの「よ」まで含めて伝統的嗜好を踏んだつくりであると言えよう』(解説)とあります。読売新聞のサイトで「入れ歯はどうして合わないのか?」の記事を読みました。かなり掘り下げてあり(本音を書いてあり)的を射た内容だと感心しました。小生も記事内容と同じ意見です。では記事を読んでいきます。

入れ歯はどうして合わないのか?』以下記事より抜粋・・「かめない」「外れる」「痛い」「しゃべりにくい」と不満の声があふれています。最近、部分入れ歯を作った同僚は「痛いから」と言って使っていません。総入れ歯になると、ガタついてちゃんとしゃべれないから、人前に出にくいという話も聞きます。もちろん快適に入れ歯を使っている方も大勢いると思いますが、不満の声も多い入れ歯。どうして入れ歯を快適に使えないのでしょうか?」
『入れ歯「名人」の仕事とは』・・「名人」いわく、「入れ歯が完成した段階じゃ合わなくて当たり前、調整して使いやすくします」。歯茎に痛みや違和感がないよう削って調整しては、使って試し、さらに調整という作業を繰り返して、この男性はなんと9回通ったということでした。初診から調整が済むまで5か月がかり。「何度も通うのは大変でしたね。でも、正月にお餅まで食べられるようになったんですから、この入れ歯で人生が変わりました」と喜んでいました」・・患者さんによっては、9回どころかもっとかかる方もいらっしゃいます。期間も半年以上かかる方も。

『入れ歯作りは、2、3回の通院では終わらない』・・「入れ歯作りは2、3回通って終わりではないことを、患者さんに理解していただきたい」と言うのは、日本補綴歯科学会副理事長で日本歯科大教授の志賀博さんです。「口の動きを見ながら、個人トレイを作ってていねいに型を取る。それをもとに模型でかみ合わせを確かめて入れ歯を作る。それでも口に入れると当たるところが出たりするので、口の動きに合わせた調整が必要」と言います」
『調整の診療報酬は低く、患者は何度も通うのは面倒』・・「型、かみ合わせ、調整の三つがきちんとできていないと、いい入れ歯はできません。でも、患者さんは何度も通うのを嫌がるし、調整は時間がかかる割に収入になりません。完成したら、『入れ歯はこんなもんですよ』と言って、合わせて終わり。何か不都合があれば来てもらうという感じですね」とベテラン歯科医は話していました。そしてこうも言います。「何度も調整をやっている先生は熱意があるんでしょうけど、保険だと入れ歯自体の報酬も高くはないし、調整は時間がかかる割に報酬が低い。自費の場合だって手間のかかる調整は手早く終わらせたいですよ」保険には、「新製有床義歯管理料」2100円前後(装着月1回のみ請求可、患者負担は3割)や「歯科口腔リハビリテーション料」1140円前後(月1回、同)など入れ歯の調整に関連する項目があります」・・この点が一番のネックなんです。必要な調整を全てカバーする保険収入が設定されてないのです。なぜ、全ての義歯調整に保険点数が設定されてないのか?あくまでも個人的推測ですが・・まず、保険義歯は誰が作っても(新米歯科医でもベテラン歯科医でも・義歯下手でも義歯上手でも)同じです。全ての義歯調整に保険点数があるとするならば、入れ歯下手な歯科医師ほど結果的に高収入となりかねません・・これはおかしな話です。かと言って入れ歯の上手下手で保険点数に差をつけるのは現実的に無理です。よって、保険義歯の値段も一律だし、義歯調整の値段も同じになるわけです(おそらく)。

『入れ歯の設計は、歯科技工士に丸投げ』・・「入れ歯作りの現場を見てみようと歯科技工所を訪れると、入れ歯の現実がもう少しよく見えてきました。入れ歯の設計図は、技工指示書という書面で歯科医が歯科技工士に示すことになっています。残っている歯の本数やかみ合わせは人それぞれなので、土台をどのような形にして、固定する金属をどこに引っ掛けるかといった判断は難しそうです。ところが、歯科医から送られてきた技工指示書の束を見せてもらうと、中には留意点が書かれたものもありますが、何も書かれていないものがほとんどなのです」
『歯の型がきちんと取れていないことも』・・「さらに歯科技工士からはこんなぼやきも聞こえてきます。「こちらに届いた『印象』(型)がちゃんとしていればいいんですが、ひずんでいたり、歯茎の奥の方がきちんととれていなかったりすることもあるんです。私たちは型を基に作りますから、これじゃピタリと合う入れ歯は作れませんよ」歯科技工士は、歯科医から見れば下請け。「先生、『印象』がゆがんでいるので取り直してください」とは言いにくい立場です。口の中に入れても大きな問題を招かないよう工夫をして入れ歯を作って歯科医の元に送ることになりますが、いい入れ歯にはなりにくいでしょう。歯科技工士たちの話を聞いていると、型がきちんと取れていないケースは珍しいことではないようです」

記事は『入れ歯はできたら終わりではなく、使い慣れることと、歯科でのていねいな調整、定期受診によるメンテナンスが肝心と理解しておきたいですね。そして患者としては入れ歯に熱意のある歯科医を見つけたいところです』とアドバイスしていますが、小生(歯科医)の意見を述べます。1)義歯(入れ歯)の作り方は進歩しています。色々な材料や入れ歯の作り方があります。ただし保険内の材料・作り方と保険外のものがあります。2)あなた(患者さん)の希望を型を採る前に全て伝えてください。「噛める入れ歯」よりも、もっと具体的に「とんかつを食べたい」とか「焼肉を味わいたい」などの方が良いでしょう。また見栄え(審美性)も十二分に希望を訴えてください。内容によって入れ歯のデザインが変わります。3)最後の決め手は、その歯科医師が「味わうこと」と「入れ歯」を愛しているか否かです・・いずれにせよ「入れ歯を作ってください」「新しくしてください」ではなく、あなた(患者さん)がどのような人工臓器としての義歯を希望するのかを遠慮なく訴えるべきだと思います。保険義歯があなたの希望をどこまで満たすことができるかはそれぞれのケースで異なりますので、保険義歯が全てのご希望を叶えますとは言えません。

ご存じのように団扇と扇風機は違います。扇風機はONにすれば「涼」を得られますが、団扇はそうはいきません。句の解説文では「補聴器」「眼鏡」と「入れ歯」を同じく借り物と表現していますが、これは違います。健全な耳や目と100%同等ではないにせよ、補聴器や眼鏡はそのもの自体が、しっかりと「機能」を持っています。聞こえづらい補聴器はないし、見えにくい眼鏡もありません。もしそうならば、それは合っていないだけのことです。しかし義歯、特に総義歯(総入れ歯)は違います。記事中にもあるように義歯の出来上がりが完成ではありません。技工所で出来上がった義歯を歯科医が調整し、いかにその方にとっての人工臓器とするかが実は一番重要であり、これも義歯の治療だと思います。歯科医にとって、義歯は簡単な治療ではありませんが可能な治療です。技工所から届いた時はまだ「道具」ですが、必要な調整を施すことで「人工臓器」となるのです。義歯をお使いの方、ご家族に義歯使用の方がいらっしゃる方、ぜひ記事をお読みください。冒頭の句をこちら「いれば食堂と予防カフェ」でも紹介しておりました。2570


補足:技工に関して補足します。繰り返しになりますが、記事中に『歯科技工士からはこんなぼやきも聞こえてきます。「こちらに届いた『印象』(型)がちゃんとしていればいいんですが、ひずんでいたり、歯茎の奥の方がきちんととれていなかったりすることもあるんです。私たちは型を基に作りますから、これじゃピタリと合う入れ歯は作れませんよ」』とあります。これも事実です。技工士の方は届いたものを言わば素材として義歯を作ることしかできません。届いたもの(模型や噛み合わせの記録)に問題があっても、問題ありのまま作ることしかできません。技工士の方と歯科医師が良好な関係であれば「ここが問題ですので」と改善策をとることは可能ですが・・現実は「それで作って」と歯科医師が技工所に伝えて終わりです。どんなに腕の良いシェフでも、届いた素材が悪ければ美味しい料理を作ることはできません。実はもうひとつ隠れた問題があります。入れ歯の場合大方診療台の上で型を採ります(印象採得)。この時、患者さんは黙って口を開けた状態です。もちろん食事はしていません。しかし、義歯を使う時は「食事中」であり「会話中」であり「歌う」「笑う」などなど。噛んで痛くない入れ歯は「食事中の状態」の印象採得が必要であり、話しやすい義歯は「会話中の動き」の型採りが必要なんです。これは可能な治療方法(義歯製作法)です・・が保険診療には限界があります。いくらきちんと型が採れていても、動きにあっていなければ(極端な言い方ですけど)「意味のない型」なんです。

また記事に「入れ歯の設計は、歯科技工士に丸投げ」とありますが、これも事実です。義歯を新しく作る(技工士に作らせる・作ってもらう)ことが「義歯治療」ではありません。「1)まず、これから作る義歯の設計をする、デザインする。2)きちんと必要な型を採る。3)噛み合わせを採る、構築する。4)技工所から届いた義歯を調整する」などが歯科医師のやるべき「義歯治療」だと思います。

BBTime 350 誤常識続々

BBTime 350 誤常識続々
「雨蛙めんどうくさき余生かな」永田耕衣

余生を面倒臭いとは思いませんが、解説が面白かったので。『耕衣、七十代後半の句。雨蛙の体の色は葉の上など緑のなかでは緑色をしているが、木の幹や地上に下りると途端に茶色に変色する。保護色の好例として、小学校の教室でしばしば引き合いに出されてきた。人間には保護色はないのだけれど、考えてみれば、状況に応じて態度を変えるなどしているわけで、心理的精神的な保護色はあると言わなければなるまい。ただし雨蛙が自然に体色を変えられるのとは違って、私たちの場合は、意志的にそれをする必要がある。そこが実になんとも「めんどうくさい」と感じることになる年代が「余生」だと、作者は述べている。きょとんとした雨蛙と、何もかもを面倒くさく感じはじめた俳人との取り合わせは、ペーソスの味を越えた不思議な明るい世界に通じているとも読める。「余生」を自覚するのは人それぞれのきっかけからだろうが、作者の場合はそんじょそこらの雨蛙に触発されての自覚であった。私などは「いつ死んでもおかしくない年齢」の自覚はあっても、どこかで「余生」とは認めたくない小賢しい気持ちのままに生きている。いずれ、作者のようにそんじょそこらの「何か」に、否応もなく「余生」を告知されるのであろう……』解説より。

誤常識とは言えませんが、前々回「誤常識」と前回「誤常識続き」の流れで耳寄りな「耳の話」と「目の話」と「蛙の曲」について。まずは耳の黴『耳の穴の中に「カビ」が かゆみや痛み、難聴も 長時間「イヤホン」に要注意』記事によると『ジメジメとしたこの時季に生える嫌な「カビ」ですが、気をつけないと“耳”にも生えるそうなんです』『「“イヤホン”や耳栓を長時間耳に入れると(耳の中が)高温多湿になり、カビが生えやすい。外耳道真菌症(がいじどうしんきんしょう)といいます。足と同じように耳の中にも水虫がわくイメージ」』記事より。

次は目の話『若者の斜視にスマートフォンなどが影響か 長期調査実施へ』のタイトル記事。以下記事より抜粋『去年1年間に後天的に瞳が内側に寄って戻らなくなる「急性内斜視」の若者を診察したと回答した医師が全体の42%に上りました。このうち「スマートフォンなどの使用が関連していると思う症例があった」と指摘したのは77%で、学会ではスマートフォンなどの過剰使用が斜視に影響している可能性があるとして、全国の患者を対象に長期的な調査を進め因果関係を調べたり予防方法に向けた提言を打ち出したりしていくことになりました。調査ではスマートフォンなどの使用頻度や画面と目との距離、それに一定期間、使用を控えた際の改善状況、取り入れた治療方法などを定期的に報告してもらい、3年後をめどに予防方法に向けた提言をまとめ、斜視となった際の効果的な治療方法も探ることにしています。』記事より。

壁に耳ならぬ「耳に黴」予防法は「耳はなるべく触らない方が一番いいといわれています。どうしても触りたくなったら、(耳の)入り口を綿棒などで触る程度でいい。イヤホンよりはヘッドホンの方がいい。イヤホンも1時間ごとに外して、外の音を聞いてみては」とのこと(記事より)。

予防的目の使い方はこちらに詳しく出ています。『日ごろから気をつけたいのはスマホの使い方だ。スマホを見るときは、画面を目から30センチメートル以上は離す。使用中も「10分に1回は、3~4メートル離れたところを見るとよい」(梶田院長)。ベッドやソファで寝ながらスマホを見ていると、画面に目を近づけがちになるので避けたい。多くの人にとってスマホは日常生活に欠かせないツール。何時間も続けて使うのを控えて、目にかかる負担を減らすよう心がけたい』記事全文はこちらから

目でも耳でも「カエル」が予防のコツのようです。十分間スマホを見たら「遠くを見ること」で目の筋肉が元にカエル。1時間イヤホン使用したら「外して外の音を聞くこと」で外耳道内の高温多湿が元にカエル。やはり「無事カエル」。ヴォサノバの神と言われるジョアン・ジルベルトにズバリ「カエル:A Ra」という曲があります。日本なら「筑波山麓男声合唱団」でしょうか。2120




https://youtu.be/8Ce24ntqpyE
補足:似たようなことをこちらにも書いておりました「嘘か誠か」是非どうぞ。

BBTime 349 誤常識続き

BBTime 349 誤常識続き
「明日は又明日の日程夕蛙」高野素十

好きな句です。幾度となく反芻するとシーンが浮かびます。解説にも『とにもかくにも今日の仕事を消化して、作者はしばし夕蛙の鳴き声に耳を傾けている。ホッとしている。明日もまた忙しいが、明日は明日のこととして、今日はもう仕事のことは考えたくないという心境だ。このように、昔は蛙たちが一日の終りを告げたものだが、いまの都会では何者も何も告げてはくれない。もっと言えば、一日の終りなどは無くなってしまっている。だから、明日の日程のために眠ることさえできない人も増えてきた。過労死が起きるのもむべなるかな。こんな世の中を愚かにも必死につくってきたのは、しかし私たちなのである』とあります(引用元)。六月の夕暮れ、どこからかアマガエルの声、少し物悲しいような・・そんな雨蛙の記事がこちら

以下記事より抜粋『両生類の仲間には、皮膚から毒性を持つ分泌物を出すものがいて、これは細菌などの病原体から脆弱な皮膚を守るためと考えられている。日本にもヒキガエル(ニホンヒキガエル、Bufo japonicus)、アカハライモリ(Cynops pyrrhogaster)などがいるが、アマガエルも皮膚から複数の有機化合物を分泌し、その中にはヘビ毒に似た神経毒もあるようだ。』『アマガエルの毒のほうはどうだろう。ヤドクガエルやブフォテニン(Bufotenine)という神経毒を持つヒキガエルほど強くない。これはあらゆる生物に接触した後に注意すべきことだが、アマガエルに触れた指先や手などは水洗いし、毒性成分や細菌などを洗い流すべきだ。粘膜から毒性成分が入る危険性があるため、アマガエルを触った手で目を擦ったりしないほうがいい。また、触った手に傷があったりすると傷が悪化したりする。まして、口に入れたり食べたりするのはかなり危険な行為だ』記事より抜粋。自分の身を守るための「毒」、触れずに姿と声を楽しむだけがよろしいかと。

ところで、前回「誤常識」の終わりに「言わば、常識習慣の中に根拠のない習慣もあるのでは?「日に三回歯磨き必要」「歯磨き粉は必須」「甘いもの食べるから、むし歯になる」「歯磨きしてれば、むし歯にならない」等々・・本当ですか、正しいですか?何かの折に「常識」を疑うこと・」と書いた手前、少々解説いたします。

「日に三回歯磨き必要?」・・「三回」の根拠は食事が三度(朝昼晩)だからでしょう。「おやつ」を食事の合間に二回取れば「五回必要」となります。肝心なことは一日トータルで考えて、回数ではなく「いかにキレイにするか」です。個人的意見ですが、きちんと磨けば「日に一回でOK」。オヤツを含めて食後に(磨くことができれば磨いた方がベターですが)磨けなければウガイで「歯の素洗い」をオススメします。「おやつ」の後のそのままが高いリスクとなることはお分りいただけると思います。

「歯磨き粉は必要?」・・これも個人的意見ですが「あまり必要ではない」と言えます。磨き粉を磨き始めから使用すると、どうしてもすぐウガイしたくなります。また場所が洗面になります。磨き始めは「唾液磨き」を勧めます。歯ブラシ一本口に入れてカシャカシャ。使いたい人は「仕上げ磨き」として少量(大豆大)使う、フッ素入りならば仕上げ磨き後は、吐き出すだけでウガイはしない。ウガイすると歯の表面のフッ素が流されてしまいます。

「甘いもの食べるから、むし歯になる?」・・「甘いもの・砂糖」を食べるからムシ歯になるのは事実ですが、現実的な問題として「完全砂糖断ち」は不可能です。食べた後「どうするか」が肝要です。砂糖摂取後、口の中(歯の表面)はかなり酸性に傾きます。これをいかに早く中性に戻すかがポイント!甘いもの食後に中性の飲料(水・お茶・牛乳)をゆっくり飲むだけでも中性に戻す効果があります。場面が許せば中性飲料でグジュグジュしてゴックン。ちなみに甘いものはスイーツのみにあらず、卵焼きにも砂糖は入っています。

「歯磨きしてれば、むし歯にならない?」・・これが正しくないことは皆さんお分かりでしょう。物心着いてから、それなりに歯磨きはされてきたと思います。にもかかわらず「今までムシ歯ゼロ」の方はごく少数です。その訳は「足りない」のです。四角のテーブルを卓袱台のように丸く拭いていたのでは拭き残しが出ます。同じく歯磨き後、磨き残しはほぼ必ず存在します。昔よく歯医者は言いました「磨いたのと、磨けたのは違う」・・しかし、これは言うは易く行うは難し。また、歯ブラシだけではこれまた「足りない」のです。歯ブラシに加えてフロスや歯間ブラシ、フッ素入り歯磨き粉、定期的なプロ磨き(歯科衛生士によるPMTC)などが必要です。

ひとつ言える真実は・・日頃磨いているのに定期健診などで「ムシ歯」を指摘された方、何かが足りないのです。厄介なことに「足りないこと」を自分自身で見つけることは意外と困難です・・ま、明日又考えましょう。0750


https://youtu.be/tZ_1-tOpArg

BBTime 348 誤常識

BBTime 348 誤常識
「金塊のごとくバタあり冷蔵庫」吉屋信子

アレッと思われた方も・・そうです、先日「BBTime 345 オレオ詐欺」で紹介したばかり。実は昨日(6/9配信)「バターを冷蔵庫に入れるのもうやめなさい」という記事を見つけたからなんです。記事の初出は2014年9/3とのこと、オリジナルはこちら

以下記事より抜粋
『ほら、出しておいで!バター。普段どこに入れていますか? 私は冷蔵庫。大半の人が冷蔵庫保存だと思いますが、米GizのAdam記者が「バターダメにしてんぞ。今すぐ出せ!」ともの申しているので、彼の言い分を聞いてみましょう。』『バター、それはなんと素晴らしいものなのか。バターはどんな食べ物も、より美味しくする力を持つ。が、バターを味わうには、トーストに塗ろうがコーンの上に乗せようが、それを上手く伸ばし広げなければいけない。バターを冷蔵庫に保存している人は、冷蔵庫から出してすぐの固いバターでうまく伸ばすことができず、思った通りの美味しさがでないという体験をしたことがあるだろう。』『世界中の多くの地域では、この冷たいバター問題は問題ではないのだ。それは、バターは冷蔵庫ではなく、キッチンカウンターの上が定位置、つまり常温保存されているからだ。』

『バターを冷蔵庫に入れるのは何故か。それは、そのほうが安全だと思うから。バターはそもそもクリームからできている。クリームを外に長時間放っておけば悪くなる。悪くなったクリームを食べればお腹も痛くなる。が、この考え方はバターにはあてはまらない。少なくとも、大抵は問題ない。市場に出回る多くのバターで使われているクリームは低温殺菌されている。低温殺菌された乳製品は、悪くなるまで結構な時間がかかる。もちろん外からバクテリアがつくこともあるし、バターだって悪くなることはある。が、きちんと覆って保存し賞味期限内に消費すれば、お腹が痛くなるような事態は多くの場合起きない。』『それでもバターを冷蔵庫に入れないことに不安を感じるならば、この米国農務省の「How to Buy Butter」を見るといいだろう。ここでは、バターをパンに上手く塗るためには、使用する10分から15分前には冷蔵庫から出しておくこととあるが、一方で常温保存に対する注意書きはない。政府のバターに対する姿勢として、米国食品医薬品局(FDA)にも触れておこう。FDAは生の牛乳の危険性を山ほど説いているわりに、バターの常温保存は問題ないとしている。FDAの担当者がメールで以下のように回答した。「バターを常温下にしばらく放置しておいても、気温がバターを溶かし、酸敗臭を発生させるほどあがることはないので、しばらくの間なら問題はないでしょう」』記事より抜粋。

『直射日光をさけ、しっかりと覆って保存する場合、常温保存したほうがパンに塗りやすくその美味しさを極限まで引き出せる。「しばらくの間」なら冷蔵庫に入れようがいれまいが、大差ないのだ。ならば、美味しさのほうが大きな利点ではないか。さ、冷蔵庫からバターを出そう。』

『確かに固いバターは美味しくない。溶けてこそ至高。「しばらくの間」というキーワードがあるので、やっぱり怖いというならば、せめて15分前にはバターを冷蔵庫から取り出すようにしなくてはいけませんね。朝起きて1番にすることは?と聞かれたら、バターを冷蔵庫から出すことですと回答できるのがバター好きの模範生なのでしょう。さ、バター出して食パン焼こうかな。』記事より。

何度か読み直して、冷蔵庫内の自宅のバター見ました。やはり「要冷蔵(10℃以下)」の表記!早速メーカーに問い合わせました。早速返事頂きました。メールより一部「バターはとても温度にデリケートな食品でございます。バターの温度が10℃以上になりますと、脂肪と水分の分散構造がくずれて軟らかくなり、再冷却しても組織がボソボソになってしまい、バター特有のなめらかさが失われてしまいます。また、バターの温度が上がることでおこりやすくなる脂肪の酸化や、微生物による汚染等、品質が劣化してしまいます。バターは必ず10℃以下の冷蔵保存をお願いいたします。」(お送りするメールの転用・転載はご遠慮ください・・にも拘らず、ゴメンナサイ)。

以上バタバタと記事を紹介しました。さて、ここまで読まれたあなたが、冷蔵庫からバターを出すか出さないか?それは自由です・・が、正しい情報を知って冷蔵庫保存するのと、闇雲に冷蔵庫保存だと信じることは、少々違うような気がするのです。言わば、常識習慣の中に根拠のない習慣もあるのでは?「日に三回歯磨き必要」「歯磨き粉は必須」「甘いもの食べるから、むし歯になる」「歯磨きしてれば、むし歯にならない」等々・・本当ですか、正しいですか?何かの折に「常識」を疑うこと・・言い換えれば「常識のアップデート」が必要だと、この記事読んで思いました。0230



補足:アップ後、これまた「誤常識」を発見!「綿棒による耳かきで意識不明の重体」の記事です。記事はこちらこちらこちらにも。「綿棒を耳掃除に使うのは絶対にやめた方がよい理由」との記事もあります。いずれも「耳より」な話です、やはり身の回りの「誤常識」見直すべきですね。6/11追加。

BBTime 347 水々しい

BBTime 347 水々しい
「瀧の上に水現れて落ちにけり」後藤夜半

鹿児島県加治木町「龍門滝」歩いてすぐ下まで行けます。見上げるとまさしく句の如し!後藤夜半(ウイキペディア)の項を見ると、ちょうど90年前の今日(6/9)に詠まれたとのこと。『代表句として「瀧の上に水現れて落ちにけり」(『翠黛』所収)が、「」の季題の代表句として非常によく知られている。この句は句帖に従えば1929年6月9日に作られた句で、箕面の滝を詠んだものである。阿波野青畝によれば、句会でこの句がでたとき、誰もわからなくて取らなかったというが、同年の「ホトトギス」9月号にて巻頭を取ったのち、1931年、毎日新聞主催の「日本新名勝俳句」(虚子選)でも第1席に選ばれており、客観写生に徹した句として虚子の激賞を受けることとなった山本健吉は「滝を高速度映画に写し取ったような句」と解説している。現在、箕面公園の滝前には同句の句碑が建てられている。』(引用元)。

タイトル「水々しい」・・辞書によっては「瑞々しい」だけの記載も・・「瑞々しい:新鮮で生気にみちた艶々した様子をさし、会話にも文章にも使われるプラスイメージの和語。ーりんご ー若葉 ー素肌 ー感覚があふれる」(語感の辞典 岩波書店)。水々しいは「水分が多いように感じられるようす」(三省堂国語辞典)。仕事柄、歯科関係新製品にはすぐ飛びつきます。初めて「watery:ウォータリィ 水の、水のような」の言葉に出会いました、今回は「リステリン ウォータリータブレット」についてのお話。

タブレットのCMを見て、もう二十年近く前、ロサンゼルスで「リステリンフィルム」初体験時の衝撃を思い出し早速注文。使用方法は3ステップ:1)ポリッ「噛む」思いきり噛み砕く(10s)2)シュワーッ!「あふれる潤い」お口に一気にウォータリー(30s)3)ハァーッ♪「息キレイ」爽やかな息が長続き・・

タブレットを口に入れます、噛むの勿体無いなあと思いつつもガイド通りにガリガリと噛むと・・外側は結構歯応えを感じるのですが、噛み始めるとタブレットは砕けていきます。

噛み砕くと・・アラ不思議。口の中が、どうして?と思うほどにジュワーッと。タブレットの中に液体が入っているのと思うほどのジュワー感です。このジュワーをしばし楽しんだ後にゴックン。さすがに瀧のようにとはなりませんが、口の中に噴水が突如登場したかのようです。

動画CMもあります。仕事柄別の使い方を思いつきました。時に年配の方(特に女性に多いような)の訴えに「口の中が乾く」「唾の不足を感じる」があります。日常的に潤いが減ると「唇が歯に張り付く」「入れ歯の違和感が増す」「じゃべりづらい」などの困りごとが増えます。唾液の量を増やす特効薬的な処置法はないので、まずは水分の摂取量を増やす(水やお茶を飲む)ことをオススメしています。今度「口渇感」を訴える方には、このタブレットを紹介してみます。

HPには「きれいな息4時間持続」とあります。もし1個で4時間「ウォータリー持続」ならば、唾液の少なくなった方にはまさしく朗報です。使用感には個人差もあるでしょうけど、一度試してみてください。「水々しさ」は感じられます。9630




蛇足:以前、笑い療法士の試験に三大瀑布(ばくふ)を問う問題が出ました。正解は「イグアスの滝」「ヴィクトリアの滝」「ナイアガラの滝」。ウイキペディアには『世界三大瀑布(せかいさんだいばくふ)とは、主に日本において使用される用語であり、世界で特に有名な3つのを意味する。一般的に南アメリカ大陸アルゼンチンブラジルにまたがるイグアスの滝アフリカ大陸ジンバブエザンビアにまたがるヴィクトリアの滝北アメリカ大陸アメリカ合衆国カナダにまたがるナイアガラの滝の3つの滝を指す。いずれの滝も2国間にまたがっていることが特徴であり、国境の役割も果たしている。明確な基準がある訳ではなく、選定された経緯は不明。ちなみに、落差が最大の滝は南アメリカ大陸ベネズエラエンジェルフォールだが、世界三大瀑布に数えられることはほとんど無い』とあります。試験の迷解答に「鎌倉幕府」「室町幕府」「江戸幕府」があったそうです・・さすが笑い療法士候補生!

BBTime 346 無事を買う

BBTime 346 無事を買う
「六月を奇麗な風の吹くことよ」正岡子規

好きな句です。令和になってひと月余り・・早くも数年前から令和であったかのような空気です。句の解説に「旧暦と新暦」に対する人々の感覚のズレが出てきます。『句は明治二十八年七月下旬に、子規が須磨保養院で静養していたときのものだろう。つまり、新暦の「六月」ではない。旧暦から新暦に改暦されたのは、明治六年のことだ。詠まれた時点では二十年少々を経ているわけだが、人々にはまだ旧暦の感覚が根強く残っていたと思われる。戦後間もなくですら、私の田舎では旧暦の行事がいろいろと残っていたほどである。国が暦を換えたからといって、そう簡単に人々にしみついた感覚は変わるわけがない。「六月」と聞けば、大人たちには自然に「水無月」のことと受け取れたに違いない。ましてや、子規は慶応の生まれだ。須磨は海辺の土地だから、水無月ともなればさぞや暑かったろう。しかし、朝方だろうか。そんな土地にも、涼しい風の吹くときもある。それを「奇麗(きれい)な風」と言い止めたところに、斬新な響きがある。いかにも心地よげで、子規の体調の良さも感じられる。「綺麗」とは大ざっぱな言葉ではあるけれど、細やかな形容の言葉を使うよりも、吹く風の様子を大きく捉えることになって、かえってそれこそ心地が良い』(解説より)。今回、奇麗な風の如く「有るような無いような」話。

画像は岐阜県平成村(へなり村・現関市)で製造発売された平成の空気の缶詰(1080円)。ニュースを見て正直「商魂たくましい」と思いました(笑)。平成と令和の空気の何が違う?まさしく気分だけでしょう。その昔、大学時代(小倉在住)年末遠征で渋谷の旅館に泊まった時のこと・・当時九州モンにとって「東急ハンズ」は珍しく、貴重でした。お菓子の空筒に「オナラ」を詰めて先輩に「ハンズで買ったびっくり箱です」と渡したところ、先輩覗き込んでも何も見えず、開封した途端「モアっと」!ひとの好い先輩でしたので怒られずにすみました。皆さんは平成の空気缶のようなモノ(いわば何もないもの)を買いますか?もっとも、この缶は空気よりも平成の空気感を詰めているのでしょうけど。

買い物とは文字通り「モノ」と引き換えにお金を払います。手元に「モノ」が残ります。「モノ」が残らない買い物に「運賃」があります。移動のための支払いで、手元には何も残りません。外食は食べたモノが一時的にお腹に入りますが、直(じき)無くなります。多くの場合、人は体の外の「何か」を得る対価としてお金を払います。

一方、体の外ではなく「体の内」への買い物が塾やジムです。塾に通うと鉛筆を貰えるわけでもなく、ジムに通うたびにスポーツドリンクを飲めるわけでもありません。しかし、頭や体(筋肉)のパワーアップを色々な結果として知ることはできます。

さて、むし歯予防はどうでしょう。予防のための費用・時間の使い方は先の二つとは異なります。1)歯は元々あなたのもの 2)歯の能力は変化しない 3)見た目の変化もない 4)変えないことを買う・無事であることにお金を払う・・むし歯予防は「自分のものを変えないために」お金と時間を費やすとも言えるのです。

治療費や薬代は払いますよ!の声も聞こえてきますが・・これは「病気」という困り事を解決するために、日常生活の支障をなくすためにお金を使います。健康という「普通の状態」を買うとも言えるでしょう。しかし予防は「全く困りごとのない状態」でお金や時間を使うわけです。1)何ももらえない 2)見える変化がない 3)元々自分のモノ 4)必要性を感じない状態・・「むし歯予防」に時間とお金を掛けることは、ちとハードルが高いように思えます。

無事の本来の意味は少々異なるようですが、むし歯予防はいわば「無事を買う」ようなものです。令和の今、日々何もしないのでは「無事」でいることはできないのです、きっと。8650


この「Nothing from Nothing」記憶にありました。BBTime001で御紹介・・「BBTime 001 音楽は白い歯を救う!」は2015年5/6のこと、ちなみに本日6/6はBilly Prestonの命日(2006/06/06没、享年59歳)・・合掌。

BBTime 345 オレオ詐欺

BBTime 345 オレオ詐欺
「金塊のごとくバタあり冷蔵庫」吉屋信子

どう見てもバタは金塊に見えませんが・・『戦後三年目の夏の句。いまでこそバターはどこの家庭にもあるが、戦中戦後はかなりの貴重品であった。冷蔵庫(電気冷蔵庫ではない)のある家も極めて少なく、それを持っている作者は裕福だったと知れるが、その裕福な人が「金塊」のようだというのだから、バターの貴重度が理解できるだろう。冷蔵庫のなかでひっそりと冷えているバター。それは食べ物ではあるけれど、食べるには惜しい芸術品のようなものですらあった。十歳を過ぎるころまで、私などは純正のバターを見たこともない』解説より。小生もマーガリンの方が身近でした。安いバターがマーガリンだと信じていましたから(笑)。ネットに歯磨き粉の記事を見つけました・・それがオレオ詐欺!

画像は記事より拝借。記事によると21歳の『スペインのYouTuberが、行き過ぎたいたずらで15カ月の服役と2万2300ドル(約240万円)の罰金を科された。動画の為に、オレオに歯磨き粉を挟んだクッキーをホームレスに与えたことが原因だ。』『2017年に、レンは100万人いる彼のフォロワーからの「いたずらチャレンジ」に応え、オレオクッキーの中身のクリームを歯磨き粉に入れ替え、動画を制作した。そのクッキーと20ユーロ(約2400円)を、ルーマニア人のホームレスの中年男性に与えると、男性はクッキーを食べた後に嘔吐した。』『後にYouTubeから消去されたそのビデオでレンは、「やりすぎたかも」と言ったが、「でもこれで歯が綺麗になる…きっと彼は貧しくなってから、歯を磨いていないだろうから」と話していた。』以上記事より抜粋。

これは本物のオレオ。歯磨き粉を挟んだクッキーを食べた後に嘔吐したと記事にあります、おそらく「味に驚いて吐き出した」のでしょう。基本的に歯磨き粉は口に入れるもの(勿論、食べ物ではありませんが)ですので、少々食べても、飲み込んでも急性中毒を起こして嘔吐することはありません。ちなみに誤飲の際の対処法はこちら。ホームレスの方は甘いクリームのオレオだと信じて食べた途端に「全く別の味」が口中に広がったのでびっくりして嘔吐(吐き出した)したのだと思います。いずれにせよけしからん話です。『レンは「弱い被害者」に「冷酷な行為」をしてきた、と指摘した』と記事にあります、同感。

気分直し口直しに甘い記事をもうひとつ、ふたつ。小生も好きな「博多通りもん」がギネス認定!記事では『福岡のお土産として定着している饅頭の「博多通りもん」が、このほど「最も売れている製菓あんこ饅頭ブランド」としてギネス世界記録に認定された。博多通りもんは福岡市博多区にある明月堂が製造・販売している饅頭。1993年に「博多西洋和菓子」というコンセプトのもと誕生し、白あんの詰まった独特の舌触りなどが人気を呼んでいる。明月堂の発表によると、年間6400万個生産され、2018年1年間の売り上げは75億9126万1769円。「最も売れている製菓あんこ饅頭ブランド」としてギネス認定された』(記事より)。まだの方は是非ご賞味あれ!

次は「甘くて高い」お話。『
夕張メロン 初競り2玉500万円で落札、「北海道夕張メロンのソーダ」10周年記念/ポッカサッポロフード&ビバレッジ』のタイトル・・『ポッカサッポロフード&ビバレッジは、5月24日に札幌市中央卸売市場で行われた「夕張メロン」の令和元年の初競りで、「夕張メロン」の「秀品」1箱(2玉)を500万円で落札した。同社によれば、今回の企画は「北海道夕張メロンのソーダ」の発売10周年を記念したもの。10年間にわたり「夕張メロン」果汁原料を提供してきた夕張市の生産者へ「感謝の思いをお伝えすべく」初競りに参加し、落札したという』(記事より)。別記事では「商品開発のため香りや色を分析する」とのことで、社長さんも口にできないとか。

画像はマーガリン。ウイキペディアには『
元々バターが高価であることから、バターの代替としてつくられた食品。日本ではかつては人造バターと呼ばれていたが、1952年11月にマーガリンに呼称を改めている』『マーガリンは精製した油脂発酵乳・食塩ビタミン類などを加えて乳化し練り合わせた加工食品で、その製造過程において水素を分子に付加して(水素付加、水素化)、常温固体にしている。バターとの大きな違いは、バターの主原料牛乳だがマーガリンの主原料は植物性動物性油脂である。以前は脂肪鯨油)を用いた物も普及していた』(抜粋)。

マーガリンの歴史になんと「オレオ」が登場!『
名称としてのマーガリンは、1813年フランス化学者であるミシェル=ウジェーヌ・シュヴルールが、動物性脂肪の研究からマルガリン酸を発見したことに遡る。マルガリン(またはマーガリン)という言葉はギリシャ語margarite真珠の意)に由来しており、真珠のように美しく輝くという性質を表現したものである[9]。製品としてのマーガリンは、19世紀末に発明された。1869年ナポレオン3世が軍用と民生用のためにバターの安価な代用品を募集したところ、フランス人のイポリット・メージュ=ムーリエフランス語版牛脂に牛乳などを加え硬化したものを考案。これは、オレオマーガリン (oleomargarine)[10]という名前がつけられ、後に省略してマーガリンと呼ばれるようになった。ムーリエの考案したマーガリンは公に採用され、その後1871年オランダアントニウス・ヨハネス・ユルゲンスオランダ語版が特許権を買収。ユルゲンスはサミュエル・ファン・デン・ベルフオランダ語版と共にマーガリン・ユニオランダ語版を創業し、これは現在のユニリーバに繋がっていく。日本へは1887年に初めて輸入され、1908年横浜の帝国社(現在のあすか製薬の前身)によって国産化に成功しているウイキペディアより。

マーガリンの名前が元は「オレオマーガリン」だったとは。ちなみに「オレオ」の由来には諸説あるそうで・・『フランス語で黄金を意味する”Or”から来た(初期の包装は金色だったから』とウイキペディア。オレオマーガリン、いわば金のマーガリン。冒頭の句の「金塊のごとくバタ」に繋がりますね!お後がよろしいようで。8460



 

BBTime 344 電動VS手動

BBTime 344 電動VS手動
「自転車のベル小ざかしき路地薄暑」永井龍男

『狭い路地を歩いていると、不意に後ろから自転車のベルの音がする。「狭い道なんだから、降りて歩けよ」とばかりに、作者は自転車に道をゆずるようなゆずらないような足取りだ。暑さが兆してきたせいもあって、いささかムッとした気分。下町俳句とでも言うべきか。いかにも短編小説の名手らしい作品である』以上解説より。最近身の回りの品々に電動が増えて来たように感じます。今回は電動歯ブラシVS手動歯ブラシについてのお話。

幼い頃、電動といえば洗濯機と掃除機、扇風機くらいのものでした。母の使うバリカンが電動に変わった時は驚きでした。さらなる衝撃はクオーツ腕時計!秒針が一秒毎に動くのを見てテクノロジーを感じました。令和の今、色々な電動版が登場していますが、やはり一長一短あるように思います。電動歯ブラシは大きく二種類、ツイスト式(左右反転運動)と振動式。ツイスト式はブラウン、振動式はソニッケアーが両横綱でしょう。ブラウンのHPに横綱対決「ブラウンVSソニッケアー」が載っております。

ツイスト式ブラウンはイラストのように、丸型ヘッドがツイスト(左右反転運動)して歯を磨きます。かたや振動式ソニッケアーは、ブラシ自身の振動と振動によって発生する「音波水流」によって汚れを落とします。どちらが良いか?選ぶポイントは使用する方の性格でしょうか。せっかちな方はブラウン、ゆっくりペースの方にはソニッケアーを勧めます。必要な歯磨き時間は両方ともトータル約二分で同じですが、ブラウンの方が「磨いた感」がはっきりしています。ソニッケアーは「音波水流」を発生させるためのタイムラグ(ほんの数秒ですが)を感じます。

電動歯ブラシをどこで使うか?多くは洗面でしょうが、オススメはバスタブの中(入浴中)です。電動歯ブラシ使用時は歯磨き粉つけずに磨き始めます。唾液が徐々に口からこぼれ歯ブラシ本体まで唾液が垂れて来ます。リビングでのながら磨き時にハンドタオルで本体を包んでから使用するのも良い方法ですが、入浴中にバスタブの中だと割とゆっくり長時間(五分程度)磨けます。気分的に歯磨き粉を使いたい方は、最後に仕上げ磨きとしてほんの少し(米粒程度)の使用で十分です。

では、電動歯ブラシのみで良いのか?といえばそうでもないような気がします。自転車が電動アシストに変わっても、基本的な運転操作は同じです。歯磨きも同じこと。やはり手磨きが基本、メインは電動で良いのですが手磨きもお忘れなく。「えっ!毎回両方で磨くの」・・自宅では電動で、仕事場(昼食後)では手磨きが良いでしょう。手磨きには手軽さがあります。電池切れもないし、歯ブラシ自体が軽いです。また、メーカー各社子供向け電動歯ブラシもラインナップしていますが、あまりオススメはしません。子供さんが自転車に乗るステップをイメージしてください。三輪車→補助輪付き二輪車→子供用自転車→通学用ママチャリ・・の手順を踏むように、いきなり電動歯ブラシだと「毛先がどこに当たっている?」「磨く時の圧は?」「動かし方は?」などの基本動作を習得しないうちに電動歯ブラシ使用は問題有りのような気がします。全て永久歯になってから(中学生から高校生)電動歯ブラシ使用開始で良いのではないでしょうか。あくまでも個人的な意見ですけどね。8370


冒頭の句は「BBTime 039 無事の人その四 コマと自転車」でも紹介しておりました。

BBTime 343 五月後六月

BBTime 343 五月後六月
「五月雨の降のこしてや光堂」松尾芭蕉

句の解説には『旧五月十三日、芭蕉と曽良は平泉見物に訪れ、別当の案内で光堂(正式には金色堂)を拝観している。「おくのほそ道」の途次のことだ。句意を岩波文庫から引いておく。……五月雨はすべてのものを腐らすのだが、ここだけは降らなかったのであろうか。五百年の風雪に耐えた光堂のなんと美しく輝いていることよ。とまあ、これは高校国語程度では正解であろうが、解釈に品がない。芭蕉はこのように光堂の美しさをのみ詠んだのではなくて、光堂の美しさの背景にある藤原氏三代やひいては義経主従の「榮耀一睡」の夢に思いを馳せているのだからである。有名な「夏草や兵どもが夢の跡」はこのときの句だ。ところで光堂であるが、現在は鉄筋コンクリートの覆堂(さやどう)で保護されている。たとえば花巻の光太郎山荘と同じように、元々の建物をそっくり別の建物で覆って保護しているわけだ。家の中の家という感じ。芭蕉の時代にも覆堂はあり(と、芭蕉自身がレポートしている)、学者によれば南北朝末の建設らしいが、いずれにしても五月雨からは物理的に逃れられていた。『おくのほそ道』の文脈のなかではなく、こうして一句だけを取り出して読むと、光堂はハダカに見える。また、ハダカでなければ句が生きない。その意味からすると状況矛盾の変な句でもあるのだが、覆堂の存在を忘れてしまうほどの美しさを言っているのであろう』とあります(解説はこちら)。ちなみに旧五月十三日は六月十五日(令和元年)です。金色堂についてはこちら

鹿児島は先日(5/31)梅雨入りしました。ご存じのように「五月雨:さみだれ」とは梅雨のこと。本来「さつきばれ」とは「梅雨の晴れ間」であって、五月(現代のごがつ)の晴れではないのです。句は旧暦五月十三日に詠まれたので六月十五日(今年)。現代では五月=さつきと解釈されますが、このように正確には旧暦五月=さつき=現代六月となります。ややこしくなりました・・結局「さつき=六月」なんです。

去る三月にNHKラジオ第二「私の日本語辞典」「歳時記を読み直す」シリーズでのお話。本「季語の博物誌」をベースに著者の工藤力男氏と話は進みます。「さつき」の項で「さ」は「稲の霊」の意味を含むとのこと、さつきとは梅雨時ですので湿っぽいイメージとのこと。こちらで聴けます(6/2現在視聴可能)。

画像は紫陽花(錦玉:きんぎょく)です(引用元)。紫陽花は雨に濡れているほうがしっくり来ます。さて強引ですが口の中について。以前「したしたこおか」に書きました、口の中(歯)でいつも潤っているのが下の前歯です。かたや濡れにくいのが上の前歯の唇側なんです。下の前歯にむし歯を作る方はよほどの方(失礼)です。上の前歯は唾液が届きにくく濡れにくいので、むし歯になりやすいのです。言い換えれば「唾液の力」「むし歯から歯を守る力」が及びにくいのが上の前歯なんです。よって、むし歯になりやすいところ、お握り食べて「歯に海苔」になりやすいのも上の前歯なんです。

下の前歯は始終唾液で濡れている・潤っている反面、歯石(しせき)の付きやすくなります。お茶やコーヒーの渋も付きやすくなります。これから暑くなり水分補給(一日1リットル以上が目安)が肝要となります。水やお茶を一口含んだら、すぐさまゴクンと飲み込まずに上の前歯を十二分に濡らしてから飲んでください(可能ならば)。いつまでもあなたの歯が「光」輝き続けるように!7570


BBTime 342 幸福食欲

BBTime 342 食欲の変遷
「外郎たべる五月のゆきどまり」服部智恵子

残り数日と言えど、まだ五月(ごがつ)。にもかかわらず帯広で38.3℃を記録するとは・・やはり温暖化でしょうか。記事『「食べること」が「生きること」にもっとつながっていく、新しい時代』(5/17掲載・記事はこちら)を見つけました。「フードテック」から始まる話は「食べる理由」へと続きます。以下記事より引用
『フードテックとはつまり、最新のテクノロジーを食の領域に生かしている分野を指す言葉なので、そこに含まれる事業は「食材の代替」に限らず様々だ。みなさんも聞いたことがあるだろう、フードデリバリーの「Uber EATS」もフードテックに含まれる。他にも農業の業務改善や、飲食店のフードロスを減らすサービスを作ることも同様に「フードテック」だ。フィンテック(金融サービス+情報技術)やIoTで社会や生活の様々な分野でインフラが変わっていく中、“衣食住”の「食」の基盤もまた変わろうとしているのが「令和」という時代なのかもしれない。』(記事より)。次の画像は『ビヨンド・ミートは大豆などの豆類を原料としたステーキやソーセージを製造している会社で、見た目も味も匂いも本物の肉にそっくりなのだという。(記事より)』のビヨンド・ミートの話題より拝借。

『変わっていく、私達の「食べる」理由・・このようなテクノロジーの進化によって、私達の「食」に関する価値観も変わっていく。大きな歴史の話をすれば、人類と食の歴史の前半における憧憬の対象は「満腹感」であった。「お腹を満たすために、何かを食べたい」というのが「食欲」と呼ばれていたのだ。しかし、長持ちする加工食品や製造技術によって、現代は飽食の時代。私達は、「美味しいもの」を求めた。』中略『そして、私達の健康意識は、テクノロジーによって、今後どんどんアップデートされ続けていくだろう。これまでは、「健康のためには運動と栄養バランスの良い食事!」だったが、これからは、「健康のためには、運動と自分の遺伝子情報にあった食事!」になるかもしれないのだ。“食べる目的”の粒度はどんどん細かくなっていく。テクノロジーによって。』(引用元

『テクノロジーとともに、「食べる」が変化する・・食に関して変化しつつあるのは、食べる目的や、その粒度だけではない。食べるものに関する価値観も、テクノロジーの進化とともに、いろんな面で変化していく。例えば今、「親は子供のために手料理をすべきか?」という議論がある。いまは手料理を良いものと考える人が多いかもしれないが、もしかしたらミライでは、「人間が取るべき栄養素は、プログラムが厳格に管理すべき。人間が作るのは栄養管理が不完全になり、不健康だ」という主張が出てくるかもしれない。そもそも、「今晩何食べようかな」と人間が考えること自体を否定される時代が来るかもしれない。「健康な食生活をしたいならば、自分が食べるものはAIに任せたほうがいい」となることもありえる。』『私達の食に関する価値観はきっと、この数年で大きく変わっていくのではないだろうか。何しろ、「肉を食べたい」と思ったときに「鳥? 豚? 牛?」と聞かれていたのが、「動物のお肉? 植物のお肉?」と言われることになるのだし、「ご飯を食べたい」と思ったのならば、「私がつくる? 外食?」ではなく、「好きなものを食べる? それとも自分の体に適したものを食べる?」となるのだから。』(引用元

『新しい時代とともに、「食欲」のアップデートが必要になるかもしれない・・食べることは、生きること、だ。私達の「食べること」に対する意識は、(今のところ)年を追うごとに高次化している。「食欲」は、今や生きるためのアラート(警報・警告)ではなく、生き方の選択を迫るリマインド(再確認)のようだ。人生の選択はいつも思慮深くすべし、しかし、選んだ後は楽しむことがいちばん、ということだけが普遍の事実なのではないだろうか。』(引用元

合点することしきり!食欲を「食べたい気持ち」とするならば、ヒトは太古から満腹目的の食欲・・言わば「満腹欲」。飽食の時代(1970年代以降でしょうか)になり、1980年代となって「グルメブーム」到来・・満腹欲は終焉を告げ、美味しいものを欲する「美味欲」へ。一億総グルメの平成を経て、令和新時代には健康維持のために食べる「幸福欲」を求める人が増えていくのかも。胃で「満腹欲」、舌で「美味欲」、これからは心で「幸福欲」・・ヒトは、それはそれは永い間の「お腹を満たす時代」に終わりを告げ、「頭を満たす時代」に入ったのも束の間、これからは「心を満たす時代」へと変遷するのでしょうか。

折々のことば・・「食べるために生きるんや」・・逆のようですが、今回の記事を読んで再び納得。食べるため(=幸福になるため)に生きる(=食べる)と小生は解釈。「BBTime 271 食べるために」「BBTime 274 食べるために生きる」も是非お読みください。近年お酒醤油の消費量が減少していると聞きます。一概に食欲の変遷の証とは言えませんが、少子高齢化・人口減少も相まって、記事にあるように「食べる目的」「食欲の意味」が変化してきていることは否めないでしょう。

画像は葛饅頭(こちら)。記事の終わりに『人生の選択はいつも思慮深くすべし、しかし、選んだ後は楽しむことがいちばん、ということだけが普遍の事実なのではないだろうか』とあります。「楽しむことが一番」・・賛成です。この意味で「スイーツ」は洋の東西を問わず今後さらに「幸福欲」を満たす食べ物となっていくでしょう。くれぐれも御自愛のほど、ご歯愛のほど!句の「ういろう」については「BBTime 334 滑舌改善」「BBTime 335 外郎外伝」をご参照のほど。5340


冒頭に「ごがつ」と書いてます。「五月とさつき」について書こうと思いましたが次回。ではでは、またまた。午後の記事で北海道で39.5度の報道・・やはり異常です!